異世界少年~ロリエルフにTS♀して日本に転生! 言葉は分からないけど、過保護で美人なお姉さんに拾われて何とか生きています!   作:二宮まーや

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102話 ウエディングドレス♡

 

 

 

 ◆エルちゃん視点

 

 

 

「楓先輩、エルちゃんありがとうございました♪」

「こちらこそ来てくれてありがとね〜ほら、エルちゃんも舞香さんにバイバイしようね」

「まいかしゃん! またねなの!」

「またね♪」

 

 現在の時刻は午前8時20分。楓とエルちゃんは玄関先で舞香を見送っていた。

 

「行っちゃったね。さてと、今日は葵お姉ちゃんが東京から帰って来るから、一緒に駅まで迎えに行こっか♪」

「んみゅ? えき?」

「あぁ、エルちゃんは駅の事知らないかぁ〜電車を見た事が無かったね」

「でんちゃ? んぅ……?」

 

 ここでの生活もかなり慣れて来たとは言え、まだまだ僕の知らない物が沢山あります。生活の質が以前(スラムの頃)よりも比べ物にならないくらいに変わって、ここでの生活は僕自身の考え方や人格に大きな影響をもたらしています。未知を知るのがこんなにもワクワクして楽しいものだとは……毎日が本当に楽しいです!

 

「良し、支度したら少し早いけど行こう♪ 駅の近くに美味しいパフェが食べれるお店があるんだ♪ 美味しい物食べたい?」

「むむっ……!? たべゆ!」

「いい反応だね〜良し、お姉ちゃんに続くのよ!」

「あい!」

 

 しかし、最近こうも思うのです。僕は今までかえでねーたんやあおいねーたんに美味しいご飯や寝床、家族の温かさや優しい愛情、未知なる事や物を沢山教えて貰い、返しきれない程の多大な恩を受けています。

 

 ですが、僕自身お姉さん達に恩返しと言う事が何一つ出来て居ないのです! 優しいお姉さん達にプレゼントしようとも何度も考えて見たけど、お姉さん達の欲しい物が皆目見当がつかないし、何せお金を持っていない……お手伝いもしようと試みるけど、上手く行かなくてお姉さん達に余計に迷惑を掛けてしまうし……どうすれば良いのだろうか。

 

「かえでねーたん!」

「ん? どうしたのエルちゃん?」

「なにか……ほちいものありゅ?」

「え、欲しいもの? 突然どうしたの?」

「なんとなく!」

「うふふ……そうねぇ〜お姉ちゃんはエルちゃんが元気に過ごしてくれたらそれで十分だよ♪」

「ふぇ? ほちいものないの?」

「うふふ♡ お気持ちだけで十分だよ♡ ありがと♪」

 

 ぐぬぬっ……難しい。考えれば考える程に坩堝にハマります。これじゃ僕の気が済まないのです! でも、焦っても良い事は無い。今日お出掛けする際に色々なお店を見て考えてみよう。

 

 一応僕のお財布の中には、全財産158円が入っています。本当はもう少しあったのですが、僕がおかちの誘惑に負けて買っちゃうせいで、お財布の中はいつも閑古鳥が鳴いています。本当におかちは魔性の食べ物だ……恐ろしい。

 

「エルちゃん? そんな考え事しちゃってどうしたの?」

「んみゅ! なんでもないの! かえでねーたん、だいしゅき!」

 

 かえでねーたんは、今日も美しく可憐で太陽の様な暖かい笑顔で僕の事を包み込んでくれます。僕にとってかえでねーたんは、女神様であり……僕の自慢のお姉ちゃんです! そして……かえでねーたんは僕のお嫁さんに……ぐふふ♡

 

「エルちゃんは甘えん坊さんでちゅね〜お姉ちゃんとおてて繋ぐよ♡」

「んみゅ! にぎにぎしゅるの!」

「じゃあ、お姉ちゃんもにぎにぎしよ♪」

 

 楓とエルちゃんは仲睦まじく手を握りながら、東京から帰って来る葵ちゃんの出迎えに行くのでした。

 

 

 

 

 

 ◆駅周辺のショッピング街◆

 

 

 

 

 

「エルちゃんもうすぐ着くよ〜ここら辺は栄えてるから色々なお店があるね♪」

「おみせたくしゃん!」 

「エルちゃん、お姉ちゃんの手を離さないでね♪ 迷子になっちゃうから」

「はいなの! ふわぁあああ!? なにあれ!?」

「あ、エルちゃん!? ちょっと待って!」

 

 良い匂いがするの! お肉の串焼きやら見た事の無い食べ物が沢山あります! こっちは白くて雲さんみたいな食べ物が売られていますね。魔法少女★みくるちゃんのイラストの付いた袋もあります。

 

「もふもふ!」

「あ、これは綿菓子と言う甘いお菓子だよ♪」

「ふぁっ……!? これおかちなの!?」

「そうだよ♪ 1つお姉ちゃんが買ってあげよっか♪」

「わぁ〜い♡ かえでねーたん、あいあと!」

 

 早速注文をしようとかえでねーたんが、店員のおじさんに声を掛けました。

 

「すみません〜綿菓子1つ下さい」

「毎度! お嬢ちゃんとお姉ちゃん別嬪さんやね! サービスするよい!」

「え、良いのですか? ありがとうございます♪」

 

 どんな味がするのだろうか。しかし、不思議な魔道具だ。真ん中に白い粒を沢山入れた直後に白い綿が出て来るのだ。それを木の棒に巻き付けると大きな塊となって、気付けばあっという間に綿菓子なる食べ物が完成していた。

 

「あいよ! おじさんの爆巻き綿菓子だよ!」

「おじたん、あいあと!」

「おう! お嬢ちゃんは良い子やなぁ。しっかりとありがとうが言えるなんてたいしたもんだ! あいよ!」

 

 僕はおじたんから綿菓子を受け取り、駅へ向かう道中に歩きながらかえでねーたんと一緒に綿菓子を食べました。食べると口の中が甘くてすぐに溶けてしまい未知なる食感で美味しいです!

 

「かえでねーたん! おいちいの!」

「良かったね♡ ほら、エルちゃん見て〜綿菓子をこうして……ほら♪ 楓サンタさんだよ♪」

「チャンタさん!」

 

 僕はここでまた新たな発見をしました。チャンタさんの真っ白なお髭は、甘い綿菓子で出来ていたのだと! かえでねーたんがサンタさんの真似をしてる姿があざとい。控えめに言って可愛いです!

 

「んにゅ?」

「ん? エルちゃんどうしたの?」

「あれなぁに?」

「これは……」

 

 綿菓子を食べながら歩いていると硝子越しですが、立派な純白のドレスが我ここぞと言わんばかりに飾ってあるのです。他にも黒いビシッとした服に指輪や装飾品もずらりと並んでいますね。お高そうなお店だ……

 

「綺麗ね……これはウエディングドレスと言ってね。結婚式に着る特別なドレスなの♪ そして、こっちは婚約指輪かな」

「けっこんちき!?」

「うふふ、エルちゃん興味あるの?」

 

 ウエディングドレス……これをかえでねーたんにプレゼントすれば結婚する事が出来るのでしょうか? 確かに純白で穢れの無いかえでねーたんにぴったりなドレスです。あ、穢れの無いは言い過ぎたかもしれません。でも、このドレスをかえでねーたんが着たらきっと似合うのだろうなぁ。こっちの指輪も綺麗だ……

 

「ふむふむ……」

「エルちゃんもいつかこの衣装を着る日が来るのかな……おふっ……やっぱり駄目。そんなの駄目よ! 私の妹に相応しい相手かどうかをしっかりと見極めないとね。わたしの眼の黒い内は……男なんぞに……ごにょごにょ」

 

 かえでねーたんが1人でブツブツと何か言っていますね。しかし、100……え、このドレス100円なのかな? もしかして僕でも買えちゃう? ふむ……こっちの指輪は50円かぁ。これはわんちゃん買えるのでは!? これをプレゼントしたら、かえでねーたんと結婚出来るのかな? ならば……

 

「かえでねーたんに、これプレゼントしゅるね!」

「ええ!? え、エルちゃん正気?」

「ふぇ? だって、ひゃくえん……」

「エルちゃん、これは100円じゃなくて100万円だよ。こっちの指輪は50万円」

「ひゃ……ひゃくまんえん? んみゅ?」

 

 100円じゃなかった……万が付くと同じ100でもお値段が変わるのかな? え、どゆこと? 一体いくらになるのだ? 想像がつかぬ……

 

「うふふ♡ エルちゃんにはまだ勉強で教えて無い範囲かな。そのうち教えてあげるからね♡」

「ぐぬぬっ……むずかちいの……」

「ん〜これならエルちゃんでもイメージ湧くかな? ざっくり計算するとバーゲンダッツが約2860個かな? お家にある冷凍庫でも入り切らない数だよ〜」

「ふぁっ……!? バーゲンだっちゅが……たくしゃん!?」

 

 まじか……家にある冷蔵庫でも入り切らない数だと……そ、そんなの買えるわけがない。バーゲンだっちゅひとつで、クリームパンが3つも買えてしまうのですよ!? 結婚するのって、こんなにもハードルが高いとは思わなかった……これはおかちを買ってる場合じゃないぞ!? 少しずつお金を貯めないと……僕のお小遣いが毎月500円。お手伝いをして少しずつ貯金をしなければ……はわわ。

 

「ごくりっ……かえでねーたんとけっこん……」

「うふふ♡ エルちゃんは本当にお姉ちゃん子でちゅね〜♡ でも、エルちゃんには結婚はまだ早いよぉ〜今は沢山食べて、よく寝て大きくならなくちゃね♪」

「んみゅ! かえでねーたん……まってて! いちゅか……かならず!」

 

 かえでねーたんに立派なウエディングドレスを着せて、指輪も僕がプレゼントするのだ! えへへ……♡

 

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