異世界少年~ロリエルフにTS♀して日本に転生! 言葉は分からないけど、過保護で美人なお姉さんに拾われて何とか生きています!   作:二宮まーや

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24話 至高を求めて三千里

 

 

「グヒヒ……ここの家だなマサオ?」

「へいっ! アニキ! 間違いねぇです! 他もちゃんと調べてありますとも!」

 

 俺の名前はカズオ。年齢は26歳。まあ、何て事ないただの下着泥棒……おっと失礼。布の回収業者の者です。そしてこちらは俺の舎弟のマサオで、年齢は23歳だ。二人でこの道を極めたプロフェッショナルである。今宵も良さみの深い布を求めて三千里。全身目立つ格好を控えて、真夜中に溶け込むために全身に真っ黒なタイツを穿いている健全な変態だ。

 

「俺は惚れてしまったんだ……あの日から。あんな美少女を生まれて初めて俺は見た。全身にイナズマが走ったかのような衝撃を覚えたんだ。姉の一ノ瀬 楓さんとその妹の葵さん。なんと言う美少女巨乳姉妹……実にけしからんボディだっ! あ、やべ。鼻血出そ」

「アニキ! 妄想は後にしてくだせえ! 今日は美少女姉妹の下着を回収する為に色々と準備をして来たのでは無いですか!」

「おっと、すまんすまん。マサオ、では慎重に事を始めようでは無いか」

 

 美少女姉妹の下着が欲しい……

 

「それにしても、一ノ瀬家でけぇな……こんなに大きな家に2人だけで住んでるとは……俺なんて家賃2万2千のボロアパートだぞ?」

「アニキ! 大丈夫ですぜ、俺なんて家賃が2万のボロアパートですぜ……そう悲観なさらず」

 

 2万2千円も2万円もそんな大して変わらないような気もするのだが……

 

「てか! そんな事話してる場合じゃねえ。マサオ、行くぞ」

「へいっ! 俺は妹ちゃんの下着を是非頂きてぇです! 顔を埋めてスゥ〜と深呼吸したいです!」

「おう、いいぜ。俺は姉の一ノ瀬楓さんの方がタイプだからな。あのデカい胸を欲望のままに揉みてぇ〜」

 

 あぁ、夢が広がるぜ。

 

 

 

 

 ◆とある幽霊視点

 

 

 

 

「はぁ……私……何で成仏出来ないんだろ」

 

 私は生前の記憶が薄れて、名前は思い出せないただのしがない幽霊です。性別は女性です。お〇ん〇んは付いてません。現在、私は空の上を意味も無くただ浮遊して彷徨っております。

 

「友達が欲しい……あわよくば可愛い女の子……」

 

 幽霊になってからは寂しい上に暇過ぎて死にそうです。あっ、もう私死んでるのですけどね。

 

「普通死んだら死後の世界とか異世界に転生とか言う流れじゃないのかしら……いや、流石にライトノベルの見すぎかしら」

 

 私の容姿は……長い黒髪に水玉模様の青いパジャマとだけ言っておきます。記憶が曖昧で、生前の容姿が思い出せないのです。今確認出来るのは、性別は女性で視線を下げると長い黒髪に水玉模様の青いパジャマを着ているとだけしか分かりません。

 

「はぁ……死にたい」

 

 私は何の未練があるのかも分かりません……もうどうしようも無いです。早く楽になりたいです。

 

「ん? あれは?」

 

 私は上空からたまたま視界に入った、一件の大きな赤色の屋根の一軒家に目が行きました。そしてその庭には、以下にも変態……全身黒タイツの不審者が2名居るのです。しかも庭に干してある下着を盗もうとしています。

 

「あれは……乙女の下着を盗むなんて許せません! 悪い変態には天誅を下さねば!」

 

 この謎の幽霊は、何故か人一倍に正義の心を宿しているのであった。

 

 

 

 

 ◆下着泥棒のカズオ視点

 

 

 

 

「おいおい……嘘だろ? 俺達……あんなに計画練って下調べもして来たのに」

 

 何と! 下着が裏庭に干したままだったのだ。でもこれは、何と言う幸運なのでしょう……簡単に下着が手に入ってしまう。

 

「取り込むの忘れてたのでしょうかね? お!? このブラジャーでけぇ! この姉妹一体何カップ何だ?」

「おぉ……黒に白、こっちは赤色か。ふむふむ、なんと言うハレンチな下着だ。実にけしからん! これは危険だ。この下着を巡って戦争が起きかねない。俺が責任を持って回収して置こう」

 

 ここは天国なのか……下着が沢山干してあるぞ。

 

「アニキっ! この熊さんの可愛らしいパンツは一体……」

「なっ!? お、おいマサオッ! この家には一ノ瀬 楓さんと葵さんの2人だけじゃなかったのかっ!? 幼女が居るなんて聞いてないぞ!」

「俺も知りません! でもこのサイズは……間違いない!」

 

 この熊さんの可愛らしいパンツ……幼女が以下にも履きそうなパンツですと言ってるような物だぜ。しかし……幼女か

 

「マサオ……この下着は俺が責任を持って預かろうでは無いか」

「アニキ、幼女となれば話しは別ですぜ。アニキだろうと幼女のパンツだけは譲れません!」

 

 俺とマサオで熊さんのパンツを巡って、争奪戦が始まるかもしれぬ。ナイスバディな女性も捨て難いが、純粋で穢れを知らぬ幼女のパンツは金よりも価値がある。否、欲を言えば少し汚れている方が興奮する。

 

「なぁ、マサオ。争いは何も生まない……今は協力して、この聖地から財宝(下着)を手に入れようでは無いか。お家に持って帰るまでは、油断は禁物だ」

「アニキ……そうですね。すみません、つい熱くなってしまいました。この国宝(熊さんのパンツ)は、2人で共有しましょう……」

「そうだな、よし! 急いで下着を回収するぞ!」

 

 下着を手に取った瞬間が、俺の至福の喜びだ。このドキドキしながら貧相な罪悪感を胸に抱えつつ、美少女の穿いている下着をクンカクンカして、家に持って帰ってコレクションにする。これは色々と捗るな。

 

「この黒色の下着を美少女が身に付けていたと思うと……興奮が止まらねえぜ!」

「アニキ、落ち着いてくだせぇ」

 

 テンション上がって来たぜ!

 

「アニキ大変です! 想定外の出来事が」

「何だ? どうした?」

「窓の向こう……リビングに白猫が!」

「何んだとっ!?」

 

 俺とマサオを見つめる一匹の子猫がそこに居たのであった。

 

 

 

 

 ◆白猫のタマちゃん視点

 

 

 

 

「んん〜何にゃ? やけに外が騒がしいにゃ」

 

 あたしは外から聞こえて来る変な笑い声を聞いて、目を覚ましました。何事かと思い窓の外を確認したのにゃ。

 

「にゃっ!? 何奴にゃ!?」

 

 全身黒い物を身に纏った人間が二人居たのにゃ! しかもここの家主の所有物を手に取って、匂いを嗅いでいるのにゃ。あれは……あたしから見ても相当ヤバいやつにゃ。

 

「この不埒者めがっ!! あたしが直々に成敗してくれるにゃっ!! にゃおっ!!」

 

 あたしは尻尾を逆立てながら、激しく威嚇攻撃をしました。相手はあたしを見て酷く動揺しております。

 

「ふっ、他愛ないにゃ」

 

 あたしは余裕の笑みを浮かべて居たのにゃが、ここで新手が現れたのにゃ。と言うか……

 

「にゃんですとっ!? 人間が空中に浮いてる!?」

 

 全身黒に覆われた二人の人間の後ろに、長い黒髪の人間が浮遊しているのにゃ! あれはどう見ても、敵に回しては行けない存在にゃ! あたしでは到底歯が立たないだろうにゃ……

 

 

 

 

 ◆下着泥棒のカズオ視点

 

 

 

 

「うるせぇっ! このクソ猫が!」

「アニキ! 声が大きいですよ! 起きてしまいますよ!」

 

 くそ! なんて言う事だ……硝子越しに白猫がこちらを見ながら威嚇しているのだ。

 

「マサオっ! プランBに変更だ! おパンツとブラジャーをこのカバンに急いで全部詰めて……」

「ん? アニキ? 顔が真っ青ですよ? どうしましたか?」

 

 お、おい。マジかよ、マサオの後ろに黒髪のパジャマらしき物を着た女性が立って微笑んでいるのだ……あ、あれは……

 

「マサオ! 後ろだ!」

「へ? 後ろ? アニキ、何も無いじゃないですか。驚かせないで下さいよ〜」

「なっ!? どこ行きやがった!?」

 

 俺が指を指して瞬きした瞬間、女性の姿が消えたのであった。まだ夏と言うのに、何だか寒気までして来たぞ……

 

「ひゃあっん!? ちょっとアニキ! 今、俺のお尻触りましたよね!?」

「誰がマサオの汚いケツなんて触るかよ! 俺は男に興味はねぇ!」

 

 すると今度は俺のお尻に冷たい何かが……な、撫でられてる!?

 

「さっきから……何なのだ一体……」

「あ、アニキっ!? う、後ろ!」

 

 マサオは顔を青ざめて俺の背後を指さして、カタカタと身体を震わせていた。俺は恐る恐るゆっくりと背後を振り返り……

 

「✿ー✿❀✿?❀✿❀✿❀ー!✿❀✿❀」

「「ぎゃっあああああああああああっ!!!???」」

「♪.:*:'゜☆.:*:'゜♪.:*:'゜☆.:*」

「「いやあああああああああっ!! おばけ出たああああ! 助けてママぁっ!!」」

 

 俺とマサオはかつてないほどの逃げ足で……全速力でこの家から逃げ出した。

 

 

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