異世界少年~ロリエルフにTS♀して日本に転生! 言葉は分からないけど、過保護で美人なお姉さんに拾われて何とか生きています!   作:二宮まーや

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32話 道端の石ころ

 

 

 

 ◆エルちゃん視点

 

 

 

「――――――♪」

「んにゅ? お姉しゃん……あっ、噛んじゃった。何処に行くのですか?」

「――――――!? ――――――!!」

「こ、これは!?」

 

 僕はお姉さんに抱っこされて、靴を履く場所に連れて来られました。何とそこには漆黒に染まった、高級感溢れる貴族専用の馬車が止まっていたのです!

 

「もしや、今日は僕がこれに乗ってお出掛けですか? 本当に良いのですか??」

「――――――? ――――――♪」

「ふふ……ついに僕の時代が到来だ! お金持ち気分を味わえる何て……ぐふふ」

 

 どうやらお姉さん達も準備が出来た見たいです。と言うかお姉さんの服装が物凄く大胆です! 髪の長い妖艶なお姉さんは僕と同じ白いドレスの様な服装です。凄くラフな格好なのですが、お姉さんが着るとお胸がめちゃくちゃ大きいのでインパクトが違います。

 

「僕も将来お姉さんみたいに大きくなるのかなぁ? いやいや! 僕は男だ。誰が何と言おうと立派な男だ! あそこは無くても、心までは女の子にはならぬ! 胸なんて、今くらいの絶壁で丁度良いんだ」

「――――――♪」

 

 僕があれこれ考えてる内に家の扉が開きました。外はめちゃくちゃ良い天気で快晴です! 晴れの日はやはり清々しい気分になれます。そしていよいよ僕が乗ってる馬車が動き始めました。

 

「ふむふむ……この馬車に名前を付けるとしたら何が良いのだろうか……」

「――――――♪」

 

 そうだ! ここは格好いい名前にしよう! 

 

「黒……漆黒……よし! 今日からこの馬車はダークホースにしよう! うむ! 我ながら良い名前だ!」

「――――――♪」

「んぅ? お姉さんどうしてそんなにご機嫌なのですか?」

 

 お姉さん達の様子がいつもと少し違います。何だか今日は物凄くご機嫌の様です。天気が晴れてるからなのでしょうか? 

 

「うむ……しかし、ずっとお姉さん言うのもなぁ……未だにお姉さん達の名前が良くわからない……こないだお姉さんに名前教えて貰ったけど……かえで? でもこれは僕の勘違いだったんだよな〜あのお野菜の名前が、かえでと言うみたいだし」

「――――――♪」

「ボブカットヘアーのお姉さんの名前も明確では無いし……」

 

 僕は言葉の壁と言うのに悩んでおりました。内心ではお姉さんの事をちゃんとした名前で呼びたい気持ちはあるのですが、どうやらここは僕の知ってる言語では無いのです。どうしたら言葉を覚えられるのかな?

 

「んん……今日帰ったら家にある魔導書を読んで見るか……んんっ!?」

 

 お姉さんに何か話し掛けられながら、家の外を出てしばらく馬車で移動して数分後。僕は信じられない光景を見ました。

 

「嘘でしょ……? この道端に落ちてる石って、レンブラント鉱石……しかもあれはダグマライト鉱石!?」

「――――――?」

「お姉さん! 待って下さい! この道に落ちてる大量の石、これは貴重な鉱石ですよ!? これ売ったらお高いですよ!?」

「――――――。 ――――――♪」

「あぁっ! 待って! 僕の鉱石! あれ売れば銀貨5枚……これだけあるのなら、金貨に化けるよ!?」

 

 僕は必死に道端に落ちている鉱石を取ろうと手を伸ばしました。しかしこの馬車のせいで、身体が紐みたいな物で締め付けられていて届きません……ぐぬぬ……あれがあれば沢山高級パンが買えるのに!

 

 

 

 

 ◆楓視点

 

 

 

 

「エルちゃん〜お姉ちゃん達と一緒にお出掛けしますよ〜♪」

「――――――?」

「あらあら、そんな不安そうな顔をしちゃって〜お姉ちゃん達が居るからそんな怖がらなくても大丈夫でちゅよ〜♡ チュッ♡」

「――――――!?」

「もう〜照れ屋さん何だから♪ よし、もう1回チューしとこ♡」

「ちょっとお姉ちゃん?」

「あぁ、葵ちゃんごめんね。じゃあ、気を取り直して行きましょうか♪」

 

 葵ちゃんが頬を膨らませて私を見ております♡ 葵ちゃんは大きくなっても私の可愛い妹です♪ 

 

「お姉ちゃんずるいよ! 私もエルちゃんとチューしたいよ!」

「葵ちゃん……突っ込む所そこなのね」

 

 どうやら葵ちゃんは、痺れを切らして居たのでは無く私とエルちゃんがイチャイチャしていた事にヤキモチを焼いて居たみたいです♪

 

「葵ちゃん可愛い♡ しかし、葵ちゃん今日の服装それで大丈夫?」

「ん? この服装おかしいかな?」

「いやいや……とても似合っていて可愛いのだけど」

 

 葵ちゃんの黒色のスカートの丈が短くて、私は葵ちゃんが変態さんに襲われないか心配です。男性の方から見たら恐らくアソコを元気にさせちゃう様な格好なのです。

 

「そんな短いとパンツ見えちゃうよ?」

「ああ、このスカートの事か。大丈夫だよ〜私のパンツ何て、見たい人居ないでしょ〜」

「oh......まあ、私が付いてるから大丈夫でしょう」

 

 葵ちゃんは自分が可愛いのだと自覚が足りません! 姉としては可愛い妹を持つと色々と苦労が絶えませんね……でも私が長女何だから、エルちゃんや葵ちゃんの事は何が何でも守るわよ。

 

「えっと……お姉ちゃん? 大丈夫?」

「あぁっ! 何でも無いよ! ごめんね、そろそろ行きましょうか♪ エルちゃんも待ちくたびれちゃったかな?」

「――――――✧︎ ――――――!!」

 

 エルちゃんはベビーカーに乗りながら少し興奮気味でした。それだけ喜んで貰えるのなら、ベビーカーを買って良かったなと思います♪

 

「エルちゃん〜はしゃぐ気持ちは良く分かるけど、暴れちゃうと危ないでちゅよ〜?」

「――――――!」

「うふふ……あらあら」

「お姉ちゃん! エルちゃん! 行くよ〜♪」

 

 葵ちゃんが玄関の扉を開けてくれたので、私はエルちゃんの乗ってるベビーカーを押しながら外に出ました。

 

「今日はお出掛け日和だね〜」

「うんうん♪ 今日は楽しみ!」

 

 私達3人は明智商店へと歩いて向かいました。明智商店の店長さんとは長い付き合いです。初見はインパクトが強すぎて、唖然としましたけど今では仲の良い女子友です♪ 性別は男なのですが、中身は乙女です。

 

「久しぶりに明智商店行くね〜キララさん元気にしてるかなぁ? あ、お姉ちゃん例の化粧水持った?」

「持ったよ♪ プレゼント、喜んでくれるかしら?」

「きっと喜んでくれると思うよ〜これ、私のイチオシだもん!」

 

 手土産に良い化粧水を持って行こうと思いバッグに入れてあります。今日はプチ女子会になるのかしらね〜

 

「――――――!? ――――――!!」

「ん? エルちゃんどうしたの?」

「――――――!!」

「え、石ころ?」

 

 何やらエルちゃんの様子がいつもと違います。何か切羽詰まった様な表情で、道端に落ちている石ころを指をさしながら何か私達に伝えようとしております。

 

「エルちゃん、石ころが気になるの?」

「――――――!?」

「はぅ……か、可愛い……♡」

 

 エルちゃんはベビーカーに乗りながら、必死に手を伸ばして石ころを取ろうと頑張っております。その姿を見て私と葵ちゃんはもうやばいです!

 

「お、お姉ちゃん。ちょっと待ってね! 写真撮るから!」

「奇遇ね。私もスマホで写真撮る所だったの」

 

 エルちゃんは本当に反則です! 何でこんなにも可愛いの!? エルちゃんの天使のキューピットの矢でいつも私達は撃ち抜かれてメロメロです。

 

「ごほんっ……エルちゃん? 道に落ちてる石ころは、ばっちちだから拾ったら行けませんよ?」

「――――――。――――――? ぐすんっ……」

「あぁっ! エルちゃん待って! 分かった、じゃあ1つだけだよ?」

 

 そうして私は、道端に落ちている手の平サイズの比較的見た目が綺麗そうな石をエルちゃんに渡しました。

 

「――――――✧︎ ――――――♪」

「何て……眩しいのかしら……」

 

 エルちゃんが石ころを宝物の様にして両手で持っています。エルちゃんの穢れも欲も無い純粋な笑顔が……あぁ……尊い。何て尊いのかしら……私、今天国に居るのかしら? エルちゃんの笑顔を見ると私の心が浄化されて行きます。

 

「エルちゃん……グヘヘ……」

「お姉ちゃん……美しい女性がそんな顔したら駄目だよ? 家ならともかく……」

「はっ!? 危ない所だった。危うく手遅れになる所だったよ……」

「お姉ちゃん……大丈夫。もう手遅れだよ♪」

 

 何だか葵ちゃんの視線が……お姉ちゃんを見る目が何だか慈愛に満ち溢れているように優しいです。葵ちゃんの中での私のイメージは一体……

 

 

 

 

 ◆エルちゃん視点

 

 

 

 

「えへへ……これで僕はお金持ちだ〜♪ これで美味しい物沢山買っちゃうぞ♪」

「――――――!?」

 

 何やら後ろの方から騒がしい声が聞こえて来ます。お姉さん達の声は、ずっと聞いてて飽きません。美しい声に僕のお耳は幸せです♡ 今日の僕は何でも出来てしまいそうです♪ 

 

「今日は良い日だな〜朝からいきなり金目の物も拾えて最高だよ!」

「――――――!」

「お姉さん、今日の僕は一味違いますよ? 今日は僕が何でも買ってあげますからね!」

 

 僕はお姉さん達に少しでも恩返しがしたいのだ。いつも僕に優しくしてくれて、美味しいご飯や寝床等感謝しかありません。お姉さん達と一緒に居ると幸せな気持ちになります。家族と言うのはこんなにも暖かいものなのだ。

 

「人生辛い事ばかりでは無いんだ……神様はちゃんと見てくれてる。スラムの辛い生活は決して無駄では無かったんだ」

「――――――♪」

「しかし、ここは何処なんだろ……貴族が集まる町なのかな? 道も整備されていて、家の作りも何処も豪華だ」

 

 でも、お姉さんが住んでる家はもっと大きかったです。お姉さん達は貴族の中でもかなり爵位が上の立場なのかもしれません。

 

「ファッ!? 何あれ!?」

「――――――♪」

「もしかして、ここが目的地!? なんと言う豪邸……いや、店なのか? こんな派手な建物見た事無いよ! ピンクの屋根に赤色の建物……しかも三階建てだと……冒険者ギルドよりでかいぞ!?」

「――――――?」

 

 ド派手な看板が……看板があると言うことは店なのかな? しかし、これは凄いなぁ……こんな大きな建物生まれて初めて見たぞ……豪族の凄腕商人なのかな?

 

「――――――!? ――――――♪」

「な、何だ!? ぎゃああああああああああああっ!? ば、化け物かっ!?」

 

 お店の中からこの世の物とは思えないような、凄まじい化け物が出て来ました。見た目は王族が着るようなドレスにはち切れんばかりの筋肉! しかも、見た感じ男性ですよね!? いや、待てよ……女性なのか? 髪型もインパクトが凄まじいな……お姉さんだったら似合うのかもしれないけど……

 

「うぷっ……おええぇ……」

「――――――!?」

 

 やばい、マッチョのムキムキの足から一瞬パンツが見えてしまった。え、こんなの魔物が見たらみんな血反吐を吐きながら逃げちゃうくらい強烈だよ!

 

「僕女性の人はか弱い印象があったけど、こんなにも逞しい女の人は初めて見たよ……冒険者ギルドの危険指定難易度、A級のゴリラウダーに瓜二つだよ……」

「――――――♪」

「ヒイッ……!? ぼ、僕は食べても美味しくありませんよ!?」

 

 やばいです……おしっこチビりそうなくらい怖いです! お姉さん怖いよぉ……助けてぇ……ぐすんっ。

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