異世界少年~ロリエルフにTS♀して日本に転生! 言葉は分からないけど、過保護で美人なお姉さんに拾われて何とか生きています!   作:二宮まーや

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42話 真理子の涙を拭うエルちゃん

 

 

 

 ◆(かえで)視点

 

 

 

「――――――!!」

「うふふっ……エルちゃん美味しい?」

 

 どうやらエルちゃんはハンバーグ、カルボナーラ、醤油ラーメンも気に入ってくれたみたいです。葵ちゃんもエルちゃんに餌付けして、ちゃっかりスマホで写真を撮っています。エルちゃんの食べっぷりは中々のもので、美味しそうに食べてる姿を見るのが私は大好きです♪

 

「ディフフ……エルちゃんの髪の毛サラサラ〜♪ いい匂い♡」

 

 そうだ! エルちゃんの大好きな魔法少女★みくるちゃんを付けて上げよう。丁度こないだブルーレイ全巻購入したので、いつでも見放題です♪

 

「葵ちゃん、悪いんだけどエルちゃんの為に魔法少女★みくるちゃんのDVD付けてくれる?」

「うん♪ おけ! ちょっと待ってね〜」

 

 葵ちゃんが準備している間に私はエルちゃんにハンバーグを食べさせてあげましょうか。エルちゃんはどうやらお箸に苦戦している様子です。しかも、割り箸を二つ使って食べようとしているのが愛らしくて面白いです♪ 

 

「エルちゃん♪ はい、あ〜んして♡」

「――――――♪」

「パクっ……もぐもぐ、ハンバーグも美味しいね♪」

「――――――!?」

 

 私はエルちゃんにご飯の時に、良く意地悪な事をしてしまいます。エルちゃんのお口の近くに食べ物を持って行った瞬間に私が食べちゃうのです。そうするとエルちゃんは頬を膨らませてしまい本当に可愛いです♡ はうっ……堪らないです! でも、あんまりやり過ぎてしまうとエルちゃんがプンスカと怒って拗ねちゃうので、程々にしないと行けません。

 

「――――――!!」

「はいはい、ごめんねエルちゃん♡ はい、あ〜ん♪」

「ふにゅ……もぐもぐ」

 

 やはりエルちゃんはちょろいです。

 

「お姉ちゃん! エルちゃん! 魔法少女★みくるちゃん付けたよ! 第14話 【⠀壊れてしまった真理子 】だって〜」

 

 壊れてしまった真理子……あら? 何か子供に見せて大丈夫なの? てか、真理子って誰? そこはみくるちゃんじゃないの? 意外と大人向けのお話しなのかしら?

 

「エルちゃん〜魔法少女★みくるちゃん始まったよ♡」

「――――――!!」

「あらあら、興奮しちゃって♡ 暴れたら危ないでちゅよ〜? あ、お口周りケチャップ付いてまちゅね。もう、しょうがない子でちゅねエルちゃん〜♡」

 

 エルちゃんのお口周りにケチャップが、べったりと付いております。エルちゃんは赤ちゃんみたいで本当に可愛いです♡

 

 それから私達は、魔法少女みくるちゃんのお話しを3人で、ご飯を食べながらのんびりと見ました。

 

 

 ・・・魔法少女★みくるちゃん・・・

 

 

【 14話 壊れてしまった真理子⠀】

 

 

「ねぇ……タカシ……冗談だよね?」

「ごめん……真理子……俺好きな人が出来たんだ」

 

 真冬のクリスマス……12月25日に起こった悲劇。私は彼氏……タカシと結婚を考えていました。しかし、私はタカシのスマホの中身を偶然見てしまったのです。

 

「誰よ……この、トオルって……」

「あぁ、ゲイバーで知り合った男性なんだ。俺、真理子に隠してた事があるんだ。実は……俺は男しか愛せないんだ……」

「はっ……?」

 

 そ、そんな……タカシはノンケだって、ずっと思ってたのに……私の事を愛してるって、言ってくれたじゃない!

 

「タカシ……」

「真理子……俺は、俺の思うがままの道へ行く。君は他の良い人を見つけて幸せになってくれ」

 

 私の中で何かが音を立てて崩れて行く。タカシとの付き合いはもう10年……その長い付き合いが、こんな形で……終わるなんて

 

「ゲイは出て行って!」

 

 ―――――――――――――――

 

 

「そんな、まさかタカシがゲイだったとは……」

「私は一体何を見せられていたんだろう……お姉ちゃん、みくるちゃん出てこなかったね」

「そうだね……何だったのかしら」

 

 真理子は結局あの後、タカシと別れて一人になった部屋で、しくしくと泣くシーンが続いておりました。エルちゃんも口を開けてポカーンと見ていましたが、何やら指を差して何かアワアワとしております。

 

「――――――!?」

「エルちゃん!? いきなりどうしたの?」

 

 エルちゃんが机の上に置いてあったティッシュを1枚取って、テレビの方へと走って行きました。私と葵ちゃんはエルちゃんがしようとしている事を暖かい目で見守ることにします。

 

「――――――?」

 

 エルちゃんは泣いている真理子の涙を画面越しに、ティッシュでふきふきと拭いております。何て健気で純粋なの……エルちゃん。

 

「「可愛い……」」

 

 私はこの光景をじっくりと見たかったので、真理子が泣いているシーンで一時停止を押します。エルちゃんは首を傾げながら、ティッシュで真理子の涙をふきふきと拭っております。どんだけ拭いても画面だけが綺麗になるだけなのに……エルちゃんはテレビの事をよく分からないのかもしれません。エルちゃんから見たら、テレビの中に人が入っているのだと思っているのでしょうね。

 

「葵ちゃん! 動画回して! エルちゃんのこんな尊い光景は滅多に見れないわよ!」

「もう回してるよ! エルちゃん……何て純粋で優しい子なの」

 

 もう正直、魔法少女★みくるちゃんより、エルちゃんが可愛い過ぎて、私や葵ちゃんは終始ほっこりしながらエルちゃんの様子を見ておりました。エルちゃんは時折、テレビの裏を覗いたり画面の向こうに写っている真理子に向かって、何か話し掛けております。

 

「お姉ちゃん……私、語彙力失いそう何だけど」

「葵ちゃん、その気持ち分かるよ。我が家のテレビの前に羽の生えた可愛い天使がいるんだもの」

 

 エルちゃんが一生懸命背伸びしながら、ティッシュで真理子の涙を拭いているのです。こんな光景を見たら、誰しも口を揃えてこう言うでしょう……尊いと。

 

「エルちゃん〜♪ これはテレビだから、この人も演技で泣いてるだけだからね?」

「んぅ……?」

「エルちゃんは優しくて良い子でちゅね〜真理子さんもエルちゃんに優しくしてもらえて、嬉しそうだね♪」

 

 私はテレビの前に立っているエルちゃんを抱っこして、自分の席へと戻りました。今日の夜もエルちゃんの事を沢山愛でてあげたいと思います♪

 

「エルちゃん、ご飯食べたらお姉ちゃん達と一緒にお勉強しましょうね〜」

「――――――。」

 

 エルちゃんにはまず、私と葵ちゃんの名前を覚えてもらいましょう。エルちゃんにかえでお姉ちゃんと呼ばれたら、私は多分発狂してしまうかもしれません。

 

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