異世界少年~ロリエルフにTS♀して日本に転生! 言葉は分からないけど、過保護で美人なお姉さんに拾われて何とか生きています!   作:二宮まーや

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64話 1人で出来るもん!

 

 

 

 ◆(かえで)視点

 

 

 

「ふぅ……このまま寝ちゃいそう」

 

 ご飯を食べてから、少しゆっくりしてお風呂に入って来ました。リビングのソファでパジャマ姿でゴロゴロすると眠くなって来ますね。

 

「――――――! ――――――♪」

「にゃ〜ん♪」

 

 エルちゃんは何やら紙にお絵描きをしているみたいです。白猫のタマちゃんもエルちゃんの横で、気の所為かもしれませんが暖かい目でエルちゃんを見守っている様な気がします。

 

「エルちゃん、お姉ちゃんにも絵を見せてよ♪」

「んみゅ! かえでねーたん!」

「え、これ私なの? あ、ありがとう♪ エルちゃん上手でちゅね〜♡」

 

 これは……エルちゃんは中々に斬新な絵を書きますね。タイトルを付けるなら、生まれる時代を間違えた哀れな化け物と言った所でしょうか……

 

「――――――♪」

「ん? どうしたのエルちゃん?」

「――――――!!」

 

 あぁ、褒めて欲しいのかな? うふふ♡ エルちゃんが日を増す事に甘えん坊さんになって来ていますね。頭を撫でなかったりすると私の手を自分の頭の上に乗せたり、私にスリスリと上目遣いで甘えて来たりと……どれだけ私の心をキュンキュンさせてくるのでしょうか。エルちゃんは本当に恐ろしい子です。もう、私はすっかりとエルちゃん依存症です。エルちゃんと触れて無いと心が病んでしまうかもしれません。

 

「エルちゃんの頬っぺたぷにぷに〜♪ 触り心地最高♡」

「ぐぬぬ……」

「エルちゃんもう少し……あと少しだから……はぁ……はぁ」

 

 この何気無いイチャイチャが大切なのです。私はエルちゃんに寂しい思いをさせないからね! 何なら後5時間くらいこうしてイチャイチャしても私は飽きませんよ♡

 

「エルちゃん、ほ〜ら♪ たかいたか〜い♪」

「――――――!?」

「ほれほれ〜♪」

 

 エルちゃんは驚いて居ますが、何回かしてあげると嬉しそうにキャッキャと喜んでくれていますね。子供は沢山笑うのもお仕事の1つです♪

 

「エルちゃん、明日は地元にある大型ショッピングモールに行くからね〜魔法少女★みくるちゃんのイベントやるみたいだよ」

「んぅ? みくるたん?」

「うん♪ 明日みくるちゃんに会えるよ〜」

 

 明日はエルちゃんに可愛いお洋服を着せて気合いを入れていきましょう! 多分エルちゃんはショッピングモールの大型施設には行ったこと無いと思うので、かなり驚くかもしれませんね。

 

「じゃあ、今日はお姉ちゃんとそろそろお寝んねしましょうね〜♪ タマちゃんにもおやちゅみって言うのよ♪」

「――――――! おやちゅみ!」

「うふふ♡」

 

 エルちゃんを抱っこしてから、私は2階の寝室へと向かいました。葵ちゃんはまだやる事があるみたいなので、今日はエルちゃんと2人で先に寝るとしましょうか♪

 

「あらあら、エルちゃんうさぎさんのぬいぐるみが好きなの?」

「――――――!」

 

 最近寝る時にエルちゃんが、可愛らしいうさぎさんを抱いて寝るのです。うさぎさんのぬいぐるみに少し嫉妬しそうでしたが、最後はちゃんと私にも抱き着いて甘えて来るのでそこは問題ありません♪

 

「――――――♪」

「よしよし♡ ほら、うさぎさんにもお休みしましょうね♪ うさぎちゃん、お休み〜♪」

「うちゃぎさん……! おやちゅみ!」

「おお! 良く言えました♪ エルちゃんも少しずつ言葉を覚えて来たね〜」

 

 エルちゃんの頭を優しく撫で撫でしてあげると次第に小さな寝息がすぅ……すぅ……と聞こえて来ました。小さい子は寝るのも早いですね♪ エルちゃんを見てると私の胸の奥が穏やかな気持ちになります。

 

「チュッ♡ うふふ♡」

 

 エルちゃんの寝顔を眺めてたら、いつの間にか30分くらい時間が経過していました。

 

「お姉ちゃんお待たせ〜」

「葵ちゃん、しっーだよ」

「あら、エルちゃん寝ちゃった?」

 

 葵ちゃんもパジャマ姿でベッドへと入って来ました。本来なら一人用のベッドですが、私達はいつも身体を密着させながら寝ています。私の大切な最愛の家族達……葵ちゃんとエルちゃんには、常に寂しい思いをさせたくない。葵ちゃんだって、気丈にいつも振舞って居るけど内心は私よりも繊細で傷付きやすい優しい女の子です。

 

「ん? お姉ちゃんどうしたの?」

「何でも無いよ〜葵ちゃんが可愛いから見蕩れちゃっただけ♪」

「やれやれ……全くお姉ちゃんったら」

「はいはい♪ よしよし」

 

 お? 今日は珍しいですね。葵ちゃんの頭を撫でてあげるといつもは、私はもう大人だよ!って言って拒絶するのに今日はやけに素直です。やっぱり、葵ちゃんもまだまだ甘えん坊さんですね♪

 

「あら、エルちゃん涎垂らしちゃってるね」

「うふふ……また美味しい物を夢の中でも食べてるのかな?」

「エルちゃんは本当に食いしん坊さんだね♪ 直ぐ食べ物に釣られちゃうし」

「そこもまた愛らしくて良いじゃない♪」

「そうだね♪ 気付けば私もお姉ちゃんかぁ」

 

 葵ちゃんがエルちゃんの頬っぺたをぷにぷにとしています。何これ、めっちゃ尊い……私もエルちゃんの頬っぺたぷにぷにしよ♪

 

「こんな小さな子なのに……今まで親からの愛情を知らずに育って来たと思うと悲しいよね」

「そうね……でも、その分私達が埋めてあげれば良いのよ♪ 最近エルちゃんも沢山笑うようになって来たし♪」

「うんうん♪ あ、エルちゃんったら……」

 

 葵ちゃんが人差し指でエルちゃんをツンツンとしていたら、エルちゃんは寝惚けながら葵ちゃんの人差し指を口で咥えてはむはむとしています。可愛い過ぎて食べちゃいたい衝動に駆られますね♡

 

「うふふ……エルちゃんったら、私の指はご飯じゃないよ?」

「エルちゃん♡ チュッ♡」

「あ! お姉ちゃんずるい! 私もエルちゃんにキスする!」

 

 エルちゃんが寝ている時はフィーバータイムです! 好き放題出来るので、今宵も葵ちゃんと2人でエルちゃんにたっぷり、ねっとりと愛情を注いであげるのです♪

 

 

 

 

 

 ・・・翌朝・・・

 

 

 

 

「かえでねーたん……」

「んん……あ、朝かぁ。エルちゃんおはよう〜」

 

 エルちゃんは早起きです。結構朝に強いのかもしれませんね。仕事の日でもエルちゃんが朝起こしてくれるので遅刻する心配はありません。今日は休日なので、のんびりしてからショッピングモールへとお出掛けしようと思います♪

 

「エルちゃん、お姉ちゃんと顔を洗いに行きましょうか♪」

「――――――!」

 

 エルちゃんと手を繋いで1階の洗面所へと向かうのですが、ここで1つエルちゃんからすると難所があります。そう、それは我が家の階段です。前は抱っこして洗面所まで向かって居たのですが、最近はエルちゃんが自分で降りようと私からの抱っこを拒絶するのです。

 

「……ごくりっ」

「エルちゃん大丈夫? 無理しなくても大丈夫だよ? お姉ちゃんはエルちゃんが怪我しないか心配だよ」

「かえでねーたん……」

 

 エルちゃんの表情が真剣そのものです。ならば、ここはエルちゃんの意志を尊重して、下で見守るのが1番でしょう。

 

「分かった……エルちゃんの決意を尊重するよ」

「――――――!」

「あぁ! エルちゃん、そっーと。慎重にだよ!?」

 

 見てて危なっかしいです! やはり、エルちゃんにはまだ階段は早かったのでは……

 

 

 

 

 ◆エルちゃん視点

 

 

 

 

「そろそろ僕も成長するべきだ……」

 

 ついにこの階段を自分で降りるんだ! いつもかえでねーたんに抱っこされながら昇り降りしているけど、出来る事は全て自分でしなければ。かえでねーたんに僕が出来る男だと見せてやるのです!

 

「――――――?」

「かえでねーたん、大丈夫です。助けは不要」

 

 かえでねーたんが先に1階へと降りて行きました。さて、ここからは僕の番です。かえでねーたんのお家の階段は割と角度がキツくて、幼女に優しく無い階段です。

 

「手すりに捕まって、お尻を着きながら降りるぞ」

「――――――?」

 

 下を見るとかえでねーたんが不安げな表情で僕を見ています。僕もここでの生活に少しは慣れて来たんだ。かえでねーたんの手ばかり借りて居ては、男としても情けない。

 

「ごくりっ……よし、まずは1段目から……」

「――――――!?」

 

 僕は階段の手摺りに捕まりながら意を決して一歩を踏み出しました。こうして見るとここの階段、中々に高くて怖いです。

 

「よし、行くぞ! ふぇ?」

「――――――♪」

「あ、あおいねーたん!?」

 

 いつの間に僕の背後に……やはり、あおいねーたんも底がしれないです。気配を一切感じ無かったぞ……

 

「あぅ……結局階段一人で降りれなかった件」

「―――――――――?」

 

 僕はあおいねーたんに強制的に抱っこされながら1階へと辿り着きました。でも、僕はめげません。次は顔を洗う任務が待っています。流石にこれくらいは1人でも余裕です。

 

「あおいねーたん、そろそろ降ろしてください。僕は一人でも大丈夫ですから」

「―――――――――?」

 

 しかし、かえでねーたんもあおいねーたんも過保護過ぎます。何をするにもお姉さん達が僕をサポートしてくれます。それは確かにありがたいですが、それと同時に少し情けなさも感じる。トイレやお着替え、ご飯を食べる時も僕に食べさせてくれたりと……このままでは僕は駄目人間になってしまうかもしれない。だから、出来る事は自分でやるのですよ!

 

「さてと、まずはこの蛇口を捻って……ぐぬぬっ!?」

 

 あ、いきなり詰みました。僕の身長が低くてギリギリ蛇口に手が届きません。この小さな身体のせいで色々と弊害があります。ここはとりあえず冷静に考えましょう。

 

「かえでねーたん、あおいねーたん……一人で出来るのでどうか見守って下さい」

「―――――――――?」

「―エル―――――ちゃん―――」

 

 近くにある椅子を使えば楽勝です! この椅子に乗れば身長の低い僕でも余裕なのです! さてと、このレバーを回せば……

 

「ぴゃあっ……!? あっつ! 何じゃこれわ!?」

「「――――――!?」」

 

 水が出て来る筈なのに……何でお湯が出て来るの? あれ? レバーの回す向き間違えたかな? ん? 今思えばどういう仕組みでお湯が出て来るのだ? この壁の向こうに誰かが火をおこして居るのだろうか?

 

「はわっ!?」

「――――――♪」

 

 僕がそうこう考えていると見かねたのでしょうか。かえでねーたんが水を出してくれて、僕の顔をぴちゃぴちゃと洗ってくれて最後にタオルでふきふきとされました。あおいねーたんもかえでねーたんもクスクスと笑っています。だって、いつも水が出てるのに……

 

「――――――♪」

「あぅ……だ、大丈夫ですから!」

 

 ことある事にお姉さん達から頭を撫で撫でされます。よし、次です! 僕はめげませんよ!

 

 

 

 

 ◆(あおい)視点

 

 

 

 

「エルちゃん、レバー回す方向逆だよ?」

「あらあら、エルちゃんったら可愛い♡ 真剣な顔して何考えているのかな?」

 

 エルちゃんを見てるとまだまだ不安が残ります。一人で色々やろうとしているその姿勢はとても良い事だと思うけど、まだ私達が見てないとエルちゃんは危なっかしいのです。

 

「あ! エルちゃんどこ行くの!?」

「――――――!」

 

 エルちゃんがトコトコとリビングの方へと走って行きました。私やお姉ちゃんも後を追うのですが、エルちゃんは白猫のタマちゃんとおはようの挨拶をしてじゃれていました。とりあえずエルちゃんの様子を観察して見ましょうか。

 

「――――――♪」

 

 私とお姉ちゃんでエルちゃんを観察しているのですが、エルちゃんは白猫のタマちゃんのご飯を用意しようとしていますね。

 

「――――――♪」

 

 そして、エルちゃんはタマちゃんのお皿に……

 

「エルちゃん? それはタマちゃんに食べさせたら駄目だよ?」

「んぅ?」

 

 エルちゃんはお米が入った容器を開けて、タマちゃんの器に入れようとしていたのです。それは私達が食べるご飯……タマちゃんには食べさせるのは駄目なの……エルちゃん。

 

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