夏休みになり、8月のポイントが支給された。
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A:1004→220 + 150 → 1374(毎月260万ポイントをひよりに譲渡)
B:855 →63 + 0 → 918
C:701 →140 - 50 → 791
D:87 →175 - 100 → 162
ひよりバンク:1311万pp (331万+150万+450万+120万+260万)
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今日はBクラスの祝勝会を兼ねて、カラオケルームを貸し切っている。
8割くらいは参加していて、クラスの仲も順調に良くなっているようだ。
俺達は、当初ひよりの作戦通り、Aクラスにcpを稼がせて圧倒的なAクラスを疑似的に作り出している。
そして、契約で他クラスにバラすことを許さない状況を作り、ppを奪い取ることにも成功している。
「クックック、今後の作戦は簡単だ。Aクラスをほめまくれ。葛城にはかなわないと他のクラスに言いふらすんだ。」
龍園は楽しそうに指示を出す。
まぁ、策がきれいにはまっているんだ。楽しくもなるだろう。
「Aをほめるんですか?でもあいつら、これ以上エラそうになるんじゃないですか?」
石崎君はあまりAに良い印象を持っていないようだ。
「それでいいんだよ。あいつらはエラそうな態度をとるほど、沼にはまっていることに気づいちゃいねぇのさ。いや、正確には思惑を持って動いている奴もいるがな。」
「そうですね。しかし、Aを引きずり落とすとは言ってはいけません。あくまで、Aが凄すぎる。とほめちぎって、他クラスを誘導する必要があります。」
そう言って金田が補足する。
「なんでよ?別に一緒じゃないの?」
伊吹がよくわからないと質問を投げる。俺もよくわからないからよく聞いてくれた。
「包囲網を主導したクラスはAの恨みを買うことになるでしょう。他クラスに乗っかる、または、誰からともなく自然とAを標的にすることが大事です。」
恨みか。どうせ、Aと争うことに変わりはないと思うが、金田君が言うんだ。
恨みは買わないに越したことはないだろう。
龍園も金田君も坂柳という生徒のことはかなり警戒しているようだな。
作戦会議もほどほどにして俺たちはカラオケを楽しんだ。
ひよりは一応参加しているけど、読書に没頭しているようだった。
・・・
そして、俺もひよりもすっかり忘れていたころに、堀北君から食事のお誘いが来た。
橘先輩おすすめのランチをご馳走してくれるらしい。
「やぁ、堀北君。久しぶりすぎてすっかり忘れてたぜ」
俺とひよりは一緒にお店に入って挨拶する。
「ふふ、お二人とも特別試験お疲れさまでした。」
そういって、橘先輩は迎え入れてくれた。
「無人島試験は大活躍だったようだな。正宗。」
「いやいや。俺はルールについていけなくてよぉ、クラスやひよりのアイデアに従ってただけぜ。」
事実、これまでの試験で、俺が自発的に動けたことは龍園を蹴り飛ばしたくらいだった。
「私も、ついていくのでやっとでした。この学校の試験はかなり特殊ですね。良い成績を残せたのはクラスのリーダーの作戦のおかげです。」
「そうですよね。私もいまだに試験ではルールに翻弄されていますので気持ちはよくわかります。」
橘先輩も同意してくれる。
「さて、さっそくだが、椎名、筒井。生徒会に入る気はないか?」
え?それだけ?
なんかもっとやばい話かと思って身構えてしまったぜ。
まぁ、生徒会長となると、生徒会のメンバーは大事なんだろうが。
「なんで俺達なんだ?ひよりだけならわかるけど、俺は生徒会ってガラじゃないと思うが。」
「確かに、普通だったら椎名だけを勧誘していただろう。ここからはオフレコだが、2年でもっとも危険な男の噂は知っているか?」
聞き覚えがあるな。なんだったっけ?
「たしか、見境なく女を食い散らかしている男だっけ?」
「そうだ。・・・いや、あってるが、危険視しているのはそこではない。2年は、南雲という一人の男が学年を支配してしまった。そして、Aクラス以外は崩壊し、クラスとして機能しない状態だ。」
「食い散らかす・・・南雲君はそんなことしてたんですかっ!!」
なぜか知らなかったらしい橘先輩が激怒している。
「南雲は次期生徒会長となるだろう。そして、会長になってしまっては、学校全体を崩壊させるかもしれない。俺はその抑止力となる人物を探している。そこで目をつけているのが正宗。おまえと、もう一人名前はいえないが面白い奴を見つけている。」
なるほどなぁ。ある意味俺の方が、ひより以上に適任かもしれない。しかし、
「1年の面白い奴に俺も心あたりがあるぜぇ堀北君。あとせっかくだけどよぉ、生徒会は辞退させてもらうぜ。」
「私も申し訳ありません。生徒会の仕事に興味はわきません。」
まぁ、ひよりはもともと争いが苦手だからな。
「そうか。」
少し残念そうに堀北君はうなずく。
「でもよぉ、その次期生徒会長が学校を巻き込むときはよぉ、1生徒として立ち向かうことを約束するぜ。」
その答えに堀北君も満足してくれたようだ。少し笑顔がこぼれた。
・・・・
残りの夏休みは特にイベントもなく、ひよりと読書したり、勉強したりしながら過ごした。
「そういえば船で言っていた天の時だっけ?いつごろなんだ?」
「『天の時 地の利 人の和』。孟子の言葉ですね。金田君らしい表現です。」
ひよりはどこまで説明しようか考えているようだ。
「近い将来、私たちはCクラスに転落します。これは既定路線です。」
「マジかっ!どうにかなんねえのかよ?」
前にも言っていたが、いまいち、龍園やひよりが、一之瀬さんに負ける未来が見えないんだが。
「わざと落ちるわけではありませんが、落ちること自体は悪いことではありません。正宗君は勝てば勝つほど、クラスポイントは増やせば増やすほど有利になると考えていますね?」
「そんなのあたりまえじゃないのか?」
「そうでもないですよ?捨てるべきポイントがあれば、奪うべきポイントもあります。いずれ、葛城君のクラスと、一之瀬さんのクラスは全面戦争になります。それが私たちが動く時です。それまでに地盤を固める必要があります。おそらく、2年生の後半か、3年生の前半でしょうね。」
結構気が遠い話だった。
ひより生徒会長を見てみたいと思いましたが、
あきらかにキャラ改悪になってしまうのであきらめました。
そのストーリーは誰か、別の方が書いてくれるでしょう。