ようこそ絶対★ひより至上主義の教室へ   作:†しんしん†

23 / 30
坂柳VS一之瀬

3Aとの宴会が終わってからは、お勉強と筋トレの日々が続いていた。

それ以外はひよりのお誕生日を祝ったりもした

 

そして、2月になった

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A(葛城 ):1357(毎月260万ポイントをひよりに譲渡)

B(一ノ瀬):803

C(龍園 ):775

D(堀北 ):0

ひよりバンク:2872万+1000万+120万+260万≒4252万pp

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最近、一之瀬帆波に対する、誹謗中傷が一年の間で勃発した。

根も葉もない、馬鹿馬鹿しい噂ばかりで、こんなのを相手にする奴はいねえだろうな。っと思っていたが、ひよりの怒りが爆発していた。

 

「ひよりは噂なんて信じないタイプだと思っていたぜ。」

「もちろん信じていません。コミュニケーションなんて事柄の9割は欠損してしまいます。又聞きとなると1/100程度の情報であり、ほとんど誤差です。」

 

いや。もうちょっと信憑性あると思うが。

まぁ、ひよりは友達想いだからな。

 

「こんなつまんねぇやり方は、さすがに龍園ではないだろうな。っとなると、噂を垂れ流している奴を、力ずくで黙らせたところで解決しないだろうし、俺が解決できる問題ではなさそうだな。」

 

一之瀬さんを助ける案は俺にはなかった。

 

・・・

 

その後、噂は激化していき、1年生全体に様々な噂が流れるようになった。

一之瀬さん以外の生徒も、荒唐無稽なとんでもない噂が蔓延してしまい、収拾がつかなくなった。

 

噂の出どころはAクラスで、何でも坂柳派がクラスを掌握して動き出したとか。

俺も被害者の一人で、

 

「筒井正宗と伊吹澪はたびたび、隠れて特別棟で逢引している。」

 

っという噂が流された。

うん。ただの事実だな。

6月ごろ、一度勝負してから、定期的に呼び出されているからな。

 

・・・

 

俺は噂何て気にしないから、普段通り勉強と筋トレを頑張ろうと思っていたが、伊吹や石崎は違ったらしい。

 

「もう許せねぇ!!Aクラスに殴り込みに行ってやる。」

「あたしも付き合うよ。かたっぱしから蹴り飛ばしてやる。」

 

龍園が既に帰った教室で二人が息巻いている。

 

「おまえら、ペナルティ食らわない程度にしとけよ。」

 

そういって、帰ろうとしたら、なぜか伊吹につかまった。

 

「あんたも一緒に行くに決まってんでしょ。そのあとはあんたをつぶすから、明日特別棟にきなさいっ!」

 

・・・なんだろう。自分から噂を認めていくスタイルは斬新だな。

伊吹の怒りどころがわかんねえよ。

この場を収めれるのは、ひよりしかいないので、ひよりに目線で助けてくれと伝える。

 

「Aクラスのやり方は認められません。橋本君に直談判しましょう。」

 

全然収めてくれなかった。。。

 

・・・

 

学校の敷地から離れた場所に人を集めると、なぜかDクラスの清隆や三宅君たちもついてきたようだ。

 

「よう、石崎。話ってなんだよ?」

「てめえ、一人でこいっつったろうが。何鬼頭をつれてきてるんだよ。」

 

橋本君は普段と同じような態度だった。

三宅君たちは俺たちが喧嘩を始めたら止めるつもりみたいだ。

あいかわらずお人好しのようだ。

 

・・・・

 

ひよりや石崎が噂の件を話しているが、言った言わないの平行線になっていて、どうにもならないようだ。

 

「今度の生徒会長は喧嘩に寛容らしい-------ぜ」

そう言って、橋本君は石崎に蹴りを入れようとしたが、三宅君が間に入ってガードした。

それをきっかけに、橋本、鬼頭、石崎、伊吹、三宅のよくわからない喧嘩が始まった。

 

・・・・

 

「止めなくていいのか?」

 

清隆が俺に声をかけてくる。

 

「せっかくだから、鬼頭がどのくらいできるのか見ておこうと思ってな。」

 

今のところ、アルベルト君の方が強そうだという印象だな。

しばらくするとひよりが、仲裁に動いたので、俺は三宅君と連動して、石崎君と伊吹を抑えて喧嘩は終わった。

 

・・・・

 

帰り道、ひよりは喧嘩の仲裁で、あとから力が抜けてしまったらしく、俺がおんぶして帰ることになった。

 

「すみません。ご迷惑をおかけして。重くないでしょうか?」

 

女性の体重には触れるなと、小さいころから妹に口酸っぱく言われていたので、別の話題を振ることにする。

 

「結局、噂の出どころはAクラスだったんかよ?」

「・・・そうですね。一之瀬さんへの噂はAクラスが出どころだと思います。しかし、それ以外の噂はAクラスは関係ない可能性が高いですね。」

 

さすがひよりの観察眼だ。橋本をみたのか鬼頭からなのか俺には判断できなかった。

 

「そもそも、学年全体への誹謗中傷はAクラスにメリットはありません。むしろ、全クラスを敵に回すデメリットが大きいです。今回の件は、どちらかというと、学校を訴えない一之瀬さんを守ろうとする意図を感じます。そういう意味では、Bクラスが流している方がしっくりきますね。」

 

なるほど。ある程度、あたりはつけていたのか。

確かにこの調子だと、誰かが訴えるだろうな。

 

「ところで正宗君は、たびたび伊吹さんと逢引なさっているんですか?」

「・・・」

 

このタイミングで聞かれたか。

俺はひよりを置いて逃げ出したい衝動にかられたが踏みとどまる。

今日に限って寮が遠く感じるぜ。

 

「又聞きは、1/100程度の事柄らしいぜ。」

「しかし、火のない所に煙は立たぬと言います。明日も特別棟で会う約束をされていました。」

 

そうだよな。伊吹の奴余計なこと言いやがって。

 

「たびたびって程でもないけどよ。月に1,2回呼び出されて、試合をしているだけだぜ。別にやましいことも後ろ暗いことも、ましてや色めかしいことも皆無だ。」

 

自分で言っていて、言い訳がましく感じてしまうのはなぜだろう?

背中からひよりの圧力を感じる。

『何があっても振り返ってはいけない道』の話があったな。

俺は今、その道を歩いているに違いない。

俺は気を紛らわすために、電柱の数でも数えながら歩くことにした。

 

「正宗君、私と付き合ってください。」

「いつ?」

 

俺は立ち止まって、笑いながら返した。

こういう脈絡のない会話が、ひよりには珍しくないから最近慣れてきた。

 

「今からです。」

「今は無理だな。」

 

俺はまた歩き出した。

ひよりは今まで、まともに友人を作ってこなかったようだからな。

俺に恋をしているわけではなく、恋に恋するお年頃なんだろう。

たまたま俺が隣にいただけだ。

 

「やはり伊吹さんが良いでしょうか?」

「違えよ。伊吹は友人以上にはなりえない。今は歩けないひよりを送っていかなきゃならねえからな。」

「では、明日でいいです。」

「さっき言っただろ?明日は伊吹と喧嘩すんだよ。」

 

ひよりは笑い出した。

寮が近づいてくる。

ひよりは笑いながら言った。

 

「私は、明後日まで待てません。」

 

・・・

 

しばらくたったが、喧嘩のおとがめはなかった。

新しい生徒会長になった桐山先輩は、本当に喧嘩に寛容らしい。

2年生はいったいどうなってるんだろうな。

 

しかし、噂については、訴える生徒が後を絶たなくなり、学園からの介入によって、以降に誹謗中傷を流した奴と今までの噂に触れたものは、重い処分をすると御触れがでて終息した。

 

一之瀬さんも、しばらく休んでいたが、坂柳に堂々と立ち向かって退けたらしい。

チラッと見たが、一之瀬さんは前以上に堂々とした態度であり、何かが吹っ切れたみたいだ。

 

俺は見聞きした顛末をひよりに伝えた。

 

「こういうの諺で何て言うんだっけ?」

「『雨降って地固まる』でしょうか?」

 

なんか間違っているような気がするけど、意外とあってるのかもしれないな。

こういう世間とずれた感性がひよりの持ち味だ。

 

 

 




櫛田さんがいないため、信憑性のない噂が蔓延しました。
そして葛城派はがんばったけど、ついに崩壊しました。

「明後日までまてない。」の破壊力がやばい。
このフレーズの良さがわかる人は、森ミステリーがすごくお勧め。
名言紹介みたいになってしまいました。
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