エスコン好きのJK、転生しアリコーンの艦長となる。 作:岡村優
「か…ん…」
「う〜ん…」
「艦長!」
山口樟美は意識が覚醒した。そして現状を確認して頭を抱えた。
「あれ?…ふえぇぇぇぇ!?だれぇぇ!?」
「……艦長の人見知りが酷いのは存じておりましたが…」
「ち!違うの!ごめんなさい…驚きすぎただけなの副長…そんなことより現状教えて?」
「了解しました」
副長と呼ばれた人物…妖精だが命令通りホロウスクリーンを展開した。そして樟美は必要な情報のみ頭に叩き込んだ。その中で最も見たくないものを見つけた。
「……………ねえ、これ…使うことある?」
「小官にはわかりかねます。強いて言うなら使いたくないですね…」
「同感ね…で?今どこ?」
「マリアナ海溝1450メートルです。」
「今すぐに横須賀に進路を取りましょう。発令所へ」
「了解しました」
艦長室を出て発令所に向かう。
「艦長入られます!」
ザッ!
「いい、持ち場に戻って」
きれいに敬礼しながら自分の席に着く。
「航海長、方位320、速力20ノット、進路を横須賀にとれ。」
「了解、進路横須賀に取ります」
「取舵30!」
「とーりかーじ!」
「第3戦速」
「第3せんそーく」
「付け加える、潜水深度700まで浮上し、合戦準備。」
「了解!アップトリム10」
「まもなく潜水深度700メートル」
「よろしい、全艦に達する!合戦準備、1番2番魚雷発射管89式長魚雷装填!注水はしなくていい。」
「了解!」
とそこでソナーから報告が入る
「待ってください!12時方向!距離1万メートル先に推進音!これは…インディペンデンス級です!」
「……戦闘用具納、急速浮上、距離4000で機関停止」
「艦長!」
「今は揉め事を起こさないほうがいいと思う。」
「…了解」
「メインタンクブローアップトリム30」
「ヨーソロー」
ーその頃ー
アリコーンに補足されたブルーマーメイド、インディペンデンス改級きかいじまは普通に航行していた。
「…今日も天気がいいわね副長」
「はい、とてもいい天気です。」
「この辺よね、未確認の島が見えた気がするって報告された海域は」
実はアリコーン、樟美が気絶(転生?)しているうちに浮上して各武装の点検をおこなっていた。
その時、水測員から報告が上がった。
「艦長!水中からスクリュー音!排水音がするため急速浮上している模様!40秒後にコンタクト!」
「なんですって!?対艦戦闘用意!」
「10、9,8…3,2,1!浮上します!」
ザッバァン!
所属不明艦が急速浮上し、その大きさに艦橋メンバーが度肝を抜かれた。
「な…なんて大きさ…この潜水艦のデータ照合!」
「未登録です艦長!」
「所属不明の潜水艦のハッチ開いてます!これは!?大砲!?」
見れば所属不明艦が主砲を展開していた、実はあえて展開して交渉ごとを優位に進めようという魂胆だ。
「所属不明の潜水艦に告げる!我々はブルーマーメイド所属のきかいじまである。貴艦の所属を明らかにされたい!」
相手も応じた。
『…こちらは未登録の艦艇でアリコーン級潜水艦のネームシップ…アリコーン…そして私はこの艦の艦長…山口樟美です。戦闘の意志はありません…』
「そちらに乗艦を許可願いたい!」
『…許可します…』