エスコン好きのJK、転生しアリコーンの艦長となる。 作:岡村優
『こちら横須賀女子学校、大型直教艦アリコーンY11桟橋に入港してください』
「了解、アリコーン入港します」
「微速前進」
「よーそろー」
速度を落としゆっくりと入港する
「機関停止」
「機関停止」
「錨降ろせ」
「錨降ろします」
ゴウン…
「入港完了…用具納。」
「用具納」
「ふう…全く桟橋に入りきれてないね…」
「このアリコーンはとても大きいですからね」
「そうね…じゃああとはお願いね」
「了解」
桟橋ラッタルを降りたところに一人の女性が立っていたので挨拶を交わす。
「始めまして、アリコーン艦長山口樟美です。」
「この学校の校長、宗谷真雪です。立ち話もなんですからこちらに。」
「お言葉に甘えさせていただきます。」
内火艇に乗って陸に上がったあと車に乗った。
「今からどちらへ?」
「私の家よ」
「了解です。」
「あの船、アリコーンだったかしら?」
「はい、正式には潜水航空巡洋艦アリコーンです。」
「とても大きいわね、速力はどのくらい?」
「水中速力は40ノット前後ですね」
「あの巨艦で40ノット…とても早いのね」
「一個艦隊を相手取るには速力が必要と考えたのでしょう。私が乗艦する船ですが本来は別の方が乗ってましたが…」
そこで話を切った
「……実はアリコーンは一回事故を起こしてマリアナ海溝に沈んだことがあります。」
「なんですって!?」
真雪の顔が驚愕に染まった。
「ですがその方の統率力で約3年間一人もかけることなく生還することができました。」
「3年間も…」
「現状アリコーンは3年間は単独で動ける性能と弾薬保有量を保持しており、その性能は一個艦隊を軽く相手取れる投射火力を保有しております。」
「燃料の方は?」
「核動力艦なのでいりません」
「船に原子炉を載せているというの?」
「はいなのでたとえ敵対した場合3年間は無補給で戦えます。」
「恐ろしい船ね」
「同意見です…だからこそアリコーンを誰の手にも渡せません。量産されてしまえばそれこそ世界が破滅に向って突き進んでしまいます。…それだけは避けたいのです。」
「貴女…本当に16歳?」
「…戦争で先祖を失い、祖国を守護する意思を継いだだけの小娘ですよ。」
「そう…」
「もしも、私とアリコーンに敵対するものが現れたならば羽を持つユニコーンの名の猛獣が如く我が雷を持って敵を殲滅します。たとえ刺し違える結末になったとしても…それがアリコーンと私の定めなれば。」
その目はもはやこれから戦場に行く者のよう…第二次大戦中の海軍軍人なら間違いなくこういうだろうミッドウェーで反撃した山口多聞の再来と。
「そんなことがなければいいわね」
「同感です。しかし現実は非情です。起きないとは限りません」
「……」