ロストマンのセイリング・デイ(王直→ホーミング 番外編)   作:アズマケイ

12 / 105
ナミの2年間

それは2年前、マリンフォード頂上戦争をいかにめちゃくちゃにするか、ハートの海賊団船長、死の外科医ローが空島ウェザリアで考え込んでいた頃に遡る。

 

シャボンディ諸島からバーソロミュー・くまによって空島バロンターミナルに飛ばされた少女がいた。麦わら一味の航海士、泥棒猫ナミだ。彼女はウミット海運の碇マークたなびく空島にたどり着いたことに気づいて青ざめた。不法侵入者を取り囲むマフィア達。サングラスにスーツ姿のライオンのゾオン系悪魔の実の能力者と思われる男に、銃口を向けられていたのだ。

 

「待って待って待って!!」

 

必死で荷物をひっくり返し、麦わら一味の血判状をだし、これが私の血判だと人差し指を抑えながら叫ぶナミに、ようやくライオンの獣人は銃をしまってくれた。

 

なにがあったのか事情を聞いてくる彼に、ナミはエースを助けに行くために今すぐにシャボンディ諸島に行かなければならないと叫んだ。ハートの海賊団と同盟を結び、人堕ちホーミングの自殺もエースの処刑も止めなくてはならない。必死の主張に彼らの態度は一変した。どういうことだと言われて、ナミはローから聞いた話をそっくりそのまま話すのだ。彼らは即座に友好的になった。空島バロンターミナルから出なければ自由にしていいと言われた。それじゃダメだと食い下がるナミにペコムズ隊長と部下に言われていた彼は却下したのだ。

 

「『脅迫』は圧倒的な実力者が口にすれば『必ず来る未来』でしかない......一体誰が逆らえる?それが『四皇』という存在!!為す術もねェってのはこういうことだ...!!金獅子は元四皇だ!ウェザリアにかつて協力しなけりゃ青海に落とすと脅迫してきたフワフワの実の能力者!インペルダウンから金獅子が脱獄するとホーミングさんから見聞色の情報を得てるんだ。お前、航海士なんだろう?金獅子はかつて世界中の航海士や気象予報士を拉致してたんだ。お前がいってなんになる。人質になってあしをひっぱるつもりか?おれ達に任せてじっとしてろ」

 

ぐうの音も出なかった。

 

「代わりにここの本はいくらでも読んでいいからな」

 

そういって、ウミット海運の支部の一角を貸し出してくれた。金獅子が脱獄したら、空島の国々は防衛を固めなければならず忙しいらしい。情勢が落ち着くまでは匿ってくれるという。ナミは驚いた。たくさんの気象に関する本で埋め尽くされていた。

 

ペコムズ曰く、本来は空島ウェザリアにあるものらしい。ナミはひたすら本を読んで過ごした。

 

その後、ニュース・クーの新聞にてマリンフォード頂上戦争の一部始終を知ったナミは激しく動揺したが、空島ウェザリアから帰還したハレダスからルフィ達が無事だと聞いて安堵した。その日は泣いた。

 

更に後日の新聞にてルフィの「3D2Y」のメッセージを受け取る。ナミは2年間をハレダスに師事して空島バロンターミナルにて、気象科学を学ぶ期間にあてがおうと決意した。

 

ハレダスは顎髭と長髪が特徴的で、魔法使いの様な青い帽子とローブを着用しており、他の仲間達も其々異なる柄のローブと帽子を着ている老人だった。

 

97年前に空島ビルカに生まれ、82年前(当時15歳)に天候の科学に没頭する。67年前(当時30歳)に人工空島ウェザリアを完成させ、その翌年に世界中の天候の記録を取り始めた。

 

ナミは新世界の天候とウェザリアの研究を全てを教えることを約束してくれたのだった。

 

それはいいのだが、空島バロンターミナルは全然安全に勉強できる場所じゃなかった。なにせ定期的に金獅子が襲撃にくるのだ。ホーミングさんとガープ中将が迎撃してくれなかったら、そのうちナミは見つかり拉致される。必死に隠れてるハメになり、世界最強格の戦いの余波は覇気も含まれるため、ナミはいやでも耐性がついてしまうことになった。

 

まさかバロンターミナルにしろウェザリアにしろロックス同窓会とガープがホーミングを追いかけまわしたり、共闘したりするカオスが繰り広げられているなんて知る由もないのだった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。