ロストマンのセイリング・デイ(王直→ホーミング 番外編)   作:アズマケイ

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インペルダウン事件の首謀者

「よう、インペルダウン事件の首謀者」

 

ドフラミンゴの最近のお気に入りの呼び方は、ローをかならず無言にさせた。

 

一部王直の指示したことではあるが、全体的なことを描いて、人を動かして、こうするからなとドフラミンゴに伝えたのは紛れもなくローである。

 

そこにローが実行してようやく完成する作戦だったのは事実だし、だからこそ完遂したことはたくさんある。

 

問題は、なにも事情をしらない部外者が箇条書きに並べられた様々な出来事を一切の因果関係をなしで見た場合、ローはとんでもないことをやらかした男になっていたことだ。

 

ハートの海賊団船長の死の外科医トラファルガー・ローは、昔世話になったドフラミンゴファミリーの恩がありながら、なんらかの理由で嫌い抜いている。ドフラミンゴファミリーやウミット海運の儲け話に真正面から喧嘩を売り、生き残った。超新星の中で賞金額が一番高いのはそのせいだ。

 

いや、シンボルマークを酷似するくらい似せてる上に、ハートの海賊団なんだから、むしろドフラミンゴファミリーを慕っているのではないか。むしろ弟分だからドフラミンゴは許しているのでは。

 

真偽はともかく、エースと兄弟盃をかわしたことで有名な、あのニコ・ロビンを奪還するためにエニエスロビーを崩壊させた麦わらの一味と同盟を組んでいる。

 

エース奪還のためにインペルダウンを襲撃した麦わらのルフィが、たくさんの脱獄囚達とマリンフォード頂上戦争を散々ひっかき回した。エースを奪還した麦わらのルフィ達を伴い、ハートの海賊団は戦線から離脱。

 

マリンフォード頂上戦争ではそれだけだった。

 

インペルダウン襲撃により半壊となった隙をついて、狙ったようなタイミングで、白ひげ陣営と同盟を結ぶ本来なら楽園にいないはずのハチノス率いる王直と黒ひげ百獣海賊団が騒ぎに乗じて激突。その果てに大爆発が起きてインペルダウンは完全に崩壊した。

 

未確認ではあるが、赤髪がカイドウを抑えきれなかったのは、マムと同盟を結び、赤髪と激突したからという情報がある。当事者達がなにも語らないため真偽は不明だが、赤髪が遅れなければ白ひげの新時代宣言はなかったはずだ。

 

王直のもつワプワプの実の力をなぜか黒ひげ海賊団は誰も使っておらず、思想犯ロックスかぶれのホーミングが使っている。

 

なぜかインペルダウンを飛行する空島ウェザリアの気球が確認されている。

 

インペルダウンの大爆発は、成分検査の結果、ダイナ岩が原因だと判明した。ダイナ岩は世界政府と海軍が管理下においている危険な物資であり、調査の結果一部が盗まれていたことが判明した。それがドフラミンゴファミリーの牛耳る闇のシンジゲートに流れ、誰でも購入可能な状況になっていた。世界政府は買い戻した。天夜叉ドフラミンゴによると購入者リストの中に王直があったという。

 

ローに対する評価はまっぷたつにわれていた。

 

悪い方にとる人々はこういった。

 

エース奪還に動きながら、そのどさくさで空島ウェザリアを脅迫して人堕ちホーミングを殺そうとした。それを七武海天夜叉ドフラミンゴが阻止して、捕縛した。

 

それだけでなく、麦わらの一味が慕う赤髪のシャンクスの四皇としての格を落とすために、なんらかの方法をもちいて四皇同士の戦争に横槍をいれて王直を自爆まで追いやった。

 

王直は任侠の徒だから、自らに課した血の掟に背いた時死を選ぶような男だ。黒ひげ百獣海賊団に敗北した時点で、いつもなら傘下にくだる流れであり、部下だけにがして自分だけ自殺するような状況ではない。黒ひげも百獣海賊団も王直は傘下にいれるはずだ。なぜ自爆せざるをえない状況におちいったのか。

 

いい方にとる人々はこういった。

 

とんでもない。ドフラミンゴファミリーの弟分なんだから、麦わら一味と同盟を結んでエース奪還に向かうのはあたりまえだろう。実際、麦わらのルフィは、死の外科医がいってたから、と何回も口にしていたから、なんらかの密約を結んでいたはずだ。実際にエース奪還後に新時代が宣言されたんだから、初めからそういう段取りだったはずだ。

 

インペルダウンはあくまでも新世界における白ひげ海賊団と百獣海賊団の戦争の余波であり、関係ないはずだ。むしろ、白ひげとドフラミンの古巣であるウミット海運は同盟関係にあるんだから、王直の最期を伝えるために誰かが気球で伝令に向かったのではないか。その後にウェザリアはしかけてきたわけだから。

 

王直とホーミングは互いに重要な取引相手だった、黒ひげやカイドウにワプワプが渡るよりはましと考えたのでは。それにしては動きが迅速すぎる問題はのこるが。

 

普通に考えて、麦わらのルフィがあれだけ迅速にことが及べたのに、離脱だけにハートの海賊団がかかわるとは思えない。その伝令がローなのでは。

 

どちらにしろ、結論はこうなるわけだ。インペルダウン事件の首謀者は、トラファルガー・ローもしくは兄貴分の天夜叉ドフラミンゴである。

 

それもドレスローザにハートの海賊団が居座り続け、そのわりにハートの海賊団に対する扱いが非常に悪く、すきあらばローはドフラミンゴを殺そうとする。ローはそのうち敵対しているはずのカイドウが管理するパンクハザードを拠点にしはじめた。

 

すると世間はこう認識しはじめる。モルガンズ達に依頼して、わざとロー達をわるく書くよう頼んでいるから当然の流れではあるのだが。

 

本気で天夜叉失脚を狙っているとローは思われている。七武海の会合で特にそう感じる。ガープ達との雑談では、あとから爆笑されているのだが。はやく2年たたないだろうか、とローは思う。必要経費とはいえ、望まない立場にいるのは好きじゃない。

 

「父上がそうだったように、王直も最高の終わりに蝕まれてたんだろ。やけに清い終わりじゃねえか。それか父上は教えちゃくれねえがゴッドバレーでなんかあったのか」

「生きてこそだろ、死んだら終わりだ」

 

「正義は世代を越えられねえからな」

 

 

 

 

 

裏設定

(暫定)うちの王直の母親は非加盟国でろくに自治が望めない無法地帯出身の元奴隷、父親は黒炭の血筋で、色々あって王直孕ったから母親ごとその無法地帯に捨てられた。そんな環境で母親が王直が物心つくまで生きられるわけもなく、任侠の誰かに拾われて育てられた。だから王直本人も親や国が全て伝聞にすぎないため、自分がどこの所属なのかわからない。だから非加盟国出身を自称する。任侠の育ての親のもとで見習いしながら商人を目指すことになり、独立してからも頑張ってたが見聞色は使えるのに仁義がわからずウミットにまけて嵌められ、海賊堕ちした。センゴクは生まれも育ちもいい男だから、仁義ある正義を掲げるセンゴクやガープからの好感度は高いが、王直にとってふたりは不倶戴天の敵だった。

 

王直に似てるホーミングやドフラミンゴはいちいち非加盟国出身の海兵達にぶっささる。特に非加盟国と世界政府の密約で身売りされてきた藤虎はなおのこと。そういう意味では孤児のクザンも同じで海賊に因縁ありな赤犬は苦い顔をする。黄猿は知らぬ顔だからバランスとれてた。今は緑牛が苦い顔する。

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