ロストマンのセイリング・デイ(王直→ホーミング 番外編) 作:アズマケイ
「おれにはな夢があるんだ、一国の王になるんだ。ここのハチノスはおれがいただく。欲しけりゃ奪い取れっていったのはてめーだぞ」
「おれなりに可愛がってやったつもりなんだがな、チィーチ。結局おれは最期までお前の父親にはなれなかったか。そんなに憎いか、しくじったおれが。ジーベックを助けられなかったおれが。怖くなってハチノスに籠ってるおれが」
「見えなくなった途端にこれか。だから嫌いなんだよ、てめーは。途端に人の心がわからなくなりやがって。白ひげの船に行くあてはないって頼み込むおれに気づいてたくせに、夢みる外道って笑ってたてめーはどこいきやがった」
「うるせえよ。仇討ちみてーにドラム王国を滅ぼしたり、七武海になったり、インペルダウンを壊滅的させたり、あてつけみてーにジーベック思いださせるようなことばっかしやがって。挙げ句の果てにニューゲートをあんな状態に追いやってまで殺して、グラグラの力を奪って、今度は死の外科医と組んでまでハチノスとワプワプ奪いにきたか。歴史の本文はあっちのわけまえか?どうせ後から奪うつもりなんだろうが。いったいなにが目的かと思えばどこまでふざけたこと抜かしやがるんだ、クソガキが!」
「盟友白ひげ殺された程度で見聞色が使えなくなっちまうお前に用はねえんだよ。ハチノスが守れねえお前に用はないんだよ、王直。おまえはハチノスの元締めに相応しくねえ。おまえがいるせいで四皇白ひげも国ですらねえこの島なんざ守ってくれやしねえ。だからおれはハチノスを加盟国にするんだ。それでおれが王になる。どうだ、大した夢だろ。それがおれがこの力に賭けた理由だ、おれは賭けに勝ったんだ」
「なんでそこまでハチノス欲しがりやがるんだ」
「ゼハハハハッ!!教える義理はねえなあ、今から死にゆくてめえには!」
そして、ハチノスのロッキーポートで事件は起こった。この世界でも生き残った時点で空島バロンターミナルを奪いにくる気はしていた。だから真っ先にあのとき殺しにいったのだが。
「今思えば、あんとき気づくべきだったんだ。命懸けでイタズラすんのはてめーの悪いくせだってたもんなあ。おい、王直。取引しねえか、ハチノスを中立地帯に入れろ」
「..................おまっ、おまっ、それが本懐か!?海賊王になるっていってたじゃねえか。おまえの夢って......そんなにハチノス大事か?!なんなんだよ、お前、ほんと意味わかんねえやつだな!?初めから全部話せよ、わかるか馬鹿野郎!!!」
「ゼハハハハ、前のてめーがいってたぞ、世界政府に会議で潰される程度の国なんざしょぼくて話にならねえってな」
「ニューゲートはたしかにおれがいるハチノスは守らん。そもそもハチノスは海賊島だ、非加盟国ですらない。ニューゲートが衰えはじめたらいつかはくる終わりから焦る気持ちはわかる。わかるがお前......おまえ......ほんとなんなんだよ、ふざけんなよお前......」
「ロックス連中は家族に問題かかえてるやつが多すぎるんだよ。まともそうだった白ひげすら実の息子放置とかなに考えてんだ、ふざけてんのはてめーらだ」