ロストマンのセイリング・デイ(王直→ホーミング 番外編)   作:アズマケイ

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うごくな

「ガープにもいったが、ロックス急進派が暴れてるからそっちに気を取られてる上、あの時とは違ってモルガンズ達を儲け話に巻き込んだから、本命の8カ国革命の火は紙面に一切でてねえぞ。ゴッドバレーを知らない世代も16年前にウラヌスを動かさなきゃならねえ事態に陥ったおかげで知ってる。だからスムーズだし、みんな口を閉ざす。よかったな、どれにしようかな、で抹殺されねえぞ」

 

にやにやしながらホーミングはセンゴクの前に座っている。メラメラの前任者の指輪を忌々しそうに眺めながら握りしめたガープに、まあすわれ、とホーミングはいう。

 

「おまえが望む海軍になろうとしてると、なにも知らねえガープに言われたぞ、仏のセンゴク」

 

「?」

 

「外海のガープはわからねえだろうさ。大目付ってのは、かつてワノ国に存在した大名を監視して、これらの謀反から国を守る監察官の役割を持った役職だ。ワノ国の文化に精通してなきゃわからねえ肩書きだ、意味もわからねえままコングから命じられた肩書きはどうだ、仏のセンゴク」

 

「......」

 

「センゴク?うそだろう、おまえまさか」

 

センゴクは目を閉じたまま、両手を組んで頭を押さえた。ガープは意味を理解して凍りついた。

 

「ゴッドバレーの時みてえに、また世界政府はおまえに仏になれと仰せだぞ。海軍の英雄の監視をしろと。逐一報告しろと。怪しい行動みせたらいえと。ガープはこのとおり、SWORDにお前もきたから安心し切ってるが。一番SWORDに入れたかったイッショウを世界徴兵で先にとられた気分はどうだ。実の息子が今やおまえの人質だ。お前がこうして自由に動けるのは、元帥に座るくらいだから周りには加盟国だろうと思われてるおまえの故郷である非加盟国を守ってやってるおかげだ。もし、ロックスの庇護が失われたら、非加盟国まるごと人質だぞ、おれ達に憧れてる孫のメダカまで」

 

「......ああ、ほんとうに感謝している、王直。おまえ達が今の状況にもっていってくれなければ、私は今頃なにもできないままSWORDにいなきゃならなかった」

 

「おま、え、センゴク......まさか初めから?」

 

「初めはそうだ、今は違う。信じてくれ」

 

「それはわかる、わかるが......待ってくれ、じゃあなんだ。ゴッドバレーの全てはお前があの人に報告してたのか!?世界政府の内偵か?!」

 

「......」

 

センゴクは泣き出してしまった。

 

「SWORDってのは本来世界政府のつるぎだ。それをゼファー達が必死に変えてきたんだよ、理解してやれ。みんな、お前達の歪な関係を心配してたんだよ。世界政府はそうやって繋がりをたってきた。オハラもそうだ」

 

ガープは沈黙してしまった。

 

 

 

国内の情勢はおいといて、東の海にあるドーン島のゴア王国は、グレイ・ターミナルからさらに北に町があり、町全体を巨大な石壁が囲んでいる。さらに進むと小奇麗な中心街があり、その中心はさらなる石壁に囲まれ、その中には王族や貴族が住む高町がある。

 

フーシャ村は小さな港村であり、麦わらのルフィの出身地。その名の通り多くの風車がある。ゴア王国の辺境に位置しているため、半ば忘れられたように王国に属しており、隔離社会とも縁が薄い。

 

コルボ山にはカーリー・ダダン率いる山賊が根城にしている上に、虎やワニなどの猛獣が生息しているため、一般人はほとんど近寄らない。

それゆえに鍛練にはうってつけだと考えたのか、ガープはエースやルフィをここに放り込んでいた。

 

すぐ傍(少なくとも子供が歩いていける距離)には不確かな物の終着駅グレイ・ターミナルがある。

 

今の所コルボ山は成層火山であるが、噴火の記録は不明である。ただ、ほぼ同一の火口からの複数回の噴火により、溶岩や火山砕屑物などが積み重なり形成された円錐状の火山だから、一度も噴火したことがないわけではないはずだ。

 

そもそも成層火山は数百万年の寿命の間に何千回も噴火する。 比較的粘性の大きい厚い溶岩が固化して火道などをふさぐため,火山内部の圧力が強まり,激しい爆発を伴って火山灰など火砕物の大量噴出を引き起こすことを繰り返す。それが一度も起きていないのは《不自然》だ。

 

もし起きたら、全てが吹き飛ぶほどの大噴火が起きるはずだ。巨大な穴が開く。そこに人が移り住み、今のゴア王国は出来上がったはずだ。

 

「噴火と隕石......ズシズシの実の能力者を徴兵しやがったんだ、世界政府は。センゴクの息子にお前の故郷ごと隕石をコルボ山にぶつけて噴火させて抹殺するのさ。ある王国を滅ぼしたみたいにな」

 

「......なんで教えてくれる気になった」

 

「SWORDが変わったことがバレたからだ。ドフィは貴様らの想定以上の規模で抹殺に動くぞといいたかったからだ。変わったってんなら見せてみろ。最後まで海軍の英雄として死ぬか、海の英雄として死ぬか、それともおれはどれにもなりたくなかったと叫びたいか、選ばせてやる。バレるんじゃねえぞ、うかつな行動すんじゃねえぞ。そしたらその瞬間にセンゴクは世界政府に報告する義務が生じる。イッショウがフーシャ村ごと滅ぼして、SWORDはめちゃくちゃになるぞ」

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