世界は滅びた。
間接的な要因は神が死んだから。
直接的な要因は神にならんとした者達が世界を奪い合ったから。
神が残した世界を飲み込み記憶を奪い、繰り返される時間の中で自分達の支配する世界を作ろうとした。
そして、神の娘が偽りの神々を殺すために父の死体を使りだした。
偽りの神々が奪った世界の記憶を取り込み、新しく世界を記録し直す
蠢く霊峰ガンクロンド。
踊る深緑トロントロン。
単独群体コッコローク。
大地の血脈マンドールラ。
夜の女王カルミア。
骸の竜王ニズラグホン。
枯れた大海レヴィエス。
そして、神を騙るゴッドバルム。
世界の記録全てを記した全知にして全能なる再現神。
滅びた神の創造した世界を再現した新たなる神は、役目を終えた。役目を終え、眠りについた。
筈だった。
「…………あんた、誰?」
パチクリと目を覚ました記録者の目に映ったのはピンクブロンドの髪をした美しい少女。髪はサラサラ、肌はツヤツヤ。良い生活を送ってきたのが一目で解る。遠くに見える石積みの建物は、彼女達の住処だろうか?
しかし彼が再現し直した世界ではまだ人間の文明は未だそこまで発展し直していないはず。
「……………違うな」
ここは自分のいた世界ではない。世界を記す
彼の中に宿る世界の記録と世界が断絶されている。
眼の前の少女の仕業であろうか?
と、こちらを睨む少女を見つめる。母であり娘であり妻である彼女には遠く及ばぬが、まあ整っている方だろう。
「コルベール先生! やり直しを要求します!」
「それは駄目だ、ミス・ヴァリエール。例外はない。彼と契約しなくては」
「でも………」
赤錆びた鎧を纏ったこちらを胡散臭そうに見つめてくるヴァリエールというらしい少女。しかし改めて見ると小さい。
「しゃがみなさい」
「………………」
断るとうるさそうなのでしゃがむ。が、不満そうな顔。
「兜を取りなさいよ」
「………」
「…………は、え!?」
兜は無数の文字になって消える。構成する材質、培われた歴史を記録に変え記憶したのだ。記録者はそうやって荷物を持ち運ぶ。再現神になった今は、新しく作る事もできるが。
「な、何をしたの今!?」
「兜を取った」
「でも、消え…………あ、あなた、メイジ?」
「
魔道の記憶を回収し終えてはいるから使えるが。
「そ、そう………マジックアイテム? まあ、いいわ。我が名はルイズ・フランソワーズ……」
何やら長ったらしい名前と呪文を唱え、そしてキスしてきた。
「…………私は既婚者なのだが」
「う、うるさい! 私なんて初めてなんだから!」
「知ったことではない」
むしろバレた時殺されないだろうか……………このルイズとか言う少女が。
エイプリルフールで作った嘘ゲームの主人公でした。
続くかも?