ぜってぇ燃える(確信)
どうしてこうなった?
よう、オレはゼロ・アウケラス。
パレッティア王国の離宮直属薬師だ。
オレの特徴はというと、魔法が使える事と転生者である事。後は女の子同士の恋愛ーーーいわゆる百合というものが好きな事。
まぁ魔法と言っても?ちょっと火を出せる〜とか軽い電気をビリビリ出せる〜とかその程度だし、転生ったって思い出せたのは百合っていうものの概念と「自分は転生者である」って事だけ。性別とか前の世界の知識があるわけじゃあ無い。
中途半端にも程がある。
まぁ別に大魔術師を目指したいわけでも無いし、変な薬作ってそれを使ってかわい子ちゃんに色々してやるぜぐへへへへ。なんて事を考えてるわけじゃない。
オレはただーーー百合を愛でたいだけなのだ。
女の子同士の美しい恋愛模様。それでしか生み出せないものがある、素晴らしいもの。
魔法科学を生み出した、白金色の髪のキテレーーー失礼、おてんば王女と白銀の長い髪を揺らし、そこにいるだけで気品を生み出す令嬢。その二人の友情、恋愛、嗚呼、いかに素晴らしい事か。
オレはそれを遠くで眺めたいだけなのだ。
間に入るなど言語道断。
女の子をモノとしか見ない男なぞ反吐が出る。
え?なんでこんな百合の想像が具体的なんだって?
そりゃ今まさにオレの近くで起きている事だからさ。
薬師の師匠の跡継ぎとして育てられて来たオレはパレッティア王国のおてんば王女、アニスフィア・ウィン・パレッティア。通称アニスとはガキの頃からの友人だった。
出会いは・・・まぁ色々あった。パーティ会場で嫌がるアニスに下心満載で近づいて来た魔法省貴族のクソガキをオレがぶん殴って追っ払ったのが始まりだった。
大きな騒ぎになる前にアニスがオレの手を引っ張って逃げた後、そこから互いに名乗りあって、キミの作る薬スゲー!だとか魔道具!?なんじゃそれスゲー!だとか女の子侍らせてぇ〜とか、かわい子ちゃん同士のイチャイチャが見てぇなぁ!?とかって話し合ってたらすっかり意気投合した。
いや、そこの細かい事は、まぁ端折るとして・・・
本題はオレの「百合を眺めたい」という願いとアニスの「男性と結婚なんて勘弁、侍らせるなら美女が良い!」という願い、互いの目的が一致した事。
『遂に理解者を見つけた!』とオレとアニスは狂喜乱舞。
そのテンションのままアニスの父であるパレッティア王とオレの師匠に、
「「我々は此処に『女性愛で隊』を結成しまぁす!!!」」
と突撃してドチャクソ怒られた。
しかし、そこで終わる訳も無くオレはアニスと共に王に直訴。苦労の甲斐あって、晴れてアニスのいる離宮ーーーもとい工房、直属の薬師になる事が出来た。
そこでオレはアニスの魔道具開発を手伝ったり、素材集めに着いて行ったり、はたまた自分の研究、魔力を込めた薬ーーーオレは魔剤と呼んでいる。を研究したりなど、面白おかしく、夢に向けて生きてきた。
そんでなんやかんやで、王太子から婚約破棄を言い渡されたユフィリア公爵令嬢をアニスと二人で攫ってきたり、ドラゴンと戦って呪われたり・・・などなど色々あった訳だ。
んで、そのユフィリア嬢とアニスが中々良い百合のオーラを見せてくださったのでオレはそれを応援する事にした訳だ。
アニスも美少女のユフィリア嬢にメロメロだったし、アニスの夢に一歩進んだ訳だしな。
そんで、色々とフォローしたりとかしながら二人の友情・愛情を育むところを遠くで眺めてたわけだ。
オレはとても満足していた。そう、満足していたんだ。なんせアニスの夢が叶って行ってるんだもの。
今この瞬間までは。
「ねぇ、ゼロ?一度しか言わないから、よく聞いて」
「私、いや、私たち、アニスフィア・ウィン・パレッティアと」
「ユフィリア・マゼンタは」
「「貴方の事が、好きです」」
「・・・・・・・・・は?」
どうしてこうなったんだろう。
オレはただーーーーー
「返事は今聞かせて欲しいな」
「私達二人を娶る、というやり方も御座いますよ?」
百合を愛でたかっただけなのに。
ゆっくりゆっくり進めていきます。
色々視点を変えていくつもりです。
感想・評価・罵倒、待ってます。
追記
速攻で評価0つけられてて草生えた。
そらそうよ。