「久しぶりにこの街に戻ったんだなぁ……うん、戻ったんだなぁ」
この2回も同じセリフを言う黒髪の少年は
彼は現在、転校先の高校の書類の記入をしている最中だ。その高校とは……
「まさか、来年の共学化のテストモデルで……女子高に通う事になるなんてね」
『マイロード』
「ドラゾー、どうした?」
宙に浮いているドラゴン型のロボットは『ドラゾー』。竜騎が自作した結果、自我を持った。
『ムートとムーナがお腹空いたと言ってます』
「そう言えば、もう時間か」
「にゃー」
「にー」
「ムート、ムーナ。ご飯を出して来るから少し待っててな」
「にゃー♪」
「にー♪」
竜騎の足元に居る2匹の子猫。茶色のオスがムート、灰色のメスがムーナ。竜騎が1人暮らしを始めて間も無い頃に、親と逸れたのか弱ってた所を拾った。今では竜騎にすっかり懐いている。
「はい、お食べ」
「にゃー♪」
「にー♪」
ご飯を食べ始めた2匹、竜騎は書類の記入を再開する。
「後は印鑑を押して出来たと……。やっと終わった~!」
『お疲れ様です。そう言えば、先程マイロードのお部屋に何か落ちてました』
「どれ?」
『こちらです』
「コレは……」
ドラゾーから渡されたのは、小さな竜の頭のキーホルダーだ。10年前に仲が良かった女の子から、引っ越し前にと貰った物だった。
「あの約束、今でも覚えてるかな……?」
竜騎はふと、その女の子の事を思い出し始める。そう……10年前、引っ越しの時。
――――
回想
『お引越し……?』
『うん……』
『やだやだやだ! アタシは竜騎とずっと一緒に居たいんだもん!! うえ~ん!!』
『俺も居たいよ……』
幼い頃に一緒に遊んでた女の子、竜騎が引越しの話をすると泣き始めたのだ。竜騎は必死に泣き止ませて、どうにか女の子も落ち着いた。
『う……ぐすっ。ねぇ竜騎……アタシが竜騎のお嫁さんになるって言ったら、迎えに来てくれる?』
『お嫁さん? 結婚ってこと?』
『うん! 大きくなったら結婚してね、アタシをお嫁さんにして!』
『分かった、約束!』
『うん! アタシ待ってるね!』
『『指切りげんまん、ウソついたらハリセンボン飲~ます!!』』
そう言って2人は約束を交わした。いつか……お互いに結婚をしようと。
『そうだ竜騎、コレ上げる!』
『ドラゴンのキーホルダー? カッコイイ!」
『それ、ちゃんと持っててね! 約束だよ!』
回想終了
――――
『マイロード? 大丈夫ですか?』
「あ、あぁ……ちょっと昔の事を思い出してた」
『昔ですか?』
「ああ……また、会えるかな?」
『マイロードのご意思が強ければ、会えますとも!』
「そっか、ありがとう」
『それに、マイロードには
「そうだな……」
竜騎はそう言いながら、鼻先に角がある黒い竜の仮面を手に取る。そしてニヤリと笑う。
「そう、俺こそが音楽界の竜王となる男、『
これは、1人の少年が後に『
TO BE NEXT
D・MAKERです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
次回もお楽しみに!