バンドリ-バンド界の漆黒竜-   作:D・MAKER

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 第5話となります!


第5話:黒竜と魔王と戦慄

 土曜日の午前、窓から朝日が差し込んでる。

 

「今日は仕事とか無いし、どうしようかな?」

 

 竜騎は完全にオフであるが、特にすることも無いので暇を持て余してる。

 

「ん~……そうだ! 先週に発売されたゲームが欲しかったんだ! これから買いに行こうかな」

『マイロード、お出掛けされるのですか?』

「欲しいゲームを買いに行くんだよ」

『お買い物ですか。実はそろそろ……私のボルトの予備が尽きそうです』

「分かった、一緒に買って来るよ。ムーナとムートは頼んだ」

『了解しました』

 

 留守番のドラゾーからボルトを頼まれ、ガレージのシャッターを開けてバイクを出す。

 

「それじゃあ、行って来るよ」

『行ってらっしゃいませ!』

 

 ドラゾーに見送られ、竜騎はバイクを走らせた。

 

――――

 

「ゲームショップに来るのも久しぶりだなぁ。さて、目的のゲームは……」

 

 駅近くにあるゲームショップへ来てる竜騎は、欲しいゲームソフトを探して店内を見て歩く。

 

「見つけた! しかも最後の1つだ」

 

 欲しかったゲームが最後の1つであったが、竜騎はギリギリで手に入れることが出来た。

 

「さて、レジへ行こう」

「あぁ!?」

「?」

 

 レジへ会計に行こうとした竜騎の横に、紫のツインテール少女が竜騎の持ってるゲームに指を指していた。

 

「それって最後のゲームですか!?」

「そうだけど……」

「そんなぁ……手に入ったら、りんりんと一緒に遊びたかったのに~……」

 

 少女はゲームが手に入らなかったことがショックで、顔が下に向く。

 

「あこちゃん……」

「あ、りんり~ん! ゲームが売切れちゃったよ~! ごめんね~!」

「いいよ……気にしないで」

 

 りんりんと呼ばれる黒い長髪の少女が来て、紫のツインテール少女を慰める。

 

「……あ~、そうだった。ボルトを買うのが先だった」

 

 竜騎はそう言って、手に取ってたゲームを棚に戻す。

 

「え?」

「そのゲーム、好きにして良いよ」

「あ……」

 

 竜騎はそう言って、ゲームショップを出た。

 

「あこちゃん、あの人は……?」

「さっき、最後の1個を持ってた人だけど……」

「もしかして、あの人……わざと譲ってくれたのかな?」

「えぇ!?」

 

――――

 

「さて、ボルトは買ったな。ゲームは……まぁ今度にしよう……うん、今度にしよう」

 

 パーツ屋でドラゾーに頼まれたボルトを買った竜騎。

 先ほどのゲームは別の日に購入しようと決め、家に帰ることにした。

 

「あ~! 居たよりんりん!」

「本当……!?」

「ん?」

 

 駐車場に向かおうとした時、先ほどゲームショップに居た2人の少女が竜騎の元へやって来た。

 

「さっきは、その……」

「ありがとうございました!」

「何が~?」

 

 少女2人は竜騎にお礼を言うが、竜騎は敢えて惚ける。

 

「さっきのゲームのことです! 本当は譲ってくれたんですよね?」

「気のせいだよ」

「気のせいでは……ありません」

「根拠は?」

 

 竜騎は黒髪の少女に尋ねる。

 

「あの時、あこちゃんの話を聞いてから……タイミングが良く棚に戻しました……。それに貴方は、不思議と……優しい人だって」

「あらまぁ……好きに解釈はして良いけどね」

「と、兎に角! 本当にありがとうございました!」

 

 再度お礼を言う2人に、竜騎も少し照れ臭かった。

 

「それで……お礼に一緒に、どうですか?」

「ん?」

「さっきのゲームの話をしながら、お茶とかどうですか?」

「初対面の相手に……良いの?」

「勿論です!」

「あはは、ありがとう。じゃあお言葉に甘えようかな」

「わーい!」

 

――――

 

「このチョコケーキ、美味しいね」

「うん!」

「はい……」

 

 喫茶店でチョコケーキを食べる竜騎の言葉に、2人の少女も頷く。

 

「あ……そう言えば自己紹介をしてませんでした」

「そう言えば……」

「ふっふっふ……我こそは深淵なる闇の魔王こと、宇田川あこだよ!」

「私は、白金燐子です……」

 

 紫のツインテール少女は『宇田川あこ』、黒髪の少女は『白金燐子』と自己紹介をする。

 

「俺は辰巳竜騎、宜しくね」

「……え?」

 

 燐子は竜騎の名前を聞くと、目を開いて驚く。

 

「どうかした?」

「あれ? どこかで聞いたような……あああぁぁ!!」

「ふぁっ!?」

 

 名前を聞いたあこは急に声を上げ、再び竜騎に目を向ける

 

「もしかして、リサ姉の恋人の!?」

「あ……確かに」

「リサを知ってるの?」

「うん! 同じバンドだもん!」

「あれ? よく見たら、Roseliaの……!?」

 

 竜騎も2人がリサと同じ、Roseliaのメンバーだと言うことを思い出す。

 

「リサから聞いたの?」

「はい……今井さんから最近、貴方の名前をよく聞きますので」

「うんうん。 その時のリサ姉はいつも以上に元気なんだよね! ただ……」

 

 あこは言いたいことがあるようだが、少し震えてる感じがする。

 

「リサが暴走した時のことを思い出しちゃった?」

「え!? 知ってるの!?」

「この間、ゆき……友希那から聞いた。暴走したって……」

 

 竜騎も若干ながら震えるあこを見て、察していた。

 

「俺の所為で、ゴメン」

「いえ、気にしないでください……」

「ありがとう……」

 

 謝罪する竜騎に対し、燐子は優しい言葉を掛ける。

 

「リサは優しいから、これからも宜しくね?」

「うん!」

「勿論です……」

 

 あこと燐子はそう返事を返すと、竜騎も安心した。

 

『ピロリンッ♪』

 

 その時、竜騎の携帯から着信音が鳴る。

 

「ゴメン、俺の。ドラゾーか……もしもし?」

『マイロード!! ムートとムーナが寂しがって鳴き止みません!』

「わ、分かった……帰るから待ってて」

 

 そう言って竜騎は電話を切った。

 

「電話越しに凄い声だったね……」

「うん……飼ってる猫達が寂しがってるから、帰って来て欲しいってね」

「そうですか……」

「それじゃあ、今日はありがとう。お代は先に払って置くから」

 

 竜騎は伝票を持って会計へと向かった。

 

「りんりん、良い人だったよね!」

「うん……私、初対面の人なのに安心して話せた」

 

 あこと燐子はそう言って竜騎の背中を見ていた。

 

 TO BE NEXT

 




 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
 今回、あこと燐子に出会って仲良くなりました! 紗夜とはどんな感じになるでしょうか?
 次回も宜しくお願いいたします!
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