「ふんふふ~ん☆」
ご機嫌なリサはハミングしながら『Circle』に向かう。
「今日から竜騎と一緒に練習できる~♪ 休憩の時にはたくさん焼いたクッキーを食べてもらお~♡」
「朝からご機嫌ね」
「あ、友希那~!」
道中で友希那に声を掛けられたリサは、手を振って返事をする。
「竜騎と一緒に練習できるのが嬉しくて、半時間しか寝れなかったとか?
「え!? どうした分かったの!?」
「……本当に半時間だけなんてね。体調管理はしっかりして頂戴……」
「アハハ……気を付けるよ」
指摘されたリサは苦笑いで誤魔化し、友希那と『Circle』へと向かうのだった。
――――
「おはよー!」
「紗夜、早いわね」
「おはようございます。私も負けてられませんので」
先にスタジオに来ていた紗夜が、一人で自主練をしていた。
「あこ達は……まだ来てないのね」
「いえ、私よりも早く来ている人は居ます」
「どこに?」
「おはよ~」
「あ、竜騎~! おはよ~♡」
紗夜より早く来ていた竜騎も、リサ達が来たことに気付き挨拶する。
「おはよう竜騎、紗夜よりも早くから練習かしら?」
「おはよう、後から来た氷川さんと練習してたところ」
「私よりも早く来てるのは意外でしたが、折角なので一緒に練習をしてました」
紗夜は不服そうにしながらも、竜騎と一緒に練習をしてたことを話す。
「でも、一緒にしたお陰で改善点も見つけられたよ。ありがとう、氷川さん」
「お役に立てて何よりです。私もいい刺激をいただきましたので」
「ふ~ん……紗夜だけズルイなぁ~。 竜騎~、アタシとも練習しよ~!」
「うん、分かったから離れよっか……?」
「今井さん! 誤解を招くことを言わないでください!?」
ズルイと言わんばかりに竜騎に抱き着くリサに、紗夜は顔を赤くしながら言う。
「あ、おはよー!」
「おはようございます……」
「あこ、燐子。おはよう」
あこと燐子も一緒にやって来て、全員揃った。
「では、練習を始めましょうか」
「そうだね~☆」
「その前にリサ、くっ付いてたら練習が始められないよ?」
「ぶ~! あとでイチャイチャさせてね?」
「分かったから……」
「今井さん!!」
頬を膨らませるリサを竜騎から引き離し、練習を始める。
――――
「竜騎、さっきの箇所はペースを少し下げて」
「分かった」
「ねぇねぇ、おにーちゃん!」
「おにーちゃんって、俺のこと?」
「うん!」
竜騎は友希那から改善点を聞いた後に、あこが竜騎に話し掛ける。
「ドラムでカッコイイ叩き方ってあるかな?」
「余裕のあるパートで、アクションを入れるのは? ところで……何でおにーちゃん?」
「ダメ……?」
あこが上目遣いで竜騎を見る。
「ううん、俺は良いよ。そう呼ばれるの初めてだからさ」
「やったー!」
「……」
(リサ、妬いてるわね……)
あこが小動物みたいに竜騎に懐いてる姿を見て、リサは無言で嫉妬している。
「そろそろ、休憩にしましょうか」
「そうですね」
「オッケー! アタシもクッキーを出すよ☆」
練習を中断して一休みをすることに決まり、竜騎達はリサのクッキーを口にする。
「ん、リサのクッキー美味しい」
「ホント~? たくさん焼いたから食べてね竜騎♡」
「あの、竜騎さん……」
「白金さん、どうしたの?」
「……」
リサが竜騎と話してると、燐子が竜騎の隣にやって来た。
「竜騎さんは……NFOって言うゲームに、興味を持ってたりしますか……?」
「家でしてる時もあるよ~。白金さんも?」
「はい……! 今度、一緒にどうですか?」
「うん、いいよ!」
「フフ……約束ですよ」
「……」
燐子と竜騎がNFOの話をすると、リサがあこの時よりもムッとした顔になる。
(人見知りの燐子が、竜騎には普通に話せるなんて。むぅ……竜騎も竜騎で楽しそうだなぁ……)
「リサ、嫉妬で顔が怖いわよ?」
「え……!?」
友希那に声を掛けられ、リサは少し驚く。
「ゴメン、友希那。アタシ……」
「分かってるわよ。今日は特別に許すから、存分になさい」
「友希那……ありがとう!」
「ただ……ほどほどにね?」
「分かってるよ~☆」
友希那の言葉に、リサはルンルンしながら竜騎に近付く。
「……大丈夫かしら?」
友希那は少し心配な顔をして、幼馴染を見守るのだった。
「りゅ~う~き~?」
「ん?」
「アタシを放っておいて、酷いぞ~?」
「そう言うわけじゃあ……んむ!?」
リサは竜騎を呼んで振り向かせると、不意で唇を奪う。
「い、今井さん……!?」
「な……!?」
「友希那さん、見えませんよ~!?」
「いいから」
燐子と紗夜は顔を赤らめて固まり、あこは友希那によって目を塞がれて見えない状態。
友希那に至っては平気である。
「今井さん! 何をしてるのですか!?」
「ん~? 竜騎が他の女の子と仲良くしてるからさぁ、キスしたくなっちゃったんだよね~? 竜騎はアタシのモノだって……ね?」
「だ、だからって……破廉恥なことは……!?」
「氷川さん……」
「……!?」
紗夜がリサを注意してると、竜騎が割って入る。
「リサのことは、俺が招いたことだから。ちゃんと注意するから……抑えて欲しいな」
「……分かりました、辰巳さんが言うのであれば……これ以上は私も言いません」
「うんうん、アタシも急だったからゴメンね~! さてと……」
「……え?」
リサは竜騎の腕に掴んで立ち上がる。
「竜騎はアタシを嫉妬させたからぁ、ちょっと向こうで……調教シヨッカ?」
「ちょ、調教って……!? 待った! 引っ張らないで!?」
調教と言う言葉を聞いて焦る竜騎は、ニコニコ顔なリサによってスタジオの外に連れて行かれた。
「大丈夫、でしょうか……?」
「しかし、こんなことが続いたらバンド活動にも支障が……」
「大丈夫よ、多分……」
「リサ姉、どうしたんだろう?」
――――
「さぁてと、このロッカーは誰も使ってなさそうだから……一緒に入ろうね☆」
「ちょっと、さすがに……って、リサ待って……んむ!?」
話を聞かずにロッカーに入るリサは、竜騎の顔を自身の胸に埋める。
「どう竜騎? アタシのおっぱい……柔らかくて大きいでしょ~?」
「ん……んん……!?」
「ンフフ~♡ そんなに顔を擦り付けちゃってぇ、いい子いい子♡」
「……ん」
リサは胸の中で抵抗する竜騎の頭を撫で、大人しくなった様子を見て愛しく感じる。
「アタシのおっぱいに好きなだけ甘えていいからね~、甘やかす調教で骨抜きにしてあげる♡」
(俺、リサには昔から大甘だな……気が済むまでは大人しくしよう)
暫くリサの胸の中で大人しくしてた竜騎だが、後に窒息しかけてしまうのだった。
TO BE NEXT
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