「試験の制限時間は30分!君達の目的はこのハンドカフスを教師にかけるorステージからどちらか1人がステージから脱出することさ!」
「とはいえ戦闘訓練とは訳が違うからな!相手はちょーーー格上」
「格…上…?イメージないんスけど…」
「ダミッ!ヘイガールウォッチャウユアマウスハァン!?」
耳郎がそんなことを言うとプレゼント・マイクが大きな声でそう言った。
「今回は極めて実戦に近い状況での試験。僕らを
「会敵したと仮定しそこで戦い勝てるならそれで良し。だが…」
「実力差が大きすぎる場合、逃げて応援を呼んだ方が賢明。轟、飯田、緑谷…お前らはよく分かってるハズだ」
そう相澤先生は緑谷達にそう言った。
確かに保須市襲撃事件みたいな状況なら考えて選択をしないと被害が更に拡大する可能性があるから気を付けないとな。
そんなことを考えていると相澤先生が言った。
「…そして叶、お前は現在の試験内容では簡単にクリアしてしまうだろう。だからお前だけ試験内容を他の連中とは違う内容にする。お前は対戦相手を必ず一人捕縛して脱出するか相手を全員倒すことが条件だ」
「そんな…最低1人はプロヒーローを倒さないといけないなんて…」
「どうして大志だけ試験の難易度が高いんですか!?」
「それは叶の実力が段違いだからだ。教師陣と職場体験の受入先のギャングオルカの評価を加味し、他の生徒と同じでは意味がないという結論になった」
なるほど先生方とギャングオルカが俺をそんなに高く評価してくれているのなら試験を突破して期待に答えれるようにしないとな。
「そう!君らの判断力が試される!けどこんなルール逃げの一択じゃね!?って思っちゃいますよね。そこで私達、サポート科にこんなの作ってもらいました!!超圧縮おーもーりー!!!」
某猫型ロボットみたいにオールマイトが言うと教師陣とデステゴロとシンリンカムイはおもりを装着する。
「体重の約半分の重量を装着する!ハンデってやつさ古典だが動き辛いし体力は削られる!あ…ヤバ…思ったより重…ちなみにデザインはコンペで発目少女のが採用されたぞ。そして個性の問題でMt.レディはおもりのハンデは無いぞ!」
確かにMt.レディの個性の『巨大化』じゃ現在の体重のおもりでは巨大化したら意味ないもんな。
「戦闘を視野に入れさせる為か…ナメてんな」
「HAHAHAHA!どうかな?」
「出番がまだの者は試験を見学するなりチームで作戦を相談するなり好きにしろ」
「常闇ちゃん作戦会議しましょう」
「御意」
「問題はミッドナイト先生をどうひん剥くかだよな」
「違うだろクソかよ」
そう言われ俺達は控え室に移動した。
控え室に着くと俺は椅子に座り、相手のデータをできる限り集めようとスマホを操作して情報を集めていると…。
『砂籐・切島チーム、両者気絶によりリタイヤ』
「マジで!?」
「そんな…!?」
電気と尾白の驚愕の声が聞こえた。
どうやら簡単にはクリアさせてもらえないようだな。
「叶」
「うん?どうした耳郎、口田。作戦は考えたのか?」
再びスマホを操作して対策を考えていると耳郎と口田が俺の近くに来た。
それと同時に梅雨ちゃんと常闇は試験は条件を達成したアナウンスが流れた。
「うん、作戦は考えて後は実践するだけかな。叶はどんな感じ?」
「今回は連携で俺を倒すために先生達はあの3人を選んだろうって思って色々と策を考えてる」
「そっか、でもどんなにハードルが高い試験も叶なら難なく突破できるって信じてる」
「そうか、ありがとう」
耳郎がそう言うと口田もうんうんと頷いていた。
俺は微笑むと素直に礼を言った。
飯田と尾白が条件達成したアナウンスが流れると俺は言った。
「次は轟と八百万か…最近、八百万の様子がおかしかったから心配だな」
「えっ?そうなの?」
「ああ、八百万は咄嗟の判断力で戦況を変える作戦を立てれるのが強みだが、明らかに実践で自分は劣っていると勘違いしてるんだ」
「確かにヤオモモのおかげでウチらはUSJ事件の際に何とか
「そうだよな。だからその考えをどうにかしないとヤバイな」
そんなことを俺と耳郎は喋っているとアナウンスが流れた。
『轟・八百万チーム、条件達成!』
「あっ!ヤオモモ達、クリアしたんだ!」
「そうみたいだな。やっぱり凄い奴だ八百万は」
そう言って俺は笑っていると耳郎がジーッと俺を見ていた。
「うん?どうかしたのか?」
「えっ!?い、いや!?何でもない!!」
「若干、頬も赤いし…大丈夫か?」
「本当に大丈夫だから心配しないで!」
そう言って耳郎は顔を逸らした。
その時、アナウンスが流れて青山・麗日チームは条件を達成したようだ。
「よし!行くぞ芦戸!!クリアするぞ!!」
「花火!!肝試し!!BBQ!!」
「頑張れよ電気」
「任せとけ大志!クリアして一緒に合宿行くぞ!」
そう言って電気と芦戸は試験会場に行った。
頑張れよ電気…お前ならクリアできる。
――――数十分後。
『芦戸・上鳴チーム、タイムアップによりリタイア』
「リタイアしてんじゃねーか!?」
「あちゃー…」
俺はそう叫び、耳郎は呆れたように言い、口田は叫んだ俺を落ち着かせようとしていた。
確かに対戦相手を見て天敵の相手を選んでいるとは思ってはいたが負けるとは思ってなかった。
そう思っていると耳郎が話しかけてきた。
「それじゃあウチらの番だから、そろそろ行くね」
「ああ、頑張れよ。あと参考になるか分からないがプレゼント・マイク先生は虫が苦手らしいから上手く活用してくれ」
俺は先生達のことを事前に調べていた。
先生達と戦うことも試験の内容も知らなかったが、知っておいて損はないと思ってプロフィールなどを調べていた。
「そうなんだ…ありがと叶。覚えとくね」
そう言って耳郎と口田は試験会場に向かった。
俺は耳郎と口田の試験を見るためにモニタールームに移動した。
◆◆◆
あれから数十分が経過して残るは大志だけになった。
口田・耳郎チームはクリアしたが耳郎は右耳から出血していたのを見た大志は耳郎の右耳に手を当てて治療した。
葉隠・障子チーム、瀬呂・峰田チームは難なくクリアしたが緑谷・爆豪チームは最初は仲の悪さから揉めていたが何とかクリアした。
そして大志は準備運動をした後に市街地エリアに入るとアナウンスが流れた。
『叶、演習試験レディゴー!!!』
「よし、やるか…」
大志は拳の骨を鳴らすと移動を開始した。
それをモニタールームで麗日、蛙吹、飯田、八百万、そしてリカバリーガールが見ていると耳郎が入ってきた。
「今、どんな感じ?」
「ああ、耳郎さん。今は叶さんが移動を始めたところです」
「叶くんはプロ3人を相手しなければならない…難しい試験になるだろう」
「でも叶くんは何が課題なんだろう。あの3人が叶くんの天敵なのかな?」
「いや違うよ。あの3人を選んだ理由は単純に連携が上手くて一緒に活動することが多かったからだよ」
そうリカバリーガールが言うと全員が見る。
「ハッキリ言って叶大志には
「…確かに叶さんは授業で毎日、別のクラスメイトと受けて連携できるようにしていましたわ」
「あの爆豪にも積極的に話しかけてたもんね。「俺を駒として考えて使ってみろ」って言って…ほとんどイジって爆豪キレてたけど…」
「今回の試験は叶大志が不利な状況でどれだけ冷静に判断して行動できるかを見るための試験内容だね。ほら会敵したよ」
そうリカバリーガールが言うとモニターを見る。
大志はデステゴロの攻撃を躱していた。
デステゴロの大振りの右ストレートを躱すと蹴りを放って吹っ飛ばした。
「『キャニオンカノン』!!」
「…ッ!?」
デステゴロに気を取られてMt.レディが近くに来ていることに気づかなかった大志は巨大化したMt.レディによる飛び蹴りを受けてしまい壁まで吹っ飛ばされてしまった。
Mt.レディの近くにシンリンカムイと樹木で受け止められているデステゴロが現れた。
「ヤバッ!?やりすぎちゃった!」
「油断するな」
「あいつは体育祭をほとんど無傷で優勝した生徒だ。本気でやらないとこっちがやられる」
「…たくっ…いてえな!」
「「「!?」」」
そう声が聞こえてMt.レディ達は声がした方向を見ると頭から血を流している大志がいた。
大志は右手をMt.レディに向けるとエネルギー弾を放ち、Mt.レディを壁まで吹き飛ばした。
Mt.レディはあまりの威力に個性が解除され気を失った。
シンリンカムイは樹木を鞭みたいにして大志に攻撃するが全部避けられ、腹部と顔面を殴打された後に蹴り飛ばされる。
「ぐっ!?」
「邪魔だ」
デステゴロが攻撃を仕掛けるがその攻撃を大志は冷静に対処してデステゴロに殴打のラッシュを行っていると樹木が大志の身体に巻き付いて拘束した。
「まだ学生なのに強いな」
「このままタイムアップまで拘束します」
「…流石です。やはり現役のプロヒーローは連携が凄いです。ですが…」
大志がそこまで言うのを2人は聞いているとアナウンスが流れた。
『叶、条件達成!』
「なっ!?」
「何ッ!?」
「今回は俺の勝ちです」
そう大志が言うと身体が霧散していって消えた。
脱出ゲートを見るとMt.レディを抱えてゲートを抜けた本物の大志がいた。
「偽物か!?」
「Mt.レディが蹴り飛ばした際に分身を生成して俺達に差し向け、本体はバレないようにMt.レディを運んでいたのか見事に騙された」
そうシンリンカムイとデステゴロは言うとため息を吐いた。
ゲートを抜けた大志はMt.レディを下すと言った。
「…っ…あばらの骨が何本かイッたな」
そう大志は言うと治療を始めた。
これでA組の演習試験は全て終了した。