まさか2週間かかるとは…本当に文才が欲しいです。
「皆…土産話っひぐ…楽しみに…うう…してるっ…がら!」
「まっまだ分かんないよ!どんでん返しがあるかもしれないよ…!」
「よせ緑谷。それ口にしたらなくなるパターンだ」
期末試験が終了して数日が経過した。
演習試験をクリアできなかった砂藤、切島、芦戸、電気は絶望した表情を浮かべていた。
緑谷が何とか励ましてはいるがもう駄目だと思っていて元気がない。
「試験で赤点取ったら林間合宿行けずに補修地獄!そして俺らは実技クリアならず!これでまだ分からんのなら貴様の偏差値は猿以下だ!」
「ぎえええあああああ!!」
「やめろ。緑谷の目を潰しても赤点は目を瞑ってくれないぞ」
「落ち着けよ長え」
電気が緑谷の目を潰そうとし、俺と瀬呂がやめさせようとそう言った。
「分かんねえのは俺もさ。峰田のおかげでクリアしたけど寝てただけだ」
モニタールームで見ていたのだが瀬呂は峰田を救けようとしてミッドナイトの『眠り香』を吸ってしまい開始早々に眠ってしまった。
その後は峰田に抱えられて一緒に脱出して合格したが何もしてないのに合格で良いのか怪しいところだ。
「クリアしたら合格とは言ってないだろ?採点基準が明かされていない以上はまだ望みはあるんじゃないか?」
「同情するならなんかもう色々くれ!!」
めんどくせえ…合宿行けないと思い込んで自暴自棄になってるな。
「予鈴が鳴ったら席につけ」
相澤先生がドアを開けてそう言うと俺達は急いで自分の席についた。
「おはよう。今回の期末テストだが…残念ながら赤点が出た。したがって林間合宿は…」
相澤先生が言っている際にチラッと後ろの電気を見るともう諦めて悟りを開いている表情をしていた。
「全員行きます」
「「「どんでんがえしだあ!!」」」
相澤先生の言葉に切島達はそう大きな声で叫んだ。
「筆記の方はゼロ。実技で切島・上鳴・芦戸・砂籐、あと瀬呂が赤点だ」
「やっぱり!確かにクリアしたら合格とは言ってなかったもんな…」
「行っていいんスか俺らあ!!」
「今回の試験、我々
「本気で叩き潰すと仰っていたのは…」
「追い込む為さ。そもそも林間合宿は強化合宿だ。赤点取った奴こそここで力をつけてもらわなきゃならん。合理的虚偽ってやつさ」
「「「「「ゴーリテキキョギィイー!!」」」」」
相澤先生の言葉にわあいと5人は滅茶苦茶喜んでいた。
まあ、行けないと諦めていたのに行ってもいいって言ってもらえて嬉しいのは分かるけどな。
「またしてやられた…!さすが雄英だ!しかし!二度も虚偽を重ねられると信頼に揺らぎが生じるかと!!」
「わあ、水差す飯田くん」
「確かにな省みるよ。ただ全部嘘ってわけじゃない赤点は赤点だ。お前らには別途に補修時間を設けてる。ぶっちゃけ学校に残っての補修よりキツイからな。じゃあ合宿のしおりを配るから後ろに回しとけ」
「――――!!」
「ドンマイ」
相澤先生の言葉にまた元気がなくなった電気達に俺はそう言った。
説明を受けてから少し時間が経過して下校時間。
俺は帰り支度をしていると尾白が言った。
「まぁ何はともあれ全員で行けて良かったね」
「一週間の強化合宿か!」
「けっこうな大荷物になるね」
「水着とか持ってねーや。色々買わないとな」
「暗視ゴーグル」
確かに俺も色々買わないといけないな…。
「あ、じゃあさ!明日休みだしテスト明けだしってことでA組みんなで買い物行こうよ!」
皆が買う物があると聞いた葉隠がそう提案した。
見えないがニコッと笑っているような感じがする。
「おお良い!何気にそういうの初じゃね!?大志も一緒に行こうぜ!」
「ああ、良いぞ。俺も買いたい物あるしな」
「おい爆豪お前も来い!」
「行ってたまるか、かったりィ」
「轟くんも行かない?」
「休日は見舞いだ」
「ノリが悪いよ!空気読めよKY男共ォ!」
◆◆◆
「ってな感じでやってきました!県内最多店舗数を誇るナウでヤングな最先端!木椰区ショッピングモール!」
「個性の差による多様な形態を数でカバーするだけじゃないんだよね。ティーンからシニアまで幅広い世代にフィットするデザインが集まっているからこの集客力」
「幼子が怖がるぞよせ」
翌日、爆豪と轟を除いた俺達は木椰区ショッピングモールに来ていた。
人気のあるショッピングモールのため人混みが凄い。
「お!アレ雄英生じゃん!?1年!?体育祭ウェーイ!!」
「うおおまだ覚えてる人いるんだぁ…!」
「とりあえずウチ大きめのキャリーバッグ買わなきゃ」
「あら、では一緒に回りましょうか」
「俺アウトドア系の靴ねえから買いてえんだけど」
「あー私も私も―!」
「ピッキング用品と小型ドリルってどこ売ってんだ?」
「お前はマジでいい加減にしろ。そろそろモグぞ」
「ナニを!?」
「靴は履きなれたものとしおりに書いて…あ、いや…しかしなるほど用途に合ったものを選ぶべきなのか…!?」
「皆目的バラけてっし時間決めて自由行動すっか!じゃあ15時にここ集合な」
そう言って俺達はそれぞれ別行動をすることにした。
皆と別れてから俺はアウトドア用の靴を買った後にCDショップに来ていた。
前に教室で耳郎と話をしていた際にオススメのロックバンドの曲を教えてもらってそれを買いに来た。
CDを買った後、俺は他に必要な物を買いに行こうと思い移動をしようと思った時だった。
「わァ雄英の人ですよね!確か体育祭で圧倒的な強さで優勝した人!?」
「うん?」
突如フードを被り紙袋を持った女性に話しかけられて俺は女性の方を向くと女性は腕に抱き着いてきた。
「それと脳無?でしたっけ変な
「詳しいな」
「本当に信じられません!まさか
「…ッ!?」
――気づいた時にはすでに遅かった。
紙袋越しから俺は脇腹にナイフを突きつけられた。
「会うのはあの時ぶりですね大志くん!!」
「渡我…被身子…!?」
頬を赤く染め笑顔を浮かべる渡我被身子を見て俺は冷や汗をかいた。
「騒がないでくださいね?私も休日を
「…こんな人混みでやったらヒーローがすぐに来るぞ」
「でしょうね。でも私はこんな状況を何度も経験しています。ヒーローが来る前に誰かをチウチウして逃げますよ?」
そう言われて俺は考えた。
騒ぎを起こして渡我被身子を逃がしたら最悪一人は犠牲になるが、俺だけなら他の人が犠牲にならずに済む。
俺は目を閉じて深呼吸をする。
「………話ってなんだ?」
「ありがとう大志くん!!それじゃあこのまま移動しましょう!」
そう言われ俺と渡我被身子は移動して近くのベンチに座った。
「本当にまた会えて嬉しいです。脳無って奴に襲われたって聞いて心配しました」
「嘘はやめろよ」
「嘘じゃないですよ?大志くんの血をチウチウしたいと思ってたので」
なるほど、次の標的は俺ってことか。
「それに私にはやることができましたので」
「やることってなんだ?」
「私はこの世界を生きやすい世の中にすると決めました!だからステ様が所属していた
それを聞いた俺は驚いた。
まさか渡我被身子も
「そして生きやすい世の中で大志くんを本当のヒーローにしたいと思います!」
「はぁ?」
「大志くんは私のことを理解してくれました。私にとって大志くんはステ様と同じぐらい好きなんです。大志くんになりたくて仕方ないの…だからチウチウさせて?」
そう頬を赤く染め笑顔でそう渡我被身子が言った。
血を吸って変身するという個性によって血に興味を持ち、それによって人に気味悪がれ正しさを無理矢理押し付けれて生まれた
俺はその資料を見て渡我被身子の両親に何でもっと寄り添うことができなかったのかと憤りを感じた。
俺は渡我被身子を
どうすれば渡我被身子を
「ゴラァアアアアアアア!!!大志ィいいいいいいいい!!」
そんなことを考えていると大きな声が聞こえて、俺は声がした方向をみると峰田と電気がこっちに来ていた。
「何してんだてめェ!?皆で買い物に来てるのになにナンパされてんだゴラァ!?」
「羨ましいぞコンチクショオ!!」
「お、おい!?やめろ!?」
そう言いながら俺に掴みかかってくる何とか電気と峰田を落ち着かせようとするが全然、落ち着いてくれずにいた。
「友達と一緒に来ていたんですね。それじゃあ私は失礼します。また会おうね大志くん!」
「お、おい待て!!」
そう俺は言うが渡我被身子は人混みの中に消えていった。
「クソッ…」
「クソはこっちのセリフだ!!」
「この色狂いが!!」
そんなことを言っているとスマホに連絡が入り俺達はスマホを見ると。
「…はぁ?」
麗日のメッセージだったがそれを見て血の気が引いた。
緑谷が
俺達は急いで緑谷のところに向かったが緑谷は無事で安心した。
その後、ショッピングモールは一時的に閉鎖。区内のヒーローと警察が緊急操作にあたるも結局見つからず緑谷は警察を一緒に警察署について行った。
その場で全員と解散したのだが俺は何か大きなことが起きるのではないかと胸騒ぎしていた。