『理想郷』がヒーローになる物語   作:zorozoro

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読んでいただき本当にありがとうございます!

OVAの新作が楽しみです!


二人の英雄 前編

耳郎と別れた後、俺は泊っている自分の部屋でタキシードに着替えて集合場所のセントラルタワーの7番ロビーに向かっていた。

パーティーには多くのプロヒーローや科学者、大企業の役員の方などが参加するから慎んだ行動するように気を付けないとな。

 

「…もしかしたら俺を招待してくれた人がいるかもしれないな。会えたらお礼を言わないとな」

 

実は養護施設にI・アイランドの招待券を送ってくれた封筒に差出人の名前が書いておらず、封筒の中に招待券と一緒に手紙が入っていて過去に両親に救けてもらった人だと書いてあった。

しかし、俺だけでなく養護施設の全員分の招待券をくれるなんてどんな大金持ちだと思っているとセントラルタワーに到着したので中に入る。

中に入ると飯田と轟、そして電気と峰田がいた。

 

電気と峰田はバイトでI・アイランドに来ていた。

養護施設に招待券が送られてきた日に電気から一緒にI・アイランドでバイトしないかと誘われたが俺は招待されているからと断った。

何で誘ってくれないんだよと言われたが養護施設の人の全員分しか招待券が無いって言ったら納得してもらえた。

俺と耳郎がいない時にメリッサさんからパーティーのチケットも貰って参加できることになったらしく電気からパーティーに参加できるようになったと連絡が来た。

 

「よう大志!」

 

「バイトお疲れ様。他の皆は?」

 

「まだ来てないぞ。それにしてもパーティーに参加できるなんてバイトして良かった!」

 

そう電気は涙ぐみながら喜んでいた。

電気と峰田と談笑しながら他の皆を待っていたのだが、約束の時間が過ぎても残りの緑谷、麗日、八百万、耳郎、そしてメリッサさんが来ず飯田がスマホで連絡をした。

 

それから少し時間が経過すると緑谷が来た。

 

「ごめん遅くなって…って他の人は?」

 

「まだ来てない。団体行動を何だと思っているんだ!」

 

そう言っているとドアが開いてドレス姿の麗日達が入ってきた。

 

「ごめん遅刻してもうた」

 

「「おお~っ!!」」

 

「申し訳ございません。耳郎さんが…」

 

「「オーイエスイエス!!」」

 

女性陣のドレス姿を見た電気と峰田はテンションが上がっていた。

 

「ううっ…ウチ…こういう格好はその…何というか…」

 

「馬子にも衣装ってやつだな」

 

「女の殺し屋みてえ」

 

そう電気と峰田が言うとイヤホンジャックが二人に刺さり二人は悲鳴をあげた。

 

「黙れ」

 

「何だよ俺褒めたじゃんか」

 

「褒めてねえよ。ちゃんと勉強をしてから言え」

 

俺はそう電気に言った後に耳郎の恰好を見てから言った。

 

「よく似合ってるぞ耳郎。凄く綺麗だと思うぞ」

 

「っ!?…あ…ありがと…」

 

「お二人ともあれが正しい女性への振舞い方です」

 

「「うぐっ…」」

 

俺が耳郎を褒めていると八百万が電気と峰田に言うと電気と峰田は黙った。

そう言っているとドアが開いて俺達はドアの方向を見ると正装のメリッサさんがいた。

 

「オッホホッ!!」

 

「わあーっ!!」

 

「デクくん達、まだここにいたの?パーティー始まってるわよ」

 

「真打登場だぜ」

 

「ヤベェよ峰田…俺どうにかなっちまうよ…どうしよう…」

 

「「どうにでもなれ」」

 

俺と耳郎がそう言うと飯田が電話をし始めた。おそらくまだ来ていない爆豪と切島に電話をしているのだろう。

 

「駄目だ。爆豪くん、切島くんのどちらの携帯にも応答がない」

 

「迷子にでもなってるんじゃねーか?」

 

「いや、ここまでの道は分かりやすいからそれはないだろ」

 

そんなことを電気と話をしているとアナウンスが入った。

 

『I・アイランド管理システムよりお知らせします。警備システムによりI・エキスポエリアに爆発物が仕掛けられたという情報を入手。I・アイランドは現時刻をもって厳重警戒モードに移行します』

 

「――は?」

 

『今から10分以降の外出者は警告なく身柄を拘束されます。また主要施設は警備システムによって強制的に封鎖されます。繰り返します――』

 

そうアナウンスが流れると俺達がいた場所のシャッターが下りた。

俺と轟はスマホで外部と連絡をとろうとするが圏外になっていた。

 

「携帯が圏外だ。情報関係は全て遮断されちまったらしい」

 

「マジかよ…」

 

「エレベーターも反応ないよ」

 

「爆発物が設置されただけで警部システムが厳戒モードになるなんて…」

 

確かに警備システムが爆発物が仕掛けられた程度で厳戒モードになるのはおかしいと思っていると緑谷が飯田に話しかけた。

 

「飯田くん、パーティー会場に行こう」

 

「何故だい?」

 

「会場にはオールマイトが来てるんだ」

 

緑谷の言葉に皆が安心した。オールマイトがいれば何とかしてくれるだろうと思っているのだろう。

 

「何だそれなら心配いらねえな」

 

「メリッサさん。どうにかパーティー会場まで行けませんか」

 

「非常階段を使えば会場の近くに行けると思うけど…」

 

「案内お願いします」

 

緑谷がそう言った後、俺達は非常階段を使い会場近くまで移動を開始した。

 

◆◆◆

 

パーティー会場近くに着くと緑谷と耳郎の二人がオールマイト達の様子を見に行った。

数分後、緑谷達が帰ってきて(ヴィラン)がタワーを占拠し警備システムを掌握、そしてオールマイトを含めたヒーロー達が捕らわれてI・アイランドにいる全員が人質に取られたと伝えられた。

オールマイトは俺達だけでも逃げろと言われ悩んでいると飯田が言った。

 

「オールマイトからメッセージは受け取った。俺は雄英高教師であるオールマイトの言葉に従いここから脱出することを提案する」

 

「飯田さんの意見に賛同しますわ。私達はまだ学生…ヒーロー免許もないのに(ヴィラン)とたたかうわけには…」

 

「ハッ!なら脱出して外にいるヒーローに…」

 

「脱出は困難だと思う。ここは(ヴィラン)犯罪者を収容するタルタロスと同じレベルの防災設計で建てられているから」

 

「じゃあ、助けが来るまで大人しく待つしか…」

 

そう言う電気を見た後に俺はあることを決めて電気に向かって言った。

 

「電気…それでいいのか?助けに行こうと思わないのか?」

 

「叶くん!?話を聞いていたのか!?オールマイトは逃げろと言っていたんだぞ!」

 

「ここで大人しく待っていても時間の無駄だ。ならできることをしたほうがいい」

 

「しかし…!」

 

「ウチも叶の意見に賛成。大人しく待つより助けに行ったほうがいい」

 

「おいおいオールマイトまで(ヴィラン)に捕まってんだぞ!おいら達だけで助けに行くなんて無理すぎだっての!」

 

「俺らはヒーロー目指してる」

 

「ですから私達はまだヒーロー活動を…」

 

「だからって何もしないでいいのか」

 

「そっ…それは…」

 

「助けたい…助けに行きたい」

 

お互い意見が分かれているとそう緑谷が言った。

 

(ヴィラン)と戦う気か!?USJで懲りてないのかよ緑谷!?」

 

「違うよ峰田くん!僕は考えてるんだ。(ヴィラン)と戦わずにオールマイト達を…皆を助ける方法を!」

 

「気持ちは分かるけどそんな都合のいいこと…」

 

「それでも探したいんだ。今の僕達にできる最善の方法を探して皆を助けに行きたい」

 

「I・アイランドの警備システムはこのタワーの最上階にあるわ」

 

緑谷が皆を助けたいと言った後に感化されたのかメリッサさんが説明を始めた。

 

(ヴィラン)が掌握してるとしたら認証プロテクトやパスワードは解除されているはず私達にもシステムの再変更ができる。(ヴィラン)の監視を逃れ、最上階まで行くことができれば皆を助けられるかもしれない」

 

「メリッサさん…」

 

「監視を逃れるってどうやって?」

 

「現時点で私達に実害はないわ。(ヴィラン)達は警備システムの扱いに慣れてないと思う」

 

「戦いを回避してシステムを元に戻すか」

 

「なるほど…」

 

「それならいけんじゃね?」

 

「だよね」

 

メリッサさんの言葉で活路を見出し始めていると八百万が考えながら言った。

 

「しかし最上階には(ヴィラン)が待ち構えていますわ」

 

「俺たちの勝利条件は警備システムがを元に戻すことだ。戦闘は必要ない」

 

「うん。システムを元に戻せば人質やオールマイト達が解放される。そうなれば状況は一気に逆転するはず…」

 

「デク君行こう!私達にできることがあるのに何もしないでいるのは嫌だ!そんなのヒーローになるならない以前の問題だと思う!」

 

「うん!困っている人達を助けよう!人として当たり前のことをしよう!」

 

「おう!」

 

「二人だけで盛り上がるなよ。俺も行く」

 

「叶くん!」

 

緑谷と麗日だけで話が盛り上がっているところに俺がそう言うと他の皆も言い始めた。

 

「緑谷、俺も行くぜ」

 

「ウチも」

 

「轟くん!」

 

「響香ちゃん!」

 

「これ以上、無理だと判断したら引き返す。その条件がのめるなら俺も行こう」

 

「飯田くん!」

 

「そういうことであれば私も」

 

「よっしゃ俺も!」

 

「八百万さん!」

 

「上鳴くん!」

 

皆が同行することを緑谷に伝えていると峰田が周りを見て悩んでいた。

 

「あーもう分かったよ!!行けばいいんだろ行けば!!」

 

「ありがとう峰田くん!!」

 

「いっちょやってやろうぜ!大志!峰田!」

 

「がんばろう峰田くん!」

 

そう皆がやる気を出していると緑谷がメリッサさんに話しかけた。

 

「メリッサさんはここで待っていてください」

 

「私も行くわ」

 

「えっ…でもメリッサさんには個性が…」

 

「この中に警備システムの設定変更ができる人いる?」

 

そうメリッサさんが言うと全員が黙った。

 

「私はアカデミーの学生、役に立てると思う」

 

「でも…」

 

「最上階に行くまでは足手纏いにしかならないけど…私にも皆を守らせて!お願い!」

 

「…分かりました。行きましょう皆を救けに!」

 

「ええ!」

 

緑谷がメリッサさんにそう言うと俺達は皆を救けに行くためにタワーの最上階に向け移動を始めた。

 

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