『理想郷』がヒーローになる物語   作:zorozoro

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いよいよ今週7期スタート!

こちらも執筆スピードが上げられるように頑張ります!


爆豪・叶救出作戦

その日の夜、切島と轟は病院の前で今回のことを伝えた八百万と緑谷を待っていた。

 

「八百万…考えさせてっつってくれた…どうだろうな…」

 

「まァ…いくら逸っても結局あいつ次第…」

 

「おーい!二人とも!」

 

「「!?」」

 

切島と轟は驚きながら声をした方向を見ると上鳴が笑いながら手を振っていた。

 

「上鳴!?」

 

「お前、何で…」

 

「この電気くんも行くぜ!何かの役に立つかもしれないからな!」

 

「マジか!助かる!」

 

そんな会話を上鳴と切島がしていると病院から八百万と緑谷が出てきた。

 

「緑谷…」

 

「八百万…答え…」

 

「私は…」

 

「待て」

 

切島達の後ろから声が聞こえ、振り返ると飯田が立っており緑谷は黙って飯田を見ていた。

 

「…何で、よりによって君達なんだ…!俺の私的暴走を咎めてくれた…共に特赦を受けたハズの君達二人が…っ!何で俺と同じ過ちを犯そうとしている!?あんまりじゃないか…!」

 

「お、おい…」

 

「何の話してんだよ…」

 

上鳴と切島が話に割り込んできたが轟が制止した。

 

「俺達はまだ保護下にいる…ただでさえ雄英が大変な時だぞ…君らの行動の責任は誰が取るのか分かっているのか!?」

 

「飯田くん違うんだよ…僕らだってルールを破って良いなんて……」

 

緑谷がそう言い飯田に歩み寄ると飯田が思い切り緑谷を殴った。

それを見ていた切島達は驚いていると飯田が言った。

 

「俺だって悔しいさ!!心配さ!!当然だ!!俺は学級委員長だ!!クラスメイトを心配するんだ!!爆豪くんや叶くんだけじゃない!!君の怪我を見て床に伏せる兄の姿を重ねた!!君達が暴走した挙句、兄のように取り返しのつかない事態になったら……っ!!僕の心配はどうでもいいっていうのか!!僕の気持ちは…どうでもいいっていうのか……!」

 

「飯田くん…」

 

飯田の言葉に緑谷は黙ってしまっていると轟が言った。

 

「飯田。俺達だって何も正面きってカチ込む気なんざねえよ。戦闘無しで救けだす」

 

「ようは隠密活動!!それが俺ら卵の出来る…ルールにギリ触れねえ戦い方だろ」

 

「私は轟さんを信頼しています…が!!万が一を考え私がストッパーになれるよう…同行するつもりで参りました」

 

「八百万くん!?」

 

「八百万!」

 

「僕も…自分でも分からないんだ…手が届くと言われて…いてもたってもいられなくなって…救けたいと思っちゃうんだ」

 

緑谷達の言葉を聞いた飯田は少し黙って考えた後に言った。

 

「………平行線か…ならば俺も連れて行け」

 

「待って!ウチも連れて行って!」

 

『!?』

 

飯田が覚悟を決めて緑谷達にそう伝ると時に飯田の後ろから声が聞こえ全員がその方向を見ると耳郎が肩で息をしながらその場にいた。

 

「耳郎!」

 

「耳郎くん!?」

 

「ウチもあの時…手が届かなかった…だから今度こそ必ず救けたい…!」

 

耳郎がそう言うと上鳴が耳郎の元に歩み寄って言った。

 

「遅いぞ耳郎」

 

「うっさい!バ上鳴!」

 

上鳴と耳郎が笑顔でそう言うのを全員が見て笑みを浮かべた。

 

◆◆◆

 

その後、緑谷達は新幹線に乗り目的地まで移動を開始した。

車内で弁当を食べていると八百万が言った。

 

「いいですか?発信機の示した座標は神奈川県横浜市神野区。長野からの出発ですので約二時間…22時頃の到着です」

 

「あの…この出発とか詳細って皆に伝えてるの?」

 

「ああ言ったら余計止められたけどな」

 

「あの後、麗日が駄目押しでキチいこと言ってくれたぜ」

 

「麗日さんが?」

 

「『爆豪くんきっと皆に救けられんの屈辱なんと違うかな』…だってさ」

 

上鳴がそう言うと緑谷は攫われそうになっている際に爆豪が言った言葉を思い出した。

 

「おまけに『私達の実力じゃ叶くんの邪魔になる』とも言ってたぞ」

 

「…そんなことを言ってたの?」

 

「一応聞いとく…俺達のやろうとしてる事は誰からもみとめられねえエゴってヤツだ。引き返すならまだ間に合うぞ」

 

「迷うくらいならそもそも言わねえ!あいつらは(ヴィラン)のいいようにされていいタマじゃねえんだ…!」

 

「僕は…後戻りなんて出来ない」

 

そう緑谷が言うと全員が覚悟を決めた。

 

新幹線に乗ること数十分、緑谷達は神野区に到着した。

 

「着いた!神野区」

 

「この町の何処かに奴ら潜んでんのか」

 

「人多いな」

 

「さァどこだ八百万!」

 

「さっさと救けに行こうぜ!」

 

「お待ち下さい!」

 

切島と上鳴が走り出そうとしようとすると八百万にそう言われ二人は立ち止まった。

 

「ここからは用心に用心を重ねませんと!!私達、(ヴィラン)に顔を知られているんですのよ!!いきなり襲われる可能性も考慮に入れませんと!」

 

「うん隠密だ」

 

「分かった!」

 

「二人とも余計に目立ってるよ」

 

「しかし…それでは偵察もままならんな」

 

「そこで私、提案がありましてよ!?」

 

そう八百万はそう言いながらあるところを指を差す。

そこにはディスカウントストア、鈍器(ドンキ).大手(オオテ)があり緑谷達は店内に入った。

数分後、緑谷達は変装をして店から出てきた。

 

「オッラァ!!コッラァ!!」

 

「違え!もっと顎をクイクイやんだよ」

 

「オッラァ!」

 

「そうそうそんな感じだ緑谷!」

 

「パイオツカイデ―チャンネーイルヨー!」

 

「「オッケ!」」

 

チンピラの変装をした緑谷と店員の服装をした飯田に角を付けた切島と上鳴はそう言った。

 

「なるほど変装か」

 

「確かに…これなら気づかれないね」

 

黒髪のウィッグを被って左目を隠している轟とエクステで長髪にし黒いドレスを着ている耳郎が言っていると赤いドレスを着ている八百万が満足げに言った。

 

「夜の繁華街!子供がうろつくと目立ちますものね!」

 

「八百万…創造で創ればタダだったんじゃねえか?」

 

「そそそれはルール違反ですわ!私の個性で好き勝手に創り出してしまうと流通が…そう!国民の一人として…うん回さねばなりませんもの!経済を!」

 

『ドンキ入りたかったんだな。このピュアセレブ』

 

轟と八百万の会話を聞いて切島と上鳴はそう思っていると――。

 

「お?雄英じゃん!!」

 

『!?』

 

「オッオラァー!!」

 

突然、そんな声が聞こえ全員が驚愕していると緑谷がそう言いながら振り向いた。

すると大型ビジョンに相澤、ブラドキング、根津が頭を下げている映像が流れていた。

 

『この度、我々の不備からヒーロー科1年生14名に被害が及んでしまったことヒーロー育成の場でありながら敵意への防衛を怠り社会に不安を与えたこと謹んでお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした』

 

「メディア嫌いの相澤先生が…」

 

『NHAです。雄英高校は今年に入って4回、生徒が(ヴィラン)と接触していますが今回、生徒に被害が出るまで各ご家族にはどのような説明をされていたのか又、具体的にどのような対策を行ってきたのかお聞かせ下さい』

 

「(体育祭開催の件から雄英の基本姿勢把握しているハズなのに言わせるのか)」

 

「悪者扱いかよ…」

 

『周辺地域の警備強化校内の防犯システム再検討。強い姿勢で生徒の安全を保障すると説明しておりました』

 

「は?何言ってんだこいつら。全然守れてねーじゃん」

 

周りから批判する声が上がり、空気が淀んでいくのを感じながら緑谷達は目的地に向けて移動を開始した。

 

◆◆◆

 

移動していた緑谷達は廃倉庫の近くで立ち止まった。

 

「ここが発信機の示す場所ですわ」

 

「これがアジト…いかにもだな」

 

「分かりません…ただ私が確認した限り(ヴィラン)は丸一日ここから動いていません。(ヴィラン)がいるからといって爆豪さんと叶さんがいるとは限りません。私達が今、どれだけか細い情報でここに立っているか冷静に考えてみて下さい」

 

「少しでも危険だと判断したらすぐ止めるぞ。友であるからこそ警察への通達も辞さないからな」

 

「…ありがとう飯田くん。出来る範囲で出来ること考えよう」

 

緑谷がそう言うとブツブツと考え事を始めて飯田以外がそれを見て久しぶりだなと言った。

その後、緑谷達は周りを確認していると酔っ払いに絡まれるハプニングがあったが何とか逃れて裏に回って人が狭い道と移動していた。

 

「狭いですわ…つっかえそう」

 

「………そうだね。ウチもつっかえそう」

 

「無理すんなよ。耳郎は八百万と違ってひ「それ以上、言ったら殺すから」ウス…」

 

耳郎は殺意を込めてそう言うと上鳴は黙った。

ある程度、移動をしたら耳郎のイヤホンジャックで廃倉庫の音を聞いた。

 

「中に二人…一人は誰かと喋ってて…もう一人は寝てるのかな?呼吸音が聞こえる。あとは機械の稼働音が聞こえるよ」

 

「ありがとう耳郎さん。死柄木達はいないのか?もしかして他に仲間がいて音を遮断してる可能性も…あ!あの高さなら中の様子を見れそうだよ!」

 

緑谷がそう言うと飯田と轟が緑谷と切島を担いで上にあげた。

 

「様子を教えたまえ切島くん。どうなってる!」

 

「んあー汚ねーだけで…特には………うおっ!!」

 

切島は持ってきていた暗視鏡で中の様子を見ていると急に態勢を崩した。

 

「切島くん!?」

 

「っべェ!!」

 

「おい!どうした!何が見えた切島!!」

 

「左奥…緑谷左奥!!見ろ!!」

 

「ッ!?嘘だろ…!?あんな無造作に…あれ全部…脳無…!!?」

 

緑谷は受け取った暗視鏡で左奥を見るとそこには培養液に浸かっている数体の脳無の姿があった。

それに驚いていると上鳴が指を差して言った。

 

「おい!あれ見ろ!?」

 

全員が上鳴が指差した方向を見ると軽トラをスリッパのように履いて片足を上げるMtレディの姿があり全員が驚いていると廃倉庫に向かって思い切り踵落としをした。

そして他のヒーローと共にあっという間に廃倉庫改め脳無格納庫を制圧した。

 

「ど…どうなってるんだ!?」

 

「いっててて」

 

「Mtレディにギャングオルカ…No.4のベストジーニストまで!」

 

「虎さんもいますわ!」

 

「すご…」

 

体勢を崩していた緑谷達は起き上がり状況を確認するとプロヒーロー達があっという間に制圧したのを見て驚いていた。

 

「ヒーローは俺達などよりもずっと早く動いていたんだ…!」

 

「すんげえ…」

 

「さぁすぐに去ろう。俺達にもうすべきことはない!!」

 

「オールマイトの方…かっちゃんはそっちにいるのか…」

 

「叶…無事だといいけど…」

 

「オールマイトがいらっしゃるのなら尚更安心です!さァ早く…」

 

そう言われ全員が移動を開始しようとすると――。

 

 

「すまない虎…前々から良い個性だと…丁度良いから貰うことにしたんだ」

 

 

そう声が聞こえ緑谷が振り向こうとした瞬間、轟音が響いた。

 

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