更新頻度が遅くて申し訳ないです。
執筆はしていますので気長に待ってくださると幸いです。
「…お父さん……お母さん……うぅ…」
俺は昔のことを思い出していた。
その日も俺は一人で公園で泣いていた。父さんと母さんが死んで、個性事故を起こしてからの俺の日課になっていたからだ。
そんな時だった――。
「大丈夫かい?」
「えっ…?」
突然話しかけれた俺はその方向を見ると男性が立っていた。
俺は目元をゴシゴシと拭った後にその男を睨みつけながら言った。
「何だよおっさん。気安く見てんじゃねえよ」
「ごめんね。泣いている君を見ていたら心配で声をかけてしまったんだ」
「…泣いてねえよ…クソッ…」
その時の俺は両親を亡くしてしまった絶望で世界そのものを憎んでしまっていた。
何で俺はこんな目にあっているのに皆は幸せなんだという考えだったからだ。
だからその男にも悪態をついてしまっていたが気にせず話しかけてきた。
「家は何処にあるんだい?もうすぐ夜になる。送ってあげよう」
「お前みたいな怪しい奴の話に乗るわけないだろ。さっさとどっかに行け!」
「それならお父さんかお母さんの連絡先を教えてくれないかい?呼んで迎えに来てもらうよ。電話したら僕は立ち去るよ」
「っ…そ、それは…」
男の発言により両親の遺体の姿が浮かび、再び悲しい気持ちになり涙が流れそうになるが必死にこらえていると何かに気が付いたように男が言った。
「…もしかして君はホープ・フューチャーの子供かい?」
「っ!?」
「それなら申し訳ないことをした。ホープ・フューチャーに僕も救けてもらったことがあるから…だからこそあの事件は…」
「うるせえんだよ!!黙れよ!!」
そう大声で言うと俺は我慢していた涙を流した。
もうお父さんとお母さんがいないことを再び実感していると男が言った。
「…もし良かったら僕と一緒に暮らさないかい?」
「………えっ?」
「ホープ・フューチャーに救けられた者として彼等の子供がこんなにも悲しんでいるのは放っておけない。君さえよければ僕と家族になろう。少しづつでも君の痛み、悲しみを拭えるように努力する。どうだろう?」
そう言うと男は笑みを浮かべながら手を俺に差し伸べた。
その手はまるで救いのように思え俺は一瞬、手を取ろうと思ったがふと傷ついたヒーロー達の姿が浮かび俺はその手を払った。
「うるせえんだよ!!いいから放っておいてくれ!!」
そう言って俺はその場を走り去った。
「気が変わったらいつでも言ってくれ!僕は待っているよ!」
後ろから男の声が聞こえるが無視をしてそのまま走り続けた。
この時の俺はヒーローを傷つけた俺が救われていいわけがない。一生苦しみながら罪を抱えて生きていくしかないと思っていた。
その次の日だった――電気が俺を救ってくれたのは。
その日から俺は最高のヒーローになるために電気と一緒に過ごしていく内にあの男の事を思い出して一応、お礼と提案を断ろうと思い出会った場所に行ったのだがあの日から一度も会うことはなかった。
そんなあいつが……俺の大切なものを全て奪った張本人だった?ふざけるな………どんな気持ちで俺に話しかけた!!俺の両親の血で染まった手をどんな気持ちで俺に差し伸べた!!
◆◆◆
大志がそう言った瞬間、背後の重火器から弾丸が一斉にオールフォーワンに向けて放たれた。
オールフォーワンがいた所は土煙が発生し姿が見えなくなっているが大志は気にせずオールフォーワンの周りに出現させたミサイルを全方向から放ち、着弾すると爆炎が発生した。
その光景を見ていた緑谷達は驚いていると上鳴が見ながら思った。
「(あいつが大志の両親の命を奪った犯人…あいつ…あいつのせいで!!!)」
目の前に大志の両親を奪った犯人がいて再び大志が悲しんでいる姿を思い浮かべた上鳴が動こうとするが耳郎に止められた。
「上鳴…落ち着いて」
「落ち着けるわけねえだろ!!あいつのせいで大志は…ッ!?」
「気持ちは痛いほど分かるけど落ち着いて…」
耳郎にそう怒鳴った上鳴だったが耳郎が右手を震わせながら必死に怒りを鎮めようとしながらそう言う姿を見て上鳴は冷静になった。
「おい理想野郎!テメエ何考えてやがる!!」
「黙ってろ」
「ッ!?」
そう爆豪が大志に向かって言うが大志はそう言いながら爆豪を睨みつけて、爆豪はその威圧感に口を閉じた。
その後、大志は爆炎の方をずっと睨んでいると――。
「いやぁ、実に凄い個性だ。でもまだ
そう声が聞こえると大志は舌打ちをした。
煙の中から金属の膜みたいなものによって守られているオールフォーワンの姿があった。
その姿を大志が確認するとオールフォーワンが大志に向かって人の顔みたいなものを放ってきた。
大志はそれを斬撃で切り裂きながら突進するが無数の巨大なムカデによって阻まれてしまった。
大志は後ろに大きく後退するとオールフォーワンは再び人の顔みたいなものとムカデを使って大志に攻撃を仕掛けた。
「力を貸してくれ。口田、耳郎」
大志がそう言うと耳郎のイヤホンジャックが耳に出現し、創造で小型のスピーカーを創り出しそれを装着した。
「そんな脆弱な個性で一体何をしようというんだい!」
オールフォーワンがそう言いながら人の顔とムカデが大志の近くまで来たところで大志が言った。
『止まれ』
大志がそう言うとオールフォーワンの攻撃が寸前で止まった。
「(攻撃が止まった?いや攻撃だけじゃない!?身体が動かない!?)」
大志がそう言った後に身体を動かそうとしたオールフォーワンは自身の身体が動かせなくなっていることに驚いていると大志はスピーカーをオールフォーワンの方へ向けた。
「くたばれ」
大志がそう言うと音による攻撃を放ち、音による攻撃は物凄いスピードで人の顔とムカデを破壊しながらオールフォーワンに迫っていった。
「(何という圧力…!まるで…音による砲撃…!!)」
そう思った瞬間、オールフォーワンに攻撃が当たりあまりの威力に地面が大きく抉れた。
「今のは口田くんの個性の生き物ボイス!?でも口田くんは人の動きは操れないはずなのに…!?」
「お前の個性であんなことができるのか耳郎!?」
「できるわけないでしょ!?あんな威力が高い攻撃はウチはできない!」
「まさか叶くんの
「そんなことができるなんて…」
緑谷達は大志が行ったことに驚いていると声が聞こえた。
「………今のは効いたよ」
「チッ…!」
オールフォーワンの声が聞こえた大志は舌打ちをした。
土煙が晴れると平然と立っているオールフォーワンの姿があった。
「それにしても…素晴らしい…!」
「やっぱり難しいな…個性を最大まで強化しても所詮は模倣だ…いつも使っている口田と耳郎は凄いな…」
仮面越しに笑みを浮かべながらそう言っているオールフォーワンの言葉を無視して大志はそう言った。
「魅せてくれたね叶くん。あんな脆弱な個性がなんて破壊力のある攻撃をした…つまり彼は個性を重ね掛けだけでなく個性を最大まで強化することが可能だ。
「そうだ…皆凄いんだ…特にヒーローになる人達なんて遥かに凄い…そんな凄い人達の命や個性を奪うなんてあってはならないんだよ…!それをお前は…お前は…!!」
そうお互いがそう言った後にオールフォーワンは笑みを、大志は憎しみの目をしながら言った。
「益々、欲しくなるじゃないか…!」
「塵一つ残さねえ…!」