「
「先生、侵入者用センサーは!」
「もちろんありますが…!」
「個性のジャミングやハッキングでセンサーはおろか、通信機器も絶たれてると思ったほうがいいな」
「ああ……叶の言う通り、センサーが反応しねぇなら向こうにそういうことできる
俺と轟がそう言うと、全員の顔が少し青くなる。
目的がなんであろうと、連絡手段が封じられてしまえばこちらの不利は確定。
最悪、ここで命を落としてしまうかもしれないのだから。
「13号避難開始!学校に連絡試せ!センサーの対策も頭にあるヴィランだ。電波系のやつが妨害している可能性もある。上鳴お前も個性で連絡試せ」
「っス!」
「先生は!?一人で戦うんですか!?あの数じゃいくら個性を消すって言っても!!イレイザーヘッドの戦闘スタイルは敵の個性を消してからの捕縛だ、正面戦闘は……」
「一芸だけじゃヒーローは務まらん。任せた、13号」
相澤先生が
“個性”の抹消、そして以前爆豪に使った捕縛布を駆使してヴィランを殲滅していく。
「すごい……!多対一こそ先生の得意分野だったんだ」
「分析してる場合じゃない!早く避難を!」
イレイザーヘッドの戦闘を見て足並みが遅れている緑谷に飯田が避難を促す。
「させませんよ」
「!!」
突如進行方向に靄のような
こいつの個性、ワープみたいなもんか…!
「初めまして、我々は
こいつらの目的はオールマイトを殺すことか!
しかも、オールマイトを殺すために雄英に乗り込んでくるような
「本来ならばここにオールマイトがいらっしゃるハズ…ですが何か変更あったのでしょうか?まぁ…それとは関係なく…私の役目はこれ」
瞬時に
「その前に俺達にやられることは考えてなかったか!?」
「危ない危ない……。そう、生徒とは言えど優秀な金の卵」
「馬鹿野郎!!二人とも戻れ!!」
「「!?」」
しかし、
恐らく靄状の体故に物理攻撃はほぼ効かないという事なのだろう。
二人が射程内に入っているせいで13号先生が”個性”が使えない。
俺は切島と爆豪に向かって叫ぶ。
「散らして……嬲り殺す」
「電気、耳郎!!」
俺は慌てて電気と耳郎のもとへ駆け寄ろうとするが靄に飲まれてしまった
靄から排出されると辺り一面が火の海だった。
おそらく火災ゾーンに飛ばされてしまったのだろう。
「よく来たなガキ!死ねや!!」
「邪魔だ!!!」
個性発動
『手から巨大な熱線を放出する』
『空間から雷を放出する』
『竜巻を生成し叩きつける』
複数の
「な、何だあああああああ!?」
「ぎゃあああああああああ!?」
「逃げろ!!巻き込まれ…ぎゃあああああ!!!」
俺の攻撃を食らった
俺は攻撃を止めると周りの
「叶!」
「尾白!無事だったんだな!」
尾白が物陰から飛び出してきて俺は安堵した。
俺は尾白に今後の行動について話した。
「このゾーンにクラスの奴らはいたか?」
「いや、他にはいなかった。俺一人だと思っていたら攻撃音が聞こえて、この場所に来たんだ」
「じゃあ、早く他のゾーンに行ったほうがいいな」
「えっ、何で他のゾーンに行くんだ?先生たちと合流したほうがいいんじゃ…」
「対人戦闘訓練で皆の個性を見ていたんだが今回みたいに複数の敵と戦うのに適していないクラスメイトがいた。そいつらを探しに行く」
「そのクラスメイトって誰だ?」
「八百万と耳郎だ。あの二人は三~四人までなら対処できるが今回みたいに何十人との戦闘には不向きだ。イヤホンジャックでも最大二人まで、創造も大きい物を創造るのにも時間が掛かる。あの二人が一緒の場合、今回みたいな戦闘は負ける確率のほうが高い」
そう俺が言うと尾白の顔が青くなった。
そんな会話をしていると物陰から複数の
「八百万と耳郎と合流しようにも、こんなに数がいたんじゃ簡単にはいかないぞ」
「雑魚には変わらない」
俺は手の骨を鳴らした後に尾白に言った。
「瞬殺して先に進む…!」
◆◆◆
山岳エリアで八百万と耳郎そして上鳴が
巨漢
「うぅわ!!!コエ―!!マジ!!今見えた!!三途見えたマジ!!なんなんだよこいつらは!!どうなってんだよォ!!?」
「そういうの後にしよ」
「今はこの数をどう切り抜けるかですわ」
「つーかあんた電気男じゃん。叶みたいにバリバリっとやっちゃってよ」
「あのな戦闘訓練の時見たろ!?ペアだったじゃん!電気を纏うだけだ俺は!放電できても大志みたいに操れるわけじゃねー。二人とも巻き込んじまうの!救け呼ぼうにも
「男のくせにウダウダと……叶と親友なら少しは見習え!!いけ、人間スタンガン!」
ウダウダ言い訳がましいことを並べる上鳴にうんざりしたのか、耳郎が上鳴を蹴りだした。
「マジかバカ!……ってあ通用するわこれ、俺強え!!みんな俺を頼れ!!」
「軽いなオイ」
「このクソガキ共…!」
火災ゾーンから轟音と共にゾーンの天井を破壊し巨大な火柱が上がった。
「………は?」
「ギャアアアアアアアアアア!?」
「何だァああああああああああああ!?」
そんな
「叶!」
「大志!」
「無事か皆!」
「まさか、あそこの奴ら全滅したのか!?クソッ!!」
「『尾空旋舞』!!」
空から降って来た尾白の尻尾の攻撃で
大志と尾白は上鳴達の近くに移動した。
「二人ともご無事でしたのね!」
「ああ、叶と一緒に火災ゾーンに放り込まれたんだ」
「電気が八百万と耳郎を守ってくれてたんだな。助かった」
「へへっ、まあな!」
「いや…こいつポンコツで役立たずだったんだけど」
「役立たずは言いすぎだろ!?頑張ってたでしょうが!!」
そう騒ぐ上鳴に大志は微笑んだ後、
「電気と尾白は八百万と耳郎を守ってくれ。こいつらは俺一人で十分だ」
「ちょっと叶!?」
「叶さん!?」
「舐めるなよクソガキが!!これだけの人数相手に一人で何ができるっていうんだ!!」
そう言うと
「何だコイツ!?速すぎる!?」
「落ち着け!なら先にあっちのガキ共から…ゴファ!?」
「悪いが、もう終わりだ!」
そう大志は言うと手をかざすと
煙が晴れると
「ウチらが手こずっていた
「相変わらずすげえ!!流石、大志!!」
そう上鳴がそう言っていると地面から
「クソッ!!せめてコイツだけでも!!」
「上鳴さん!?」
「っ!?」
上鳴に
大志が
「俺の親友に何をしようとしている…!」
「すまん大志!助かった!!コエ―!!マジで走馬灯が走った!!」
大志達は
「お前には色々と聞きたいことがある。お前らみたいな有象無象じゃオールマイトに勝とうなんて無理だ。なのにお前らは襲撃してきた。お前らのオールマイトを殺せる策を聞かせてもらおうか」
大志がそう言うと
主犯格は手の奴で自分達は寄せ集めにすぎないこと。
オールマイトを殺す役目は手の奴とワープの奴、そして脳無の存在のことを聞いた。
大志達は
「ヤベーって!!オールマイトを殺せるかもしれない奴らがいるなんて!!」
「特にワープの奴が厄介だ。あいつがいるとまた別の所に移動される可能性もある」
「嘆いても仕方ない。ひとまず俺達はUSJから脱出して先生達を呼びに行くことが最優先だ。ここからは
「そうだね。もし脳無って奴に見つかったらウチらじゃ敵わない」
「では皆さん、ここから移動して見つからない様にUSJを脱出しましょう」
そう八百万は言うと大志達は山岳エリアを移動してセントラル広場へと向かう。
だが彼らは後に絶望することになる。
彼らはまだ誰一人としてプロの世界を知らない。
プロヒーローと巨悪とはどういうものかを彼らはまだ知らなかった。
山岳エリアを出た大志達は森林の中に隠れて様子を見ていたが全員顔が青くなっていた。
13号が倒されており、相澤も黒い
「ヤベーよ!!先生達やられてんじゃん!!」
「上鳴うっさい!!」
「…おそらく、あれが脳無か」
騒ぐ上鳴を耳郎は注意する。
大志は冷静に考え込んでいると手の奴が黒い靄の
「(…あれは、緑谷!?峰田に梅雨ちゃんも!?…マズイ!!!)」
大志が手の奴が移動した先を見ると緑谷達がいるのが見えて焦った。
大志は雷を纏い、物凄いスピードで緑谷の目の前に移動と同時に手の奴を風で緑谷達から離した。
「おっと…?」
「緑谷達から離れろ!!!」
「えっ!?大志!?」
「叶!!」
「……脳無」
突然、大志が緑谷達のところに現れ上鳴と耳郎は驚く。
大志は手の奴に雷と身体能力を可能な限り向上させた殴打を放つが脳無が割って入り大志の攻撃を受けたが何もダメージも負っていない様子だった。
「なっ!?」
「…死んだな…ご愁傷様…」
手の奴がにやけながら大志に向かってそう言うと大志は水難ゾーンから離れたところに着地をするが脳無が一瞬で後ろに回り拳を振り下ろす。
「(個性発動…『身体強度を100…1000倍にする!』)」
大志は限界以上の個性を発動して脳無の攻撃に耐えようとするが、攻撃を受けた後に離れたがあまりの威力に目の前が霞んでいた。
「(限界以上の個性を発動してもこの威力かよ…っ…デメリットも出てきやがった…)」
『
脳無は連続で殴打を放つ。大志は二発まで避けるが三発目を顔面に食らってしまい
口から血を流した。
「嘘だろ…大志があんなに一方的に…」
上鳴は大志がやられている姿を見て、さらに顔が青くなる。
「凄いな君、脳無の攻撃を受けてまだ五体満足でいるなんて凄い個性だ。でも、どれだけ凄い個性を持っていても圧倒的な力の前じゃ、ただの無個性だ」
手の奴がそう言うと脳無が拳を振り下ろし、その攻撃が大志の左肩に当たる。
攻撃を食らった大志の左肩の骨が折れて、左腕が垂れ下がった。
脳無が物凄いスピードで突撃してくるのを大志は見ると熱線を放つが意に介せずそのまま向かって来て右手で大志の首を掴み持ち上げながら締め上げた。
圧倒的な力で首を絞められ大志は呼吸困難に陥った。
「…ガッ!…ッ!…アッ!…」
「叶!!」
「駄目です耳郎さん!!」
「俺達が行っても役に立たない!」
「放して!!叶が…叶が殺されちゃう!!」
目尻に涙をためて耳郎は自分の身体を抑えている八百万と尾白に叫ぶように言った。
水難ゾーンの水の中から緑谷が飛び出して脳無に向かって行った。
「(ヤバイヤバイヤバイヤバイ!!さっきの敵達とは明らかに違う!!叶くん!!助けて…逃げ…!!)」
「手っ…放せえ!!
緑谷は個性を使用して脳無に打撃を当てると轟音と共に暴風が発生する。
煙が晴れ緑谷は脳無を見ると打撃が効いておらず驚愕する。
「いい動きをするなあ…スマッシュって…オールマイトのフォロワーかい?まぁいいや君」
手の奴がそう言うと脳無が左手で緑谷の腕を掴むのと同時に大志の首を絞めていた手を放すと大志を地面に向かって思い切り殴った。
地面に穴ができるほどの威力に大志は血反吐を吐いた。
「本当に頑丈だな…でも粉々になったら流石に死ぬでしょ…」
手の奴がそう言うと大志に触れようとするが突然、扉が破壊され全員が扉の方を見る。
「嫌な予感がしてね…校長のお話を振り切りやって来たよ。来る途中で飯田少年とすれ違って何が起きているかあらまし聞いた。もう大丈夫、私が来た!」
「「「オールマイトォォ!!!!!」」」
「あー…コンティニューだ」
オールマイトが登場し生徒達が歓喜し、その様子を手の奴がにやけながらそう小さく呟いた。