少年はごく普通の、どこにでもいる、10代のポケモントレーナーだった。彼は今日もトレーナーとしていつも通り旅をしていた。少年は今コガネシティ付近の草むらで、ポケモンを捕まえていた。スリープにボールを投げる。見事捕まえることができた。
「この付近のポケモンはだいたい捕まえたか」
町に帰る際トレーナーと目が合いバトルになった。少年は捕まえたスリープをバトルに出す。まだレベルが低いため、苦戦したが、なんとか勝てた。
少年はコガネシティへ向かう。コガネシティにはゲームコーナーが存在する。まだ眠るには早かったので、少年はスロットで少しの間遊んだ。だいぶ調子が良く、コインが順調にたまり、コインを景品のポケモンと交換した。
「明日は次の町へ向かうぞ」
その日はポケセンに宿泊した。
次の日。
彼は次の町へと向かった。だが次の町は遠く、辿り着く前に暗くなってしまう。
「今日はあの民家に止まるか」
道中に小さな家を見つけた。ドアを開けて家に入る。家には誰もいなかった。
「お、こんな所にハイパーボールあるじゃん。珍しい」
彼は家のゴミ箱にあったハイパーボールを拾い、リュックにしまった。
「あー疲れたー。酒飲もう酒」
彼は床に座り、リュックから酒を取り出して飲み始める。
「ふう……やっぱりストロン○ゼロは美味いなあ」
次の日。
少年は民家を出て先へと進んだ。しかし途中用を足したくなってしまった。
「……まあ、誰もいないだろこの辺りは」
彼は誰もいない草むらでこっそり立ちションをした。
ところが、
「6時29分、逮捕」
気がついたときにはもう、手には手錠をかけられていた。後ろにはいつの間にかパトカーが止まっている。
「えっ! 自分何か悪いことしたんですか」
「立ちションは犯罪だから」
「ちょっと待って下さい!」
「もうだめ。早くズボン履いて。今から署まで連れてくから」
「立ちションって犯罪なんですか」
「犯罪犯罪」
彼は納得がいかなかった。
「おかしいでしょ。草むらにトイレなんかどこにもないんだから、立ちションぐらいみんなするでしょ」
「みんなするかもしれないけど、見つかったら逮捕だから」
「見つかったら逮捕? 何それ? ちょっと待って下さいって。この国って割と何やっても犯罪にならないのに、立ちションが犯罪?」
「そう」
「たとえば、野生の生き物捕獲しても、犯罪にならないじゃないですか」
「うん」
「野生の生き物戦わせるのもOKでしょ?」
「うん」
「10代でスロットやったりお酒飲んだりしても良いんでしょ?」
「うん。この国は10歳で大人だから」
「他人の家に入ったり、家の物勝手に取ったりしても犯罪じゃないでしょ?」
「うん」
「それなのに、立ちションは犯罪なんですか?」
「犯罪犯罪。立派な犯罪」
「この国の法律ガバガバじゃないですか! 町とかで立ちションしたら捕まるのは分かりますよ。こんな人気がない草むらでも駄目なんですか?」
「そういう決まりだから。駄目」
「でも無理でしょ。次の町に行くまでトイレ我慢できませんよ。立ちションしないと生きていけませんよトレーナーは」
「言い訳はいいから、はやくズボン履きなさい」
こうして少年は、逮捕されたのであった。めでたしめでたし。