マグカルゴ
ようがんポケモン
背中の 殻は マグマが 固まって できた。
何万年もの間 火山の火口で 暮らすうちに 体がマグマに なった。
――ポケットモンスターエメラルド図鑑説明より引用
目を覚ますとソウタは誰もいない島に流れついていた。
「助かったのか……」
数時間前、ソウタの乗っていた船が転覆してしまったのだ。そしてソウタは運よくこの無人島に流れつくことができた。
「とにかく脱出しないと」
ひとまずソウタは島からの脱出を試みる。幸いにも彼の手持ちには、波乗りを習得したオーダイルがいた。
ソウタは現在地を確認し、町までどちらの方角に行けばよいか確かめる。
オーダイルに乗って海を渡っていく。途中から渦潮が多く発生していたが、上手く避けていった。
「よし、後はまっすぐ向かっていけば町に辿り着くな」
渦潮が密集する地帯を乗り越え、ソウタは自分は助かると確信した。
だが、そんなに甘くはなかった。
「海が揺れている……!」
急に海が大きく荒れ始めた。そして、海中から巨大なギャラドスが現れたのだ。
「マジか……」
ギャラドスは通常の個体よりも明らかに大きかった。なおかつ、怒りに満ちた目をしており、今すぐにでも襲ってきて噛み付いてきそうな雰囲気しかなかった。
すぐさまソウタはポケモンを出して戦った。
「ピジョット、翼で打つ!」
ソウタはピジョットを出し、上空から攻撃させた。翼に激しく打たれたギャラドスはうめき声を上げる。かなり効いてはいるが、一撃ではさすがに倒すことはできなかった。
ギャラドスは倍返しだ、と言わんばかりに、破壊光線を繰り出す。眩い放射線がピジョットに襲いかかった。破壊光線が止んだ後、ボロボロのピジョットが頭上から落下してきた。
「戻れピジョット!」
ソウタはピジョットを戻し、サンダースを繰り出した。ソウタが持っているポケモンは三匹。オーダイルは戦える状況ではないし、後はサンダースに頑張ってもらうしかない。
サンダースはオーダイルに乗りながら、十万ボルトを繰り出した。その攻撃は見事に当たった。
しかし、ギャラドスは弱点であるはずのその攻撃を耐えてしまった。そして、ハイドロポンプを発射する。
「サンダース、ここは踏ん張ってくれ!」
サンダースは再び十万ボルトを出し、ハイドロポンプを押し返そうとする。お互いの力はしばらく拮抗していたが、ギャラドスは先程の翼で打つの傷が痛み、勢いが和らいだ。その間に一気にハイドロポンプを押し返す。渾身の十万ボルトがギャラドスに襲いかかった。
体の至る箇所が黒焦げになったギャラドスは、戦意を喪失し海の中へと去っていった。
なんとかソウタは、生き延びることができた。
数時間後、ようやくソウタは町に辿り着いた。町に辿り着いた瞬間、ソウタに抱きついてきた人がいた。
「良かった生きてて……。すっごく心配したんだよ!」
ソウタに抱きついてきたのは、ソウタの親友のハルナだった。ソウタはこの町で元々ハルナと会う約束をしていた。ハルナは船が事故に合ったニュースを聞いてからずっと、ソウタの無事を祈っていた。
数秒して、ソウタはハルナと待ち合わせをした理由を思い出す。
「今日渡そうと思っていたプレゼントは、海に流されちゃったけど……好きです、付き合ってください!」
ソウタはハルナにそのように告白したのであった。
「こちらこそ……よろしく」
ハルナは涙を拭いて、再びソウタに抱きついた。
マグカルゴ「え???? 俺の出番は?????????」