シン・仮面ライダーvsシン・ウルトラマン 作:イマジンカイザー(かり)
前置きは特にありません。それではどうぞ。
『私は好きにした。君たちも好きにしろ』
※ ※ ※
「米国はよくやってくれた。これほど価値のあるモノをこのセカイにもたらしてくれたのだからな」
紅い鷲のマークがでかでかと貼られた壁に、ドーム一個分はあらんかという巨大な実験区画。
その半分を埋め尽くすのは水族館と見紛うほどの水槽だ。白いタイルの床を埋め尽くすコード、コード、コード。その全てが槽内部で胎動する深緑色の『球体』に繋がれ、何らかのエネルギーを送り続けている。
どれだけの大電量が通っているのか。それを可能としている財力はどこ由来なのか。そして、「それ」を世話するこの仮面の連中は何なのか。
「素晴らしい。実に素晴らしい。一個体のまま生長を続け、留まることを知らないこの特性! 遂に人類は創り出したのだッ、『神』を! 霊長など取るに足らない、万物の王を!」
かつて、この国に『ゴメス』に似た禍威獣が現れたことがあった。自衛隊や米海軍の全戦力を投入してもなお怯まず、東京都心に侵攻。日本の中心地を『半壊』にまで追い込んだ。
半壊、で済んだのは銀と赤の巨人・ウルトラマンが立ち向かってくれたお陰だ。超常には超常を。『彼』のチカラでゴジラはこの世界から消え去り、事態はなんとか終息へと向かっていった。
誰もがそれで済んだと思っていた。否、済んだと思いたかっただけかも知れないが。人類の火力はゴジラを足止めすることしか出来なかったが、さらなる動乱を起こすに十分な『火種』をこの国に遺していた。
「君の頑張りも徒労と化したね"バッタ君"。まっ、きさま如き旧式に我々が敗ける訳がないのだが」
ここの研究主任らしき白衣の男は、『緑の仮面』に不気味な嗤いで返し、尊大な態度で彼に接する。
肩まで伸びる白髪を殆ど後ろに撫でつけた初老の男。白衣袖から見える腕には吸盤めいた点々が夥しく広がっており、本来『口』が有るべき場所にはバッカルコーン染みた悍ましい触手が蠢いている。
「ふざけやがってクソッ……! こんなのアリかよっ」
緑の仮面に紅い複眼。緑の鎧を纏った『彼』は、かの悪魔の所業を突っ伏して見ていることしかできなかった。彼の手足は血で赤黒く染まっており、全力で闘ったであろう痕跡がそこらかしこに見て取れる。
だが、『彼』の眼が向く先は初老の男でも、今そこで産まれつつある『ナニカ』とも違っていた。
槽のすぐ近くで十字架に繋がれ、活気なく項垂れるそれは、あぁ。それは。
「我がSHOCKER最大の汚点、仮面ライダー。そして傲慢にも人類の守護者を気取るウルトラマン。満身創痍のきさまらに、我が最高傑作を抑えることができるかな?」
十分にエネルギーを溜め込んだのか。黒いダイヤモンドめいた瞳が開いた。その眼に感情は乗っていない。産まれたということ事態認識していないのかも知れない。『奴』にとっては別次元に消えた方も、こうして研究主任に見つめられる自分も、等しく『己』であるのだから。
「さあ、目覚めよ。目覚めるのだ。植獣合成オーグ第一号よぉおおおおおおおおおおおお!」
SHIN KAMEN RIDER
VS
SHIN ULTRAMAN
Q:前に似たような話を見たような気がしたのですが、これとはなしが違いすぎない?
A:あれは本作告知用に2時間くらいで突貫工事したので、もう一回ブラッシュアップしました。向こうのものは忘れてください。