シン・仮面ライダーvsシン・ウルトラマン 作:イマジンカイザー(かり)
今回は更新じゃないです。ごめんなさい。
前回分がかなりぎりぎり掲載で、ものすごく駆け足だったので、その辺を補完する短文になります。おはなしは前話から一ミリ足りとも動いていません。
全部書き終わった今、統合すべきか悩んだのですが、しばらくこのままにしておきます。
※ ※ ※
・PM0:15
「本郷さん……。あんなことまで出来るのか」
「空っぽの身体に心だけ、漫画みたいなこと実際にやられちゃうと、困っちゃいますね」
命懸けの賭けに勝ち、一箇所に固まった禍特対の面々は、本郷猛――、薄桃色の眼をした黒バッタの猛攻を遠巻きに見つめていた。
ウルトラマンや外星人ならともかく、仮面ライダーはこの星に棲む同じ人間のはずだ。それがここまで魔法じみた御業を操って来るともなれば、滝や船縁ら有識者が複雑な顔をするのも無理はない。
「そんな風に自分たちを卑下している場合じゃなさそうだぞ」
横で同じくこの騒乱を目にしていた班長の田村が、部下たちに向けてそう話し。
「見ろ。俺たちに仕事らしい」
彼が指差すその先には、誰もが市街に逃げる中、その流れを無視してこちらに付ける黒の車あり。次いで扉を開け、迷いなくこちらに向かって来る黒服の男あり。見覚えがある。以前、ゼットン事案の際、
「禍特対専従班だな。事の重大さは見ての通りだ。我々アンチSHOCKER同盟に協力してもらいたい」
「アンチSHOCKER同盟」一文字隼人の言っていた団体の話か。「どうして我々に」
「ウルトラマンに関してはこの星で一番君たちが詳しいだろう。その知見をかの事案、イカオーグ事変の解決の為に貸していただきたい」
「もう、正体も割れてるんスね」当たり前のように聞き覚えのない単語を耳にし、改めてかの男の底知れなさを理解する。
「協力は構いませんけど、じゃああなた達は私たちに何をしていただけるので?」
「"プラント"の確保と必要な人員の確保だ。対ゴジラの策、後はモノが揃えば実行できるのだろう」
返答に迷いがない。そもそも、なんでその話を彼が知っているのか。聞いたところで野暮だろうか。船縁は難しい顔で押し黙り。
「時は一刻を争う。代えのヘリを呼んだ。ピックアップポイントまでご同行願おう」
手をこまねいている暇がないのはこちらも同じだ。得体の知れない相手であろうが、すがらなければ何も始まらない。
田村は首を縦に振り、残る三人もそれに続く。まだ終わりじゃない。事態は最悪だが、手詰まりになったわけじゃない。
車のガラス越しに街を見やる。ウルトラマンを捕らえる、ただそれだけの為に禍威獣を操り、被害を拡大させた外道。絶対に許すまじ。今ここに座す四人の心は、口に出さずともひとつだ。
※ ※ ※
・PM0:25
「久し振りだな本郷猛。またこうして顔を突き合わせることになるとは」
『タチバナさん。分かるんですね。こんなに変わってしまったのに』
「なんだかんだ、長い付き合いだからな」
アンチSHOCKER同盟の男・タチバナは、ヘルメットをした群生相バッタオーグを目にし、はっきりと『本郷猛』と認識。いつもと変わらぬ怜悧な態度で接する。
「折角のダブルライダー集結に水を差すようで悪いが……」タチバナは一旦車に戻り、助手席から小さなオレンジ色の四角いものを取り出して。
「本郷。君はここから別行動だ。詳しくは、その電話の主に訊いてくれ」
『電話……』
渡されたそのオレンジ色は、最早博物館でしか見ないような回転ダイヤル式の電話機だ。だが電話線に繋がっている様子はない。昭和レトロな携帯電話か? だとすれば今持ち出した意味は何なのか。
「3・3・5にかけてくれ。SHOCKERの傍受に引っ掛からない専用回線だ。使い方は解るか?」
まあ、かけるだけならば。本郷猛はダイヤルを回し、受話器を耳……いや、意識の宿る右腕のスマートウォッチに当てて待つ。困惑の中続く数回のビープ音の後、彼の『耳』に聞き知った声が届いた。
『――今どき黒電話か、って思ったでしょ。けど、この電話は秘匿中の秘匿回線。奴らに嗅ぎ付けられる心配はないわ』
『あなたは』
本郷猛はこの声、いやこの
『――話はだいたい聞いてる。けど、こんなに味方がいて、みんな同じ方向を目指してちゃ人員の持ち腐れよ』
『つまり?』
『――私に考えがある。既に許可は取っておいた。今すぐ、横田在日米軍基地まで来て、猛さん』
(447)ほくそ笑む死神博士
「ヒトと植物の掛け合わせはうまくゆかなかった。しかし、かい獣とならば話は別だ。実によくなじむ」
政府からうばったゴジラ細胞をバラとゆうごう。あいしょうはとてもよく、ゴジラとバラのオーグメントはぐんぐんと成長しつづけている。どこまで大きくなってしまうのだろうか。
(783)緑川ルリ子
本郷猛をSHOCKERから逃してくれた恩人のひとり。SHOCKER上級構成員とのたたかいの中で命を落としたが、その魂は本郷同様プラーナとしてのこされていた。
本郷と一文字だけではどうにもならなくなったとき、彼女のちからがとても頼りになる。