【銃器なぞ】ワイ、透き通る世界に転生する【使ってんじゃねぇ!】 作:ダンちゃん1号
―――腹部に鈍い痛みを感じる。
焼けた鉄を流し込まれたかのような痛み―――というわけでも無いがサオリに銃撃されたところが鈍く痛む。
「こいつは…痕になるな…。」
それにしてもあれから一体どれだけ時間がたったのだろうか。
視界に入るところに時計は無く、手には先の戦闘で壊れたであろう腕時計がつけられている。
(…結構、高かったのだがな…。)
シャーレにやってきた当初、ユウカに「先生ならそれなりにいい腕時計を付けてないと格好がつきません」といわれて購入したものであった。別に一点ものというわけでは無いが、生徒に選んでもらったものを壊してしまうというのはなんだかとても申し訳ない気がする。
そんな風にただぼうっとしていると病室に一人の生徒が現れる。
「……先生…?」
「…セリナ、か。他の者は?」
その生徒は鷲見セリナ―――トリニティの救護騎士団に所属している生徒である。
以前、シャーレで過労死寸前の所を助けてもらった恩もある、心優しい生徒だ。最も、彼女がどうやってシャーレ及びアロナのセキュリティを突破したかは定かではないのだが。
とにかく、今回の怪我の治療もセリナが施してくれたという事なのだろう。
自分の無事が確認できた先生は周囲を見回して他の生徒の安否を確認することにした。
「……ミサイルが直撃したツルギさんは重傷でしたか無事に快方、ゲヘナの風紀委員の方たちもほとんどは軽傷で済みました。細かな傷は残っているみたいですが、戦闘行動には支障がないようです。」
どうやらあの戦いで誰も斃れることは無かったようだ。満身創痍だったヒナも何とか生還したようで取り敢えずは一安心といったところである。
―――もっとも、状況は最悪といっても過言ではないだろうが。
セリナから錠前サオリが率いる「アリウススクワッド」が主犯であること、そして「エデン条約」が彼女達に完全に乗っ取られたこと。
それに伴い、「アリウス分校」はトリニティ及びゲヘナ学園を武力で制圧し、両校の事実上の崩壊を目的としている事。
さらには―――
「先生!ヒナ委員長が―――!」
大慌てで病室に駆け込んできたアコからもたらされた衝撃的な報告―――ゲヘナ学園風紀委員会会長空崎ヒナが、行方不明であること。
それに両校の負傷者や、ナギサの安否が未だに確認されていないことなど、多くの不安要素があった。
―――ただ、今回の騒動では恐らくナギサは死んではいないというのが先生の考えだ。
重傷を負ったが、恐らくどこかのセーフハウスで療養しているのだろう。
「―――問題は、ヒナ…か。余り構ってやれなかったからな。…今回の事で塞ぎ込んでなければいいのだが…。」
「私としては「塞ぎ込んでる」で済む問題ではないと思っています…先生。」
「…やはり、か。何せ「行方不明」だものなぁ…。ヒナの事は俺に任せてくれないか、アコ。」
こうして先生はただ一人ヒナの元へ向かう。
彼女がどうなっていようとも、彼女をそこまで追い込んだ責任の一端は自分にあるのだから。
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「…先生、来たんだ…。」
ヒナの自室。
いつも風紀委員会の委員会室にカンヅメになっているせいでほとんどの場合、ここに帰ってくることは無い。
―――ヒナ自身がそう言っていて、そして彼女は今、ここにいる。
「…傷は、大丈夫か?」
「うん…。」
ヒナは、一応は無事ではあった。
ただし、その様相は以前であった時とは大きく変わっていた。
ここは自室だ。だから、彼女がパジャマでいても不自然ではないだろう。
だが、その髪はぼさぼさで目の下にはくまが出来ている。
「…先生。来てくれたところ悪いんだけど…ごめん。先生の思いには応えられない…。」
「まだ何も言ってはいないではないか。」
「…分かるよ。先生は…アコか…イオリか…それともチナツか。とにかく、風紀委員会の子たちに言われて私を探しに来たんでしょ?…こんなに弱い、私を…。」
ヒナはそう、自らを嘲る。
―――そう言えばヒナの前で自分は撃たれたのだったか。なるほそ、つまり彼女は―――「先生を守れなかった」という罪悪感で潰されそうになっている、というわけだ。
もしかしたら最初のミサイルで重傷を負った事も悔いているのかもしれない。
「…私はもう、戦えない。」
とにかく、色々な事実が、彼女の犯した様々な失態が―――彼女の心を完膚なきまでに圧し折っていた。
もう、二度と戦えない。ゲヘナの「最強」がそう漏らしてしまうくらいには。
「目の前での先生の負傷」というのは余りにも、余りにも大きな大きな傷となったのだ。
「私はもう…引退ってことにして…。」
「…そう、か…。」
先生は事ここに至って、ようやく生徒の中での自分の大きさというものを実感した。
銃弾の一発で致命傷になる程軟な体ではないが―――それでも「当たり所」が悪ければヘイローを持つ彼女達と比べていとも容易く死んでしまうのだ。
しかもヒナは目の前で先生に
もしそんな事になってしまえば―――やり場のない怒りは、当事者であるヒナに向かうだろう。
「…私はもう、戦えない、戦えないの…。」
「…ヒナ…。」
恐らくヒナの心の奥底にあるのは、守り切れなかったという悔恨と、自分の犯した数多くの失態によって先生の信頼を裏切ったかもしれないという恐怖―――その他多くの負の感情だ。
彼女はどれほど強くても、どれほど高潔であろうとも一人の人間なのだ。
そして大切な人が傷つくのは―――どれだけ高潔な人間であっても心に強烈なダメージを与える。
「ごめん、ごめんね…先生…。」
「――――。」
ただただ体を小さく縮こまらせる彼女に、先生はかける言葉が見当たらなかった。
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【これぞ】シナシナのヒナちゃんを眺めるスレ【愉悦】
1:転生バルバトス
心が…痛いッ!
2:名無しの転生者
おまえ…お前―ッ!
3:名無しの転生者
何かヒナちゃんのシナシナ度合いがレベルアップしてるよぉ!
4:名無しの転生者
大戦犯イッチ!大戦犯イッチ!
5:ヘルライジング転生指揮官
これは久々に粛清案件か!?
覚悟はできているなぁ?
6:転生バルバトス
全部俺が悪いんだ…!ヒナがこんなに曇ったのも…!全部俺のせいだ…!
俺の浅慮でこんなことになったのならば!俺は一体どうヒナに詫びればいい!応えてみろルドガー!
7:学院のアストラル
それは俺が応えるぜ!
結婚しろ、イッチ!
8:名無しの転生者
おうそうだよ
一生かけてヒナちゃんに償うんだよあくしろよ
9:名無しの転生者
それとも首を切ろうか?
ヒナ泣かせたからこれ位は許されるんだよなぁ!
10:エロい人
割と真面目にそれが一番の償いになる気がする…。
いや…うん…。庇わなかったらヒナが死んでたからさぁ…。
うん…。
イヤ何も言えねぇなぁオイ!
11:名無しの転生者
だが一つ言えることがある!
これこのままだとバッドエンド直行だぞ!
12:名無しの転生者
ヤバいヤバいヤバいヤバい!
イッチは何とかせぇ!
ハリー!ハリー!ハリー!ハリー!
13:狐神様in退魔忍
これ以前俺が相談した時よりも酷いじゃないか!?
なんでシナっているヒナを放っておいたんだ!?
明確な爆弾だっただろうが!
14:バルバトス先生
放っていたわけじゃないんです!
ちょっと気絶していただけなんです!
俺は悪くねぇ!悪いのは全部エデン条約に勝ちこみかけることを決めたあのババアだ!
15:名無しの転生者
とうとうベアおばという名前すら剥奪されてる。
まぁ当然の報いか。
16:狐神様in退魔忍
>>14
気絶してたのか…。バルバトスの癖に…。
いや、バルバトスでも気絶するのか銃ならば…?
17:エロい人
やべーぞ神様が混乱していらっしゃる!
―――っていうか神様まだあの世界の浄化終わらないんですか?
18:狐神様in退魔忍
そう簡単に終わってたまるか。
それはそれとして祝言はいつ上げるんだ?全力で祝福するぞ!
この掲示板のスターズ・オブ・スターズ・オブ・スターズがな!
19:ヘルライジング転生指揮官
ええい!神様もまずはこのシナってるヒナちゃんを元に戻す方法を考えんかい!
そうしたらイッチがなんやかんやで責任取るやろ!
20:名無しの転生者
まぁこればかりは俺達がアドバイスするものでもないだろ。
21:名無しの転生者
せやなぁ。
こればかりは自分の言葉で伝えなあかんよ。
22:名無しの転生者
この世には俺達が手を出してはならないものが三つある。
・原作カップリング
・告白
・慰め
この三つだ!
ここはお前の言葉で伝えるのだ、イッチよ!
23:学院のアストラル
せやな。ヒナヒナのシナ―――じゃなかった。
シナシナのヒナちゃんをどうにかするのはお前の役目だぞ。
24:転生バルバトス
なんか丸投げされたぁ!
25:ヘルライジング転生指揮官
じゃあまずは、なんでヒナちゃんかこうなったかを考えよう!
26:名無しの転生者
①先生を守れなかった。
27:狐神様in退魔忍
これはヒナを庇うために先生がヒナちゃんを庇ったのです。
これでイッチの罪が一つ増えます。
28:名無しの転生者
②次に銃弾を受けて死にかけた事
29:学院のアストラル
これはまぁミサイル攻撃で弱ってたからしゃあない。
まあこれに関してはイッチ無罪。
30:名無しの転生者
③ヒナちゃんの目の前で凶弾に斃れる
31:エロい人
これが完全にアウト。
ヒナちゃん気付いてなかったけどイッチの血が顔面にクリティカルヒットしとったで。
こんなん発狂モノだろ。
シナってるだけで済んでいるだけで儲けものだわ。
32:狐神様in退魔忍
というわけで判決を下します。
自分が蒔いた種なので自分で何とかしなさいこのスカタン!
33:名無しの転生者
神様もうすこし落ち着いてぇ!
34:狐神様in退魔忍
うるせぇ!
俺はもっと自由になるんじゃい!
こんな世界でやってられっかい!変態と変態と変態の巣窟のような世界で!
まともに!
独りで!
神様なんてやってられっか!
いいな!イッチ!
絶対に碌でもないことはさせんじゃねーぞ!
35:転生バルバトス
うす…!
それはそれとしてシナシナをどう戻そうか。
36:名無しの転生者
だからそれはお前が考えるんだよぉ!
37:名無しの転生者
おめーしならせておいて何もしねぇとか大人としてどうなんだ!?
38:名無しの転生者
裁くぞ!?
神様に本気で裁いてもらうぞ!?
39:名無しの転生者
その前にアコとの賭けに負けてしまえ!
そして首輪をつけた筋肉もりもりマッチョマンの変態になってしまえ!
40:転生バルバトス
で、ですよねー…!
41:名無しの転生者
…まぁ、シナシナのヒナちゃん見れたからいいけど…。
42:名無しの転生者
可愛いね。
もっと曇らせたいね♡
43:狐神様in退魔忍
>>41
>>42
ほう?
死にたいようだな?
…よし、みぃつけた♡
44:ヘルライジング転生指揮官
おっけ。ゼロツー持ってくわ
イッチもクルー?
45:転生バルバトス
>>41
>>42
貴様らに朝日は拝ませねぇ!
新規コテハン紹介
・狐神様in退魔忍/仮面ライダーギーツ
ひょんなことから退魔忍の存在を知ってしまった浮世英寿こと仮面ライダーギーツⅨ。
「全ての人々が幸せになれる世界」の為に退魔忍世界に飛び込んで逝ってしまった。
というパラレル世界の英寿さま(転生者)。
ちなみに転生者用掲示板を作ったのは彼だったりする。
ちなみに曇らせは絶許。
登場人物紹介
・ヒナ
シナシナになっているよ!可愛いね!
なお内心
・先生
大戦犯(やらなかったらバッドエンド)。
どうすりゃいいんだ…。
ヒフミのブルアカ宣言は(多分)ないです。
次回はヒナちゃんと先生の続きです。お楽しみに!
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