【銃器なぞ】ワイ、透き通る世界に転生する【使ってんじゃねぇ!】   作:ダンちゃん1号

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【アリウス】脳の破壊されたナギサ様を眺めるスレ【襲来】

 

始まりは何だったのだろう。

一体どうしてこんなことになってしまったのだろう。

この襲撃を指示した人物は一体誰なのか。

裏切り者は一体誰なのか。

もしかしたら私自身がはめられたのではないか。

そもそも裏切り者なんてあの中にはいなくて―――。

 

いやそうではないだろう。

少なくとも裏切り者である可能性がある。それだけでもこのトリニティから排除するには十分な理由だ。エデン条約の締結を快く思わない勢力だってたくさんあるだろう。

それでも強引に条約締結を結ぶだけの意味はある、とナギサはそう考えていた。

そんな時だ。

いつもナギサが使うセーフハウス。このほとんど公にされていないような場所に、二人ほど、侵入者がやって来た。一人はアリウスからやって来た白洲アズサ。

そしてもう一人は浦和ハナコ。―――成績が優秀でありながらも最近急にその成績を落としたことで有名だ。

彼女とは関係ないだろうが、最近トリニティ内で桃色の髪の露出狂が出現しているらしいのも気になる。

 

「どうしてここが?」

「貴方は安全を期すために多数のセーフティハウスを所持していますよね?ここもその一つなのでしょうが…。」

 

それから彼女はここがどのような場所で何のために存在していて、その全てを把握していることをつらつらと語った。―――ここまでの能力がありながらどうして、彼女は自分の成績を大きく落としたのだろうか。

それはきっと他に受け入れ皿が見つかったからではないだろうか。

少なくともここにいる理由が無くなれば成績を下げて退学になった所で大して痛手ではないという事なのだろうか。

白洲アズサは言わずもがなだろう。彼女は余所から来た人間だ。「外部から来た」―――それだけで疑うに値する。―――本当に二人だけなのか、というのも気になるところではあるが。

 

「―――裏切り者は、一人ではなくふたり…?」

 

だが、それは、ナギサにとっては余りにも重大な事柄だったのだ。

裏切り者が複数いる―――つまり「補習授業部」にはまだ裏切り者が居るのかもしれない。いや、もしかしたら()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「――単純な思考回路ですねぇ。私もアズサちゃんもただの駒にすぎませんよ?指揮官は別にいます。」

「それは一体…!?」

「その前に…。一つ聞きたいことがあります、ナギサさん。」

「それは…」

 

ハナコは本来の優秀な頭脳をフルに使っている。

恐らく補習授業部の創設の目的を前もって教えてあった先生を除いて―――唯一補習授業部の真実に気づいているあろう少女。―――やはり、彼女は何としてでも潰しておくべきだったのだろうか。

 

「…ナギサさんの心労はよく分かります。ですが「シャーレ」まで動員して―――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

その言葉に、ナギサはただ沈黙で返す。

 

「最初から怪しかった私や、アズサちゃんは仕方ありません。…ですが、ヒフミちゃんやコハルちゃんにはあんまりだとは思いませんか?」

 

―――自身の行動が怪しまれる一因になっているというところまで、頭に入れて、それで他人の心配をする。

何故他人にそこまで入れ込むことができるのか。

何故他人にそこまで信を置けるのか。

 

「どうしてこんなことをしてしまったのですか?ヒフミちゃんがどれだけ傷ついてしまうのか、考えなかったのですか?」

「…。」

 

ああ、確かにハナコの言う通りだろう。

ヒフミを傷つけてしまうという罪悪感は、確かにある。

だが、それがどうしたというのだろうか。

 

「…そう、ですね。ヒフミさんには悪い事をしたかもしれません……。」

 

確かに理由もなしに疑ってかかるのは悪い事だ。それはきっと、信憑性の薄い、それこそただのうわさを根拠にして疑うのも同じだろう。

それは明確な理由があるわけではない、言ってしまえば言いがかりにも等しい事だろうから。

 

「…ですが、後悔はしていません。…すべては大義の為。…何とか彼女との間柄さえ…守れればと思っていましたが…私は…。」

 

だが、それでも。罪悪感はあっても、ナギサは後悔をすることは無いだろう。

今のナギサには「ゲヘナとのエデン条約締結」という大義がある。―――補習授業部、特にヒフミには悪いが彼女達には大義の為の犠牲となってもらう。

それがあくどい手段であることは十も承知だ。

―――それでも、大義の為と4人を比べるなら、迷うことなく大義を選ぶ。それが上に立つ者の責務だから。

 

「ふふっ。」

 

そんなナギサの内面を見透かしたかのようにハナコは嗤う。

そう、まるで、自分がここまで疑うという事さえ分かっていたかのような笑みを、浮かべる。

 

「では、改めて私達の指揮官からナギサさんへのメッセージをお伝えしますね。」

 

そこで彼女は一度言葉を切った。

頭の中で言われたことを反芻するように、きっとその「メッセージ」を思い返しているのだろう。

今なら反撃できるか―――それは無理だ。この距離ではアズサが銃を構えて撃つ方が自分が銃を引き出すよりもよっぽど早い。

だから、ナギサは大人しくそのメッセージを受け取ることにした。

 

「『あはは…あっはははは!楽しかったぜぇ!ナギサとの友情ごっこォォォォ!』だそうです♡」

 

―――その言葉を聞いたときに真っ先に思い浮かんだのは「否定」だった。

あのヒフミがそんな事を言うはずがないという、何処か確信めいた否定。確かに彼女は自分を恨む正当な理由があるだろう。だが、いくら何でも彼女はそんな粗暴な言葉遣いはしない。

だが、その否定の意志は、次のハナコの言葉で簡単に吹き飛ばされてしまった。

 

「彼女、貴方に疑われたと知って―――変わってしまったんですよ?―――「あなたが疑うにふさわしい人物になった」と呟いていましたから。」

「―――ぇあ?」

 

自分がヒフミを疑ってしまった―――その事が彼女を傷つけ、そして彼女の在り方を大きく変えてしまったのだと、そうハナコは言う。

つまり、暗にこれは全て自分(ナギサ)が引き起こしたことだ、と言いたいのだろう。

―――そう、なのかもしれない。大切だったはずの人は変貌し、そして今では自分に味方するものは何一つとしてない。虎の子だった先生も補習授業部側に付いた。

ただ、何よりもナギサの心にダメージを与えたのは。

彼女のせいでヒフミが変わってしまったという事実、その一点だけだった。

 

「―――まさか、私が―――。」

 

そうしてナギサは後悔する間もなく、アズサの銃撃を受ける。

 

(―――私は。私は…なん、で…。)

 

大切な人を変えてしまった―――その絶望に侵されたまま、ナギサの意識は闇に溶けていった。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

47:転生バルバトス

何かナギサ様がめっちゃうなされているんだが。

あれ?もしかしてハナコ「疑われる相応しい人間になった」まで言っちゃった?

 

48:エロい人

バルバトス…お前を殺す

 

49:ヘルライジング転生指揮官

デデン!

 

50:名無しの転生者

あっ…ヒフナギガチ勢が…

 

51:学院のアストラル

思った三十倍破壊力があった。

 

52:名無しの転生者

でもちょっとヒフミの顔芸は見てみたいかも。

 

53:名無しの転生者

>>52

馬鹿野郎wwwちょっと想像しちまったじゃねぇか!

 

54:名無しの転生者

誰か画像持っている人は…。

 

55:名無しの転生者

いるわけねぇだろ!

 

56:名無しの転生者

確かにそんな画像作っている奴はいないはずだ!

 

57:エロい人

ほい。

[Hihimi_Shingesu.jpg]

 

58:名無しの転生者

エロい人!?まさかこんなクソコラ作るのか!?

 

59:転生バルバトス

草。

でもなんか違和感ないぞ!

流石ファウストだぜ!

 

60:名無しの転生者

ああ、バルバトスニキも壊れた!

 

61:名無しの転生者

どうすっぺ…。

 

62:転生バルバトス

とりあえず摸擬刀の先制攻撃だべ!

 

63:名無しの転生者

>>62

それは違うよ!

 

64:名無しの転生者

>>62

それは違うぞ!

 

65:名無しの転生者

イッチ!イッチ!

あかん!イッチが壊れた!

メディィィィックッ!

 

66:名無しの転生者

ってアリウス来てるよ!

 

67:名無しの転生者

…あかんあかん!囲まれる!

 

68:名無しの転生者

アリウスゥ!逃げルルォ!

 

69:名無しの転生者

…なんで囲んでる側が逃げろって言われてるんだろ…。

 

70:名無しの転生者

正当防衛という名の理不尽が動き出すぞ!

 

71:転生バルバトス

あ、あいつら銃弾撃って来た。

つまりそういうことだよな?

『覚悟』はいいか?俺は出来てる。

 

72:名無しの転生者

ジェノサイド!

 

73:ヘルライジング転生指揮官

逃げて!アリウス超逃げて!

このままじゃアリウスが死んじゃう!

 

74:名無しの転生者

…もう遅いよ。

 

75:名無しの転生者

オイオイオイ、死んだわアリウス

 

76:名無しの転生者

さらば…

 

 

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トリニティの施設のうちの一つ―――体育館に敵の誘導を成功させたアズサ。

そこには罠も何もしかけてはいない。

居るのは、ただ一人の男だけだ。

―――このキヴォトスで最も有名な「悪魔」が体育館のど真ん中に仁王立ちしている。

 

「貴様等アリウスの生徒だな?…こんな所で長々と何をしている。学校見学はもう終了の時間だが?」

 

「悪魔」―――先生は「シッテムの箱」を起動させるわけでもなくただそこに立っている。

正確に言えば「もう起動している」から起動動作をしていないだけなのだが。

アリウスの生徒はその男に恐れをなさない。「撃てば殺せる」という自信がそうさせているのだろう。

 

「…貴様等にも大切に思う者が居るだろう。悪い事は言わん。さっさとここから去るがいい。」

「―――舐めやがって。撃ち方、始め!」

 

「悪魔」は一度だけアリウスの生徒たちにチャンスを与えた。「逃げて生き延びさせる」というチャンスを、だ。

だがアリウス生はそれを蹴り、「悪魔」に銃を向けた。―――「殺意を向けた」と言い換えてもいい。

それは「悪魔」にとっては敵対するという事である。

「悪魔」に慈悲など無い。敵対するものは一切の情け容赦なく殲滅する。もしかしたら生き残れるかもしれない―――それほど愚かな考えはないだろう。

「悪魔」はそんなに優しいものではない。「悪魔」は二回もチャンスを与えない。故に、「悪魔」に手え期待するものに訪れるのは全て等しく「死の恐怖」である。

 

「そうか。この俺を殺そうとするのか…。ならば…ぶち殺す!」

「―――なッ!?」

 

「悪魔」は瞬間移動もかくやというスピードでアリウス生に近づくと一振りで三人を昏倒させた。

だが、アリウスの生徒は皆訓練を受けている。

例え一振りで三人倒されようと、誰か一人でも立っていれば自分達の勝ちだと分かっている。

 

「貴様らに朝日は、拝ませねぇ!」

「うわぁああぁぁあ!?」

 

だが、それ以上に恐怖が勝ったのだろう。

「悪魔」が一喝すれば、アリウスの生徒たちは蜘蛛の子を散らすように逃げていく。

―――そこを数多くの銃弾が襲った。どうやら誘いこまれたようだ

少しずつ、昏倒させられる仲間たちに、アリウスの生徒たちは一体どう思ったのだろうか。

 

「敵わない…退却!たいきゃっ…。」

「残念ながらこっちは通行止めですよ?」

 

少しずつ、ほんの少しずつだが。

アリウスの生徒たちから抵抗の気が削がれていく。

だが、五人だけ。数の優位は相変わらずこちらが上だ。少しずつ撤退の道も開けている。

 

「なんでまだ来ない…?」

 

一方の悪魔は、未だに援軍が来ないことに疑問を覚えていた。「悪魔」はどうやら必要最低限の戦闘しか行わないつもりらしい。逃げ帰る、という選択は屈辱で、見逃されるというのはもっと屈辱的だったが、それでも生きのびる事は出来そうだ。アリウスの生徒は安堵しながら撤退路を開こうとする。

―――ここで体育館の入り口から爆発音がした。幸い補習授業部は誰も巻き込まれることは無かった。が、その人物は確かにここに来てほしくない人物だった。何故なら、その人物が「裏切り者」だからだ。

 

「…あなたは。」

 

今までにないような声をハナコがあげる。

「悪魔」も、今の爆発の下手人―――「裏切り者」の顔を見た。

 

「あははびっくりした?黒幕登場☆だよ!」

「…ふむ。大方ハナコの予想通りだっというわけだな。残念だ…お前とは良い酒が飲めそうだと思ってたんだがな。」

「先生ったらそんなに私の事買ってくれてたんだ。でも残念。―――私が本当の『トリニティの裏切り者』。」

「…そうか、ならばここで俺にぶちのめされても文句はあるまいな。―――聖園(みその)ミカ。」

 

トリニティのティーパーティの一角。聖園ミカ―――彼女が本当の「裏切り者」だ。

その事実をナギサが知ることになるのはもっと後の話になる。




登場人物紹介

・先生/転生バルバトス
「悪魔」
「最強」
「災厄」
シャーレの先生であることは知っているが余りにも戦闘が強すぎる。
なお、「シッテムの箱」のメインOS曰く「なんで生身で突っ込むんです!?」とのこと。

次回投稿は…未定です…
俺に…俺に…メイドアリスをくれ…

個別√が見たいのは?

  • メインヒロイン
  • お姫様
  • ポンコツ社長
  • アリウススクワッド隊長
  • うさぎさん
  • 苦労人さん
  • 勇者
  • 災厄(笑)
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