〈トレセン学園生徒ワイの練習を安価で決めるpart××〉
743:イッチ ID:kSktrbRNI
というわけで今日の練習安価を頼むやでお前ら
>>751
744:名無しのウマ娘 ID:C4R9AHSSv
実家のような安心感
745:名無しのウマ娘 ID:VNOJCBmVm
ペース走
746:名無しのウマ娘 ID:xXRn9PJ90
筋トレ
747:名無しのウマ娘 ID:WnfMMs/3m
ネタ尽きてきたな。走り込み
748:名無しのウマ娘 ID:qmr6Pu8Pv
まぁいうてかなり長いからなこの安価
749:名無しのウマ娘 ID:6fPgi/dxm
よくもまぁここまで安価するもんだ。プールトレーニング
750:名無しのウマ娘 ID:lgmoBTz07
結局はシンプルisベストって思うわけ。ダンスレッスン
751:名無しのウマ娘 ID:RKQ/uUSJE
陽が沈むまでペース走
752:名無しのウマ娘 ID:C4R9AHSSv
しかしイッチ頑丈だよな……身体どうなってんだ?
752:名無しのウマ娘 ID:xXRn9PJ90
お?
753:名無しのウマ娘 ID:z878jOwpj
お?
754:名無しのウマ娘 ID:5+C3Sc6cY
本気でやってるわけwww……やってないよね?
755:名無しのウマ娘 ID:D36VhW/Ai
決まったな。まぁボチボチええんちゃう?
756:イッチ ID:kSktrbRNI
>>751陽が沈むまでペース走ね、了解
757:名無しのウマ娘 ID:5+Kg1qQYL
提供しといてあれだが本当に大丈夫かイッチ……
758:名無しのウマ娘 ID:k5ld06YKe
割とガチで心配になってくる
759:名無しのウマ娘 ID:mrg2+JF07
やらせてんのはワイらなんだよなぁ……
760:名無しのウマ娘 ID:Ec0KwM0fh
>>754イッチはマジでやってるぞ。過去スレ見てこい証拠映像あるから
761:名無しのウマ娘 ID:Ec0KwM0fh
もう慣れた
アンカデキメルゼの友達であるスミニンヴィッパーから話を聞いた日の放課後。俺はアンカデキメルゼの姿を探していた。そのための候補地として最初に練習場のトラックを訪れたのだが……彼女は、いた。
「……今日はトラックで走り込んでいるんだな。まぁ普通……か?」
とにかく彼女には聞きたいことがある。スミニンヴィッパーの話が本当なのか……それを聞くために彼女を探していた。
「おーい!アンカデキメルゼ!」
「……君は、いつぞやのトレーナー君か」
「君に、聞きたいことがあるんだ!」
「僕にだと?……一体何の用だ?」
「と、とりあえず!一旦練習を止めてもらえないかな!?」
「……」
アンカデキメルゼは不承不承といった様子で走るのを止めた。
「……で?僕に何の用だ?さっさと練習に戻りたいんだが」
「その前に。今日はいつまで走る予定だったんだ?」
「日が完全に沈むまでペース走をするつもりだ」
「んなっ!?」
い、いくら何でもやりすぎだろ!……けど。
「……それも、神の啓示とやらかい?」
「そうだ。察しが良いな」
アンカデキメルゼは得意げな笑みを浮かべている。……あれこれ言っても仕方がない。むしろ練習に戻れなくて彼女を余計に苛々させてしまうだろう。本題を切り出した方が良いな。
「なぁ。今日のお昼に君の友達から話を聞いたんだが……」
「……ヴィッパーか。彼女から何を聞いた?」
「君は……本当に他人とコミュニケーションをとるのが苦手なのかい?」
俺の言葉に彼女は頭を痛そうに抱えていた。も、もしかして違うのか?いや、でもなぁ……。
「……先に言っておくが、それはヴィッパーの嘘だ」
「う、嘘?彼女は俺に嘘をついたのか?」
とても嘘を言っていたようには思えないが……。
「正確にはおおよそ、だ。確かにまぁ……百歩譲って……千歩譲って僕のコミュニケーション能力には難があるが」
彼女は俺を睨む。
「それが君に関係あるのか?」
「いや、別に……ないけど」
「だったらこの話はこれでおしまいだ。無駄な時間を取らせてくれたな」
そう言って彼女は踵を返す。い、いや!
「待ってほしい!聞きたいことはもう一つある!」
「……今度はなんだ?これ以上僕の練習の邪魔をするようなら」
「君のその口調は、演技なのか!?」
彼女はやれやれと言わんばかりに首を振る。
「演技ではない。これも僕の素だ」
そう言って、これ以上話すことはないとばかりに彼女は練習へと戻っていった。
練習場からの帰り道、気を沈ませながら歩いていると……。
「……?スミニンヴィッパー?」
「おや?昼間のトレーナーさんです。お久しぶりです」
スミニンヴィッパーと会った。……せっかくだ、さっきあったことを話してみよう。
「どうしたです?なにやら、浮かない表情です」
「実はさ……」
先程の練習場でのアンカデキメルゼとの会話をスミニンヴィッパーに話した。すると彼女は……。
「……先に謝っておくです」
「ど、どうしたんだい?」
「ヴィッパーは、トレーナーさんに嘘をついていたです」
「嘘?ど、どんな嘘だい?」
「アンちゃんの口調です」
そういえば、アンカデキメルゼもこれも自分の素だと言っていたな……。どういうことだろうか?
「……アンちゃんのあの口調は、神の啓示によって決められたことです」
「なっ!?」
こ、ここでも神が出てくるのか!?
「……その神って言うのは」
「はいです。ろくでなしの神々です」
「なんで、彼女はそこまで……」
神の啓示とやらを、絶対視しているんだ……?
「……どうしてアンちゃんが神の啓示とやらを絶対視しているかは、分からないです」
「そう、言ってたね……」
「……小さい頃のアンちゃんは、今ほど神の啓示を絶対視はしていなかったです。ただちょっと練習するのが大好きな普通のウマ娘だったです」
「……彼女は、いつから神の啓示とやらに傾倒するようになったんだ?」
「学園に入学してからです。学園に入学してから、アンちゃんは神の啓示に傾倒するようになったです」
「そんな……」
トレセン学園で彼女に……アンカデキメルゼに、何があったって言うんだ……?
「お願いです、トレーナーさん」
「……なんだい?」
「どうか、どうかアンちゃんを見放さないでほしいです」
スミニンヴィッパーは、懇願するようにお願いしてきた。それは……1人の友人を心配するウマ娘の姿だった。
「アンちゃん、凄く良い子です。ただちょっと不器用なだけです。だから……どうかアンちゃんを見放さないでほしいです」
「……大丈夫だよ、スミニンヴィッパー」
「え?」
俺は、決意を固める。
「彼女が良い子だってのは分かってるさ。だから、アンカデキメルゼを見放すなんてことはないよ」
「……他の人達と同じこと言ってるです。良いです良いです」
「ん?何か言ったかい?」
「いえ。何も」
スミニンヴィッパーは俺に頭を下げる。
「これからもアンちゃんをよろしくです。アンちゃん……スカウトできると良いですね」
「あ、アハハ……。どうだろうね?競合率高いし」
「まぁアンちゃん強いです。でも、アンちゃんは自由にしてくれる人のところにいくです。それが、アンちゃんをスカウトする鍵になるです」
「彼女を自由に……か」
ますます神の啓示に傾倒しそうだからあんまりしたくないんだけど……背に腹は代えられないかな?
「分かったよ。なんとか頑張ってみる」
「はいです。頑張ってくださいです。トレーナーさん」
そうして、スミニンヴィッパーと別れた。とりあえず、アンカデキメルゼをスカウトする方法を考えよう。……まぁ、たった今思いついたが。
……さて、あのトレーナーは行ったです。
(あぁ……それにしても……)
あのトレーナーも、同じだったです。シンボリルドルフ会長、フジキセキ寮長、リギルのトレーナーetc.……色んな人がアンちゃんのことを聞いてきて、あのトレーナーさんと同じように決意を固めたです。アンちゃんを見放さない……アンちゃんの力になってみせると意気込んでいたです。
(あぁ……本当に、本当に……)
今のこの状況……まさしく……
(ゆ・え・つ!です!)
まさしく愉悦!ご飯が進むってもんです!
神の啓示(安価)に傾倒するアンちゃんを救うがために尽力してくれる方々……!アンちゃんが酷い人達に利用されているんじゃないかと思ってアンちゃんを救うために行動している心やさし~い方々!実際はアンちゃんはとあるスレ板を利用してそれに傾倒しているだけだというのに……アンちゃんが神という上位種の存在を信じ、それに傾倒していると思い込んでいるこの状況!そして、その神からアンちゃんを解放しようと尽力しているその姿……勘違いが勘違いを生むこの物語!あぁ、この状況まさしく……
「ゆ・え・つ!です!」
おっと、思わず声が漏れてしまったです。これは失敬失敬です。
……はい。ヴィッパーはアンちゃんの事情ぜ~んぶ知ってますよ?アンちゃんがスレ板を利用して安価なるものをやっていること、そしてその指示を忠実に守っていること……ヴィッパーはぜ~んぶ知ってるです。というか、ヴィッパーはアンちゃんの協力者です。アンちゃんが安価の証拠となる画像を載せるために撮影しているものは、全部ヴィッパーが協力して撮っているです。
それにしても……本当に良い方々です。アンちゃんのことを心の底から心配してくれているです。なので、騙すような形になっているのは少し心苦しいです。ですがこの状況は……愉悦です!愉悦を感じずにはいられないです!
えぇ、ヴィッパーが真実を話せばこの状況はすぐに瓦解するです。だって、アンちゃんはただ安価スレにハマってるだけです。なので、その事情を話せばアンちゃんはただコミュ障で口下手なウマ娘という結果だけが残るです。でも……ヴィッパーはそんなことしないです。だって、今この状況がヴィッパーにとってメシウマだからです!
「それにヴィッパー、嘘は言ってないです」
アンちゃんのあの芝居がかった口調……アレは小さい時にアンちゃんから受けた相談が元です。
『ねぇヴィッパー。どうすれば友達出来ると思う?』
『芝居がかった口調をしたらいいです。アンちゃんの見た目と相まっておもしろ……目を惹くこと間違いなしです』
『そう?じゃあちょっとやってみるかな~』
はいです。アンちゃんの芝居がかった口調はヴィッパーのせいです。……いや、ちょっとは悪いと思ってるです。でも、アンちゃんそのまま引くに引けなくなって……今もああやって芝居がかった口調が解けないでいるです。やっぱりポンコツ可愛いです、アンちゃん。
アンちゃんの言う神はスレ民の事です。そして、ヴィッパーもスレ民の1人です。なので、アンちゃんのあの口調が神のせいというのは間違ってはいないです。ただ、真実を少し伏せているだけです。
学園に入学してから神の啓示に傾倒したというのも間違ってないです。神の啓示は安価の事……アンちゃんが安価をできるようになったのはトレセン学園に入学してからです。だって、アンちゃんの親は過保護なのでネットを使わせてもらえなかったです。ネットが使えないと安価はできない。なのでヴィッパーは間違ったことは言ってないです。ただちょっと真実を伏せてるだけです。
そして、あのトレーナーさんにも言ったことを他の方々にも言ったです。
『……そうか。アンカのオーバーワークは神の啓示のせいで違いないんだね?』
えぇそうですフジキセキ寮長。神の啓示(スレ民の悪ふざけ)のせいです。
『無論だ。全てのウマ娘の幸福のために……彼女の言う神の魔の手から救い出して見せよう』
大丈夫ですシンボリルドルフ会長。アンちゃん今凄く楽しんでいるです。会長が手を下すまでもなくアンちゃんは幸せです。でもそれは言わないです。この状況……ヴィッパーが少し手を出すだけで崩壊するこの状況……まさに愉悦です!
まぁ、ヴィッパーにも知らないことがあるというのも事実です。ヴィッパーはどうしてアンちゃんがあそこまで安価にハマっているのかは知らないです。アンちゃん教えてくれませんので。まぁ本人が楽しそうなのであまり気にしないです。
……まぁアンちゃん小さい時は小さい時でおかしかったです。トレーニングジャンキーとばかりに身体を鍛えていたです。普通なら身体壊してるです、あんな量のトレーニング。アンちゃんは来るべき時のためといってましたけどどうせ安価の事です。アンちゃんは単純なのです。
ハァ……それにしても、あのトレーナーさんは……。
「ヴィッパーに愉悦の種をくれそうです。どうかこれからもアンちゃんをよろしく頼むです……そう言えば、名前聞いてないです」
まぁいいです。どうせいつか会うです。だって、あの人はアンちゃんをスカウトしようとしているです。だから、いつか必ず会うです。その時に名前を聞けばいいです。
もう日も暮れた。でも、アンカデキメルゼはまだ練習場にいるはずだ!
「ハァ……ハァ……ッ!いたっ!」
「……今度は何の用だ?」
アンカデキメルゼは鬱陶しそうにしていた。でも、俺は気にしない!
「アンカデキメルゼ!君に……言いたいことがあるんだ!」
「僕に言いたいことだと?ふざけたことだったら今度こそ蹴っ飛ばすよ?」
俺は、息を吸い込んでアンカデキメルゼに思いをぶつける!
「俺に!神の啓示とやらの手助けをさせてくれないか!?」
「……ほう?意味が分からないと言っていたのに、どういう心変わりだ?」
「正直!君がどうしてそこまで神の啓示に傾倒するのかは分からない!だから……まずはその神の啓示に近づいてみるのが一番だと思ったんだ!そのために……
俺の、担当ウマ娘になってくれないか!?」
「……」
アンカデキメルゼは静かに俺を見ている。そして彼女は……噴き出した。
「ップ、ハハ!成程成程……神の啓示を知るために、まずはその神託を受け取る僕に近づこうということか」
「……そういうことだ。無論、君の神の啓示とやらにも最大限の理解を示そう。極力邪魔はしない。だから……受けてくれるか?」
「……愉快愉快!良いだろう!」
彼女は手を差し出す。俺はその手を……掴んだ。
「ここに契約は成立した。これから末永く頼むよ、トレーナー君?」
こうして、俺とアンカデキメルゼは担当とトレーナーになった。
アンカの苦し紛れの言い訳だけでここまで誤解が続いてる訳ねぇよなぁ!?……はい、大体ヴィッパーのせいです。
というわけで契約成立。