まだまだ続くよどこまでもなアルナイルのゲームパーティ次なるゲームはというと。
「エア〇イド……さっきからゲームのチョイスが友情破壊に傾いてるのはなんなんだよ?」
「というか今日日エ〇ライドなんて良く入手できましたねファインさん」
「いつリメイク出るんだろうねぇこれ」
某ピンクの悪魔がマシンに乗ってレースをすることで有名なエアラ〇ドでござい。実際ジャーニーの言う通りでなんでさっきから友情崩壊ゲームと名高いゲームが列挙されているんでしょうね本当。ファインさんのことだから悪意はないんだろうけど。
「4人プレイなのね。ワタシ達は見学しておくからみんなで楽しみなさい」
「後ろの方で見物させてもらうとするか」
さて、これで6人。後2人ほど後のプレイに回らなければならないのだが。
「僕は後でいい。このゲームはやったことがあるからな」
「んなら、アタシもだ。経験者と初心者の差が如実に出るゲームだし、最初は不参加の方がいいだろ」
ふふん、ここはビギナーのみなさんにお譲りしますよ。
「さっきまでボロクソに負けてたのに」
「よくもまぁデカい態度が取れるものだねぇ」
「うるせぇよ!あれが運が悪かったからだよ!」
「そうだそうだ!ケツデカ葦毛の運が悪いせいだよアレは!」
「クリスクリス!色んなカラーで楽しめるよ!」
「──wonderful」
ぐぬぬ……!幸いにもこのゲームのレース要素は運要素があまり絡まない。ほぼ実力でなんとかできる!ここで汚名返上するしかない!そんなわけで経験者である僕とジャーニーは最初の方は見学しておくことに。
レースで遊ぶこと数戦。操作にも慣れてきた頃。
「じゃあじゃあ!私アンカさんの腕を見たいな!」
「僕の腕をか?」
二の腕でも見せればいいです?……冗談ですよ。
「アンカさん、このゲーム自信あるんだよね?」
「自信があるというか……たまにRTA走ってたぐらいだな」
「あ、あーるてぃーえー?」
「Real Time Attack……ゲームのクリアする速度を競い合う競技だねぇ」
「──そんなもの、が」
まー知らない人は知らないよね。ジャーニーは知っているのか冷汗ダラダラ流してるけど。
ファインさんのお願いもあり僕も参加することに。ついでにジャーニーも参加だ。後ろからは野次が飛んできている。
「さっきみたいな無様は晒すなよー?我が弟子ー」
「RTA、というのは良く分からないけれど。余程のスキルがあると見たわ。楽しませてもらおうかしら」
「頑張ってー!アンカさーん!」
「──fight」
僕が選ぶのはというと……スクーター。いわゆるバイク系のヤツだ。
「やっぱそれだよなぁ……それ使いこなせる気しないし無難にこれで行くか」
露骨にジャーニーが嫌な表情をしましたね。まーこれの恐ろしさを知ってたらそんな表情もしますわ。
「わー可愛い!あんなマシンもあるんだね!」
「あんま強そうには見えねぇな?」
「同感ね。実際のところはどうなのか分からないけれど」
「ふっふっふ、手加減はしませんよアンカさん、ジャーニーさん!」
「程々に頑張らせてもらうよ」
そしてレースが始まる。さて、
レースはというと、それはもう各所から驚きの声が上がりまくっていた。
「なんだあの機動は!?変態すぎるだろ!?」
「こ、これがジャパニーズHENTAI機動……!?」
「すごいすごーい!どうやってるのかな!?」
「──アンカの、fingerがすごい、ことに。先程から、一度もstopしていない」
後ろからは僕の操作に驚きの声が上がり。
「ちょちょちょ!?いくらなんでも速すぎませんかそれ!?」
「クッソ!そういうことか!そりゃそんな精密動作できるんだったらそれ選ぶわな!」
「スピードの向こう側に行こうとしてないかいそれ?というか、本当に私達と同じマシンなのかい?それ」
変態機動と言われてる原因はまーあれでしょ。壁にぶつかりながら加速しているところでしょ。さっきから僕の画面はぐわんぐわんしている。素人目で見たらどうなってるのかすらわけわかめ状態だ。そんな状態でも僕は淡々とレースを進めていき。
「──ほい、ゴール」
圧倒的差でゴールを収めましたよっと。運が絡まなきゃこんなもんよ。後ろからは拍手が湧き上がっている。
「いやはや……こりゃすげぇな」
「えぇ。人力でここまでできるのね」
「すごいすごーい!アンカさんってゲーム上手なんだね!」
「これ上手で済ませていい範疇じゃないですよ……」
ちなみに理論値だともっと上のマシンがあるしそっちの方が得意だったりするんだけど、今回はお蔵入りだ。
このゲームも程々に遊んで。僕にとっての鬼門が現れた。
「じゃあ今度は~
「協力ゲーム……だと!?」
僕が死ぬほど苦手としている協力ゲーが来ましたよ!もうだめだぁ、おしまいだぁ!
「チーム分けは、どうする?」
「くじで良いんじゃないのかい?ご丁寧にSPの人達が用意しているわけだし」
「それじゃあ、早速引いていきましょう!」
「ワタシ達も引くのね」
「ま、4人チームだしそうだろ」
そんなわけでくじを引き。メンバーは。
「頑張ろうね!」
「──脚を、引っ張らないように、気をつける」
「あまり気にしなくて大丈夫ですよ、みんなで頑張りましょう!」
「よし、アタシはこっちだな!」
ファインさん・クリスさん・タルマエさん・ジャーニーのチームと。
「「「……」」」
僕・タキオン・師匠・コーチのチームである。詰んでね?こっち。
SPさん達の努力のおかげでなんと2台体制でやることに。お互いのゴールまでの時間を競い合うことになった。早速始まったわけだが。
「あ、落ちそう!」
「大丈夫ですファインさん!私がカバーします!」
「──mistake。申し訳ない」
「気にすんなクリスエス。このためのアタシ達なんだからじゃんじゃん頼れ!」
「感謝、する」
いいな~向こうは順調そうだな~楽しそうだな~。さて、こっちはというと。
「おい、誰か開通しろよこのルート。さっきから立ち往生じゃねぇか」
「は?嫌よ。言い出しっぺのあなたがいきなさい」
「誰に向かって命令してやがる?テメェがいけ」
「おいおい、せっかくこの先の扉を開通するためのカギを手に入れたのに誰も迎えに来てくれないじゃないか。早く迎えにきたまえよ」
「え、嫌ですけど。そこ1人でも行けるし1人で突破してよ」
「え~!?なんのための協力ゲームなんだい!?」
……チームワークのかけらもねぇ!?クッソ、全員の我が強すぎる!なんならまとめ役もいないからマジで詰んでるよこれ!
「それじゃあここで協力して倒して……!やったー!1面クリアだね!」
「はい!やりましたね!」
「──congratulation」
「よっしゃあ!ま、アタシにかかればざっとこんなもんだ!」
良いですねぇ青春ですねぇ。なおこっち。
「おい、お前今俺のこと落としただろ?」
「あら?何のことかしら?ちょっと操作がおぼつかないだけよ」
「嘘つけテメェ!明らかに笑ってんじゃねぇか!」
「悲しいわね……ブフッ!仲間を信用してくれないなんて」
「あ、ちょ!?誰かー!?ヘルプミー!?」
「は?嫌だよ。私は今忙しいんだ。アンカ君を助ける暇なんてないよ……さっきから全然進んでないじゃないか!私がこんなに頑張っているのに何しているんだい全く!」
「協調性のかけらもねぇなこいつら!?」
ジャーニーの言う通り、僕らに協調性なんてものはないよ!ちくせう!だから協力ゲーは苦手なんだ!他人と協力する前提じゃないか*1!1人でコツコツやる方が好きなのに!
まー結局。この様でどうにかできるわけもなく。無様を晒しただけだったよ。
そんなこんなで。
「あ~楽しかった~!本当に楽しい一日だった!」
「そうですね。たまにはいいかも?」
「……GOOD」
「は、たまには悪かねぇな。次はオルフェでも誘ってみるか」
「オルフェーヴル君はチーム外だからねぇ。ま、中々良い刺激になったよ」
「そういやお前姿見なかったけどどこにいってたんだ?」
「うん?この後食べに行くラーメン店の予約です」
「ラーメン決定なのね。まぁいいわ」
宴もたけなわということで。アルナイルのゲームパーティは終わった。……時間、あっという間だったな。
「アンカさんは?」
「へ?」
「アンカさんは楽しかった?ゲームパーティ」
「あ、あ~……」
言い淀んでいると、ファインさんの表情が暗いものになった。し、しまった!どうやって楽しさを表現しようとしていたら沈黙してしまった!?
「もしかして、楽しくなかった?」
「そ、そんなわけない!」
ひとまず訂正しないと!と、とにかく頭に思い浮かんできた言葉を列挙していかないとっ!
「そ、その。凄く、楽しかった。僕、海外のレースに出てばっかりだからチームのみんなと絡む機会も少ないし、本当に、その、申し訳なく思ってて……」
「うんうん。それでそれで?」
「……今回、この催しも。本当に楽しかった。あんまりこういうの経験ないから、嫌な思いさせちゃったかもしれないけど」
「そんなことありませんよ」
うつむきがちに答えていると、タルマエさんからそんな言葉が投げかけられて。
「嫌な思いなんてしてませんよ。私も、すっごく楽しかったですから!」
「つーか、嫌な思いしてんだったらその場で言ってる。んな思考するだけ無駄だケツデカ葦毛」
「──embarrassed。ジャーニー、照れている」
「うっせ、クリスエス!そ、そういうことだ!嫌な思いしてねぇ!楽しかった!以上!」
「いつもは実験ばかりだが、たまには悪くないねぇ。じゃあ次は私の実験を!」
「はいはい。実験はまだ今度になさい」
「この後シメのラーメンもあるんだ!暗い気分で食うんじゃねぇぞ?我が弟子!」
「ラーメン!?それは楽しみだね!早く行きましょう!」
みんな笑顔で。楽しそうな雰囲気で。
「相変わらずアンちゃんは変に物事を考えすぎです。考え過ぎなくていいです。これが答えみたいなもんですから」
「ヴィッパー……」
「アンカ。みんなの表情が答えだよ。それで……アンカは、楽しかったかい?」
……そんなの、決まってるじゃないですか!
「うん、とっても!」
最高に、楽しかったですよ!
「お、あの時以来の満面の笑顔だな我が弟子」
「本当ね。なら、楽しかったという気持ちに偽りはないわね」
「アンカさん可愛い~!」
「何気にレアですね。写真撮っておかないと!」
「や、やめろー!?」
こうしてアルナイルのゲームパーティは終わって。みんなでラーメンを食べに行った。最高に楽しい一日だった。
やっぱシメはラーメンっしょー!