今日も楽しく安価だ!   作:カニ漁船

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マイル部門ですわよ。


安価ウマ娘とSLRCマイル部門!

〈中央でデビューすることになったワイを安価で導くスレpart18〉

 

 

501:名無しのウマ娘 ID:vVuRrY85w

SLRCマイル部門安価まとめ

・戦法は差し

・大外からの捲りは禁止

・ターフの上でチュー〇ュートレイン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《今月末もやってきました、スーパーレジェンドレーシングカーニバル!マイル部門はここ、東京レース場1600mで行われます!天気は曇りですが芝の状態は良バ場の発表です。そしてそして!今回のマイル部門には()()()()()が出走します!》

 

 

《前回の短距離部門を制したアンカデキメルゼ!新潟1000mの電撃戦を52秒台で制した怪物がこのマイルの舞台に姿を現しました。果たして今回はどのようなレースを見せてくれるのか、非常に楽しみですね!》

 

 

《それだけではありません!前回のスーパーレジェンドレーシングカーニバルマイル部門の覇者タイキシャトル、惜しくも敗れたニホンピロウイナーにマルゼンスキー、ニッポーテイオーやノースフライトも引き続きの参戦!さらには海外からドバイミレニアムが出走してきました!これは驚きの参戦!》

 

 

《規定としてはなんら問題はありませんからね。出走してくる可能性は0ではありませんでしたが……それにしても楽しみなレースです!》

 

 

 湧き上がる東京レース場。この月末の祭典に、多くのファンが詰め寄っている。勿論、東京レース場だけではない。スーパーレジェンドレーシングカーニバルが開催されている会場全てが、ほぼ満員状態になっていた。

 

 

「やっぱアンカデキメルゼっしょー!」

 

 

「いやいや~、タイキシャトルはそこまで甘くないぜ?最強マイラーは伊達じゃねぇってな!」

 

 

「ニホンピロウイナーも外せないわ!前回の雪辱をきっと果たしてくれるもの!」

 

 

「にしても、ドバイミレニアムまで出走してくるなんて……!感激で泣きそう……!」

 

 

「もう泣いてる……」

 

 

 現在ウマ娘達は、パドックでのパフォーマンスを終えて続々とレース場に姿を現している。その中で1人、極めて異彩を放つ存在がいた。

 

 

《え~……アンカデキメルゼが姿を現しました!現しましたが……なにやってるんでしょうか彼女は?》

 

 

《アレはチュー〇ュートレインですね。ですが1人だけなのでなんとも言えない哀愁が漂っています》

 

 

《まぁ彼女の奇行はいつものことなので放っておくと……おぉっとこれは!タイキシャトルだ!タイキシャトルがレース場に現れて……アンカデキメルゼのチュー〇ュートレインに加わったぁぁぁぁぁ!これはビックリタイキシャトル!タイキシャトルもアンカデキメルゼの奇行に加わっております!》

 

 

《それだけじゃありません!これは……マルゼンスキー!マルゼンスキーも加わっています!彼女達の表情は笑顔!とても楽しそうです!ただしアンカデキメルゼの表情は変わらず無表情!》

 

 

《そして無言でニッポーテイオーも加わったぁぁぁぁ!これはどういう光景だ!……いや本当にどういう光景!?しかしニホンピロウイナーは引き気味!ニホンピロウイナーは引き気味です!》

 

 

《ドバイミレニアムもターフに現れましたが……不思議そうな表情をしていますね。日本という国が誤解されそうです*1

 

 

 アンカデキメルゼの奇行。それに笑顔で加わるタイキシャトルとマルゼンスキー、そして無言で加わるニッポーテイオー。周りのウマ娘はなんとも言えない表情をしており、ドバイミレニアムは良く分かってないような表情をしていた。

 観客は良く分かってない。そんな中、スーパーレジェンドレーシングカーニバルのマイル部門の幕が上がろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの、安価を達成しようとしてたらなんか後ろに加わってるんですけど。

 

 

「楽しいデース!」

 

 

「テンションアゲアゲで行くわよ~!」

 

 

「中々面白いな」

 

 

「なにしてんのさあんたら」

 

 

 しかも知らんウマ娘からは白い目で見られるし!止めてよね、僕はそういう目に弱いんだから。

 

 

「ニホンピロウイナー先輩も混ざらぬか?存外、趣がある」

 

 

「冗談言わないでくれ」

 

 

「残念だ」

 

 

 ニッポーテイオーさん、そんな残念がらんでも。

 さ~て、そろそろゲートにでも入ろうかな「ハーイ!アンカ!」タイキさんに呼び止められた……陽キャのオーラが凄い!浄化される!

 

 

「……なんだ?」

 

 

 やっべ、威嚇するようになっちゃった。ごめんなさい!そんなつもりはないんです!

 

 

「今日のレース、負けませんヨー!」

 

 

「あぁ……はい。僕も負けませんので」

 

 

 タイキさんは満足げに去っていった……そ、それだけか。良かった。

 

 

「アンちゃんよ」

 

 

「……ミレちゃんか」

 

 

「そなたにはジャパンカップでの借りがあるからのう……此度は勝たせてもらうぞ」

 

 

「ふん。変わらず勝つのは僕だ」

 

 

 ミレちゃんもゲートへと。僕も内枠だからすぐに入る順番が来る。さて、今回の勝利条件の整理だ。

 

 

(大外からの追い上げ禁止……これがキツいな。内で前が詰まるとほぼ詰み。どうにかして進路をこじ開けるしかない。差しは……まぁなんとかなるでしょ)

 

 

 ゲートの中でゲートが開くのを待つ。そして──大きな音を立ててゲートが開いた!

 

 

「ッ!」

 

 

 まずまずのスタート。他のウマ娘は前へ前へと進もうとしている。自分の位置を見つけようとしてるな。よし、じゃあ僕はっと。

 

 

(最内の、この位置で……!)

 

 

 最内につけてじっくりを展開を窺う。

 

 

 

 

《始まりました!スーパーレジェンドレーシングカーニバル2回目の予選マイル部門!まず先頭に立とうとしているのはマルゼンスキー!そしてマルゼンスキーの外からドバイミレニアム!この2人が競り合います!レースを引っ張るのはマルゼンスキーとドバイミレニアム!まだ集団の状態、ここからどういった展開を見せるのか?》

 

 

《アンカデキメルゼは最内の中団に控えていますね。今回は中団の位置で走る様子》

 

 

《アンカデキメルゼの位置は中団、これが後の展開にどう響くか?先頭集団にニッポーテイオー、ニホンピロウイナー、そして前回覇者タイキシャトルと続きます。その後ろにノースフライト、ヤマニンゼファー、ブラックホーク。各ウマ娘がバックストレッチを走ります!》

 

 

 

 

 ……思ったんだけど、最内に控えてたらヤバくね?

 

 

(そもそも僕って囲まれたらダメなタイプなのにここにいるのが大分まずいって言うかでも外からの追い上げ禁止だし内にいないとそれはそれでダメだしあぁダメだ周りに他の子がいるってだけでも大分気が散っちゃうよどうしようどうしようどうするのが正解だったのかな?な~んて誰も答えてくれないよねまぁこれが正解だと思うしかないよそれに今まで何とかしてきたんだから今回もなんとかなるでしょいやいや何とかするしかないんだよ何言っちゃってんのさ僕ペース配分大丈夫かなこれ?大丈夫でしょうん大丈夫大丈夫いや僕の気持ち的には全く大丈夫じゃないんですけどね?あ~頑張るかぁ……」

 

 

「さっきからなんなんだよコイツ!?マジで怖いんだけど!?」

 

 

「マーク外したいぃ……!でもマーク外したら絶対に酷い目に遭うぅ~……!」

 

 

「なんか周りのウマ娘からのマークもキツイしそりゃ仕方ないって分かってますよ?でもそうやってマークするの止めて欲しいな~この願いが叶うことはないんだけどまぁ願うだけタダだし良いよね?でもどのタイミングで抜け出そうかな~?このマークだと抜け出すだけでもキツいしなるようになれ戦法だねしゃーないしゃーない頑張れ僕」

 

 

「クソ!これがアンカデキメルゼのささやき戦術か……!思ってた以上に厄介だ!」

 

 

「こっちの集中力も削がれる……!」

 

 

 すでに第3コーナーも曲がり終わって第4コーナーへと差し掛かり。進路は……あ~、見えねぇ。最後の直線でなんとかするしかないか。

 

 

 

 

《第4コーナーの中ほど。現在先頭を走るのはマルゼンスキーとドバイミレニアム!その後ろ1バ身の位置に先行集団ニッポーテイオー、ニホンピロウイナー、タイキシャトルがおります。この3人から3バ身程離れてノースフライト、そこから差はなくブラックホーク、ヤマニンゼファー。アンカデキメルゼはまだ控える形。後方集団に控えています。最後方はトロットサンダー》

 

 

 

 

 そして迎える最後の直線。その時は、唐突に訪れた。

 

 

「さぁて!かっ飛ばすわよ!」

 

 

「面白い。余を楽しませよ!」

 

 

 先頭からそんな声が聞こえてきて、プレッシャーが跳ね上がった。

 

 

 

 

領 域

 

My distant millennium empire

 

 

 

 

領 域

 

紅焔ギア/LP1211-M

 

 

 

 

 あ~……もうミレちゃん達領域を切ったのか。そして、それを皮切りに他のみんなも領域を切り始める。

 

 

(やべぇなぁ……ここで僕も領域を切りたい)

 

 

 でも、何回か使っているうちに分かった。僕の領域は、()()()()()()()()()()()()()()。さすがに今まで使ってきて気づかないほどバカじゃないよ?

 効果もランダム、なにが来るのかなんて分からないし望んでいる効果を引けるかも分からない。そんな博打に頼らなきゃいけないってわけだ。そんなの……

 

 

「滅茶苦茶おもしれぇじゃねーですか……!」

 

 

 どうなるのか分からない?そんなの滅茶苦茶面白いに決まってる……!さぁさぁ、行こうじゃねーですか!

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

領 域

 

Stand up HERO!Wake up my soul!

 

 

 

 

 身体が軽い。今度の効果は……大当たりだったみたいですねぇ!

 

 

「内から全員抜いてやりますよ!」

 

 

 全員ぶち抜いてやらぁ!

 1人、また1人と抜いていく!最後に残るのは……!

 

 

「来たか!アンちゃんよ!」

 

 

「やっぱりあなたは来るわね!でも、お姉さんに触れると火傷しちゃうわよ!」

 

 

「アハハ!楽しいデース!」

 

 

 残り4人!

 

 

 

 

《坂を上ります!坂を上る各ウマ娘達!先頭はドバイミレニアム!先頭はドバイミレニアムです!しかし差はなくマルゼンスキー・タイキシャトル・ニホンピロウイナー!そしてアンカデキメルゼ!アンカデキメルゼが内から上がってきた!他のウマ娘達も差を詰める!坂を上り切って残り200を切ろうとしている!やはり大混戦!やはり大混戦です!ここから誰が抜け出すのか!?先頭はドバイミレニアムしかし外からタイキシャトル内からアンカデキメルゼ!ヤマニンゼファーにノースフライト、そしてトロットサンダーも突っ込んでくる!マイル部門を制するのはどのウマ娘か!?誰が制するかマイル部門!》

 

 

 

 

 ミレちゃん達と競り合う。残り200を切っても差はじりじりとしか詰められない。その差は残り半バ身。じりじりと、じりじりと差を詰めていって……!

 

 

「負け……られるかぁぁぁぁ……!」

 

 

「それは、こちらとて、同じことよ……!」

 

 

「本ッ当に、強い子達ね……!」

 

 

「ハァ……ハァ……ッ!」

 

 

 ほとんど差がなくゴール板を駆け抜ける、直前。

 

 

「だらっしゃぁぁぁぁぁい……!」

 

 

 僕は、誰よりも先に身を乗り出して。ゴール板へと到達した。

 

 

 

 

《わずかに抜け出したアンカデキメルゼ!アンカデキメルゼがわずかに抜け出した!マイル部門を制したのはアンカデキメルゼ!しかしその差は2着のニホンピロウイナーにハナ差!ハナ差で制したアンカデキメルゼ!このウマ娘はいまだ止まらず!道化の魔王強し!短距離部門から連勝です!》

 

 

《しかし今回も大混戦ですね。やはりクビ差アタマ差、一番離れていても半バ身差に収まっています。今回も接戦でした!》

 

 

《出走したウマ娘達に惜しみない拍手をお願いします!アンカデキメルゼこれで連勝!次はどの舞台で走るのか!?彼女の動向に注目したいところです!》

 

 

 

 

 あ~……勝った。なんとか勝ったぁ……!

 

 

(超嬉しいなぁ……)

 

 

 毎レース毎レース、滅茶苦茶神経を削られる。帰って休もう……。

 

 

「スゴイデース!アンカー!」

 

 

「むぎゅ!?」

 

 

 ちょっと待って!タイキさんに抱きしめられてるんだけど!?めっちゃ苦しい……!た、助けて……!

 

 

「伝わりマシタヨ、アンカの熱意!また一緒に走りマショウ!」

 

 

「むぐ~、むぐ~!?」

 

 

「オウ、アンカ?どうしたデスカ?返事がないデース!」

 

 

「ちょいちょーい!タイキ!アンカちゃんが窒息しかけてるわよ!?」

 

 

「ホワッツ?」

 

 

「……」

 

 

「あ、アンちゃぁぁぁぁん!?」

 

 

 遠のく意識の中、ミレちゃんの叫び声が聞こえた……ってなってたまるか!?

 

 

(死因が胸による圧死とか嫌すぎる!?なんとしてでも生き残る!)

 

 

「プハァっ!?」

 

 

「お、生き返ったようだぞ」

 

 

 ニッポーテイオーさんの声。よ、良かった……臨死体験は免れたか。

 

 

「ご、ごめんなさいデース、アンカ……」

 

 

「だ、大丈夫だ。問題ない」

 

 

 実際には臨死体験しかけてたけど……生憎と僕はしぶといんでね。

 

 

「にしても……また負けてしもうたか、アンちゃん」

 

 

「ミレちゃんか……生憎と、勝ちを譲る気はないのでな」

 

 

「……フフ、それでこそアンちゃんよ。超えがいがあるというもの」

 

 

 ミレちゃんはそのまま去っていく。

 

 

「またどこかで走ろうぞ、アンちゃん」

 

 

「……あぁ。またどこかで、な」

 

 

 その後も出走したみなさんと健闘をたたえ合う……だ、大丈夫かな?ちゃんと対応できたかな?何人か表情引き攣ってたけどまぁ大丈夫でしょ!

 マイル部門、無事制覇だぜ!

*1
今更である




ノリが良いマイル部門の方々。
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