〈中央でデビューすることになったワイを安価で導くスレpart4〉
881:名無しのウマ娘 ID:vVuRrY85w
桜花賞安価まとめ
・作戦は先行
・スパートをかけるのは最後の直線に入ってから
・ゲートインまで瞑想
・レース後に指を一本掲げる
《咲き誇る桜が女王の誕生を待ち望みます。今年もまたこの時期がやってまいりましたクラシック最初のレース桜花賞!負けられない、譲れない想いを胸に各ウマ娘が入念な準備をしております。今日の天候は晴れ、芝の状態は良バ場の発表。桜の女王を戴冠するのは一体どのウマ娘か?それでは3番人気のウマ娘から紹介していきましょう。3番人気は7枠17番フサイチエアデール!》
《桜花賞のトライアルレース、フィリーズレビューを制した彼女。気合十分ですね》
《2番人気は4枠8番のスティンガー!しかしやや落ち着かない様子か?》
《阪神ジュベナイルフィリーズの覇者。このレースでも人気を集めております。しかしなにやら落ち着かない様子。調整は万全とのことですがこれは不安ですね》
《そして桜花賞1番人気は勿論このウマ娘!8枠18番のアンカデキメルゼ!》
《ダートにも適性がある彼女。クラシック5大レースの制覇を達成するためにもここは負けられません。果たしてどのようなレースを展開するのか?》
……ついにやってきましたね、桜花賞。とりま安価のために座禅組んで瞑想している僕です。
「凄まじい気合の入れようね……まさか、ターフで座禅を組むなんて……」
「……負けられないわ!」
「わたしも、気合入れなくちゃ!」
……もしかして僕、係の人から声掛けられるまでこうしてなくちゃいけないの?それはそれで嫌だなぁ。
とりあえず今回の位置取りは先行だ。ぶっちゃけ得意ともいえないしむしろ苦手な戦法だけどそれ以上に厳しいのが……今回はロングスパートを封じられているという点ですね。
(今までみたいにスタミナでゴリ押すっていう戦法ができませんからね。代わりに……あの日以来どれぐらいパワーをつけたかを確認しましょう)
僕はパワー不足故に加速が甘いのが弱点だった。それをどれだけ克服できているか……このレースで試しまっしょい。秘策もあることですしね。
「アンカデキメルゼさん。ゲートインをお願いします」
おっと呼ばれましたね。じゃあ瞑想を止めてゲートに向かいますか。
《さぁそして今最後のウマ娘がゲートに入りました。18人フルゲートでの出走となります。桜の女王を決める戦い桜花賞、その座に輝くのはどのウマ娘か?》
ゲートが開くのを待って……ッ!開いた!よっしゃあ!気合入れていきまっしょい!
《注目の一戦が今……スタートです!ちょっとスティンガーが出遅れたか?8番のスティンガーが出遅れた!他のウマ娘は順調な滑り出し。そこから抜け出すのはエイシンルーデンス激しい先行争いだ少し抜け出したかエイシンルーデンス。注目の1番人気アンカデキメルゼは大外から2番手争いに加わる形だ今日は先行気味に立ち回るか?アンカデキメルゼ》
《彼女は今まで先行から追い込みまで幅広く走っていますからね。ただもっとも得意としている追い込みでは走らない様子。これは余裕の表れでしょうか?気になるところです》
《2番手争いは混戦状態だ。外を走る18番のアンカデキメルゼと16番のトゥザヴィクトリー、内から果敢に攻め上がる2番ハギノスプレンダーと3番ビューティグローここが2番手争いでしょうかっと、アンカデキメルゼは少し抑える様子だ。アンカデキメルゼは2番手争いには加わらない》
うえぇ……外だから多少マシだけどさぁ。やっぱり周りに誰かいるってのが慣れないなぁ……。どっか1人になれるスペースないかな~……ないよねぇ、やっぱ。
(やだなぁ、怖いなぁ……。ほとんど話したこともないような子達だし。僕の事どう思ってんだろ?)
……絶対良い印象抱かれてないよね?だって僕の目標ってあれよ?クラシック5大レース制覇よ?絶対舐め腐ったウマ娘って思われてるよね?
(……ヤバい。ネガりそう)
なんか、ジュニア級よりウマ込みが苦手になってる気がする。別にそんなことないと思うけど。周りが何考えてるのかどうしても気になってしまう。こんな時はどうすればいいんだっけ……なんも思い浮かばねぇ。
(まぁとにかく負けなければいいでしょ。勝ちゃあいいんですよ勝ちゃあ)
とりあえず最大限注意しながら走る。
《さて、そろそろ第3コーナーに入ります2番人気スティンガーは後方で前を窺う形だ14番プリモディーネも後方で追走する形。注目のアンカデキメルゼはどこか集中しきれていない様子》
《この大舞台でもソラを使うとは……余程余裕があるのでしょうか?》
《しかしこれはクラシックの1冠目だぞ。大丈夫か?アンカデキメルゼ》
と、とりあえず囲まれないように走れば……あ、名案が浮かびましたよ!これなら問題なくいけるはずです!僕は……外へ外へと進路を取る。どうしても気になるんだったら、誰もいない大外を走っちまえばいいんですよ!僕ってあったまいい~!
そうして外へ外へと進路を取って……第4コーナーを曲がる頃には外ラチいっぱいまで来ていた。順位は下がったけど……まぁ問題ないでしょ。
《っと、これはどうしたことか?アンカデキメルゼが外へ外へと進路を取っていきます。これは距離のロスが痛いぞ!》
《……いえ、おそらく他のウマ娘が来ないことを予見しての大外への回避でしょう。現に外へと持ち出す度に彼女の集中力が心なしか増しているような気がします》
《成程。確かに集中力を乱されるぐらいならだれもいない大外を走るというのはありかもしれませんね。さぁそして各ウマ娘が第4コーナーのカーブを曲がります。先頭を走るのはエイシンルーデンス2番手争いは接戦だしかしトゥザヴィクトリーが並んでくる!トゥザヴィクトリーが上がってきた!アンカデキメルゼは5番手ぐらいの位置で大外1人ポツンと走っております!》
とりあえず第4コーナーのカーブを曲がり切るまでは我慢、我慢の時だ。
ひたすら我慢して……第4コーナーを曲がり切って最後の直線に入った。よっし、秘策を試しますか!
(今回意識するのはとにかく脚の回転数を増やすこと!んじゃ……)
「飛ばしていきますかい!」
周りに誰もいないから自分のことだけに集中できる!等速ストライド?はまだできないけど……こっちはできるようになったぜ!ピッチ走法!
普段は大跳びで走る僕だけど、今回はロングスパートをかけられないという現状どうしても最高速に達するまで時間がかかってしまう。でも、ピッチ走法ならその弱点はない!
(不足してたパワーもまぁ及第点レベルには上がってる!これなら問題なくいけるっしょ!後はこの距離のロスを埋めるだけ!)
スタミナは十分、脚も十分!我慢した甲斐があったってもんよ!まずは最初の1冠目……僕が頂くぜ!
《さぁ第4コーナーを曲がって最後の直線に入った!先頭はエイシンルーデンス!しかしトゥザヴィクトリーも上がってくる!後方集団も差を詰めてきました団子状態になります!最後の直線に入って先頭に立ったのはトゥザヴィクトリーだ!アンカデキメルゼは大外だまだ来ないか!?バ群の中央からはフサイチエアデールが上がってくる!3番人気17番フサイチエアデールも上がってくる!後方からはプリモディーネとゴッドインチーフが上がってきた!》
《いよいよ最後の直線勝負!アンカデキメルゼはやはり距離ロスが痛かったか?あまり伸びて……ッ!?》
《大外アンカデキメルゼはまだ来ないか!?アンカデキメルゼはここで沈むのか!?ロングスパートも仕掛け……っと、これは!大外からアンカデキメルゼだ!外ラチいっぱいを走るアンカデキメルゼだ!先頭との差をグングン縮めていく!大外からアンカデキメルゼ!先頭トゥザヴィクトリーと並ぶ!残り200m!》
まだまだぁ!どんどん加速していきますよぉ!あ、でも結構キッツイ!?ピッチ走法思ったよりパワー使いますね!でもこちとら負けるわけにはいかないんですよ!
「神の啓示(安価)は絶対!このレースで僕が負けることは……許されないんだよ!」
おらぁ!もっと加速しろ!誰よりも速く!誰よりも先にゴールへと到達するために!なんか内から上がってきてるような気がするけど関係ねぇ!勝つのは僕だ!
《残り200を切ってアンカデキメルゼだ!アンカデキメルゼが先頭だ!トゥザヴィクトリーを突き放す!後方からプリモディーネとフサイチエアデールも突っ込んできたが、アンカデキメルゼはそれ以上の脚だ!?プリモディーネとフサイチエアデールすらも突き放す!残り100を切った!これはもう決まった!2番手との差は2バ身!そして今大外アンカデキメルゼがゴールイン!桜の女王の座へ輝いたのはアンカデキメルゼだ!上がり3Fのタイムは34秒5!これでまずはクラシック1冠目!》
ヒィ、ヒィ……!よ、よっしゃあ!か、勝ちましたよ……!ここで僕は……指を一本立ててファンの人達にアピールします。
「お、おい!あのポーズって……!」
「あぁ!シンボリルドルフの……」
そんなファンの声が聞こえますが、僕は無視して呟きます。
「まずは1冠目……。だが、これは序章に過ぎない。僕という道化の物語の序章だ。さぁ、これからも君達を楽しませよう……道化らしく、ね」
それだけ言って踵を返す。会場は大盛り上がりだけど……ぶっちゃけ早いとこ帰って休みたい。僕来週もレースだし。誰だよこんなローテ組んだヤツ!僕だね!
とりあえずトレーナーと合流してウィナーズサークルへ。
「まずは1冠目、おめでとうございます!アンカデキメルゼさん!今のお気持ちを!」
「……あぁ。勝利を掴み取ることができた。それだけだ」
「成程ぉ……クールですね!」
「当然だ。これで喜んでばかりもいられない。来週には皐月賞なのだからね」
「そ、そうですね。やはり、今もお気持ちは変わらず?」
「当然だ。僕が賜った神託はクラシック5大レースの制覇。それを成しえるのが……僕の使命だ」
「それでは次の質問……」
まぁなんか適当に受け答えして僕は控室へと戻った。ウイニングライブの準備をして、ウイニングライブをした……んだけど。
「きゃ~!アンちゃんこっち向いて~!」
「アンー!輝いてるぞアーン!」
「……」
(めんどくさぁ……)
僕の両親が最前列にいた。いや、まぁ来るとは思ってたけどさ……。さすがに隠し通せるようなレースじゃないし。僕はひたすら心を無にして歌って踊ることにした。
「仏頂面なアンちゃんも可愛いわ~!」
「アンー!次も頑張れよー!」
……心を無にしろ。気にするんじゃあない。気にしたら負けだ!
「アンカデキメルゼの笑顔ってあんまり見ないよな。ライブも基本仏頂面だし」
「何言ってんの?そこが良いんでしょ!アンカさーん!次も頑張ってー!」
「皐月賞も応援してるぞー!」
お、ファンの人達からのありがたい声援!これにはファンサでお返ししなくては……ファンサが思いつかない。とりあえず投げキッスでもしとけばいいのかな?ウインクは……前にヴィッパー相手にやったら優しい表情で見られたから止めておいた方が良いね、うん。
ま、投げキッスで良いか。振付の最中に声がした方に投げキッスをかましました。
「はぅあ!」
「相変わらず無表情……!でも顔が良い……!事務的な投げキッスでも価値がある!」
「やっべ、俺ファンになっちまったよ」
……効果絶大なんですかね?分かんないですけど。
とりあえずは1冠目。無事に取ることができました。でもまだまだ始まったばかり。これからが本当の地獄です!……マジで本当の地獄なんだよなぁ……。
桜花賞は無事勝ちました。次は皐月賞。