〈中央でデビューすることになったワイを安価で導くスレpart7〉
543:名無しのウマ娘 ID:vVuRrY85w
エクリプスステークス安価まとめ
・戦法は逃げ
・ターフでうまぴょい伝説を踊る
・ストライド走法縛り
「え~っと……アヤベさん?」
「何かしら?カレンさん」
カレンさんは目の前の光景が信じられないような目をしているわね。どうしたのかしら?別に変なことはないと思うのだけれど。
「アンカさん、何やってるんですか?」
強いて言うならアンカさんがウォーミングアップでうまぴょい伝説を踊っているぐらいかしら?
「う~!うまだっち!う~!うまぴょいうまぴょい!」
「そうね。いくら何でも無表情で踊るのはどうかと思うわ」
「いえ!そうじゃなくてですね!?」
「諦めたまえカレン君。アヤベ君ももう汚染されてしまっているようだ」
「『HAHAHA!シルバーラビットは良く奇行に走るなぁ!』」
人聞きの悪いこと言わないでくれるかしら?タキオンさん。私はもう慣れただけよ。
他のウマ娘の反応は……多種多様ね。怒っているような子もいれば、笑っている子もいる。ただ、それ以上に気になるのは……。
「『ダラカニ!しっかりと撮っているか!?』」
「『撮っているわけないでしょう姉上。今日はアンカデキメルゼさんのレースを見に来たのですから。アレは関係ないでしょう?』」
「『何を言うダラカニ!あれこそ撮るべきものであろうが!あぁ……!やはり可憐だ……ッ!』」
「『……私には無表情で踊っているようにしか見えませんが』」
「『フッ、それもまた彼女のチャームポイントさ。よく見たまえダラカニ。彼女の頬が熟れたリンゴのように赤くなっている。その表情もまた……良い!』」
「『恥ずかしいなら踊らなければよいのでは?』」
ダラカニさんとデイラミさんがそんな会話をしていることかしら。なんで私達の近くで観戦しているのかしらね?
ちなみに周りの観客は私達とは距離を取っている。……まぁ、アメリカの英雄と欧州最強ウマ娘が観戦している場所なんて恐れ多くて近寄れないでしょうからね。気持ちは分かるわ。私だって他人だったら裸足で逃げ出すような場所だもの。
「『おうおう!お前達は敵情視察か?』」
「『ほう。これはこれはビッグ・レッド殿……あなたもやはり美しい!自由という美学を追求するあなたのその気高さ!眩しさで目が潰れてしまいそうだ!』」
「『HAHAHA!褒めたところで何も出ないぞ!』」
腹の探り合いをするような会話。お互いの出方を窺っている。けれど、デイラミさんはすぐに真面目な表情になる。
「『では、隠すようなことでもないので答えよう。そうとも、我々はアンカのレースを見に来た。だが、それは当然ではないかね?ビッグ・レッド』」
「『ま、そうだわな。当然だ』」
……まぁ、あのビッグ・レッドが弟子を取って、その弟子がレースに出走するわけだから。見に来るのは当然かしらね。
「『それにしても、あなたが国を出るとは……よっぽどアンカがお気に入りになりましたか?』」
「『あぁそうさ!あれほど面白いウマ娘も他にはいねぇ!お前ならその気持ちは分かるんじゃねぇか?』」
セクレタリアトさんの言葉にデイラミさんは笑顔で、大仰に手を広げて答える。
「『無論だとも!彼女の輝き……そして彼女の中にある美学!どれをとっても私の興味を惹いた!今日はどのようなレースを見せてくれるのか……非常に楽しみだ!』」
デイラミさんは楽しそうにしている。ダラカニさんは……アンカさんを静かに見据える。多分、アンカさんの実力を目に焼き付けようとしているのでしょうね。
ただ、気になることと言えば……ヴィッパーさんがデイラミさんを睨みつけてることぐらいかしら?
「……」
なんていうか、珍しいわね。何か嫌な気配でも感じているのかしら?デイラミさんは静かに受け流しているのだけれど。
《さぁさぁ!ついにこの日がやってきました!サンダウンレース場芝9ハロン209ヤードの戦いエクリプスステークス!最強の中距離ウマ娘の称号を懸けた戦いが始まろうとしています!芝はFirm*1!何やら日本から来た挑戦者がウォーミングアップで踊っているが些細なことは気にしない!果たして彼女のこの奇行に意味はあるのかが注目したいところです!まず3番人気は……》
「『意味があるのかだと?あるに決まっているだろう!』」
「『一応聞いておきましょう姉上。果たしてあのような行為に何の意味が?』」
ダラカニさんの言葉にデイラミさんは恍惚とした表情で答える。
「『彼女の可憐さにファンの視線は釘付けになり、魅了されるに決まっている!何故なら、私がそうなのだから!』」
ダラカニさんはデイラミさんの言葉を流す。いつも通りなのかもしれない。まぁ、いちいち気にしていたら苦労しそうだものね。
《そしてエクリプスステークス1番人気は日本からのチャレンジャーアンカデキメルゼだぁぁぁぁ!なんと彼女、日本のクラシックを4つも制した女傑!その小さな見た目からは想像もできないような力強い走りを披露することもしばしば!9人のウマ娘達がゲートに入った。果たして栄光を手にするのはどのウマ娘か!?エクリプスステークスの幕が今……上がった!》
そしてゲートが開いた。アンカさんは……今回は逃げで行くみたいね。ただ日本ダービーの時のような大逃げじゃない。先頭を走ってペースメーカーになるつもりの逃げ。さて、特訓の成果はどうなるのやら。気になるところね。
う~ん……海外の芝と日本の芝は違うってトレーナーさんは言ってたけど。
(ぶっちゃけ違いがあんまり分かんない。走りにくいとかそう言うのないし)
というか、区分も結構違うんですね。日本は良、稍重、不良、重バ場の4つですけど、イギリスは何と7つもあるらしいです。そんな中今回発表されたのはFirm……上から2番目ですね。まぁいいや。気にしても仕方ないし普通に走ろう。
今回の安価はストライド走法縛り。だから最初先頭を取るのにちょっと苦労しちゃったけど……まぁなんなく先頭を取れた。
《さぁ先頭に立つのは日本のチャレンジャーアンカデキメルゼ!その後ろ2バ身程の位置に6番がついている。そこからはほぼ団子状態だアンカデキメルゼがちょっと抜け出している状態。もうすぐカーブに差し掛かります。サンダウンのカーブはシャープですが大丈夫でしょうか?果たして日本のチャレンジャーはうまく曲がることができるのか?注目したいところです!》
てか加速の甘さが無くなったような気がします。パワーがついてきましたかね?やはりパワーは全てを解決するのか?……いや、絶対そんなことはないな。
他の子達は僕を無理矢理追ってくる気はないみたいですね。力を溜めているのか様子を窺っているような気配を感じます。ま、追ってくる気がないんだったら好都合。このまま逃げ切りましょうか!……ただストライド走法縛りのせいでカーブを曲がるのが結構きついですね。代わりにペースを上げて誤魔化しましょう。
《おっと?アンカデキメルゼがサンダウンのカーブを曲がり辛そうにしています。これほどシャープなレース場も珍しいからかちょっと曲がり辛そうだ!だが、後続との差は開いていく!少しペースを上げたかアンカデキメルゼ!アンカデキメルゼが第3コーナーを曲がって次は第4コーナーだ!こっちも中々にきついぞ!他のウマ娘達は第3コーナーを難なく曲がっている!しかし第4コーナーはどうでしょうか!?》
この第4コーナーを曲がれば後は直線!上り坂らしいし、しかも800m弱もあるんだとか。日本の最長は新潟の660mだったかそんぐらい。日本の方は追い込みが決まりやすいけど、こっちは上り坂だから結構決まりずらいらしい。なら、先頭を走る僕はかなり有利だ!多分、きっと、メイビー。
そして迎えた最後の直線。残り800m……なら、スパート仕掛けちゃいますか!
「さて、ギアを上げるとしよう!」
僕はギアをもう一段階上げる!上り坂でしかもストライド走法だからかなりキッツイはず!だけど……何とかなるでしょ!
《さぁ第4コーナーのカーブで隊列が外に膨らんだぞ!最後の直線先頭を走るのはアンカデキメルゼ!アンカデキメルゼが……スパートォ!後ろもそろそろ前との差を詰めてきたいところだが、元々団子状態のこのレース!抜かすのには苦労しないでしょう!》
……あれ?別にきつくないな。いや、確かにストライド幅を短くして走る時よりはきついんだろうけど……なんていうか、肩透かしを食らった気分だ。まぁいいや。このまま一気に加速して……突き放す!
《さて、先頭を走るアンカデキメルゼは……ッ!おぉっと、なんてことだ!さらに加速しています!アンカデキメルゼがグングン加速している!後ろもさすがにヤバいと気づいたかスパートをかけ始めるが……もう遅い!これはアンカデキメルゼ独走状態!2番手以下を大きく引き離してアンカデキメルゼが独走する!残り200mを切って先頭はアンカデキメルゼ!》
そのまま僕は難なくエクリプスステークスを制した。ただ、ここはまだ通過点だ。問題は次の……キングジョージ。あの欧州最強をどう攻略するか……それを考えないといけない。
《アンカデキメルゼが加速する!誰も追いつけない引き離されるばかりだ!これは凄いぞ日本のチャレンジャーアンカデキメルゼ!クラシック4冠の女傑は伊達ではない!そして今、アンカデキメルゼがゴォォォォルイン!エクリプスステークスの栄光を掴んだのはアンカデキメルゼだぁぁぁぁぁ!2着との差は8バ身はついています!これは凄いぞアンカデキメルゼ!》
……嘘でしょ?あの子何の苦労もせずに勝ったじゃない。
ダービーのあの走りを封印して、ストライド走法一本で勝ってみせた。これは……私も、負けていられないわね。
「『……フゥン。手の内は全部は見せない、そう言うことか』」
「『ですね。アンカデキメルゼさんは……あの走りをせずとも勝利して見せた』」
デイラミさん達も気づいたみたいね。アンカさんが本来の走りを封印していることに。
「ひゃ~……凄いですね、アンカさん」
「日本と海外の芝は違うとよく言われているが……ものの見事に対応しているねぇ」
「『当然だタキオン。今回は等速ストライドを封印していたが……アイツは本来どんなバ場だろうがどんな距離だろうが即座に対応できるように練習を積んでいるところだ。初めてのレース場だろうが関係ない、どんな場所・距離でも100%を発揮できるようにトレーニングしてあるんだからよ。ま、今回は神のお告げとやらでストライド一本に縛っていたみたいだが……』」
セクレタリアトさんは笑みを浮かべる。楽しそうな、獰猛な笑みを。
「『ストライド走法一本でもアレだけの走りができるとはな!これは今後が楽しみだぜ!ひとまずはおめでとう我が弟子よ!』」
アンカさんはセクレタリアトさんに気づいてこっちをジッと見ている……かと思えば、小さく手を振っていた。もうちょっと大きく手を振りなさいよ。
「『アヤベ。エクリプスステークスのジンクスを知っているかい?』」
デイラミさんが唐突にそう聞いてきた。とは言っても、私は知らない。
私が知らないことを察してか、ダラカニさんが補足するように説明してくれた。エクリプスステークスのとあるジンクスを。
「『エクリプスステークスを勝ったクラシック級ウマ娘はその後出世するという話があるのです。なので、アンカデキメルゼさんの今後は明るいものとなる……姉上はそう言いたいのでしょう』」
「『そうともダラカニ!だからこそ……』」
デイラミさんは薄く笑う。その笑みは先程までのものとは違い……捕食者のような笑みだった。
「『キングジョージで彼女と走る時が楽しみだ。一体彼女はどんな輝きを見せてくれるのだろうか?どんな走りを見せてくれるのだろうか!?あぁ……凄く、凄く楽しみだ!』」
デイラミさんは、完全にアンカさんをロックオンしたみたい。果たして、キングジョージはどうなるのか……。あなたが勝つことを祈っているわ、アンカさん。もっとも。
「私も……勝たなきゃね」
胸のところで拳を強く握りながらそう誓う。パリ大賞を目前に控えている。頑張らなきゃ。
アンカデキメルゼ現時点での育成目標
メイクデビューに出走 達成!
フェニックス賞に出走 達成!
新潟ジュニアステークスに出走 達成!
京王杯ジュニアステークスに出走 達成!
全日本ジュニア優駿に出走 達成!
桜花賞で1着 達成!
皐月賞で1着 達成!
NHKマイルカップに出走 達成!
オークスで1着 達成!
日本ダービーで1着 達成!
エクリプスステークスに出走 達成!
キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスに出走
セントレジャーステークスに出走
凱旋門賞に出走
チャンピオンステークスに出走
菊花賞で1着
BCクラシックに出走
そう言えばこのレースファンタスティックライトも出てたらしいですね。調べておったまげました。