あるボーダー隊員の日常 作:スコルピオン
小柄な先輩の言葉に妙な説得力があって木虎先輩と口論になる。
トリガー技術は確かに向こうの世界、近界民(ネイバー)の技術だ…
確か戦う力が欲しくて向こうの世界から手に入れたと…忍田本部長が言っていた。
勿論その事は一般には知られていない話だが忍田本部長からはそう聞いていた。
しかしあの白い髪で小柄な先輩は何処でそんな話を聞いたのであろうか?
「はいはいそこまで」
時枝先輩が手を叩きながら先輩と木虎先輩の口論を止めていた。
後の事は上層部が決める事だと…
「処罰が重くならないように報告する」
嵐山隊長はそう言って三雲先輩へ握手してその場を去っていく…
木虎先輩は何処か不満気な顔で三雲先輩を睨んでいた。
僕は三雲先輩に話を聞こうと考えたが周りの生徒達が集まっていてそれどころの話では無い…また落ち着いたら声をかけてみよう。
僕はその後、逃げるように学校を去ってボーダー本部基地へ向かう…
その日の僕は様々な相手と特にポイントも見ずにランダムに対戦していた…
孤月、スコーピオン、ガンナー、アステロイド、ハウンド、バイパー、メテオラ…
孤月、スコーピオンなどの近接戦闘は負け無しだったが…
銃トリガーやシュータートリガー相手は勝ったり負けたり…それでも勝ちの方が多い為か…ポイントも3000を超えた。
そろそろ疲れたから帰ろうと部屋を出て自販機に行こうとしていたら…
何やら騒がしい…部屋にいたから気がつかなかったが…
ふとスマホを見てる女子のC級隊員に聞く。
「ごめんなさい…何かあったの?」
そう聞くと…
一瞬、驚いた顔だったが
「町に大きいネイバーが出てきて大変みたいよ」
スマホの画面を見せてくれる。
そこには現場のリポーターが民間人に状況を聞いていた。
どうやらデカい近界民が現れて街に爆撃した後、川に落ちて爆発した…らしい
そして…
避難所で様々な人にリポーターはマイクを向けていたが…何でもメガネをかけたボーダー隊員が救助活動して救われたと言う人達ばかりだった。
え?!
もしかしてメガネをかけたボーダー隊員って…三雲先輩?
でも何にか確信めいたものはあった…あの先輩ならやるかも…っと…
「スマホありがとう」
女子の隊員にお礼を言うと、いえいえと返してくれる。
気にはなるけどC級隊員は、訓練生なのだから…現場に行けない。
メガネの隊員も気にはなるけど、どのみちボーダーから正式な発表があるだろうし…今は帰ろう。
家に着いてマナーモードにしていたから気が付かなかったが明日は午後まで自宅待機する様にと指令文がメールで届いていた。
どのみち暫く学校は休校だから朝から本部で個人ランク戦しようと思ってたが…何かあるのか?
C級隊員の僕に何かできるのか?