夜、日付けが変わった瞬間に3人で乾杯する。
「明けましておめでとう!」
「Happy New Year!!」
「今年も宜しくな!」
「今日は何か予定あんの?」と陸樹が玲音に聞いた。
「1日は映画の日だから、映画でも見に行こうかと思ってるけど?」
「今ならマーベルとかインド映画も面白そうだよな」
「おいおいおい、陸樹、何勝手に俺たちの予定に加わってこようとしてるんだよ?!」
「2人で見るのも、3人で見るのも、変わんないだろ?映画館でイチャつくつもりか?」
「なんだって?!」
「まぁまぁ、映画はみんなで見た方が楽しいよ」
「それは、そうだけど…陸樹、映画見終わったら絶対帰れよな!」
普段、純と陸樹が言い争う事はない。基本的に陸樹が純に合わせてる。でも、玲音が絡むと照れ隠しに純が怒ったり、陸樹がわざと煽ったりするせいで、売り言葉に買い言葉でケンカになる。
ややこしいなー、と玲音は内心苦笑していたが、2人には独特の絆があり、やっぱり少し妬ける。
「陸樹が酔って絡んでくる前に寝る!絶対覗きにくんなよ!」
「変な喘ぎ声とか聞こえなきゃね」
バコっと純が陸樹を叩いた。顔が赤い。
「今すぐ、帰れー!!」
どうにか玲音になだめられて、純と玲音が寝室に消えた後、陸樹はソファに横になった。
Jの照れて赤くなった顔が可愛いくて、つい余計なこと言っちゃうんだよなww
あの様子だと、ただ一緒に寝てるだけみたいだし、安心して眠れそうだ。
一方、純はベッドに身を投げて、文句を言っていた。
「もうー、何なんだ、あいつは!まだ玲音にヤキモチ妬いてるのか?」
「まぁ、元気が戻って良かったよ」
「それはそうだけど…年末年始は玲音と2人でのんびり過ごす予定だったのにー!
全然予定とちが…!?」
玲音が純の開いた口を奪うようにキスをしてきた。
「ちょ、陸樹がいるのに…」
「Jが声出さなきゃいい」
「!!」
突然、玲音が耳、首筋、鎖骨へとキスを落としていく。
今まで、そんな事した事ないだろ!?
陸樹の挑発にわざと乗るような玲音の行動に驚き、羞恥心も加わって、心臓がバクバクしてくる。
純の口から吐息が漏れそうになる
その吐息ごと玲音が口を塞ぐようにキスをする。
初めて見せる玲音の大胆過ぎる行動に体が熱を帯びてくる。
純は陸樹の存在を忘れて、玲音との甘い時間に酔っていった…
翌朝、純はすこぶる機嫌が良かった。
陸樹が怪訝に思って、声をかける。
「おはよう、J、えらく機嫌がいいな。どうした?」
「おはよう、陸樹、邪魔者扱いして悪かったな。なんなら、今日も泊まってってもいいぞ♪」
「はぁ?」
純はいつになく頬がゆるみっぱなしで、満面に幸せオーラを放っていた。
陸樹がキッと玲音を睨みつけた。玲音は涼しい顔をしている。
あいつ…
玲音に近づいて、純に聞こえないように話しかけた。
「俺のJに何してんだよ?」
「別に?俺はJの友達じゃなくて、恋人だって主張しただけだよ。俺も優しいだけの男じゃないから」
くっそー、やられた!玲音を甘く見てた…
「今日も泊まってく?ww」
「誰が当て馬になるか!!」
何も知らない純だけがニコニコと機嫌よく朝のコーヒーを準備していた。
END