セイギノミカタ   作:らて丸

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Episode.5:呪詛(テキ)

俺があの黒い爆ぜた一撃をキメてから数ヶ月が経ち、俺も戦線へと復帰していた

 

五条曰く、あの一撃の名前は黒閃と言うらしい

 

発動条件はとてもシビアで『攻撃との誤差0.000001秒以内に呪力が衝突した際に生じる空間の歪み』のことを指すとのこと

 

呪力は黒く輝き、平均で通常の2.5乗の威力を叩き出すことができる

 

しかし、これはあくまで『現象』であり『技』ではないため、狙って出すことはできないらしい

 

アレを狙って出せたら強いと思ったんだけどなぁ…

 

まぁ、人生そんなに甘くないか

 

さて、そんなことは置いておいて、今は校舎へと向かう途中

 

それにしても寒くなってきたな

 

もうすぐで12月、パンダもパンダ柄のマフラーをするようになったし

 

そんななか、憂太は立ち止まり空を見上げていた

 

「どうかしたのか?」

 

「いや、なんか嫌な予感がして」

 

「嫌な予感?」

 

「う、うん」

 

憂太はなにかを感じ取っている

 

呪力探知にはなにも引っかからないけどな…

 

「気のせいだな」

 

「じゃあ、気のせいだな、憂太の呪力感知ザルだし」

 

「ずっと、里香みたいなのが横にいりゃあ鈍くなるのもしょうがない気がするけどな」

 

「しゃけ、しゃけ」

 

そのときだった

 

「あ?」

 

なにか…

 

羽虫が止まったときのような小さな反応

 

それが、俺の呪力感知に引っかかる

 

「珍しいな…」

 

「え?」

 

「憂太の予感が当たった」

 

振り返ると、目の前にはペリカンのような見た目の呪霊と、和装の男

 

ペリカンが口を開けるとそこから人が出てくる

 

数は3人

 

「変わらないね呪術高専(ここ)は」

 

「うぇ〜〜、夏油様ァここ本当に東京??田舎くさァ」

 

「菜々子、失礼…」

 

「え〜?だって美々子もそう思うでしょ!?」

 

「んもう!!さっさと降りなさい!!」

 

この場にいる呪詛師には見覚えがあった

 

遡ること7ヶ月ほどまえ、俺の初任務のときにいた美々子、菜々子と『疱瘡神』戦のときにいた男

 

「あ〜ッ!!美々子見て見て!!半年くらい前のお仕事のときにいた子だ!!」

 

「菜々子、恥ずかしい…」

 

「でも、美々子も気になるでしょ!?」

 

思わず身構える

 

こっちはあの女の子たちに絞め殺されかけたんだから

 

「ん?結斗…いまあの女達はお前を見て嬉しそうにしてたけど…」

 

「なんだよ?」

 

「お前まさか、任務中に女口説いてたのか?」

 

「ちげぇよ!!」

 

後ろの真希の言葉と視線が突き刺さる

 

俺、女の子と付き合ったこと無いんだけどな…

 

「とりあえず高専の関係者、じゃなさそうだな…」

 

パンダが視線を向けた先に居たのは…

 

「夏油…傑……!!」

 

夏油はこちらの方を見るとひらひらと手を降って近づいてくる

 

「やぁ、やぁ、結斗君、久しぶりだね、そして乙骨君、はじめまして」

 

「………ども」

 

「えっ、は、はじめまして」

 

夏油は俺の手を握り、横目で乙骨のことを見つめる

 

「君は素晴らしい力を持っているね、乙骨君もとても素晴らしい。私はね、大いなる力は大いなる目的のために使うべきだと考える。今の世界に疑問はないかい?」

 

「…なにがですか?」

 

「一般社会の秩序を守るために呪術師が暗躍する世界さ」

 

「ハァ…?」

 

「つまりね、強者が弱者に適応する矛盾が成立してしまっているんだ。なんて嘆かわしいッ!!」

 

俺からしてみれば、たくさんの人を助けられればそれでいいんだけどな…

 

「万物の霊長自ら進化の歩みを止めているわけだ!!実にナンセンスっ!!」

 

このひと、前あったときこんなにテンション高かったっけ…?

 

「そろそろ人類も生存戦略を見直すべきだよ。だからね、君たちにも手伝ってほしいんだよ」

 

「な、なにをですか?」

 

非術師を皆殺しにして、術師だけの世界を作るんだ

 

「あ?」

 

全員が固まり、夏油の方を見つめる

 

まるで、『なに言ってるんだコイツ』と言わんばかりに

 

『非術師を皆殺し』…

 

その中には、多くの人間が含まれている

 

中学のときの学友も、義父さんも義母さんも…

 

「そんなことさせない…俺は人を救わないといけないんだ…」

 

「そうか、弱者救済か…私も君と同じくらいの時は君と同じ考えだったよ」

 

「じゃあ!!だったらなんで!?」

 

「失望したのさ、この世界に、(非術師)が私たちが裏で命を懸けて戦っているときになんの苦労も知らずにのうのうと笑っているこの世界が」

 

「…ッ」

 

そんなわけがないだろ…

 

人を殺すことは間違っている

 

そのために俺はこの人を止めなくては…

 

「ボクの生徒にイカレた思想を吹き込まないでもらおうか」

 

「悟〜!!久しいね〜!!」

 

「まずその子から離れろ、傑」

 

五条の方を見ると、夜蛾学長や冥冥一級術師、猪野二級術師や七海一級術師が待機している

 

夏油傑を逃さないつもりだろうか

 

「今年の一年は粒揃いと聞いたが、なるほど、君の受け持ちか…」

 

夏油は、自らの周りを取り囲む生徒を見つめる

 

「特級呪霊被呪者に、突然変異呪骸、呪言師の末裔に、過去に数人しか記録されていない投影術式の保持者、そして…」

 

歪んだ笑顔で、真希の方を見るとこう言い放った

 

「禪院家の落ちこぼれ」

 

「テメェ…ッ!!「言葉には気をつけろよ、君みたいな猿は私の世界にいらないのだから」

 

乙骨はその言葉を聞くと、夏油を睨みつけ

 

「夏油さん、貴方が言いたいことは僕にはよくわかりません…でも、僕の友達を侮辱する人の手伝いは僕にはできない!!」

 

「すまない、君たちを不快にさせるつもりはなかった」

 

俺と、乙骨に睨みつけられた夏油は申し訳無さそうに謝ると五条が俺たちと夏油の間に入り込む

 

「じゃあ、一体どういうつもりでココに来たんだ?」

 

「宣戦布告だよ」

 

宣戦布告…?

 

これほどの呪詛師がいるのに宣戦布告をすると言ったのか…?

 

「お集まりの皆々様ッ!! 耳の穴かっぽじってよーく聞いて頂こうッ!!」

 

夏油が大声を上げたのに反応してか、全員がそちらをみつめる

 

目をそらそうとしても、引き寄せられるように見てしまう

 

「来たる12月24日、日没と同時に我々は"百鬼夜行”を行う!!」

 

"百鬼夜行”…

 

逸話などでよく現れる妖怪や呪いが群れて軍隊よろしく行進する

 

「場所は呪いのるつぼ、東京・新宿、呪術の聖地・京都。各地に千の呪いを放つ。下す命令はもちろん"鏖殺"だ」

 

思わず奥歯を噛みしめる

 

なんでそんなことができるんだ…

 

「地獄絵図を描きたくなければ、死力を尽くして止めにこい」

 

青年は嗤う

 

この世界を壊すために

 

「思う存分、呪い合おうじゃないか」




今回短めですッ!!

ヒロインアンケート(この結果が反映されるとは言っていない‼)

  • クールビューティ!!禪院 真希!!
  • ヒロインぽくない!!釘崎 野薔薇‼
  • ザ・オトナな女性!!家入 硝子!!
  • 馴染みやすい!!新田 明!!
  • ドリーム魔法少女!!西宮 桃!!
  • クールスナイパー!!禪院真依!!
  • 筆者の最推し!!三輪 霞!!
  • 可愛い先生!!庵 歌姫!!
  • ブラックホール!!九十九 由基!!
  • 呪詛師だけどなんとかします!!ミミナナ
  • うるせぇ!!全員オトせ!!
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