「なんか…大変なことになったよなぁ…」
俺は、椅子に凭れて木造の天井を見上げる
先程まで隣に乙骨がいたが、コーンポタージュを自販機で買ってくると言ったきり帰ってきていない
クソ寒いし、皆買ってるから品薄なんかな?
冬も本番に近づき、寒さは厳しくなっている
今日はクリスマス、世の高校生、中学生.etc…の諸君はきっと色恋ごとに浮かれに浮かれているだろう
俺も年齢的には男子高校生真っ最中!!クラスメイトの真希や乙骨を誘い街に繰り出したいところだ
しかし、そのイベントを黒く塗りつぶすもう一つの一大イベントがあった
それは、呪詛師・夏油 傑によって画策されている百鬼夜行
東京と京都の二箇所に呪霊操術で呪霊を放つというもの
パンダは学長に気に入られてるから前に出てるだろうし、棘もその術式の有用さから戦線へと配置されてるだろう
乙骨は里香ががいるから不用意には前には出せない
暴走すれば敵味方をすべて蹂躙するまで止まらない殺戮マシンみたいなもんだしな
真希もあの呪具だけで戦うのは無理がある
俺に関しては単純に経験が足らないからという留守番だ
「なんでいんだよ…」
「寮にいても暇だしな。外に遊び行こうにも街のほうは閉鎖されてるし」
「そぉかよ」
真希は俺のことをずっと見てる
「?」
そういえば、真希はこの間夏油に…『禪院家のおちこぼれ』って…
「聞けよ、なんで私が『おちこぼれ』なのか」
「あ、あぁ…」
「私は御三家って知ってるか?」
「あぁ、『禪院』『加茂』『五条』の3つの呪術師のエリート家系だっけか?」
俺の言葉に、真希はうなずくと言葉を続ける
「そう、私はそのうちの『禪院家』の人間だ。私はこのクソダセェ眼鏡ねぇと呪いが見えねぇし、私の呪具は元々呪力が籠もってるモンで私がどうこうしてるしてるわけじゃねぇ。だから『おちこぼれ』って言われてんだ」
「なるほどな…」
「まぁ、そのおかげでいえでれたけどな!!飯は不味ぃし、部屋は狭ぇし、知らねぇオッサンうろついてっし…本っ当に最悪だったわッ!!」
「だったら、なんで呪術師してんだ?」
「私は性格悪ぃかんな 呪いも見えねえ奴が1級術師として出戻って、家の連中に吠え面かかせてやるんだ。そんで、内から禪院家をぶっ潰してやる」
「すげぇな、真希は」
「あ?ンだよ」
真希は、俺の言葉に『ヤの付く人』みたいな声で反応する
怖ぇよ、それ
「俺には、人を助けたいっていう漠然としたモノしか浮かんでねぇし、その力もねぇ」
「…」
「だから、そこまで未来を見据えてる真希は本当に凄いやつだ。お前は落ちこぼれなんかじゃない。俺も真希みたいに生きたい」
「んだよいきなり…」
真希はそう言うと顔を反らした
なにかあったのか?
「俺になにかできることがあったら言ってくれよ?話を聞いてる限り禪院家かなりクソだからな、ボコボコにしてやりたい」
「バーカ、一人でやるから意味あんだろうが」
「そうか?皆で協力してってのも悪くないと思うけど」
「………部屋戻るわ」
「おう、またな」
真希は扉を締めてスタスタとそのまま歩いて行ってしまう
「――――――――――――」
「―――」
なにを話してるかわからないが憂太と真希が話してる声が聞こえる
何の話してやがんだ?
「ゆ、ゆうたぁあああぁぁぁあぁぁぁぁ!!」
「ま、待ってッ!?真希さん!!わざとじゃないからッ!!あ"ぁ"あ"ぁ"あ"あ"ぁ"あ"あ"ぁ"あ"ぁ"あ"あ"ぁ"あ"ぁ"!"!"」
「………」
休日の学校に憂太の悲鳴が響いた
扉を開けたところに居たのは首根っこを掴まれて伸されてる憂太の姿があった
「だ、大丈夫か?」
「うるせぇッ!!死ねッ!!」
「え、理不尽…」
その瞬間だった
ゾクッ!!
全身にまとわりつくような悪寒、急いで窓から外を見ると外は暗く夜のようになっていた
「高専に帳が降りてる!?一体誰がッ!?」
このタイミング…
百鬼夜行の本当の目的は…
憂太を抑え込むこと………?
そう思えば合点がいく
そもそも、全国の呪術師が京都、新宿の二手に分かれたとしてもそれぞれ1000体の呪霊を放ったところで、その全てが一級や特級でなければ勝つことは難しいだろう
完全に偏見だが、彼のような人物が負け戦を仕掛けるとは思えない
もし、誰かに付き従う呪霊が彼の呪霊操術の術式範囲だとしたら…
俺は急いで、駆け出す
「起きろ、憂太ッ!!とりあえず3人でなるだけ固まって動こうッ!!敵の目的はおそらく憂太だ!!」
「は!?なんでそんなことわかんだよ?」
「単なる憶測だ、でもほぼ間違いないと思う」
校舎から出て、まわりを見回す
それらしき敵は…
まだいなそうだな
ふぅと軽く息を吐き、力を抜いた
その時だった
俺の身体に強い衝撃が走りそれを止めようとした真希とともに、俺たちは宙を舞う
「憂太ッ!!とりあえず逃げろッ!!」
パンダと棘の呪力反応を帳の外側で観測できた
あいつらがいればなんとかなるはずだ
「ぐっ…!?」
再び腹に強い衝撃を覚え、そのまま地面に落ちる
「ガハッ!!ゴホッ、ゴホッ!!」
鳩尾に入ったせいで一瞬呼吸ができなくなったが、息を整え真希の方を見る
「平気か?真希…」
「あ、あぁ、問題ねぇ…」
そういいながらも顔を顰め辛そうにしている
コツコツとブーツで石畳の路を歩き、近づいてくる音がする
今回、俺たちをこうしてくれたクソ野郎だ
「ほう?仲間の心配か…キミも随分と優しくなったんだな」
その声に思考が止まる
冷や汗が頬を撫で、心拍が上がり脳は情報を処理しきれずエラーを起こす
聞き覚えのあるその声は今一度俺の鼓膜を震わせる
「どうした?幽霊を見たときのような顔をして」
ゆっくりと顔をあげる
熱いものが喉を逆流しようとするが、なんとか飲み込み耐える
そこにいるのは白髪に褐色肌の男
黒いチェストプレートにレザーグローブ、そして腰にはボロボロの紅い外套
その姿は…
「なんでテメェが生きてやがる…クソ親父ッ!!」
◇
◆
◇
僕は、逃げていた
あの男に捕まれば、結絃くんの話だと殺されてしまうかもしれない
最近はみんなのお陰で毎日が楽しいし、すごく充実してる
だから、こんなところで死んでやるほど優しくない!!
曲道をまがったところだった
強烈な血の匂いが鼻腔をさし、さっきまでこの場所でなにが行われていたかを自覚させられる
「い、狗………巻…………くん? ぱ、パンダ……………くん?」
「素晴らしい…素晴らしいよ。私は今、猛烈に感動しているッ!!乙骨を助けに馳せ参じたのだろう!?呪術師が呪術師を自己を犠牲にしてまで、慈しみッ!!敬うッ!!私の望む世界が…今目の前にあるッ!!」
そうか、こいつがやったのか…
こいつが、狗巻くんとパンダくんを…ッ!!
激情が全身を廻る
眼の前にいる男を殺せと全身が奮い立つ
気がついたら、身体は呪力にあふれていた
「来いッ、里香ァアアアァァアァアァッ!!」
報告書より抜粋…
2017年 12月 24日………
特級過呪怨霊・祈本里香………
二度目の完全顕現……
遅くなってすいませんでしたッ!!
あと切りの良いところで切ったので短めですッ!!
ヒロインアンケート(この結果が反映されるとは言っていない‼)
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クールビューティ!!禪院 真希!!
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ヒロインぽくない!!釘崎 野薔薇‼
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ザ・オトナな女性!!家入 硝子!!
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馴染みやすい!!新田 明!!
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ドリーム魔法少女!!西宮 桃!!
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クールスナイパー!!禪院真依!!
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筆者の最推し!!三輪 霞!!
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可愛い先生!!庵 歌姫!!
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ブラックホール!!九十九 由基!!
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呪詛師だけどなんとかします!!ミミナナ
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うるせぇ!!全員オトせ!!