ダンジョンにメイドが居るのは間違っているだろうか   作:taimanman

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今日オリジナルの方投稿したんだけどね。なんかやる気があって猛速でこれ書きました。
オリジナルの後だから頭熱いし色々雑に書いたけど読めなくは無い筈。
ちょっとやばいかもしんないけど七話目でふ。
どうぞでふ。


第一級建築士ベル・クラネル

「メイド!? ベル君にメイドがいるだって!?」

「あの、神様、そんなに大声で叫ばないでください……」

「ああごめん。でもまさか君にそんな人がついているなんてね」

 

 北西のメインストリートを歩きながら、僕はこの度晴れて主神となった神様にティアについて話していた。

 僕がメイドと言うと神様はびっくりして大声を出すけど、こういう往来の場でそんなこと叫ばないで欲しい。

 たちまち大勢の人がメイドがどうだとかって僕らの方を見てこそこそと話し出していた。

 中には数名僕らについて来ようとしてくる姿もあって、ちょっとめんどくさい。

 メイドという台詞に釣られたその人達はニヤニヤと面白そうにこちらを見ているため多分神様方だろう。

 お義母さん曰く殆どの神様達は面白そうなことを見つけたらニヤニヤとしながら地の果てまで追ってきて大変なんだそうだ。

 お義母さんは普通に魔法で吹き飛ばして気絶させていたらしいけど、流石に僕は恐れ多くてそんなことできっこない。

 話を聞いたときはその姿がはっきり想像できてただただ怯えていたけど、今になって考えるとお義母さんのやったことのとんでもなさに改めてびっくりしてしまう。

 神様をぶっとばすお義母さんという図式になんの違和感もないのは子供としてはどうなのだろうか。

 

「あの、神様、ちょっとめんどくさいんですけど走れますか?」

「え、なんでだい?」

「いえ、さっきから少し後ろを神様たちにつけられてまして」

「んあ? ってうわ本当じゃないか。これだから暇を持て余した神共は……」

 

 とりあえず神様たちから逃げるために神様、ややこしいのでヘスティア様に話をするとさり気なく後ろを振り向いた。それで他の神様方を見つけたのかうげっ!という表情になる。

 ただそれで後ろの神様たちにも気づかれてしまったらしく、一斉に走って追いかけてきた。

 

「神様! 走ってください!」

「うぇええ! くそっ、なんでボクらが逃げなくちゃいけないんだ!?」

「おい待てよヘスティア」

「お前だけメイドさんを堪能しようったってそうは問屋が卸さないぜ」

「俺達にもメイドさんと会わせてくれよ」

「誰がきみらなんかに会わせてやるか〜!!」

 

 いえ、そもそもティアと会わせるのは神様じゃなくて僕です。

 という事実は置いておいて普通にどうしよう。

 神様達が相手では不敬を働くわけにもいかず逃げるしかない。けれど横に居るヘスティア様は失礼だけどあまり身体能力が高くなく、僕だけ逃げるという訳にもいかないので逃げ切れそうにもない。

 このままではそう時間が立たないまま直に捕まってしまう。

 そんな時僕の頭にふとある考えが浮かんできた。簡単で、単純で、そして確実に僕と神様が二人で逃げ切れるアイデア。

 そんな都合のいい作戦が突然啓示のごとく僕の頭に下りてきたのだけど、それをするにあたって一つだけ問題がある。

 だけどこれをしない限り捕まることは確実だろうしそうなるとティアを嫌な目に遭わせてしまうことになる。

 そんな訳で僕はそのひらめきをそのまま実行するしか無いのだった。

 

「っごめんなさい神様!」

「え? ってうおっ! べ、ベル君!?」

「逃げるためにはこうするしか無くて、その、後でお叱りは受けますので今は本当にごめんなさい!!」

 

 僕がやったことは単純で神様を抱き上げただけ。

 ただし後ろに背負うでもなく肩の上に乗せるのでもなく、ましてや横手に担ぐのでもなく、両手の上に神様を横抱きにして動く。つまりはお姫様抱っこの状態で僕は神様を抱いて走っていた。

 

「なっ! 速っ!?」

「おいおい速すぎだろうちのケンちゃんより速えぞ」

「いや誰だよケンちゃん。 にしても確かにメチャクチャ速いな」

「クソっ、逃げられたか。メイドさんが」

「いやまあ確かにそれもそうだけどさぁ」

「ああ、そうだな」

「それが一番悔しい」

 

「「「あの兎みたいな男の子が欲しかった!!」」」

「チクショー男の娘にしたかったのに〜!!!」

 

 ゾワッとした。

 なにか背中がゾッとして震えてしまっているが逃げ切れたことは良かった。

 あの神様達に捕まっていれば今頃どうなっていたことか。

 なにかティア以外にも追いかけてきた目的があったような気がするけどきっと気の所為だろう。

 

「あ、あの〜、ベル君。そろそろボクも恥ずかしいという感情を抱き始めていてだね」

「え、あっ、すみません!」

「いやいやいいんだ。こうしなけりゃ今頃捕まっていただろうしそれ自体はいいんだけど、如何せんこういうのには馴れていなくてね」

「そ、そうですよね。すみません今すぐ降ろします」

「うん。そうしてくれると嬉しいかな」

 

 いけないいけない。逃げてきた神様達に気を取られすぎていて神様のことを忘れてしまっていた。

 一つのことに気を取られすぎると視野が狭くなるから気をつけろって何度もおじさんに言われてきたのに。

 何故かさっきは生命以上の危機を感じて焦ってしまった。

 まだまだ僕は未熟だな……。

 

 ちなみに修行に関してはその殆どをおじさんから習った。

 お義母さんはその、天才過ぎて言ってくることが難しすぎるというか。ある日大きな岩に括られたかと思えばそのまま川に放り込まれて十分水に漬けられていたり、ある日は谷に連れて行かれたかと思ったらまさかの竜が住んでいる場所で沢山のドラゴンが居る中気づかれずにこそこそ息を止めて帰ってくることになったり、むちゃくちゃばかりしてくるのであんまり修行にならなかったりした。

 本人曰く限界を知らなければギリギリを見極めることができず死んでしまうから限界を知らせるために半死状態にしたとのことだけどそれで死んでしまったら意味がないのではと思ってしまう。

 結局川に放り込まれた時は七分ぐらいで息が止まって気絶していたしドラゴンの棲家に関しては隠れていたことがバレてものすごい数のドラゴンが襲いかかってきてお義母さんが全て魔法で吹き飛ばしていたし、意味なかったのではないか。

 あの後でおじさんから聞いた話だけどあの谷世界三大秘境である竜の谷だったらしい。

 そんな場所に九歳だった僕を投げ込まないで欲しかったよ。

 お義母さんはけっこう、かなり、ものすごくスパルタだ。

 もう一つ言うと僕が酷い目にあっていたときティアが泣きながら僕のところに助けに来ようとしてくれていたらしい。

 だけどお義母さんを超えてくることができずひたすら地面に転がされ続けていたのだとか。

 あれ以来、我が家ではお義母さんは人にものを教えることが致命的に向いていないということが周知の事実となっている。

 

「それで神様、適当に逃げてきましたけど言われていたホームって何処にあるんですか?」

「ん? ああ、ここ」

「……はい?」

「うん。だから。ここ」

 

 そう言って神様は僕らの後ろを指差された。

 ……え?適当に逃げてきただけなのに?

 そんなバカなと思いながら後ろを向くと、そこにあったのは、大層寂れてボロボロになった廃教会の姿だった。

 

 

           *

 

 

「……あり得ませんね」

 

 この廃教会を見て最初のティアの言葉がそれであった。

 

「だよねぇ」

「……ゴメンナサイ」

 

 泊まっていた宿で僕を待っていたティアを迎えにいった後、とんぼ返りでこの場所まで戻ってきた。

 到着してすぐに建物を見上げたティアが出した結論はアウト。

 見て二秒でこれはないとの判断を下したティアに、僕は思わず賛同してしまう。

 それを聞いた神様が心底申し訳なさそうに縮こまっていた。

 そんな姿に申し訳ないなと思う気持ちもあるものの、やはりそう思ってしまう。

 どこからどう見ても崩れかけ寸前と言った評価が適切のこの教会。とある事情から家の耐久性に関して異常に詳しくなってしまっている僕らからすれば十段階評価で二といったところで、最悪ではないもののどうしてこうなるまで放っておいたと言わざるをえない。

 僕の建造物耐久鑑定士としての本能が怒り狂っている。

 ただ一方で新築改築リフォームの匠ベル・クラネルとしては、これほどやりがいがある仕事もそうそうないため柄にもなく少し喜んでしまっていた。

 さて、どこから始めようかな?

 

「ティア」

「はい」

「先ずは材料費を稼ぎにいこう」

「いえ、その前に応急処置は施しておくべきかと」

「でもこれなら意外と暫くは持ちそうだよ」

「……それもそうですね」

 

 ティアと一緒に改修の算段を立てていく。

 村では木材なんかがただで手に入ったけどここではそうもいかない。

 こうなるともう自分達で材料費を取りに行くしかないのだ。

 

「まあとりあえずはダンジョンに潜って稼ごうか」

「そうですね」

 

 今日はもう行くつもりのなかったダンジョンだけど、直さなくてはいけないものを見てしまい話が変わった。

 ここがこれから暮らしていく場所だというのなら、何がなんでも直さなくては。

 

「あの~。さっきから何を言っているんだい?」

「? 決まっているじゃないですか」

 

 壊れた家屋があるというのならば、魂を吹き戻さなくては。

 

「この建物の改築について話しています」

「はい? えっ? ナニイッテルノ?」

「この教会を直そうとしています」

「イヤホントにナニイッテルノ?」

 

 何故だか神様が驚かれてしまっているけど、それはさておきダンジョンだ。

 さっきギルドにファミリア新生の登録をしに行った際魔石の換金については教わってきたのでお金を手にいれる方法は分かっている。

 目標金額は取り敢えず五百万ヴァリス。

 一ヶ月以内での入手を目的にして、僕たちは初のダンジョン探索に向かっていく。

 

「ところで神様バイトの休憩こんなに長くていいんですか?」

「…………えっ? ぁぁあああああああああああ!?」

 

 大慌てで神様が走り去っていく。

 後で聞いた話だと、このあと神様は物凄く遅刻して大叱責をくらったのだそうだ。




誰ですかベルに建築技能を覚えさせるきっかけを作ったのは!!
あとこの時はヘスティア様まだお姫様抱っこ恥ずかしがってます。
今回は、って言うか今回も大分雑だな。
ゆっくり実況とどっちが酷いだろう。
さて次回、ベル・クラネル初のダンジョン編。
お見逃しなく!!
……調子乗りました。こんな作品見ていただかなくても大丈夫です。
いやでもやっぱり見てほしいです。
それと最後にそろそろアンケート締め切ります。
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