リリベル本部で虎杖が消えた銃の100丁を取り戻したと宣言し、虎杖派のリリベル達は歓声の声を挙げ、零士達高橋派のリリベルは疑問を持った。
更に自慢の為か、リコリスの本部へと行き、それを千束たちに宣言した後、零士達がそれを止めた。
虎杖はそれが面白くなかったか、その場から去り、零士達が楠木やフキに軽く挨拶をした。
その際に千束の信じられない言葉に零士達は言葉を無くした。
「ラジアータがクラック…」
「まさか…おいフキ! それホンマか!?」
「や!やめろバカ!!」
っと虎次郎がフキの肩を掴んで、揺さぶりながら問いかけ、それにフキはキレる。
それを見た零士と大雅は「やめろ」と言いながら虎次郎を退かして、改めてフキに問う。
「フキ、頼む…教えてくれ。さっき千束が言った事は本当なのか?」
「頼むフキ、どうなんだ?」
「……本当だよ」
口を開かせたフキの言葉に零士達は思わず目を見開いた。
雄哉達はにわかに信じられない表情をし、零士と大雅は若干疑いを持っていた為、そんなに驚いていなかった。
だがまさかラジアータがクラッキングを受けていた事を聞いて、それに納得の行く表情をする。
「(…そう言う事か。まさかたきなは)」
「(ラジアータのクラック…ハッキングされた事を隠す為に、隠蔽されて追い出されたのかよ)」
零士達がその事を考えていると、フキが零士達から離れて言う。
「何を考えてるか知らねぇが、独断行動をしたリコリスは役には立たない、それが現実だ」
「フキぃ~…」
厳しい言葉を言うフキに悲しそうな声を出す千束、だがそれを黙っている零士達じゃない。
「フキ、お前の言っている事は分かるが、命令に従っているだけじゃダメな場合がある」
「それが今回、お前が遅れてしまった原因の1つである事は忘れない事だ。時にはたきなの様に合理的で独断行動が必要な場合もある」
「それはお前等だけの話だろう!! 高橋派のリリベルは自由過ぎるんだよ!!仮にもDAである事を自覚しやがれ!!」
そう言ってフキはその場から離れて行き、零士達と千束はただ騒然となる。
「…フキ先輩の言いたい事は分からなくもないっすけど」
「『操り人形の様にはなるな…、己の意思で行動しろ』、そう言われてきたからな俺達は…高橋さんに」
「だからワイ等は己の意思で行動できるようになったやけどな。そこを分かって欲しいわ」
「フキさんに言っても仕方ないよ。あっちは正真正銘DAの鏡なんだし」
雄哉達がそう言う中で、零士と大雅は気になる事があった。
それはたきなの事だ。
勿論その事は千束も同じ、知らない彼女はもう戻れないと知らずに此処に来ている。
零士達はそれが気になって、たきなの元に行き、雄哉達は零士達が部屋から出たのを見て、追いかけて行った。
だがその時、1人の少女が雄哉達を止める。
「雄哉君…」
「ん?」
雄哉が振り向くと、そこには赤みが混じったピンク髪の少女がいて、その少女に雄哉は見覚えがあった。
「“エリカ”…」
そこに居たのは、セカンドリコリスの『蛇ノ目エリカ』だった。
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そして零士達は今現在たきなが何処にいるか探していて、何処にいるか分からずにいた。
「やべぇな…何処にいるか分からない上に迷った」
「ここはリリベルの本部と違って構造が違うから、適当に行くと迷ってしまった」
なんともドジな2人、訓練所しか分からない零士と大雅は普段リコリスの本部には滅多に来ない、理由は楠木が居るからである。あまり関わりたくないだけの理由。
そして喫茶リコリコは常連客が楽しい話題を持ってくる為、気が安らぐのだる。それだけ喫茶リコリコの方が居心地が良い場所なのだ。
数分掛けてようやく零士と大雅は…。
「あっ!いた!」
「たきな…!」
リコリスの射撃場でたきなを見つけた零士と大雅、だがそこには千束の他に楠木とフキ、そしてもう1人セカンドのリコリスが居る。
「まだわからないのか? もうお前の居場所はないんだよ!」
っとフキの言葉にたきなは射撃場から出て行き、そのまま零士と大雅の横を通り過ぎていく。
「なっ、たきな…!」
「…零士、ここは俺に任せろ」
「頼む…」
そう言って大雅はたきなの後を追いかけ、零士は射撃場の中に入ると同時に千束を見る。
千束は頷いて、零士はそれに頷く。
そのまま射撃場を出る千束にセカンドリコリス『乙女 サクラ』が挑発をかます。
「おーい、お前も逃げんのか?」
「ん?何だこの娘は? 教育がなってないんじゃないですか?楠木さん」
「はっ?何だこいつ」
っとサクラは零士の言った言葉にイラつき、睨みつけるが、それを零士は無視する。
「お前たちの所と一緒にするな、リコリスのやり方はお前たちのとは違う」
「それはそうですが…、んで今来ているリリベルの奴等…リコリスと模擬戦でもするんですか?」
「おい!無視すんな!!」
サクラは無視された事に怒りが出て来て、零士に掴み掛ろうとする。だがそれを零士は腕を簡単に摘み、逆にねじ伏せる。
「イダダダダダダダダ!!!」
「あまり調子に乗らない事だ。逆にお前が潰されることになるぞ」
零士は冷たい視線を浴びせながら言ってサクラを離し、サクラは腕を抑えながら睨みつける。
だがその時、フキがサクラを止める。
「やめとけサクラ」
「何でですか!? こいつぶっ飛ばしましょう!!」
「黙れサクラ」
っと楠木が言った瞬間、サクラが思わず止まり、言葉を無くす。
フキは零士が言った言葉をもう一度楠木に問う。
「司令、さっき零士の言った事は?」
「事実だ。模擬戦は一時間後、準備しろフキ、サクラ」
そう言って楠木はフキとサクラにそう言った際、視線を零士に向けて言う。
「現在のリリベルの実力…見させて貰う、お前たちが参加するかどうかは知らんがな」
「…状況によりますが、一応警告を…虎杖派のリリベルは少々荒っぽいやり方で攻めますよ」
零士はそう言って射撃場から去り、サクラは睨みながら言う。
「何すかあいつ!!? イラつく奴っすね!!」
「馬鹿野郎、あいつに殺されずに良かったな」
「はぁ!?何すかそれ!? 何で私がやられなければならないんすか!?」
「あいつが…新藤 零士。入り口に居たもう1人の男が神谷 大雅。あいつ等が噂のリリベル最強の奴等だ」
「はぁ~!!? 何すかそれ!!? って言うかリリベルってなんすか!?」
怒りが静まらないサクラはフキの説明に理解出来ないまま怒りを撒き散らしていた。
そして楠木は零士が出た様子をただじっと見ていた。
そして零士が楠木達と話している頃と大雅と千束がたきなを追いかけている頃、廊下の長椅子で雄哉達がエリカと話をしていた。
雄哉達とエリカ、そして今ここにはいないエリカのパートナー『篝 ヒバナ』は雄哉達とはある任務で知り合って、たまにスマホのLI○Eで連絡を取り合っている。
「そうか…エリカが人質になってしまった事で…」
「私のせいで…たきながDAを追い出される結果になっちゃって、どうしたらいいんだろう…雄哉君」
エリカはずっと悔やんでいた。
自分がテロリスト達の人質になってしまったせいで、たきなが独断行動を取る結果となり、DAから追放される事となった。
エリカの話を聞いていた雄哉達は何も言えない状態だった。
だがその空気を元也が言う。
「でも悔やんだ所で何も出来ない」
「っ!」
「悔やむ時間があるなら、たきなさんの分まで頑張る他はない。そうでしょう?」
「元也君…」
元也の言葉にエリカはまたしても黙り込んでしまう、雄哉はその様子を見て言う。
「エリカ…残念だけど元也の言う通りだ。エリカがたきなの分まで頑張る他ない、それが今できる唯一の事だ」
「雄哉君…、…うん」
エリカはうずくまりながら頷き、それを雄哉は頭に手を載せて撫でる。
「随分とお気楽だな」
『『『『っ!?』』』』
突然の声に雄哉達は思わず振り向くと、そこには赤い戦闘服を着た少年が立っていた。
「高橋派のリリベルは女にうつつを抜かしている様子が何とも呆れる」
「お前か…」
「相変わらずですね…エリートさん」
雄哉と元也が虎杖派のリリベルの赤服の少年を見ながら呟き、虎杖派のエリート少年は睨みながら言う。
「フッ、もうじきリコリスとの模擬戦が始まる。我々がDAの指導権を取り戻す瞬間を見るがいい」
そう言い残し虎杖派のエリート少年はその場から去って行き、雄哉達はそれを見つめるだけだった。
エリカは少し間を開けながら、雄哉に問いかける。
「ね、ねえ…さっきの人が?」
「そうだ、虎杖派のファーストリリベルだ。あまりあいつとは関わりたくないんだがな…」
雄哉はそう言ってこれから始まる模擬戦の舞台に圭介達とエリカを連れて行くのだった。