第16話
リコリス本部での出来事から数日後、零士と大雅の隠れ家に1台のキャリアカーと1台の中型トラックが入って来て、それに零士と大雅は誘導していた。
「オーライオーライ! もう少し右です!」
「そのまま…そのまま…OK!」
零士と大雅の合図と同時に2台が止まり、2台に乗っていた数名の人が降りて来る。
1台のキャリアカーを操作して、載せている車1の台を下ろし始める。
そのキャリアカーに載せている車は【ホンダ・NSX タイプR】、ホンダのスーパーカーと呼ばれる名車で、今や型は古い方だが、今でも有名な車。
そして中型トラックから1台のバイクが下ろされている。
そのバイクは【カワサキ・Ninja1000】。カワサキのスポーツバイクで、かなり人気の高いバイク。
この2台は零士と大雅の物で、NSXは零士、Ninja1000は大雅の物だ。
「ようやく来たな…」
「これである程度は問題ない、わざわざ雨の日に零士を乗せて行くのはめんどくさかったからな」
「うるせぇ、って言うかお前だってたまに俺のバイクに乗りたいって言ってたじゃねぇか!」
「それとこれは違うんだよ!」
零士と大雅が喧嘩していると、業者の者がその様子を唖然としていた。
「あ、あの…」
「「おっと、すいません」」
零士と大雅がそれに気付いて、受け取りの手続きをして。後はNSXとNinjaを隠れ家のガレージに入れる。
ガレージにて、零士と大雅がNSXとNinjaを見ながら笑みを浮かばせる。
「さあ…始めるか」
「ああ…、このマシンのカスタマイズをな」
そう言って零士と大雅は作業着になって、工具を持ちながら自分の車とバイクをいじるのだった。
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そして本部での出来事から1ヵ月、零士達は夏用の制服を着て、とある射撃場で射撃訓練をしていた。
零士と大雅を始め、千束とたきなもその場で射撃訓練をし、同時にリコリコに来ていた雄哉達も参加している。
たきなが一度射撃を中断し、射撃台の上にある非殺傷弾を見る。
「何ですかこれ?」
「当たらないだろう? これおやっさんが作ったプラスチックの粉末と金属粉末を混合した弾、【フランジブル弾】だ」
「欠点は弾が軽い上に射程も短い、おまけに安定しないからな。だから近づいて撃つしか方法が無い」
零士と大雅がそれを説明する。
「…近づいて? その割にはお二人はかなり当ててますが?」
たきなは零士と大雅が同じ非殺傷弾を使っているのに、何故か2人は難なく当てている様子だった。
それに千束は思い出したかのような様子で言う。
「そうだった! 何で零士と大雅はあんな簡単に当たるのさ!?」
「それはリボルバーを使っているからさ」
「こいつだとバレルは安定するから、安定した弾が撃てるんだ。それでも少しブレる所もあるが」
「それはお前等が異常だからだろう」
っと雄哉が自前の拳銃【H&K Mk23 SOCOM アタックカスタム】を使って45ACP弾を撃っていた。
「おいおい、異常って何だよ?」
「俺達の何処が異常だ?」
「存在自体がだよ。格闘訓練だと相手を軽々と倒したり、射撃訓練では的をど真ん中で当てたりと、お前等は異常の連発を発生させていたからな」
「そうっすね~。先輩たち異常ばかりでしたからね~」
圭介も自分の銃【ワルサー P99 コンペンセイターカスタム】を持って、弾を装填しながら言う。
「そうなんか? ワイは途中から来たからさっぱりやわ」
「そう言えば虎次郎さんはそうでしたね」
虎次郎は【FN Five-seveN アタックスライドカスタム】を射撃台に置きながら頭をかき、元也は【SIG P226 アタックバレルカスタム】を持ちながら言う。
雄哉達の言葉を聞いた零士と大雅は何とも言えない感じの表情をする。
「ま、マジか…?」
「俺達ってそんなに異常だったの?」
「自覚しろっての」
零士と大雅の言葉に千束は思わずツッコミを入れる。
「…零士さんと大雅さんはともかくとして、千束もなんですか?近づいて撃つのは」
「そうだよ!近づけば絶対に当たる!」
「私には無理ですね…、この弾では自分の命を守れない」
たきなはそう言いながら実弾が入ったマガジンを自分のM&Pに装填し、スライドを引き、弾を装填する。
装填し直したM&Pを再び的に目掛けて銃を発射させる、その様子をリコリコの場所のカウンターで見ていたミカとクルミが居て、クルミがそれに愚痴る。
「ミカ…店の中に射撃場って、お前アホなのか?」
「防音工事に金は掛かったが、良い仕事には日頃の研鑽が必要だ」
「だからと言ってあいつ等まで入れさせる訳でもないだろう?」
クルミは何時も来る雄哉達を見ながら言い、ミカはそれに答える。
「風谷君達は大丈夫だよ。お前の事は話さないと言っているし、口の軽い神澤君は遠藤君が付いている」
「…そうだろうな」
クルミはそう言いながら映像を見続けて、たきなの射撃の様子を見る。
たきなが撃った弾は全て身体の中心と頭の中心に当たる。
それを見た雄哉は関心し、虎次郎は口笛を鳴らしながら言う。
「♪~、流石やな~?」
「セカンドでありながらその射撃能力。ファーストにでもすぐに推薦されるものだぞ。本部の奴らめおいしい人材を手放したな」
「ホントそれ、たきな機械みたいだよ。実弾でそれだけ上手なら、無理して先生の弾撃つことないよ?急所を狙わずに出来るしね…」
千束はたきなの射撃を見ながら言って、たきなはその事を言う。
「急所を狙うのが、仕事だったんですけど?」
「でももう違うでしょう? たきなはリコリコの定員だしね♪」
「…それと気になったんですけど、零士さんと大雅さんはオートマチック拳銃を持ってないんですか?」
たきなはきになっている事を零士と大雅に問う、いつも使うリボルバーの他にも銃はあるのかと問い、それに零士と大雅は答える。
「あるよ」
「普通の拳銃がな」
そう言って零士と大雅は射撃場にあるロッカーを開けて、二つのアタッシュケースを開ける。
中に入っていたのは【ベレッタ90-Two コンバットカスタム】と【H&K USPマッチ シューターカスタム】が入っていた。
「これが零士さんと大雅さんの銃ですか? 何故この二丁を使わないんです?」
「それはさっき説明した通り、リボルバーの方が安定するからだ」
「それってさっき先輩たちが異常ばっかって事があるんすけどね~」
「「うるせぇ!」」
っと零士と大雅は愚痴った圭介の身体をプロレス技の腕十字固めと足固めで絞める。
「イダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!!!!! ギブギブギブキブ!!!」
「どうだ!!チビ助くん!! もうちょっと粘るか!粘れるか~!!」
2人の強烈なプロレス技に圭介は痛がっていて、千束は面白半分で実況しながら圭介に問いかけていた。
「千束先輩もそんな事言ってる場合じゃないっスよ~~~!!!」
床をタップしながら降伏する圭介、雄哉達はそれを見て笑っていて、たきなは何とも呆れた様子で見ている。
ミカとクルミはその様子をタブレット端末で見ながら何とも言えない様子で見るのだった。
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