ミカの昔の仕事仲間であるサイレント・ジンは松下を狙っている為、密かに近づこうとした。
だが零士と大雅の存在に気付いて姿を隠す事にしたが、零士と大雅はジンが自分達の存在に気付いて離れた事に既に気配で感じ取っていた。
そして零士と大雅は路地裏の所まで行き、ベレッタ90とUSPマッチを持って構える。
「…零士」
「…ああ、後ろだ!!」
2人が同時に振り向き、ベレッタ90とUSPマッチを後ろに向けた同時にジンが出て来て、それにジンは驚きを隠せなかった。
零士と大雅はジンに向けて非殺傷弾を撃ち、ジンは胴体に多少受けながらもその場を後退するかのように下がる。
ジンが下がった事に零士と大雅は後を追いかける。
追いかける際に大雅がクルミに連絡する。
「クルミ、ジンと接触。奴のコートは防弾だ、非殺傷弾じゃあ無理なのは分かってるが、防弾でも衝撃までは殺せないから接近戦で仕留める!」
『そうか、しかしお前等一体どうなってんだ? 何で居場所まで分かるんだ?』
「それはだな…波動とにおいで分かるんだ」
「ああ、それに今ので奴のにおいも分かった。これから奴を追い詰める」
そう言って通信を切る零士と大雅、その際にクルミは零士と大雅の報告を聞いた際に隣にいる正十郎の方を見る。
「あの2人はどういう鼻をしているんだ? においで居場所が分かるって犬か?」
「あいつ等は嗅覚までもが人並み以上にある上、人間にから出て来る特殊なフェロモンをにおい取る事も出来る。そしてそれは聴覚じゃあ。僅かな音でさえも拾う事が出来る、もはや人間兵器に近い奴等じゃ」
「マジか…あいつ等を敵に回さない方がいいな…。そう思わないかミカ?」
「ん? ああ…そうだな(人間兵器…か、もしアラン機関が…シンジが零士に接触してしまったら本当に不味いな。シンジは何やら零士の事で興味を示しているからな)」
ミカは内密ながらも零士の事を心配しつつ、任務の状況を見守っていた。
そして零士と大雅はジンを追いかけ続け、ジンは待ち伏せをし、銃を構えている。
零士と大雅が通って来る道を銃で構えているが、一向にこちらにやって来ない事に違和感を感じている。
「…?」
ジンは何かおかしいと感じて、周りを見渡していた時だった。
背後に零士と大雅が現れて、それに感じたジンが後ろを振り向く。
「っ!!」
零士と大雅がジンに向けて非殺傷弾を数発撃ち込み、ジンの胴体に直撃する。
ジンは撃たれた所を押さえつつその場から逃走し、零士と大雅がジンを追いかける。
その場から逃走したジンはいつの間にか背後を取られていた事に驚きを隠せないでいた、長年殺し屋をして来て、背後を取らせない様にして来たが、こうもあっさりと背後を取られるとは思ってもいなかったのだ。
そしてジンは零士と大雅の相手を放棄して、松下の元に向かう事にした。
そのまま松下の居る場所まで全速力で走り、行きつく先は人混みの多い通りに出る。
銃を隠して、その中に紛れ込み、後からやって来る零士と大雅はその人混みの多い通りを見て、銃をしまう。
「あの野郎…この中に紛れ込みやがった」
「だがにおいは消えていない。紛れ込んだとしても俺達から逃げられると思わない事だ。だがこれだけ人混みが多いと少し追いかけるのに時間が掛かりそうだな、千束とたきなに連絡する」
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零士は一応千束とたきなに連絡し、千束とたきなは零士からの連絡を貰う。
『千束、たきな。ジンが人混みに紛れながらそっちに向かって行った。仕掛けて来るぞ…俺達もすぐに後を追う』
「うん、分かった」
「それなら私に任せてください」
「え?ちょ、たきな…!」
たきなが自ら向かった事に少し焦る。その際松下が問う。
『どうかなさいましたか?』
「あ!いえ!何でもないですよ?」
千束はどうにか松下に何事もない事を報告し、安心させようとする。
そしてたきなは千束が松下を安全な場所に移動させる為、ジンを引き付けようとした。
クルミがたきなのスマホにジンの画像を送っていた。
『そいつがサイレント・ジンだ。零士と大雅はそいつを背後から強襲していたが、相手は対応出来ないと感じたのか、放棄して今そっちに向かっているんだ。それと気を付けろよ零士達が言うにはコートは防弾だそうだ』
「…大雅は一体如何やったらそんな風に出来るんですか?」
『さあな。あっ、たきな後ろだ』
クルミがドローンの映像でジンがたきなの背後に回り込んでいたのを見てたきなに言い、それにたきなはしゃがむと同時にその場に銃弾の後が残る。
たきなも反撃と言わんばかりに銃を取り出してジンに撃ち込む、その際に防弾コートに阻まれる。
ジンはその場からすぐに去り、たきなは追いかける。
「コートで防がれました!すぐに後を追います!」
『たきな気を付けろよ! 俺達が行くまでなるべく持ちこたえろよ!』
「勿論です!」
大雅の連絡にたきなは了解しつつジンを追跡する、一方零士と大雅は人混みから何とか突破し、ジンの追跡を再開する。
「においであいつの後はすぐに分かる」
「絶対に逃がしはしない…」
零士と大雅はそう言ってジンの後を追いかけると、突如千束から通信が入って来た。
『うわあ~~~!!大変大変!!』
「っ!千束どうした!?」
零士が千束の通信を聞いて、千束が慌てる様子で言う。
『先生と少しだけ話した瞬間松下さんが何処かに消えちゃった!』
「はっ!?」
「何だって!?」
零士と大雅は千束の連絡を聞いて驚きを隠せないでいた、そしてその消えた動機に少し考える。
「どういう事だよ、あの人が消えただなんて…」
「1人で何処か行く事なんて無いだろうに…何故今になって?」
その事を考えていると、いくつか気になる事が思い浮かぶ。
「…ん? そう言えば今になって気付いたが。あの人…松下さんは何故今になって家族の事を別の者に頼まない? 殺された家族の事なら別の人物に依頼して始末していれば問題ない筈…」
「確かに…、わざわざ狙われる為に日本に戻って来たなんて都合が良いし、あの殺し屋も此処に来たのも何かしら都合が良すぎる。…零士これ絶対何か裏があるぞ?」
「う~ん…取り合えずあの殺し屋を無力化して、事情を聞き出すぞ。そして松下さんが狙われるのを阻止だ!」
「OK!」
零士と大雅はすぐに走り出して、千束の元に向かった。
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千束は走っていた。突然姿を消した松下を探すべく走っていた。
そして松下が駅の近くの広場にいたのを見つけ、千束が駆け寄る。
「松下さん、どうかしました?何処か行きたい所があったのですか?」
『ジンが来ているんだね』
っとその言葉に思わず言葉止まり、松下は千束の方を振り向きながら言う。
『あいつは…私の家族を殺した。確実に私を殺しに来る筈だ』
何故松下がジンが来ている事を知っているのか千束は理解出来なかった、その時クルミから連絡が来る。
『千束、たきなが撒かれた。ジンが来るぞ…気を付けろ』
「っ!と、兎に角一度戻りましょう! それからどうするかを…」
『私には時間が無いんだ』
その言葉に千束は少し戸惑いを隠せない、その時工事中の足場からジンが現れ、松下を狙い始めた。
「千束逃げて!!!」
たきながサプレッサーの拳銃を乱射しながらジンに接近し、ジンはそれを見てたきなに照準を合わせようとした。
だがその時たきながジンにタックルをし、工事現場の中に突っ込んでしまった。
「たきなーっ!!!」
『不味いな、零士、大雅。たきながヤバい…急げ!!』
クルミからの通信を聞いた零士と大雅はスピードを上げて、たきなの元に向かう。
その際に千束は松下を安全な場所に移動させる事にした。
「松下さん!此処は危険です! 今すぐに…」
『私の本当の依頼は奴を殺して貰う事だ』
「え…?」
『そのペンダントには使命が与えられる、君にある筈だ…その使命が』
松下が何故千束の持つペンダントの意味を知っているか千束は思わず言葉が止まってしまう、すると千束の元に雄哉達が来る。
「千束!!」
「千束先輩!!」
「雄哉君!チビ助君も!」
「この人がそうか!?」
雄哉が松下を見て千束に問うと、千束は頷きながら雄哉達に言う。
「ごめん!松下さんの事をお願い!」
「ちょ!千束先輩!!」
千束が雄哉達に頼んだ後たきなの元に行き、圭介が思わず叫ぶ。
そして松下が千束の方を見る。
『これだけは見届かねば』
「ん?おい何処に行くんだ!待て!!」
雄哉が松下がまた何処かに行こうとして、止めに行こうとする。
そしてたきなは落下の際、銃を落としてしまい、武器が無い状態だった。
武器が無くては話にならないと感じその場から逃げていたが、ジンの銃弾がたきなの左の太ももをかすり、たきなは足を崩してしまった。
すぐにコンテナの影に隠れて、止血をしようとしたが、既にジンが上から狙っていた為、たきなは一度覚悟を決めた。
っがその時だった。
零士と大雅が現場に到着し、零士がジンに向けて非殺傷弾を撃つ。それにジンは思わず反応が出来ず数発を貰ってしまう。
大雅がたきなを抱いてその場からすぐに移動した。
ジンはダメージを貰いながらも零士に向けて数発を撃ち込むも、零士はそれを軽々と躱し、近寄りながらローリングソバットを腹部に打ち込み、それによりジンは吹き飛ばされ気絶してしまう。
相手が気絶したのを見て、零士は銃をしまう。
「ふぅ…。大雅、たきなの様子は?」
「大丈夫だ、太ももをかすった程度だ」
大雅はたきなをお姫様抱っこで持ちながらやって来る。
「私の任せてって言ったのに…」
「たきな大丈夫!?」
千束がすぐにやって来て、たきなの方に向かうが大雅が既に治療を済ませた為、問題なかった。
そして零士の元に行き、ジンが気絶しているの見てホッとする。
「良かった…死んでいないね」
「当たり前だろう。それが俺達の方針じゃないのか?」
「うん…そうだったね『殺すんだ!!』っ」
零士達は振り向くと、松下が零士達の元に来て千束に向かって言う。同時に雄哉達もその場に到着する。
『そいつは私の家族を奪った男だ、殺してくれ! 本来ならあの時私の手でやるべきだったんだ、家族を殺された20年前に』
『…? ジンはその頃私と共に仕事をしていた筈だ』
っと通信越しにミカの声が零士と大雅の耳に届き、零士と大雅は松下の方を見る。
松下は千束の方を見続けながら言う。
『君の手で殺してくれ…君はアランチルドレンの筈だ!何のために命を貰ったんだ! その意味をよく考えるんだ!』
「松下さんよ…、ちょっと黙ってくれねえか」
すると千束の隣にいる零士が松下に向かって言う。それに松下は零士の方を見る。
『何を…』
「アンタ…さっきから勝手な事を言っているが、どうも辻褄が合わないんだよ。20年前ってさ…まるで今作ったかのような作り話に聞こえるんだよ」
「ああ、それにアンタさ…本当はこいつに殺しをさせるのが目的だったんだろう? でも残念だがその願いは叶えられないぜ」
大雅はたきなを下ろしながら近寄り、零士と大雅は千束の方を見て頷き、千束は松下に言う。
「松下さん…。私はね…
『は……?』
松下は千束の言ってる事が理解出来ずにいた。千束はそのまま松下に言う。
「私はリコリスだけど…、誰かを助ける仕事をしたい…これをくれた人みたいに」
千束は自分の持つフクロウのペンダントを見て言い、零士と大雅はそれを頷きながら見る。だが松下は…。
『何を言って…千束』
「?…」
『それではアラン機関はキミを…何のためにその命を──』
バシュ!!!
突如松下の頭から大量の血が噴き出してしまい、松下は銃で撃たれてしまった。
それを見た零士と大雅、そして千束とたきなは目を大きく見開き。雄哉達もそれを見て大きく目を開いた。
零士と大雅は咄嗟に銃を構え、撃って来た方向を見る。
そこにはライフル銃を構えた人物が居て、ライフルを下ろしその場から逃走した。
「あの野郎!!」
「待て零士!!警察が来るぞ!」
するとサイレンの音が鳴り響き、徐々に近づいてくる事が分かる。
「クソッ!おやっさん!! すぐにクリーナーに連絡を!それと松下さんが…」
『ああ分かってる、お前たちもすぐにそこから離れろ!』
零士は報告した後に千束の方を見る。千束は何やら悲しそうな表情をしていて、零士は千束の肩に手を置く。
千束は零士の方を見て、頷きながら零士達と共にその場から離れるのだった。
はい、最後に邪魔者が現れました。
その人物はある機関…、それを言えばもう分かりますね?