リコベル・アクションズ   作:ライダーGX

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第36話

ミカを追いかけ、高級バーに潜入した零士達、受付でスタッフが零士達に声を掛ける。

 

「ようこそいらっしゃいました。失礼ながらお名前を教えて貰ってもよろしいでしょうか?」

 

「わさび のり子」

 

「蒲焼 百合子」

 

「烏丸 紗矢」

 

「岡部 しべこっす」

 

「桐原 絵里」

 

「久遠 美和子」

 

女性陣達が順に偽名を言い、次に男性陣たちが言う。

 

「久我 怜雄」

 

「飯島 小太郎」

 

「速水 権太っす」

 

「近藤 京志郎や」

 

雄哉達が偽名を言った後、大雅が最初で零士が最後に言う。

 

「小峠 辰橋」

 

「紅林 刃」

 

『ぷはははははははははははははははははは!!!!』

 

『アホッ!!!』

 

零士達が偽名を言った途端、インカムからクルミの爆笑が聞こえてくる。

同時にミズキがクルミを叩いた音を鳴らしながらクルミに怒鳴る。

 

『そんな偽名があるか!?』

 

『大丈夫だって…!』

 

クルミの言葉と同時にスタッフが確認する。

 

「確認致しました、紅林 刃様。ご案内します」

 

『マジか…!!?』

 

『データしか信じない人はどんどんバカになるな! お前も気を付けろ~?』

 

ミズキが無線越しに驚きつつも、クルミは冷静な対応で見ていた。

 

そして零士達はスタッフによって店内を案内される、中には通常のバーとは全く異なり、他とは比べ物にならない程の装飾と水槽がある。

零士達はそれを見ながらもスタッフの後に付いて行き、案内された場所に座る。

 

そしてスタッフが零士達に飲み物をグラスに入れた後挨拶をして、その場から立ち去る。

 

同時にミカがやって来る。

 

「店長が来ました」

 

「うわぁ、先生なんかめっちゃ決めてんだけど」

 

「…格好いい」

 

「言葉漏れてるで?」

 

虎次郎の言葉にフキは顔を真っ赤にし、虎次郎の足を思いっきり踏む。

それに虎次郎は思わず足を抑え、かなり痛がっていた。

 

そして暫くするとミカの隣に吉松がやって来る。

 

「…はぁ?」

 

「吉松さん…?」

 

意外過ぎる人物に零士達は思わず唖然とする、一方千束達はと言うと…。

 

「私とした事が…」

 

「え?」

 

「う、嘘だろう…」

 

「先輩?」

 

何故かうなだれる様な感じとなり、それに少しばかり戸惑うたきなとサクラ。

 

『たはー…。逢引きだなこりゃあ…』

 

『はぁ?おいちょっと待て、ミカは“あっちの方”なのか!?お前らそれ先言えよ!』

 

「何言って…って!嘘っすよね!?」

 

「まさか…」

 

「先生はそっち系って事…?」

 

サクラ達は徐々に状況が呑み込め、その事に雄哉達はやや呆れ返っていた。

一方ただ一人理解に追いついていないたきなは混乱していた。

 

「ええ…?!どういう意味ですか?! 大雅!教えてください!」

 

「…おやっさんはどうも【同性愛者】だって事に疑いが掛けられている、だがどう見ても違うよな?」

 

「ああ、ここなら秘密の話しとか出来そうだし、何より誰も邪魔が入らない」

 

「だとしてもさ~零士、私達から見たらあれは絶対にあれだよ?」

 

千束はあれはそうだと一点張りの事に零士と大雅は顔を合わせる、本当にミカは同性愛者なのか疑問であった。

 

しかしここに何時までも留まる訳には行かない、零士達は即刻退散する為、隠れながら移動を開始する。

すると零士達の耳ある情報が。

 

 

「手術後、私はキミにあの子を託した。その意味を忘れたのか…。何のために千束の命を救ったと思っている。あの心臓だってアランの才能の結晶なんだぞ」

 

 

っとその話を聞いた途端、千束の足が止まり、後から付いてくるたきなは思わず千束のお尻に顔が当たる。

 

「ちょっと千束…」

 

「どうした?」

 

零士達は突如止まった千束の方を向き、千束は零士に言う。

 

「零士!ヨシさんだよ!ヨシさんが私が探していた恩人の人!」

 

「っ…!」

 

その事を聞いた零士は思わず目を開き、静かに驚いた。同時に大雅は目を細めながら吉松の方を見る。

あの吉松が長年探していた人物があの吉松だったのだ。

 

そして千束は思わずミカと吉松の所に歩み寄り、それを見た零士達は見る。

 

「おい千束!」

 

「たくぅ、あいつは…!」

 

零士達は千束の後を追いかけ、そして千束はミカと吉松の所に行く。

 

「ヨシさん…」

 

「っ!千束!! それに零士に大雅…風谷君達にフキ達まで…!」

 

「…ミカ」

 

「ち!違う!」

 

吉松に睨まれるミカは慌てて弁護する、それを零士と大雅が割って入る。

 

「待ってくれヨシさんよ」

 

「こいつがおやっさんの携帯のメールが見えてしまったんだ。わざとじゃない」

 

「…全く」

 

吉松はそれを聞いて呆れ返るも、千束は吉松の歩み寄りながら言う。

 

「あの…ありがとうございます、貴方を探してて、手術後のお礼…言えてなかったから」

 

「…それに答える事は出来ないのだよ」

 

「え?」

 

「対象者の接触は禁じてる。そう言う決まりなのだ」

 

その言葉を聞いて千束は少し唖然とし、零士はすぐに感じ取った…。千束の言葉に聞く耳を持たないかのような言い草、まるで道具が喋るなと言う目をしている。

零士と大雅はその雰囲気に何かしら知っている感じがしてならなかった。嘗て何処かで似たような感じの場所で感じた様な…と。

 

「それより…君はリコリスだろう。君の才能はあんな場所で開花される所じゃない」

 

「…え?」

 

「君の才能はもっと生かせる場所がある、それは…」

 

「そこまでですよヨシさん」

 

すると零士が千束の隣に立ち、千束の肩を掴んで千束を抱き寄せる。それに千束は少しばかり驚きつつも零士の方を見る。

 

「ちょ…零士!」

 

「貴方は千束に何を期待しているのか知りませんが、千束は貴方が感じている物は何一つありません。それと貴方の勝手な妄想はそれくらいにして下さい…、こいつは今看板娘として人気者なんですよ」

 

「……」

 

吉松はそれを聞いても何一つ答えず、ただ聞き流すだけしか見えないが、零士はそれに関係なく答え続ける。

 

「吉松さん…、あんたの変な妄想…アラン機関でも続けてるのですか? それとも──」

 

 

「何とも呆れたものだ!!」

 

 

っと別の方から何かが聞こえ、それに零士達は勿論、ミカ達もそれに振り向く。

 

すると別のカウンター席の方で、1人の中年男性がウイスキーを飲みながら零士達を見ていて、ウイスキーグラスをテーブルに置きながら零士達に近づく。

 

「様子を見に来たらこんな馬鹿げた事をしているとは!! あのジジイは何をやっているんだ!!こいつ等が全く兵器として役立ってないだろうに!!しかも女に惚れこみやがって!!」

 

っとその中年男性は零士と大雅を見ながら言って、それに零士と大雅は顔を見合う。

 

「…誰だアンタ?」

 

「一体何を…」

 

零士と大雅が答えを聞いて時、吉松はその中年男性のスーツに付いているブローチを見る。

 

二つの剣がクロスし、そして鷹がその中心に羽を広げているブローチ、それを見た途端…吉松はようやく納得をする表情をする。

 

「…そうか。貴方は【テスタメント機関】の方か」

 

「っ!!!」

 

吉松の言葉にミカは目を見開いた。以前正十郎から聞かされた機関…零士と大雅が以前いた場所。まさかの関係者である人間が此処にいるとは思わなかったのだ。

 

同時に零士と大雅…そして千束達はそれを聞いて振り向く。

 

「テスタメント機関…?」

 

「何やそれ?」

 

雄哉達が驚く中で、零士と大雅はようやくその事に思い出した。嘗て零士と大雅はその機関にいた事があり、そこで何かしらの事をしていた事があった。

 

「…んで、テスタメントのあんたがどうしてこんな所に?」

 

「俺達に用はないだろう」

 

「いいやある!!! お前たち兵器はこんな所で現を抜かしている場合じゃないのだ!!さっさとテロリスト達を殺して、世界を安定させて来い!!お前たちには選択権などないのだ!!!」

 

そう言い残してその中年男性は去って行った。

零士と大雅はそれを聞いて気分が悪くなる感じがした。

 

「ケッ…! 何が兵器だ…道具みたいな言い方しやがって」

 

「あいつ…完全に俺達を人として見ていなかったようだな…」

 

「君達も苦労しているよだね…」

 

吉松が零士と大雅にそう言い、零士と大雅は吉松の方を見る。そして吉松は立ち上がってミカの方を見る。

 

「ミカ…、これが最後だぞ。よーく考えてくれ」

 

「……」

 

「ヨシさん!」

 

千束が吉松を止めようとしたが、吉松はそれを聞き入れてくれず、そのまま立ち去って行った。

その様子に千束は少しばかり落ち込むも、零士が千束の頭に手を置きながら言う。

 

「千束…」

 

「零士…うん、平気だよ…でも零士達は?大丈夫なの?」

 

「そうですよ、私…先ほどから黙ってましたけど、あれは流石にちょっと…」

 

千束とたきなは零士と大雅の事を心配していた、先ほどの様子には心配していた様子であった。

しかしその事を振り払うかの様に零士と大雅は言う。

 

「大丈夫だ。俺達は心配ない」

 

「ああ、だから安心してくれ」

 

「「……」」

 

千束とたきなは零士と大雅の言葉を聞いてもどうも安心出来ず、ただ心配するかのような目をするのであった。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そして別の場所、ある場所で雷前がスープラのもたれながら誰かを待っていた。

 

するとそこに一台の車がやって来て、雷前はその方を見る。

 

そして運転席からリリベル関係者の人物が降りて、後部座席から虎杖が降りて来る。

 

「文弘…!」

 

「よう、虎杖さん…久しぶりだな」

 

「良く生きていたな…。実はお前に面白い話が合ってな。そこで──」

 

 

バァン!!!

 

 

すると雷前はリリベル関係者をマテバで撃ち殺し、それに虎杖は驚いて振り向き、雷前はマテバを虎杖の方を向けながら歩み寄る。

それに虎杖は驚きながらも雷前に問う。

 

「ま!待て文弘!! お前…一体何を考えている!?」

 

「馬鹿だな…あんた。俺が何時までも昔の俺だと思ったか?」

 

そう言って雷前はマテバの引き金を引き、虎杖の頭をその場で撃ち殺し、虎杖は絶命するのであった。

 

雷前は死んだ虎杖を見下ろし、笑みを浮かばせながら耳のインカムでロボ太に繋げる。

 

「おい…リリベルの司令を今殺した。逃走ルートは確保出来たか?」

 

『あ!ああ…! それよりも容赦ないなお前…仮にもお前の司令官だった奴だろう?』

 

「知るかよ…、もう俺の司令じゃないんだ」

 

そう言って雷前はスープラに乗り、その場から立ち去って行くのだった。

 

そしてこの虎杖の死が、虎杖派のリリベルを路頭に迷わせるのであった…。

 

 

 

 

 




はい…、虎杖の死亡です。

雷前はもう昔の人物に恩を感じてないと見てますからね。
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