零士達はあの後ミカから何故か謝罪を受けた。
「すまない皆…、本当に」
「おやっさん、何であんたが謝るんだよ?」
「そうだよ先生。先生が謝る必要はないんだって」
「それが約束だからだ、シンジとの」
ミカは吉松との約束を守る為、千束には吉松との事を教えない様にしていた。アラン機関との関係を明かさない為であった。
しかしそれも千束だけでなく、零士達にも知られた為、もう必要はない。
「全く…それにしても千束を欺くとは。流石だ…」
「本当だよ!この千束様を欺くなんて!」
「…すまない」
「良いって! 気にすんなよ~!」
落ち込むミカを元気よく励ます千束、その様子を零士と大雅は笑みを浮かばせるのだった。
しかしその一方で…。
「あり得ないあり得ないあり得ないあり得ない…」
何故かフキはうなだれながらブツブツと呟き、その様子を雄哉達は見ていて、サクラに問う。
「こいつ…一体どうした?」
「なんかミカさんの事でショック受けたらしいっすよ。全く困った感じっすよね~」
ドガッ!!
「イッタッ!!!」
するとフキがサクラの足に蹴りを入れ、それに痛がるサクラ。
その様子に圭介は呟く。
「落ち込んでいても、ちゃんと聞いてるんすね…」
「こんな奴でもファーストリコリスだ。当然だろう」
雄哉は真っすぐな機械ファーストのフキを見ながら圭介に言う。
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そして翌日、千束から迎えを頼まれた零士は今回バイク…ハヤブサで向かう事にした。
たまにハヤブサで行こうと思い、ハヤブサで千束の居るマンションまで向かった。
「おーい千束! 迎えに来たぞ~」
「はいはーい!」
千束はマンションから駆け下りて、零士のハヤブサに乗り、ヘルメットを被ったのを見た零士は発進させる。
そして零士と千束は喫茶リコリコに到着し、千束は颯爽と降りて、喫茶リコリコに入る。
「千束が来まし………あれ?」
すると千束の勢いが収まり、その様子に零士は首を傾げながら見ていて、千束の方に行く。
「どうした千束?」
「零士…何これ?」
千束の指さす方を見る零士、すると店内には大雅達リコリコスタッフと、雄哉達とフキ達の者達しか居らず、お客が誰一人も居なかった。
そしてカウンター席には正十郎ともう1人謎の人物がいた。
その人物はコートを着ていて、帽子にサングラス、更にはマスクを被った怪しい人物。
零士はそれを見て、大雅に問う。
「おい、これは一体なんだ?」
「実は俺もさっぱりなんだ…」
「ちゃんと話す。まずは扉を閉めて欲しい、千束」
ミカからその事を言われ、零士と千束は思わず顔を合わせて扉を閉じた後、謎の人物はようやく口を開く。
「大丈夫そうですね…」
っと言ってコートとサングラスとマスク、そして防止を外すと楠木が姿を現した。
それには千束は大きく驚いた。
「ええ~~~!?楠木さん!?」
「司令!!?」
「何で司令が此処に!?」
当然驚いたのは千束だけではなく、たきなとフキも驚きを隠せないでいた。
「おいおい…」
「これはビックリだなおい…」
零士と大雅もそれに驚き、雄哉達も静かに驚いていた。
「さて…楠木、お前が此処に来るなんて一体何があったんだ?」
「そうじゃのう、お主が此処に来るのは必ず訳がある筈じゃ」
「…はい、では報告します。実は昨夜…リコリスの本部が襲撃を受けました」
っとその言葉を聞いた途端、千束は勿論の事、たきな達は驚きを隠せないでいた。当然この事は零士と大雅、雄哉達は思わず顔を見合わせる。
ミカと正十郎は目を細めながら楠木の話を聞く。
「昨晩…私達の本部は突如の襲撃を受け、施設は勿論の事、本部は壊滅状態に陥りました。そこで施設の放棄を兼ねて、ラジアータは破壊…各リコリスを退去する様すぐに命じました」
「そんな!あそこは私達の帰る場所では!」
「はき違えるな…フキ」
フキが声を荒げた瞬間、楠木がそれを止めて、フキの言葉は止まる。
「居場所なんて時間と金があればどうにでもなる。大事なのは組織の存在を外に漏れるのを防ぐ為だ…、それが本部がどうなろうと…」
「司令…」
その言葉にフキは何とも言えない感じになってしまった。
「…それだけか?」
「はい、退去したリコリス達はDAの域が掛かったホテルや建物にいます。ですがラジアータなしではとてもじゃないですが治安維持に影響が出ます」
「それについては心配ない。わし等リコベルがある程度受け持つ、こちらもラジアータに近い情報収集システムがある。それでいいじゃろう?」
「…はい、ありがとうございます」
正十郎の気遣いに楠木は頭を下げる。
すると正十郎のスマホが鳴り、それに正十郎は取って出る。
「わしじゃ…おお御子ちゃんか、どうした…? ………何じゃと?!」
電話に出た正十郎が驚いた表情になり、それに零士達は正十郎を見る。
「どうしたんですか?」
「…さっき御子ちゃんから緊急の知らせが来た。……リリベルの司令、虎杖の死体が上がったとの事じゃ」
「「「「「「っ!!?」」」」」」
正十郎の言葉に零士達は驚いた表情をし、当然千束達も勿論の事、ミカもそれに驚いた様子になる。
「既に遺体はこちらで回収したとの事じゃ。…虎杖め、本気で雷前を連れ戻す気だったな?」
「雷前を!?」
またしてもその言葉と共に零士達は驚きを隠せないでいた。
「そうじゃ、あ奴は最後まで雷前を信じておった…、じゃがその願い…恐らく雷前にいとも簡単に折られた様じゃのう…」
っとその言葉を聞いた零士達の頭にあの言葉が思い浮かんだ。
『これから起きる一大イベントの始まりって事は言えるな?』
「(一大イベント…、クソッ!あいつめ…こう言う事だって言うのか!? リコリスの本部を襲い、挙句は虎杖のおっさんを殺した事が…!!)」
「(これは…不味い事になって来たぞ…)」
零士と大雅は雷前が言った言葉の意味がようやく理解し、思わず拳を握り締めるのだった。
そして徐々に雷前達の陰謀が着々と動き出している事に、零士達は後に知る事となる。