目的地に向かっている零士達一行、車を駐車場に止めて、徒歩で目的地に歩くことにする。
その際、零士がたきなから聞いた情報源に少し疑問を持つ。
「うーん…最初からなかった取引所か。最初から誤情報だった可能性が高いって事もあり得るな」
「え?そんなことは無いと思います。現にラジアータからの情報では──」
「それが可笑しいんだよな」
大雅がたきなの言葉を少しばかり否定的な事を言い、それにたきなは振り向く。
「どういう事です?」
「ラジアータは10年前に作られた情報処理AIだ。さっきも言ったが10年前に作られた物ならいつガタが来ても可笑しくはない。
それに年々アップデートしているとは言え、AIにも寿命があるからな」
「ラジアータにもですか?」
その事を聞いたたきなは少しばかり信じられない表情をするが、更に零士が付け加えるかのように言う。
「そうだ、ラジアータを使いまくっているDAはそれをAIの寿命を無視しながら稼働し続けてるから、誤情報も入ってくる可能性も否定できないからな」
「…信じたくありませんが」
「ま、まあまあ!そんな事を言わないの2人共」
千束が少し暗い顔をするたきなをかばいながら零士と大雅に言い、その様子を見て零士と大雅は言うのをやめた。
そして目的地の児童養護施設に近づいた時。
「イタタタタタタタタタ!痛いっすよ!!もう!」
敷地内な大きな声が聞こえ、それに零士達は施設内の入り口から覗く、すると大勢の子供たちが青いブレザーを来た背の小さい少年を押し倒して遊んでいた。
他にもう1人、零士達と同じ赤いブレザーを着た背の高い少年が笑いながら見ている。
「はっはっはっは、まだまだ行けるだろう? チビ助」
「んな訳ないじゃなっすか! こっちは本当に痛いんすよ!!」
「それそれー!!」
「チビ兄ちゃん!もっと遊んでー!」
子供たちの厚いお願いに青いブレザーの少年「勘弁してほしいっす!」っと泣き言のように叫ぶ。
施設の先生たちは微笑みながら笑い、その様子を見守っていた
その様子を見ていたたきなを除く零士達は笑っている。
「はっはっは、チビ助の奴。相変わらず子供たちの玩具にされてるな」
「ホント。チビ助君の凄い所何だよね~あれが」
そう零士と千束が言う、子供たちが零士達の方を見て気付いた。
「あっ!零士兄ちゃん!」
「千束!」
「お姉ちゃーん!」
「大雅兄ちゃんだ!」
子供たちは掛け声と共に零士達の元に駆け寄り、先生たちは零士達の方を見る。
「いらっしゃい。零士、大雅、千束」
「いつもありがとうね」
「いえいえ、どうって事ありません」
「俺達が好きでやってるので」
零士と大雅が施設の先生たちと話している中、千束がたきなを子供たちに紹介をしている。
「今日新しく入って来た、たきなお姉ちゃんだよ~」
「「「「たきなお姉ちゃーん!」」」」
子供たちの元気な声にたきなは少々唖然としている。
そんな中、零士と大雅の元に2人の少年が近寄って来る。
「よう」
「おう、ご苦労さん」
「チビ助もな」
「はぁ…、大変だったっす」
そして長身の少年が零士と大雅に小さな声で、たきなを見ながら言う。
「彼女か? リコリコに左遷されたって言うリコリスは」
「そうだ、まだこの仕事を始めたばかりだから戸惑いもあるけど、何とかやりくりしていくつもりさ」
「所でお前たちはこの後どうすんだよ?」
大雅が2人に問いかけ、2人は零士と大雅に言う。
「この後、行きつけの店に行き、情報収集だ」
「一応こっちも話しは聞いてますんで」
「そうか。んじゃあな」
そう言って児童養護施設を後にする零士達、っがその際にたきなが零士と大雅に聞く。
「さっきの2人は誰なんですか?」
「ああ、さっきの2人は俺達と同じリリベルの仲間。背の高い奴は【
んで背の低い奴は【
「(何言ってるんですか?…この人達)」
そう思い込むたきな、そんな風に次の場所へと向かう。
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零士達は児童養護施設を後にした後、千束が臨時教師を行う日本語学校の授業、その後極道事務所への差し入れ、その事務所は以前別の組と抗争をしていたが、零士達の介入によって手打ちになり、丸く収まっている。
その後警察署に行こうとした際、たきながこう言いだした。
「この部署は一体何をする所なんですか?」
そして零士達は公園に立ち寄り、千束とたきなはベンチに座り、零士と大雅はベンチの横で立ちながら聞いていた。
「何をする場所か…、改めて聞かれると考えるな~」
「だな…」
「頭に入ってこなかったし」
っと千束はトマトジュースを飲みながら呟き、零士と大雅は手を組みながら考える。
たきなは指でこれまで行った所の数を数える。
「保育園…日本語学校…組事務所。全部共通するものが見当たりません」
「まあそうだろうな、今日来たばかりの君からすれば」
「ここは特別な場所」
「困っている人を助ける為の所♪」
零士達の発言を聞いたたきなはそれに訳が分からなかった。
DAである自分達は機密治安維持組織のエージェント、リリベルとリコリス…そんな自分達が何故人助けをしなければならないのか。
たきなはそれが理解できなかった。
「必要ですか? そんな事をして…」
「まあ今まではそうだろうね、でもDAは敵対する者には容赦なく殺すからなね、脅迫犯を処刑しまくる殺し屋みたいに」
「あの事件があったんですから。私達の様な存在は必要です」
「そうとは限らないさ」
たきなの言った言葉に零士がそれを否定し、たきなは振り向きながら問う。
「どうしてですか?」
「現にこうやって困っている人たちが沢山居るんだ、それがDAは興味持たなくてもな」
「そうそう!私はそんな人になりたい! だからたきな、力を貸して!」
立ち上がった千束はたきなに手を伸ばし、たきなはそれに考えつつも、その後手を取って立ち上がる。
「他に質問は?」
「…沢山あり過ぎますね」
「「((そりゃそうだ))」」
零士と大雅はたきなの言い分に心の中でそう思いながら、警察署に向かうのであった。
押上警察署。そこで零士達はある刑事と会って、零士と千束はたきなを紹介させる。
「こっちは新人の井ノ上たきなさん」
「いや~またリコリコに行く楽しみがまた増えちゃったな~」
「彼は阿部さん、店の常連客で警視庁の刑事だよ」
「どうも、警視庁の阿部です」
刑事の阿部に紹介されたたきなは挨拶し、阿部に別の場所に案内される零士達。
そして一枚の写真を手渡される。
「いや~こんな事を頼むのも申し訳ないんだけど、担当じゃないもんだから首突っ込みづらくてね」
阿部から渡された写真は1人の女性の写真、裏には名前が書かれていた。
「名前は篠原沙保里さん…か、この人が何か?」
「ああ、ストーカー被害ってのには警察は動きが鈍くてね、千束ちゃん達なら話しやすいと思ったんだ。ちょっと話を聞いて来てくれない? バイト代は弾むからさ」
「「マジで!!」」
バイト代を弾むと聞いた途端、零士と大雅は思わず声を挙げて問う、勿論阿部の答えは…。
「あっ、勿論千束ちゃん達だけな」
「「ガクシ…」」
っと期待を裏切らない阿部に零士と大雅はうなだれるのであった。
そして警察署を出て、千束はわくわく感が止まらずにいた。
「うはっはっは!次はたきな向きの仕事かもよ、なんたってボディーガードの仕事だもんね♪」
「良いよな~千束は。阿部さんにバイト代を貰えてよ」
「俺達はいつも通りだな。さてと…待ち合わせ場所は…」
零士達はスマホで待ち合わせ場所を確認していると、たきながこんな事を言いだして来た。
「あの…こんな事をして
「「「…評価?」」」
っと零士と大雅と千束はその言葉に思わず声を揃えて言うのであった。