騎士の家に転生したけど海が好きなので船乗りになろうと思います 作:sizuku18
本当に大丈夫?」
と、念を押しして聞いてくる母親をなだめながら私は荷物をまとめる。
「大丈夫だよ。」
と、返事をするけど母はまだ不安らしい。夕飯を食べているときも、心配そうにしていた。
父は「自分のやりたいことが見つかったんだ。あまり心配することじゃない。」と母をなだめ、兄は「弟が海で俺は陸だから俺たち最強だろ」と応援してくれた。
母は最初心配そうにしていたが、夕飯を終えるころには
「ルージュが決めたことだもの。しっかり応援するわ。」
と言ってくれた。
夕飯を終えた後、自分の部屋で休んでいると兄が入ってきた。
「フーガさんがくれたやつってもう開けた?」
「開けてねぇわ。今開けちゃお。」
「俺も見たいし」
成人の儀の後、フーガに渡された木箱を開けると木くずの中に、1丁の拳銃と手紙が入っていた。
「なにこれかっこいいじゃん」
「ピストルだね。」
「いいなぁ。」
「シイラも買ったら?」
「俺はいいかな。自分の武器はすでに持ってるし。」
「そっか。」
「それに俺は馬によく乗るから拳銃は使えないな」
「そうだね~」
「手紙も入ってるじゃん。あとで読んどけよ」
「おう!」
そう言い、シイラは自分の部屋に戻っていった。
「手紙名に書かれてるんだろう」
『特注で作った拳銃はどうだ?結構高かったから大事に使えよ。昔お前と遊んでた時に連発して打てる銃はないのかって聞いてきたよな?』
(そういえばそういうこと言ってたっけ)
『鍛冶屋の奴らに聞いたんだけど、連発はできないけど球を装填せずに2発目を打てる奴は作れるって言ってたから作ってもらったよ。手入れの方法は昔教えたからわかるだろう?壊したら殺すからな』
「あの人らしいなぁ。」
いつも間にか夜も更けていき、私は布団へ入った。
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翌朝、
目が覚めると朝日がちょうど昇っているところだった。
私は急いで支度をし、家を出る。
階段を降り玄関に向かうとそこには家族がいた。
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
私は港へ走る。
家族視点
「今日私一睡もできてないの」
「俺もだ」
「全員寝てないのか。」
「しょうがないでしょ、ルージュが働きに行くんだから。」
「普通に働くんじゃなくて一度出かけたら2・3カ月戻ってないもんね。」
「あの子のやりたいことは応援できるけど、ちょっと心配だわ。」
「あいつ来たぞ。」
「まあ応援しようか。」
「「「行ってらっしゃい」」」
4話
「時間ちょうどだな。船を出せ。」
港に着くと大きな船とともにフーガが待っていた。
「どんな仕事をやってるかはわかるよな。」
「うん。海上警備の仕事はなくなったんだよね。」
「あれは、陸の砲台が作り終わるまでだからな。今は荷物を運んで町の届けるのが俺たちの仕事だ。」
「知ってる。世界一周するんでしょ。」
「その通り。あと海賊をとっちめると、賞与が出るから積極的に攻めるぞ。」
「その発言を聞くとどっちが海賊かわからないね」
街を出た船は大きな帆を揚げ大海原に飛び出した。
「ルーティーンはあいつらに聞いとけ。じゃあ俺は部屋に戻る。」
「は?」
「じゃあね~」
そういうとフーガは船長室に戻っていった。
仕方なく私は階段を降り作業をしている人に声をかけていく。
「あの...」
「ァあ?」
怖い。怖すぎる。海賊って言われても信じちゃいそうなほどに顔が怖い。そして声もでかい。なんなの大男。
「あっ...すみませんなんでもないです。」
下がろうとしたとき、後ろから声が聞こえてきた。
「ほーらまたバスが人怖がらせてるよ。」
声の方向を向いてみると、170㎝ぐらいの長髪の男がいた。
「怖がらせて悪かったね。あいつもわざとじゃないんだ。」
と、大男(仮)の代わりに謝ってきた。
「すまん。」
と、大男も行ってくる。
「いやいや私もいきなり話しかけてすみません。」
「そうかい。船長になんて言われた?」
「あいつらにすべて聞けって言われました。」
「そうだよね~。じゃあ俺たちが説明するからよろしく。」
「よろしくお願いします。ルージュです」
「コゼフだ。よろしくね~。」
彼らは私に船のことを教えてくれた。
「この船は今は運搬のために使っているけど、もともとは軍用だったんだ。だから武器がめっちゃある。意外とでかいんだよね。海賊を閉じ込めるための檻もあるし大砲もある。そこら辺の海賊なら余裕で倒せると思うよ。」
「そうなんですか。ところでこの船ってどこに行くんですか?」
「この船は△△に向かってるよ。商人の町って言ったほうがいいかな。」
「知ってます。ここから3日ぐらいですよね。」
「そう。それまできっちり仕事をしてもらうからな。今日は...そうだな、見張りでもしてもらおうか。」
「そんなものでいいんですか?」
「おう。それじゃあ頑張れよ。」
この時はまだ知らなかった。見張りという仕事の厳しさを...
「暑~。」
見張りの仕事を始めて1時間、だんだんわかってきた。この仕事の厳しさを
まず風が強い。意味わかんないほどきつい。そりゃそうだ。この船を動かすほどの風が出てるんだ。きついに決まっている。あと日差しが強い。意味わかんないほど日差しが強い。だんだん皮膚が焼けてきているのがわかる。もし見張り台が金属製だったら俺は今頃丸焼きだぞ。
そして暑さ、風に耐えながら2時間ずっと見張りをしていると下から声が聞こえてきた。
「おい新入り!昼飯受けとれ!」
すると下から鉄の円柱と何かがくるまった葉っぱが飛んできた。
下からここまで届く腕力に驚きつつも、昼飯が食べれることに感謝して葉っぱを広げると、中には前世でさんざん見た白いおにぎりが入ってた。
「この世界に米ってあったんだ。」
そう思いながら一緒に放り込まれた缶詰を開けようとしたその時私は気づいた。
「缶詰ってどうやって開けるんだ?」
専用の錐があるわけでもなし素手で生身を取り出せるわけでもない。結局30分の格闘の末父親からもらった剣を使い開けることができた。
「お父さん。この剣の最初の実践は缶詰でした。」
親からもらった剣の初めての使い道が缶詰という事実に少し悲しみながら、中に入っていた肉と野菜の炒め物を食べた。
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昼飯を食べ終わり見張りを続けると日が傾いてきた。
「少し楽になったな。」
水平線をぼんやり眺めながらぼうっとしていると船が見えた。
「あの船なんだろう?」
望遠鏡をのぞいて見ていると、その船の先端に髑髏の旗が掲げてあった。
「3時方向に船1隻!海賊だ!」
そう叫ぶと船上で掃除をしていた船員が身を乗り出して船を見る。
するとコゼフは
「なにをしている?戦闘準備だ!戦闘員は武器をとれ!それ以外は船底に隠れてろ!」
と叫んだ。途端に船員はせわしく動き始めた。ある者は船底に逃げ、ある者は武器をとった。
フーガやコゼフが話し合ってる中、ルージュは
「私は何をしたらいい?」
と見張り台から降りてきた。
「ルージュ‼なにしてる。早く船底に隠れろ。」
「まて!ルージュも戦闘員だ。海賊だったらあいつらの船を制圧する。できるだけ殺すな。わかったか?」
「わかった。」
だんだんと近づいてきた海賊船はついに××と並走した。
「アンカーを撃て!」
すると、船のわきに立っていた船員が船の横についてあるクロスボウを撃った。クロスボーから放たれた矢は海賊船に刺さった。
「これで奴らは逃げられない。321で突撃する……………3・2・1、突撃!」
すると、今まで甲板でしゃがんでいた兵士が一斉に海賊船になだれ込んだ。
次々に飛び込んでいく兵士も見てルージュも海賊船に飛び込んだ。