陰実の世界に転生したら武神だった件 のんびりしたいが姪っ子が活動的で何だかんだ手伝う内に組織で母と慕われるようになった。   作:生徒会長月光

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今回はクレアが久々の登場になります。

アイリス王女側とシド側で分かれ話しが進んでいきます!

それではどうぞごゆっくり!


意識の戻らぬ弟を心配する姉は変わらぬ優しさに涙し漆黒の園の主は王都に潜む闇を裁くため始動する。

アレクシア王女誘拐事件より4日

 

姉であり第一王女アイリス・ミドガルは行方の分からなくなった妹の捜索を騎士団と共に行うも未だに発見に至らず妹アレクシアを守ろうとした学園生シド・カゲノーも目を覚ましていなかった…

 

アレクシアの婚約者でもあり剣術指南役の金髪の男ゼノンへアイリスは言う。

 

「ゼノン侯爵、今回は協力感謝します」

 

「学園の敷地内で起きた事件です。私にも責任はありますし、何よりアレクシア様の身が心配で……」

 

ゼノンは目を伏せて悔しそうに唇を噛む。

 

「あなたには剣術指南役の仕事もあります。あなた個人の非を問う者はいないでしょう。今は誰が悪かったかではなく、アレクシアを無事救う事を考えましょう」

 

「そうですね……」

 

「それで」

 

とアイリスは一度言葉を切り捜査資料を閉じた。

 

「シド・カゲノーという学生の意識はまだ戻らないと聞きます。」

 

「状況的に彼が目を覚ましてくれれば犯人の特定に格段と近付くのは事実です。しかし彼のあの怪我の度合いからして起きても錯乱状態になりかねないと医師の判断があります。

 

実力的にまた人数的に勝てぬ相手にも関わらず彼は最後までアレクシア様を助けようとしたことは…間違いないでしょう。」

 

「…アレクシアにも良い友人が出来ていた…とても喜ばしいことです…彼の無事と目撃したものを話せれば…」

 

「彼の無事を祈るばかりなのがもどかしい…」

 

「彼は今王立病院に?」

 

「はい。彼の姉のクレア・カゲノーが付きっきりで看病してます。」

 

「姉弟姉妹を思う気持ちは…同じですね…アレクシア…どうか無事でいて…」

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

ここは王国でも指折りの治療院…

 

シド・カゲノーはボロボロになりながらも最後までアレクシア王女を守ろうと戦い傷付いた。

 

アイリス王女はそんな彼に最高の治療をするために個室を手配した。

 

意識不明になり4日

 

その4日の間姉のクレアはずっと付きっきりで看病していた。夜更けにアイリス王女もお見舞いに来たりとして少し驚いたものの目を覚まさない弟の心配をしてくれている優しい方なのは分かった。

 

「…寝ていると…ほんと寝顔が可愛い子……どうして」

 

クレアは何故こうなったのか…どうして弟がこんな目に合わなければならないのか

 

「どうして逃げなかったの…何時もシドは弱虫で私の後ろに隠れてたのに…痛かった筈なのに…それでも…シドは戦おうとして…どうしてこんなに優しい子がこんな目に合わなければならないのよ!!!」

 

ポロポロとシドの顔にクレアの涙が滴り落ちる。

 

ガラガラガラ

 

「がぅ…姉様…」

 

「マナ…」

 

「クレア少し休みなさい。目のクマが凄いわ。それに腫れてるし…」

 

「ルーナ…ありがとう…商会で忙しい筈なのに…でもシドの事が心配で…眠れないの…」

 

と親友でありシドとも交遊のあるルーナとマナも看病に来ていた。

 

「がぅ…シド様…だ、大丈夫です!シド様は強いです!絶対に目を覚ますです!だから姉様泣かないで」

 

とマナはクレアを励ます。

 

「クレア…はい、飲み物飲んで一息つきましょう。」

 

「ありがとうルーナ…ゴク 温かい…それに凄い…やす…ら…………」

 

と眠り込んでしまうクレア。

 

「ごめんなさいクレア…こうでもしないと休んでくれないから。」

 

とルーナ…いやシャドウガーデン七陰第三席ガンマは無味無臭の睡眠薬を含んだものをクレアへ飲ませそう言う。

 

「がぅ…姉様…泣かせた…許さないです。教団は皆殺しなのです…!」

 

とマナは…いやシャドウガーデン七陰第四席デルタも言う。

 

「そうね…まさかこんなことに出るだなんて教団側のシナリオも少し狂ったのかもしれないわ…そうですよね……シャドウ様」

 

と語り掛けるとむくりと起き上がるシド。

 

「ふぅん…この4日寝るしかやることのなかったとはいえ退屈であった。イータのシナリオでは騎士団に囚われて拷問されるかと思っていたが、なまじ人間の嫉妬深さとバカさには驚かされる…だが予定の範囲内だ。」

 

実際シドは既に意識も覚醒していたものの厄介事もあるので意識が戻っていない風を装っていたのだ。

 

彼もまさか拷問紛いのことをあの場でやるとは思っていなかったがそれでも彼は上手いこと自分に容疑が掛からないように動くことで教団側に焦りを生ませた。

 

「姉さんには心配をかけてしまったな…後で埋め合わせしないと…ガンマこれが終わった後でミツゴシのおすすめスポットを教えてくれ。」

 

と素直にガンマに頼るシャドウ。

 

「お任せください。最高級に良い場所を確保致します。」

 

「ボス!教団壊してボスと姉様悲しませたの倒すです!」

 

「焦るなデルタ。まずは話しを聞かなければならない…そうだろうアルファ。」

 

「えぇシャドウ。」

 

と窓際に佇むアルファ。二年前よりもスタイルも良くなりますます伯母ベアトリクスに似てきた。

 

今回の治療院も王国ご用達であるもののミツゴシが経営している治療院のため商会のトップ、ルーナが来ていたとしても視察という名目がたつ

 

「それよりお腹空いたでしょ?まずはマグロバーガー買ってきたから食べて。」

 

とミツゴシ系列のマグロナルドにて購入したマグロバーガー、月見マグロ、ヅケマグロバーガーなどを手渡される

 

「うん…良い具合にミドガルマグロの味を損なわずそれでいてパンに合うように調合されて低価格で実現し顧客を掴む…これはガンマだからこそ成功したのだろうな。」

 

「勿体なきお言葉…これからも精進致します。」

 

「それでアルファ報告は?」

 

「えぇまず王国側の動きとしては最初に貴方を犯人に仕立て上げようとしたものの意識不明の重体故にそんな嫌疑を掛けることも出来ず目撃者を消そうにも王立の治療院でそんなことをすれば怪しまれる…

 

あなたが意識を取り戻したら理由をつけて学園に戻らせてそこで始末して情報操作し貴方が犯人であるようにする段取りみたいね。」

 

「どれだけガバガバなんだか。」

 

「本当ね。余計な嫉妬深さが己の首を絞めるだなんて思いもしなかった…いえ思い至らなかったのでしょう」

 

「成る程…さてここからならイータのプランCでいけるな」

 

とボソッと呟くシャドウ。

 

「ならば駒を進めるとしよう。確かアイリス・ミドガルがもう少しで来るのだろう。この4日ほぼ同じ時間に来ているからな。そこで目を覚ましたようにし誰がやったかを口走る。そうすれば調べるだろう教団という国に巣くった病巣に…」

 

「それで余計なことを喋られないように早期退院で動き出す。」

 

「そこを逆に強襲しアジトを潰す…シンプルだけど分かりやすくて良いわね。」

 

「そしたらプレリュードへの招待状でも届くだろう…あとはデルタ。」

 

「はいです!」

 

「ド派手にやれ、だが建物の破壊は最小限に抑えるのだ。後でイータにどやされてしまうからな。」

 

「分かったです!」

 

「後の段取りは任せる…というよりもマザーも来るのだろう?」

 

「えぇ伯母様もシャドウガーデン構成員を連れて付近にて潜伏してるわ。全体指揮はガンマに現場指揮は伯母様と私の二人。後方支援はイプシロン。ベータは私かシャドウの補佐かしらね。」

 

「磐石の布陣だな。」

 

「えぇ問題はないわ。それとイナリから伝言よ。王国の秘宝は無事だそうよ。」

 

「そうか…ならばよし。そのまま任せるとしよう。」

 

「あの娘はナンバーズと同等の実力だから問題ないもの。今度あったら尻尾をもふもふしようかしら?」

 

「イータにどやされてしまうぞ?私のだって」

 

「冗談よ。シャドウ…あなたがなぜ王女様とロマンス繰り広げていたか知らないけれど」

 

アルファが半眼で僕を睨む。

 

「ロマンスは繰り広げていないかな…?」

 

「何か理由があるのよね。私たちに言えない何かが」

 

僕の瞳を覗き込むアルファから逃げるように視線を逸らす。

 

僕は沈黙した。当然、大した理由なんてない罰ゲームで告白したことはイータとイナリしか知らない事情だから

 

「わかっているわ。あなたが何か大きなものを抱えているってことぐらい」

 

特に何も抱えていない場合はどうしたらいいのだろう。

 

「でももう少し私たちを信頼して。今回だって事前に知らせてくれればこんな大事にはならなかっしあの娘の負担も減らせた。そうでしょ?」

 

「まぁそうだね。確かに悪いと思ってる…アルファ。」  

 

「なにかしら?」

 

「これが終わったら時間を開けておいてくれるかな?」

 

「!えぇ…良いわよ。その時は色々と奢ってもらうわよ」

 

「勿論。」

 

イータのプランに沿ってとは心の中に留めておく。

 

「シャドウまたね…」

 

とアルファは窓から出ていった。

 

「それではシャドウ様我々もこれで…クレアはどうしますか?」

 

「この様子からして二日は起きないだろう…デルタ重要任務だ。」

 

「がぅ!任務!ボス直々です!」

 

「姉さんを寮まで無事に送り届けるんだ。そして作戦までは付きっきりでいてやってくれ。」

 

「分かったです!」

 

「頼んだぞ。」

 

とガンマとデルタはクレアを背負い退出した。

 

「さて…イータの言った5つのプランの一つが機能して良かった…さて夜闇に潜む愚か者たちは知るだろう…何に手を出したのかを…」

 

月を見るその顔に不敵な笑みを浮かべるシドであった。




今回はここまでになります!

というわけでアイリス王女も登場し、いよいよ決戦が始まります。

剣術指南役も拐うことを決行した人間の低俗生にうんざりしどうしたものかと頭を悩ませることに。

実際にここから犯人扱いしたらガバガバですが教団がこれまで隠蔽出来ていたので大丈夫と過信している。

その過信が命取りになるとも知れずに。

そして見舞いに来ていたクレア。

心配でガンマとデルタも見に来てクレアを強力な睡眠薬で眠らせてデルタが寮に送り届けることに。

そしてアルファが現状を報告しシャドウは前々からイータと話していた内の一つのプランを言いそのまま作戦を決行する予定。

作戦が終わったあとにアルファたち七陰とクレアにお詫びのデートする予定なシド。

リア充ですね…

次回はアイリス王女へ目を覚まし目撃したことを言う大根役者なシドから始まる予定です。

沢山のお気に入り、評価、感想頂きありがとうございます!

これからも精進していきますのでどうぞ宜しくお願いします!

今回も読んで頂きありがとうございました!

異世界食堂続編するなら 七陰+クレアなどで誰が先か?どの料理にするかはまた決めます…(イータは大体付いていくので除外します)

  • アルファ
  • ベータ
  • ガンマ
  • デルタ
  • イプシロン
  • ゼータ
  • クレア
  • シェリー
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