陰実の世界に転生したら武神だった件 のんびりしたいが姪っ子が活動的で何だかんだ手伝う内に組織で母と慕われるようになった。   作:生徒会長月光

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シャドウたちが学園を解放します。

そして黒幕が副学園長室へと向かいそれを追った者は…

暴かれるルクレイアの事件と今回事件!

それではどうぞごゆっくり!


学園解放 黒幕と対峙する陰はその真意を問い七年前に起こった事件の全容が明かされそして悪事は暴かれた。

ローズ・オリアナを襲おうとした凶刃から守ったシャドウ。

 

「あ、貴方はいったい…?」

 

「我が名はシャドウ」

 

シャドウと名乗るこの男の剣は……ただ、凄まじかった。

 

「わ、私はローズ。ローズ・オリアナ……です」

 

衝撃から立ち直れずに、震える声でローズは言った。

 

シャドウの剣は遥か高みにあった。幾多もの技術が融合され、淘汰され、研ぎ澄まされた、弛みない修練の先にある剣。 ローズはそこに悠久の時を感じた。

 

それは未だかつてローズが見たことのないほど完成された剣だった。

 

「来たれ……漆黒に付き従う我が同志たちよ……」

 

シャドウが青紫の魔力を天に放つ。その光を浴びながら、黒装束の一団が大講堂に飛び込んできた。

 

まさか、新手が……?

 

ローズの不安は杞憂に終わった。

 

黒装束の一団は華麗に着地し、即座に黒ずくめの男たちと戦いだしたのだ。

 

仲間割れ……という雰囲気ではない。騎士団の人間にも見えない。

 

よく見ると黒装束の一団は全員が女性だ。そして。

 

「強い……」

 

その誰もが強い。ただ純粋に強かった。

 

黒ずくめの男たちは瞬く間に数を減らしていく。

 

彼女たちの剣はみなシャドウの剣と同じだ。この猛者たちを従えているのがシャドウなのだ。

 

「シャドウ様、ご無事で何よりです」

 

「ニューか」

 

シャドウの傍らに黒装束の女性が跪いていた。

 

「首謀者は学園に火を放ち逃亡しておりミスト様が追っています。」

 

「そうか。ならば問題ない。彼女から逃げることなど不可能なのだから。」

 

シャドウは低く嗤った。そしてロングコートを翻し、付近にいた黒ずくめの男たちもまとめて肉塊に変え、たった一太刀で大講堂の扉を切り刻む。

 

「魔剣士学園の者たちよ!!アイリス・ミドガル率いる騎士団を目指せ!生きるために最善のことをせよ!」

 

それは少しローズの剣に似せていた。彼はまるでその剣を見せつけるかのように薙ぎ払い、学園生たちを激励しそのまま悠揚と夜の闇に姿を消していった。

 

学園生たちは次々に脱出をしイータが送った合図を皮切りに突入していた騎士団たちが保護する。

 

彼の動きすべてが、ローズにとって最高の手本だった。

 

「無事か?」

 

 ニューと呼ばれた女性が、ローズに声をかけた。

 

「はい……」

 

「素晴らしい剣だった」

 

彼女はそう言って、漆黒の刀を構え戦いに加わった。

 

しかし、ニューの剣もまた尋常ではなかった。黒ずくめの男たちが一方的に切り伏せられていく。

 

ローズの常識が、いや魔剣士の常識が壊れていくような感覚。

 

そうしてあっという間に殲滅された黒ずくめたち。

 

静けさが支配する空間を思いながらローズはシャドウの剣の美しさと先程の集団の統率された動きに魅せられたのであった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

夜の副学園長室を遠くの火が薄く染めていた。

 

薄暗いその室内で人の影が動いている。

 

影は本棚から数冊の本を抜き取ると、それを床に捨てて火を放った。

 

小さな火が次第に本を侵食し、室内を明るく照らしていく。

 

浮かび上がった影は痩せた黒ずくめの男だった。

 

「そんな恰好で何をしているのかしら……ルスラン・バーネット副学園長」

 

痩せた男の影が震えた。一人きりしかいなかった室内に、いつの間にかもう一人少女がいた。

 

少女はソファーに座り脚を組み本を読んでいた。

 

ワインレッドの長髪の少女はただ男の影にも広がる炎にも目もくれず、分厚い本に向けられている。ページを捲る音がやけに大きく響いた。

 

「よく、気づいた」

 

黒ずくめの男が言った。そして顔を隠していた仮面をとると、初老の男性の顔が現れた。

 

白髪の混じった髪をオールバックにした彼は、ルスラン副学園長だった。

 

ルスランは仮面を火の中へ投げ入れ、黒ずくめの装束も脱いで燃やす。

 

室内が一段と明るさを増していく。

 

「参考までになぜわかったか聞いてもいいかな、イータ・ロイド・ライト殿」

 

ルスランはイータの向かいに腰かけて聞いた。

 

「見れば分かるわ…とても鼻に付くし」

 

イータはルスランを一瞥し、すぐに本へと視線を戻した。

 

「見ればわかる、か。歩き方か、あるいは姿勢か……どちらにせよ研究者にしては、いい目をしているな」

 

ルスランはイータを見て、イータは本を閉じルスランを見ていた。

 

炎に照らされた室内で二人の影が揺れていた。

 

「私も……聞いてもいいかしら?」

 

炎が舞う室内だというのに変わらない表情でイータはのんびり尋ねる。

 

ルスランは無言で先を促した。

 

「なぜこんなことを…したのかしら?あなたが……こういうことに……興味があるようには……見えなかった。国内でも大規模な……魔剣士学園の副学園長なんて地位は……決して安いものではないでしょうに。」

 

「なぜ、か……そうだな、少し昔の話になる」

 

ルスランは腕を組み呟いた。

 

「かつて私は頂点に立った。君が生まれる前の話だ。」

 

「ブシン祭で優勝したってことよね。名誉なこと……普通なら…でもあんたの言う頂点とは違う…12の騎士の一席でしょう?」

 

「驚いたな。まさかそれを知っているとは…!そうブシン祭など、頂点には程遠い。本当の頂点はずっと先にあるものだ。君のいう12の席を一度取ったのだよ。」

 

ルスランは笑った。そこに嘲りの色はなく、どこか疲れたような笑いだった。

 

「しかし私は頂点に立ってすぐ病にかかってね、一線を退いた。

 

苦労して上り詰めた私の栄光は一瞬で終わった。

 

それから私は病を治すすべを探し求め、ルクレイアというアーティファクトの研究者にその可能性を見出したのだ」

 

「シェリーの母親のことね。」

 

「そうルクレイアはシェリーの母だ。賢すぎて学界に嫌われた不幸な女だ。だが研究者としては最高峰の知識を持っていて、彼女の立場は私にとって都合のいいものだった。私は彼女の研究を支援し、数々のアーティファクトを集めた。

 

ルクレイアは研究に集中し、私は彼女の研究を利用する。彼女は富も栄誉も興味がなかったから、いい関係だったよ。そして私は『強欲の瞳』に出会った。私が探し求めたアーティファクトだ。

 

だがね、ルクレイアは……あの愚かな女は『強欲の瞳』が危険だと言って国に管理してもらうよう申請を出そうとした。だから殺してやった。身体の先から中心へ突いていき、最後は心臓を突き刺し捻った」

 

「やっぱり……事件当時の状況から……抵抗がなかったから…身内の犯行であること……剣に覚えのある者が……関わっていたこと……そして騎士団の隠蔽……この間の……ゼノンも含めて騎士団は…腐敗だらけね。私個人で調べただけでもこんなに不祥事が出てくるのだもの。」

 

「あの当時の騎士団に金を握らせ揉み消しに協力をさせた…まぁ今も腐敗しているがね。そして強欲の瞳は私の手に残ったがまだ研究は途中だった。だが私はすぐに都合のいい研究者に出会ったよ。

 

ルクレイアの娘、シェリーだ。彼女は何も知らず、何も疑わず、私に尽くしてくれた。

 

私が仇だとも知らずにね。可愛い可愛い、愚かな娘だ。

 

母娘二人のおかげで強欲の瞳は完成した。あとは魔力を集める舞台を整えてちょうどいい隠れ蓑を用意するだけで済んだよ。今日は……私の願いが叶う最高の一日だった」

 

「幾つか質問しましょう。一つ貴方はシェリーが解析していた制御装置が必要だった。だから制御装置を奪おうとした。シェリーを亡き者にしようとして。」

 

「そのとおり、制御装置さえ手に入れば私は以前と同じ…否以前よりも大きな力を手にする。しかし制御装置を解析出来る者がいては私の地盤が揺るぎかねないからね。」

 

「もう一つ貴方はルクレイアを不幸な女と呼んだけれど少なくとも彼女自身はそうは思わなかったでしょう。娘と過ごし騙されたとはいえ貴方という理解者がいた。しかしそれを貴方は裏切った。それだけじゃなく……シェリーの心も弄んだ。」

 

「若いな…私も昔はがむしゃらに剣を極めようとした。それだけではどうにもならないことがこの世の中にはあるのだよ。イータ・ロイド・ライト殿どうかね?

 

私が返り咲けばそれ相応の地位を用意するが?君は賢い…ルクレイアに匹敵…あるいはそれ以上に。でなければ蒸気機関という革命的な物が出来ることはなかっただろう。

 

世界を変える発明…それを我々の組織で存分に奮わないかね?」

 

とルスランはイータをディアボロス教団へと勧誘しようとする。

 

世界の変革を成し得る可能性を秘めたイータの発明は注目を集めている良くも悪くもだ。

 

ディアボロス教団にとって停滞の見える一年に12粒しか生産できないとあるものを更に改良出来るのではと噂されていた。

 

だが勿論イータの答えは決まっている。

 

「その勧誘に対する返答はノーよ。世界の根幹を歪ませ続けている奴らに協力する義理もないわ。そういうのが嫌で私は国に属さないのよ。」

 

「残念だ。君は聡明だと思っていたのだがね。」

 

「今回のことを起こして貴方……ただで済むと思ってる?」

 

「一連の事件はすべてシャドウガーデンの仕業になるよう手はずを整えている。証拠も、証言も、全て用意してある。戦いでいくら強かろうとも、どうにもならんよ。」

 

「そう……貴方は力に固執してしまったのね。そしてただの悪でもなくなった。」

 

「力のない正義など無力に他ならないのだよ。そして今の私は悪を超越した」

 

 

 

「吐き気を催す邪悪ね。」

 

その声は嫌にルスランの耳に残った…

 

「私が邪悪だと?」

 

「それもとびっきりのよ。いえあんたらの組織がって言った方が良いのかしらね。

 

吐き気をもよおす『邪悪』とは

 

なにも知らぬ……無知なる者を利用する事よ……!!

 

自分の利益だけのために…利用する事…

 

父親がなにも知らぬ娘をその母を…!!

 

あんただけの都合でッ!その人生を狂わせた!

 

あんたを許さない…それだけよ。」

 

「今の君に何が出来ると言うんだね。私はシャドウガーデンに殺されたように見せかけ姿を消す。私を裁くことなど不可能なことだ。」

 

「一個人として至極簡単なことよ…これなんだと思う?」

 

とイータは小型のマイクのようなものを取り出した。

 

「そんな小さいものがどうしたと」

 

「これは声を離れた機材へと反響させ……響かせることの出来るアーティファクト……そしてここに来るまでに……設置に協力してくれた……本物の奴らが学園のあらゆる場所へと…設置し学園の半径3キロにまで響き渡るように…ね…全て聞こえてるんじゃないかしらね…アイリス王女や野次馬根性のある付近の国民には…」

 

「き、キサマァーーーーーーーー!!!」

 

その声はルスラン副学園長の悪事はシャドウガーデンがあらゆる場所へと設置したアーティファクトにより学園に轟いていた。

 

今までの悪事が全て筒抜けとなり真実が暴かれ響き渡る魔剣士学園…

 

イータは不適に笑うのであった。




今回はここまでになります!

シャドウが捕らわれた魔剣士学園の生徒たちを解放しました!

ローズの振るう努力の剣はシャドウも認めた程素晴らしい剣でありナンバーズであるニューから見ても良い剣でした。

そしてマスターオブガーデンではどうやらニューの元の名前など判明したようですね。

うーんどう絡ませようか。

副学園長室には原作ではシドでしたがイータがいて正体を現したルスランに色々と質問しました。

まぁ原作同様…それ以上にルクレイア及びシェリーを利用し役目が終われば処分しようと中々の外道っぷり。

イータをディアボロス教団へと誘うものの当然のごとくノーを叩きつけました。

それだけイータが優秀だということですね。

イータがルスランに見せたものそれは音響関連のアーティファクトでありニューたちに学園全体に設置してもらったスピーカーによりルスランの悪事が学園全体及び野次馬化した国民たちへ露呈することとなりました。

これに対してシェリーはどう思うのかはまた次回にて。

構想はハガレンフルメタルアルケミストで最初のリオールの町での神父による悪事をエドとアルフォンスが暴いた時とし同じような感じですね。

そして吐き気を催す邪悪をシャドウガーデンはいったいどうするのかも次回へ続きます。

まぁ娘を消して自分に繋がる証拠を消したいディアポロと娘だけでなくその母すら利用したルスランですからね。

さて梅雨入りもしてきた今日この頃。

皆様土砂降りの雨などには気をつけてください。

次回は騎士団の様子とシャドウの現在地からになります。

お気に入り、感想、評価していただいた皆様ありがとうございます!

今後とも遅くならない内に投稿していきますので宜しくお願いします!

それでは今回も読んで頂きありがとうございました!

異世界食堂続編するなら 七陰+クレアなどで誰が先か?どの料理にするかはまた決めます…(イータは大体付いていくので除外します)

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  • デルタ
  • イプシロン
  • ゼータ
  • クレア
  • シェリー
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