陰実の世界に転生したら武神だった件 のんびりしたいが姪っ子が活動的で何だかんだ手伝う内に組織で母と慕われるようになった。   作:生徒会長月光

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アルファ、ガンマのシャドウガーデンサイドとアイリス、アレクシアの王女姉妹サイドの話しになります。

今回も少し長くなりました。

それではどうぞごゆっくり!


陰の一席と三席は今後の行く道を話し合い試作バーガーを食し王女姉妹は武神への手掛かりを求め聖地へ行くことを決意する。

学園襲撃事件より数日経ったある夜のミツゴシ商会の拠点でありシャドウガーデンの拠点

 

そこにはミツゴシ商会代表としての顔を持つガンマとアルファの姿があった。

 

「王国を揺るがす世紀の大事件を解決した第一王女。そして腐敗した騎士団の再編…魔剣士学園副学園長の凶行……ルスランの用意した策は全て失敗に終わりシャドウガーデンは地下組織として噂されるだけに留まったわね。」

 

「はい。イータが情報を渡しアイリス王女を誘導し解決へと導かせた。今や彼女は王国の未来を担う傑物と呼ばれているようですね。」

 

「それにしてもイータも無茶をするわ。ルスランの悪事を周りへ周知させる…一歩間違えれば自分の正体がバレていたというのに…」

 

「あの娘は何だかんだシャドウガーデンを家族と思ってくれてますから多少の危険にも突っ走ってしまいますのでそこは見守って上げればと思います。」

 

「そうね。真実に向かおうとする意志…ね。」

 

「イータの言葉ですね…とても良い響きです。」

 

「本当ね。私たちシャドウガーデンが向かおうとする意志が途切れることはない…いずれは真実に辿り着ける…伯母様がそれを証明したのだもの…私たちにも出来る筈よ。」

 

「はい。それと」

 

「シェリー・バーネットのことね。まさかイータに弟子入りするなんてね」

 

「イナリちゃんが連れてきた時にはびっくりしましたわ。それとイータはどうやらお母様に甘えられているようですし」

 

「イータは最近頑張りすぎだから少し休ませた方が良いものね。」

 

「そのシェリー・バーネットはどうやら邸宅も引き払ったようですので本格的にイータのところで学ぼうとし養父であるルスランの…真実を追い掛けるのだと思います。」

 

「そう。そういえばイータが捕獲したチルドレン1stはどうかしら?」

 

「ニューが張り切って尋問しています。その情報の中で聖地のことが」

 

「大昔ディアボロスの左腕を英雄オリヴィエが斬り落とした地…」

 

「どうやら聖域にそのディアボロスの左腕が核として封じられていること。魔力を限りなく吸い取る場所のようです。」

 

「ということはイータの発明した魔力阻害防御のアーティファクトの出番ね。」

 

「強欲の瞳を解析したことで大幅なアップグレードが出来たようで聖域であろうと2時間は持つとイータは言ってました。戦闘を考慮すると1時間30分程を見た方が良いかと。」

 

「流石イータね。あの娘の発明のお陰でシャドウガーデンのフロント企業の多くの良質な食品で貴族たちからの援助も多くなってるわ。」

 

強欲の瞳を解析して数日であるがイータは既に改良した自身のアーティファクトへその機能を追加していた。

 

「それと一つ気掛かりというよりも疑念が…」

 

「学園で確認された莫大な魔力…ね。」

 

「はい。あの時私とイータ以外の七陰の皆様は任務で遠くへ行っておりお母様も到着したのはかなり後の事。何より魔力の波長は…イータの物でした。」

 

「でも私たちがいつも感じているイータの魔力からすれば可笑しいわ。」

 

それは学園襲撃の際に膨大な魔力が観測されたことであり状況からしてイータの魔力に違いはなかったが

 

「あれ程の膨大な魔力…下手をすればお母様に届くほど…」

 

「…イータが私たちに隠している理由は分からないけど…でもあの娘はそんなことをする娘ではないってことは分かってる…自然と言ってくれるのを待ちましょう。」

 

と二人して大事のように言っているものの実は誰からも聞かれないので言ってないだけのイータなのである。

 

「そういえば新しく完成したって言っていたスイハンジャー9号かしら?」

 

「はい。今までよりもふっくらと炊けてモードを選ぶとおこげも楽しめる逸品とのことでした。人によっては少し固めにしたいという人もいると思うのでこれもまた売れると思います。それとおこげの部分を見てイータと話したのですがマグロバーガーのパンの部分をこのおこげのような部分で挟めば」

 

「新しい食感になるってことね。新規の客層を呼び込めるわ。すぐに準備を」

 

「と言われると思ったので試作品を幾つか持ってきました。」

 

「これは…カニクリームコロッケを使った炭水化物バーガーのパンをご飯にしたのね。こっちは…肉にさっぱりしたソースをかけて野菜と挟んだものね。」

 

ガンマがアルファへと見せたのは炭水化物バーガーとして世に出しているご飯バージョンと焼き肉をしゃっきりしたキャベツと共にご飯で挟んだもの。

 

「イータは焼き肉ライスバーガーという名前を付けました。どちらとも挟むご飯に風味として醤油を薄く塗り込んで焼いたそうです。」

 

「頂くわ…なるほどコロッケの味と口の中でお米の甘さと甘じょっぱい味ががちょうど良く合わさって良いわね。」

 

「焼き肉ライスバーガーもお肉とご飯が元々合って手頃に食べられるものになってます。手を汚さずライスを食べれるのは革新的だと思います。」

 

「マグロナルドで出すべきね。」

 

「イータが挟むご飯専用の物で幾つも用意できるものを既に開発しました。まずはリンドブルムでとイータは言ってました。その後に各地の支店へと配置する流れです。」

 

リンドブルムでの女神の試練では各地から人が来るのでその反響で各地へ宣伝し更に売上を伸ばそうという魂胆だ。

 

「えぇ彼方の子達にお願いしましょう。」

 

その後リンドブルムでの作戦のために七陰を招集するアルファとガンマなのであった。

 

余談だが集まったゼータ、イータ以外の七陰にもライスバーガーはとても好評であった。

 

マグロナルドで働く構成員たちにとって新作を持ってきてくれるのが楽しみで美味しいものばかりなのでイータへの尊敬の念は絶えないのであった。

 

なお食べ過ぎて訓練で身体を動かすまでがワンセットなのはご愛嬌である。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

事件の終息で忙しなく動いていたアイリス・ミドガルは漸くまとまった休みを取っていた。

 

「ふぅ…漸く落ち着いてきたわ。」

 

「姉様お疲れ様です。」

 

「アレクシアもそろそろ休みなさい。お肌に悪いわよ。」

 

「そうはいっても…学園の再建もあってか早い夏休みに入ったので手伝えることは手伝いたいわ。」

 

そうルスランの起こした襲撃により学園は所々修繕の必要な部分が多いため学園の生徒には早めの夏休みが言い渡されていた。

 

「えぇ…にしてもどれだけ騎士団が腐っていたのか…」

 

「ミストの資料のお陰でどんどん芋づる式に不祥事が暴かれて今やアイリス姉様は王国を立て直す救世主扱いだもの。妹としても鼻が高いわ。」

 

「紅の騎士団を主軸とした新しい騎士団の編成…公正潔白な組織というのは難しいものね。」

 

イータの目論み通りアイリスがどんどん不正を暴くことにより表での発言は大きくなっていっているアイリス。

 

「でも風通しが良くなれば救える命も増えるわ。」

 

「そのためにも何人か学園からもスカウトしたいわね。」

 

とアイリスが見ている資料を見るアレクシア。

 

「これってシドの姉のクレア先輩?」

 

「えぇ、彼女の実力は同学年で追随を許さないほど。それに弟思いの良い人物です。しかし騎士団への印象は悪いので中々難しいものです。」

 

「そういえば噂で獣人の妹のように可愛がっている娘がいるって有名な話があるわ。」

 

「そういった偏見を持たない面もスカウトしたい理由です。」

 

獣人にも偏見を持たず大切な物のために動けるクレアを評価しているアイリス。

 

「…それでルスランの方は?」

 

「表向きには騎士たちへ口を閉ざしていて何も喋っていないことになってるわ。」

 

「ってことは?」

 

「私の時は話してくれてるけど時間はあまり取れてないわ。彼もその組織に消されないようにでもこちらへ何とか情報を渡そうとしてくれている…その中で直近のことは…聖教がディアボロス教団と関係があるということ。女神の試練にも介入している節があるようなの」

 

ルスランは表向きには黙秘し教団に不利な情報を喋っていないとされ教団側から排除される心配を防ぎつつアイリスが来たときは手短にされど情報を渡せるようにしていた。

 

今のところはアイリス以外には情報も漏れていない

 

「それなら今度の女神の試練の時に聖教に監査を」

 

「けれども慎重に行わなければ証拠を揉み消されてしまう…なるべく早く許可を取らなければ…」

 

「…今度の女神の試練でもシャドウガーデンは来るのかしら…ここ最近の大きな事件に関わりがあるのならあるいは…」

 

「アレクシアあくまでもこの前は同じ目的があったようなもの。いつも協力体制が取れるとは思わない方がいいわ。依然組織的に正体が分かっていないのだから。グレンとマルコを治してくれたことは感謝しなければだけど」

 

あの後治療院に運ばれたグレンとマルコは一命を取り留め無事騎士団の公務へ復帰していた。

 

「でも姉様。シャドウやミストたちは」

 

「アレクシア…その話はあまりしてはいけないわ。何処で誰が聞いているのか分からないことだもの。」

 

とアレクシアがシャドウたちが悪魔憑きを治していることを言おうとしてアイリスに止められた。

 

悪魔憑きを治療出来るのであれば今までの聖教の根本を変えかねない諸刃の剣でもあるからだ。

 

「聖教は様々な国へ影響力を持っている…これが漏れればミドガルは他の国々から非難に晒される。只でさえ騎士団の再編をしているのです。戦力は十全ではありません。味方に付ければ良いですが敵になれば厄介極まりない…」

 

「ホント面倒ね。まぁ出来ることをしないといけないわね」

 

と聖教の厄介さに頭を抱えるアイリスとアレクシア。

 

「そういえばアレクシアは明日出掛けるのですね。行き先は?」

 

「野暮用というか、まぁ…友達と出掛けるの」

 

「アレクシアにも気の於ける友人が出来たのですね………もしやシド君ですか?」

 

「あ、あいつは関係ないわ!?」

 

「その反応は関係あるということですね。まぁ身分というものはありますが彼ならばアレクシアを思ってくれるのは分かります…あんなに一生懸命心配してくれてましたから…がくれぐれも健全な付き合いを心掛けるのですよ。」

 

アイリスは以前の事件の時のシドの誠実さからそう言う。本当は誰よりも利己的で目標に向かって爆進しているシャドウガーデンの頭目とは夢にも思うまい。

 

「それは大丈夫よ。案外ヘタレっていうか不器用だし。」

 

「不器用だからこそそういう行動を」

 

「わかったってば。それに行くのはあいつの悪友のところだし」

 

「悪友?」

 

「イータ・ロイド・ライト。あいつの悪友だって。研究者だけど少なくとも私よりも剣の腕はあるし魔力の使い方も上ね。なんかお節介みたいで稽古を付けてくれるのよ。助手のイナリも強いし。」

 

とイータの所で稽古を受ける気満々なアレクシア。後はイナリにもアドバイスをもらう予定だ。

 

「天才発明家で蒸気機関の母の一人…あの事件の時ルスランと話をしていたというのは本当ですか?」

 

「えぇ、他の騎士団はわからないって顔だけどあの声は間違いなくそうだわ。」

 

アレクシアはイータと会話したこともありあの時ルスランと話をしていたのが分かっていた。

 

「だとしたら彼女ならそのディアボロス教団についても何かしら知っているのかもしれない。」

 

「でも簡単には喋らないでしょうからある程度仲良くなってから聞き出して見せるわ。」

 

「そちらの方は貴女に任せます。話は戻りますが近々アレクシアに査察に行ってもらうと思うけどそれともう一つ」

 

アイリスはイータより渡された資料の最後に注目する。

 

「武神様と連絡を取ることの出来る現状唯一の存在…新進気鋭の天才作家…ナツメ・カフカに接触しコンタクトを取れるかです。」

 

「盲点だったわ。あの武神列伝がベアトリクス様の活躍を書いた本だったなんて。」

 

「これはお父様も目を通してどうやら確認できる限り真実を書いているそうです。あの慎重な人が断言したほど…」

 

「珍しい…普段は慎重過ぎて確実な証拠なしに動かないのに…」

 

ミストことイータの渡した資料の最後に書かれたこと…それはナツメ・カフカが武神ベアトリクスとのホットラインを持っているということであった。

 

それは彼女の小説を掲載しているミドガル王国最古の情報ギルドであり、リンドブルムに拠点を置くよみにち新聞会の本社の人間の限られた極一部の者しか知らない情報であった。

 

「これが事実ならば武神様に会うことも可能になります」

 

「あの事件の後すぐ何処かに行ってしまわれ結局なにも聞けませんでした。」

 

「しかしせっかく得られたチャンス…無駄には出来ません。どうやら年代はアレクシアに近く女神の試練の貴賓として招かれると思います。

 

そこであわよくば…」

 

「そうね…天才作家ね……」

 

アレクシアはイータのラボで読んだ本を思い浮かべながら件のナツメはそれぐらい面白い物を書ける人物なのか…分かっているのは天才と称される者はクセの強い者ばかりなことだ。

 

そうして新たに再編される騎士団の将来を…ミドガル王国の未来を案じる二人なのであった




今回はここまでになります。

事件収束後のアルファとガンマの会話で原作のような王国始まって以来の大悪党シャドウと名前も手配されていたアルファでしたがこちらではそんなことにはなりませんでした。

アイリスが矢面に立つことは予想通りでそんな光の裏で暗躍する闇(ディアボロス教団)を陰(シャドウガーデン)が刈り取る構図になりますね。

そしてイータの無茶を憂いながらもシェリーのことや今度の聖地での作戦といった大事な話しと新作の発売を話し合う世間話が展開されました。

イータの魔力は自分たちと同等と思っているアルファたちはいつか明かしてくれることを願いますが案外聞かれたらすぐに答えるだろうイータでした。

そしてスイハンジャー9号のお陰でライスバーガーが実現できるようになり今度の聖地ではバカ売れすること間違いなしでしょう。

そしてアイリスたちサイドはイータからもたらされた資料で騎士団の再編に努めルスランからの情報を吟味しアレクシアは原作同様聖地へと監査へ行くことに。

そしてイータがディアボロス教団のことで何かしら知っているだろうと確信するもののそう簡単に喋らないとも思っているので慎重に交流することに。

そしてイータからナツメ・カフカもといベータの情報をもらい接触を頼んだアイリス。

イータとしてはアレクシアのあれやこれを抑制出来るだろうということもありベータもそれを承諾し情報を渡していました。

邂逅の時は近いですね。

FGOで11連でドゥルガーとドゥリーヨダナが来てくれて歓喜致しました作者。

いつも感想、評価、お気に入りしていただきありがとうございます。

今後とも遅くならないよう投稿していきます。

番外編での異世界食堂の話しでアルファの話しを企画はしているもののどんな料理がいいか迷いますね。

一応果物関係かシャーベットを考えていますね。

こちらは気長にお待ち頂けると助かります。

今回も読んで頂きありがとうございました。

異世界食堂続編するなら 七陰+クレアなどで誰が先か?どの料理にするかはまた決めます…(イータは大体付いていくので除外します)

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  • ベータ
  • ガンマ
  • デルタ
  • イプシロン
  • ゼータ
  • クレア
  • シェリー
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